ヴォルフガング・クラウザー


“ I'll chisel your
               gravestone,
                         sleep well.”
貴君の墓石には私が名を刻んでやる。安らかに眠るがいい

  • 職業: シュトロハイム城城主
  • 格闘スタイル総合格闘術
  • 誕生日: 不明(年齢不詳)
  • 出身地 ドイツ
  • 血液型: A型
  • 身長: 200cm
  • 体重: 145kg
  • 趣味: 中世の骨董品集め
  • 好きな食べ物: なんでも(『餓狼2』、『SP』、『KOF'96』)
                              血のしたたるステーキ(『RBS』、『RB2』)
  • 得意スポーツ: 興味なし(やれば何でも出来る)
  • 特技: ギャンブル全般(意外とセコイ)
  • 大切なもの: 騎士道精神
  • 嫌いなもの: 虚栄・虚構

+ 担当声優
Michael Beard
『餓狼2』『餓狼SP』
鈴置洋孝
『バトルファイターズ 餓狼伝説2』、電撃CD文庫『餓狼伝説2』『餓狼伝説SPECIAL』
高戸靖広
『バトルファイターズ 餓狼伝説2』少年期
逆木圭一郎
『餓狼伝説スペシャル 〜超絶武闘会〜』
B.J.LOVE
『RBS』『RB2』『KOF'96』『KOF'98UM』
岩端卓也
『THE KING OF FIGHTERS:DESTINY』幼少期
青山穣
『KOF ALLSTAR』

何気にゲームで日本人が担当するのは青山氏が初であり、初登場の1992年から数えて実に27年後である。

餓狼伝説』シリーズの登場キャラクター。
フルネームは「ヴォルフガング・クラウザー・フォン・シュトロハイム」
モデルは「プロレスの神様」ことカール・ゴッチ氏。

ギース異母兄弟
モーツァルトやゴッホなどの芸術家を崇拝しており、彼らが音楽や絵画の天才であるのと同様に、自分は格闘の天才であると自負している。
邪魔する者を容赦なく抹殺する冷酷非情な性格だが、敵と認めた者には正面から戦いを挑む騎士道精神の持ち主。
ギースを子供の身でボコボコにし、ジェフ・ボガードと不知火半蔵を2対1でありながら圧倒した経歴を持つ。
更に鬼と呼ばれていた若い頃の山田十平衛とも戦い勝利している。

額の傷はその際にジェフの(地を這う技であるはずの)パワーウェイブを受けた事によるもの、という公式設定がある。
これはバーンナックルパワーウェイブを間違えて表記してしまった事が真相なのだが、
面白かったので修正しなかった」との事らしい。
ちなみに漫画(MONDO.恵によるSNK公式ストーリー)などでは、
「止めを刺そうとして『RB餓狼』や『KOF'96』のような前傾姿勢でダッシュをした所に、不意打ちでパワーウェイブを食らった」という解釈が見られる。
再現をする際にどの漫画家も苦労しそうな部分ではありそうだ。

あのギースもクラウザーを恐れていて対決を避けていたため、『餓狼』シリーズにおいて最強の存在として君臨している。
だが、クラウザーもまたギースを難敵と警戒しており、ギースとの戦いに関してはかなり慎重になっていたようだ。
結局『餓狼2』~『RB餓狼』でギースが死ぬまでの間に一度も直接対決をしなかったので、壮年期に戦ったらどちらが強かったのかは不明である。
どちらにせよ共に『餓狼伝説』を代表する二大巨頭。ギースと比べて外部出演作は少ないものの、その魅力は今なお衰えていない。

『餓狼伝説2』において、ギースが死亡した(実際は死んでないが)という報を受け表社会にのし上がる為にKOFを開催。
だが最終的にテリーに破れ、その後に自害したとされている
(『餓狼2』の時点ではクラウザーの生死には触れられておらず、実際にこの設定が出てきたのは『RB』のギースのバックストーリーからである)。
その際に直属の部下の闘士の一人として潜り込んでいたビリー・カーンは彼の持つ秘伝書を奪うのだが、それはまた別の話。
『SP』や『RBS』及び『RB2』、ストーリー展開のあるPS版『DOMINATED MIND』にはパラレルという事で生存、出演している。

一方でSNK携帯サイトでギースの死後の小説が出されているが、
其処でのクラウザーは自ら命を絶ったつもりが生き延びていたという設定になっている。
これも公式の設定として出されたものなので上記の行動との矛盾が生じるが、
こうして公式で出したならば生きていたものとして考えるのが妥当だろう。
同作ではギースの死後のサウスタウンを支配下に置こうと乗り込んでくる。
ボブ・ウィルソンを瞬殺する程の実力を見せ付けているのだが、
ギースのいないサウスタウンに魅力を感じず気が削がれた模様で結局手は出さず、もう一つの目的であるテリーとの再戦に臨んでいる。
そこの描写ではギースという異母兄に複雑な感情を抱いていたようだった。

性格は貴族その物で傲岸不遜であるが、決して見栄や虚飾の類ではなく、
王者の風格と覇気、更に最強の名を欲しいままにしている実力を兼ねての余裕からである。
クラウザーにとって自身の戦いは芸術其の物であり、完璧な勝利はもちろんその過程も大切で、
クラウザー自らが戦うという芸術を完成させる為に、戦うべき相手もまた超一流でなければならないと考えている。
その為普段から好戦的なわけではないが、自分が戦うに足ると認めた相手は容赦なく叩き伏せる。
そうして倒した相手が再び立ち向かってくるのを、一種の娯楽として楽しんでいるらしい。

デビュー作の『餓狼伝説2』では、ストーリーデモで初代『餓狼伝説』の出場キャラを倒していき、
最後に壮大な実際のクラシック音楽(モーツァルト作曲、レクイエム・ニ短調「怒りの日」)と共にプレイヤーの前に登場した。
また、この時からSNKは試合前の開始デモを強く意識した作りとなっており、
天井からのカメラアングルのダウン、そしてクラウザーの台詞と、まさに最後の闘いたる演出を施し、今なお強く印象に残るステージとしても有名となった。
格ゲーにおいてSNKの革新的な手法はこの頃から異彩を放っていたとも言えるだろう。
これ以降、様々なゲームでステージ演出にも力を入れたゲームが増えていき現在に至る。
同作では弾速が凄まじく速い「ブリッツボール」と必殺技扱いでありながら巨大な飛び道具であった「カイザーウェイブ」を持ち、
また、その巨大な体から放たれる「レッグトマホーク」をはじめとする通常技なども強く、まさにラスボスに相応しい強さと貫禄を備えて君臨していた。

ちなみに、SFC・MD版『餓狼伝説2』では、裏技で三闘士共々使用可能になっている
(ただし、MD版は「ラスボスの影武者が反旗を翻した」という設定で実はクラウザー本人ではない)。
特にMD版では、カイザーウェイブが『SP』よりも先に超必殺技に格上げされ、
レッグトマホークの必殺技版とも言える「激レッグトマホーク」という必殺技が追加された。
この激レッグトマホークは、見た目は単純に足先にオーラを纏わせたレッグトマホークでMD版だけの必殺技なのだが、
『KOF98UM』にて、通常版アンリミテッドデザイアーのフィニッシュに、これと似た炎を縫わせたレッグトマホークが使われている。

『餓狼SP』ではプレイアブルキャラとなり、通常技だったレッグトマホークが必殺技に格上げされた事以外は弱体化が目立つ。
当て身投げ「立ちガードできる通常技」しか取れなくなったり
(『2』ではもっと高性能だった。『SP』で再登場した元祖当て身投げ使いのギースとの差別化だろうか)、
ライン移動攻撃が全てしゃがまれると当たらなかったり(このためライン逃げされると詰む。ガチ対戦では相手の自粛に期待するしかない)、
さらには有効な連続技がほとんど無かったりと、様々な欠点がついて前作の威厳は何処へやら。

特にカイザーウェイブは超必殺技に格上げされ発生が早くなったものの、なぜか通常飛び道具と相殺する仕様はそのままだった。
結果、パワーウェイブや飛翔拳はまだしも、山田十平衛のセンベイ手裏剣とも相殺し消えてしまうカイザーウェイブは見る者の涙を誘った。
またコマンドが←タメ↗+ACと少し奇抜なため、慣れないとジャンプが暴発してしまい、大きな隙を晒す事になる。
後に「カイザージャンプ」と通称ができるほど有名であり、当時は昇りジャンプ攻撃を繰り返しては相手の迎撃の的になるお茶目な皇帝の姿も散見された。
このコマンドについて、スタッフは、
「簡単なためコマンドにしました。2でCPUがガンガン使ってましたので新鮮味がなくコマンドも慎重に考えませんでした。
 防御の形から偶然に出てもいいかみたいなノリで」(ガロスぺムックより)
…ジャンプが暴発するようなコマンドで簡単な溜めコマンドとはこれいかに。

これらの要素からかつてはガロスペ最弱説が流れていた…が、後の研究により弱Kの判定の強さやリーチの長さの優位などが評価され、
現在のダイヤグラムでは中の上あたりにまでランクがアップしたのだった(ちなみに現在の最弱はベア)。
なお、当然ながら上記のダイヤグラムはライン移動無し縛りである。
クラウザーで餓狼SP大会優勝。もちろん相手はキムばかり
なんというか、ギースといい、ルガールといい、天草といい、ミヅキといい、初期SNKボスは一度は最弱扱いになる宿命でもあるのだろうか。

『RBS』で復活を果たした時には最初の頃の痩身が異常とも言えるほど体がごつくなっており、ユーザーを驚かせた。
イラストだと↑の『2』の方が←の『RBS』よりも筋肉モリモリのマッチョマンに見えるがなに、気にすることはない
性能もボスキャラに相応しい強化を受け、
高性能追加技も相まってまさしく完全復活といっても過言ではない強さになった。
特に潜在能力のコマンド投げである「ギガティックサイクロン」は
格闘ゲーム史上数少ない100ドット越えの吸い込みを成し遂げた技である。
その法外な投げ間合いと文字通り相手を吸い込む演出、
そしてそれに見合った破壊力を兼ね備えた非常に人気の高い技であり、
クラウザーにキャラが吸い込まれていく様は食らったプレイヤーに「終わった…」と思わせるに十分な貫禄を見せた。
KOF』では『'96』にてボスチームの一人としてギースMr.BIGと共に出場。
『餓狼』シリーズとは異なり、通常投げコマンド投げがプロレスの投げ技、
超高速で飛ぶインパクト大のドロップキック等、プロレスラーのようなキャラタイプにされている。*1

『'98UM』ではボスチームが復活。クラウザーはと共に強キャラとして猛威を奮った。
高性能な通常技と「カイザーデュエルソバット」を筆頭とした壊れ性能の必殺技を引っ提げて他の格闘家を蹂躙していく姿は正に闇の帝王の貫禄十分。
更に研究が進んだ結果、庵を離し1強と言われる程の圧倒的な強さを確立し、使用率もダントツであった。
ゲージ依存が若干激しいが、逆転力は強い方なので大将に向いている。
そのため最終調整版の『'98UMFE』では攻撃力弱体化調整を受け、地位が下がった。
その強さの片鱗。『'98UMFE』での弱体化点も併せて解説

『'96』では、一応ギースが何を企んでいるのかを探るために彼の誘いに乗ったはずだが、
BIGのようにギースに利用されていた事を激怒するでもなく、EDではギースを暗殺しようとしたBIGとは違い、
満足してギースにいずれまた会う事を告げて帰って行った。
また、『KOF』と言えばルガールがクラウザーのカイザーウェイブとギースの烈風拳を使用している事などから、
「実はルガールはギースとクラウザーの兄なのでは」とかいう噂が流れた事も
(実際、ルガールの方にも「敵対する弟がいる」という設定が初期に存在したが、関連は不明)。
ちなみに、『'98UM』では『餓SP』キャラ特殊イントロがあり、『餓狼2』『SP』の声で冒頭の台詞を言うが、
直後に鎧を脱ぎ捨てる際は『'96』のかけ声のため、違和感ありまくりだったりする。

過去の勝負で付けられた傷がある、帝王という二つ名、上下に撃ち分ける飛び道具、上半身裸、高身長、続編で異様にビルドアップ等、
色々と『ストリートファイター』のサガットと共通点が多々あるが、
主人公への執着が強くないためにストーリーにイマイチ絡めず、よく出演機会を逃すという点で両者の個性は大きく分かれる。
正々堂々と戦う強大な武人という括りで上手く対比できるため、『CVS』で並ぶ事ができれば良かったのだが……。

ネオジオポケット専用ゲーム『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』には彼本人は出演しないが、彼のステージのみ登場。
『餓狼2』『SP』時代の懐かしい演出で本編決勝戦を飾ってくれる。
また、クラウザー本人も名前だけは出てくるのだが
それが、ギースを挑発する為にベガに殺害された(しかも事後報告)という、
あんまりにもあんまりな扱いだった。

+ その慢心 当主の名においていさめてやろう
ボンボン餓狼においても2のラスボスとして君臨している。
原作の(その設定は無いが)の他にも、チンKOFクローン人間を作って配下にしている。
このクローン人間を使って、各国首脳をクローンと交換させる事で表の世界を支配し、裏の世界はKOF選手の暴力によって支配するC計画を極秘に進めていた。
だが、クラウザーの真意はそれだけではなかった。
+ そこを…… どけ!わたしの息子を リヒャルトをわたせ!!
チンを使ってアンディをさらい、彼をシュトロハイム家の次期当主にすると宣言するクラウザー。
かつて、彼にはアンディに瓜二つな容姿を持つリヒャルト・シュトロハイムという息子がいた。しかし、悲劇は4年前に起こった。
親子での修行のための真剣勝負の最中にお互いの技が暴発し、
クラウザーの額をえぐり、リヒャルトの首の骨を折ってしまったのだ。壮絶なリヒャルトの最期である。
息子を失ったクラウザーは一心不乱に科学者達にクローン人間の研究をさせたが、
既にこの世にいないリヒャルトのクローンはどうしても作れなかった。
そこで彼は容姿がそっくりなアンディをさらい、息子と呼んでいた。
狂ってしまった一人の男の狂気と、そこに渦巻く幹部達の野望。これがボンボン版『餓狼伝説2』の闇だったのである。

怪物と称されるだけあってその力は異常であり、作中ではテリー以外は自分が手にかけたキャラは全て一撃で倒している。
ただ、代名詞であるカイザーウェイブはアンディを一撃で倒してはいるものの、
鋼霊心(?)を復活させたテリーには片手で弾かれており、イマイチ強さが分かりづらかった。
そして敗北時の断末魔はテリーよろしく「う… ぎゃああーっ!!」であった
なお、第一話のみアニメ版準拠の姿で描かれている。
また、外伝である「若き狼の野望」ではかなりの美男子で描かれていた。
作中ではギースの元を訪れるのは2回目であり、サウスタウンを掌握しきれていない彼にタン大人の始末を唆している。
また、1回目の来訪でギースに出生の秘密を教え、彼を覇道に走らせる原因を作ったのもクラウザーであった。

アニメ版『バトルファイターズ 餓狼伝説2』では異様に若い姿(26歳)で登場し、これならギースの異母と言われても違和感ない姿になっている。
というか、ギースとの異母兄弟設定はこのアニメ版が初出であり、後に原作でも『餓狼SP』から言及されるようになっている
(アニメ版は1993年7月放送、『餓狼SP』は同年9月稼働。アニメからの逆輸入か、元々原作にあった設定をアニメが先行発表する形になったのかは不明)。
額の傷や口ひげが無かったり、カイザーウェイブの発動モーションが光の巨人そっくりだったりと色々と素敵な仕様だった。
圧倒的なまでの力は変わらず、それどころかスクリューアッパーを喰らっても無傷だったり、波動旋風脚を初見でコピーして相殺したりとやりたい放題だった。


MUGENにおけるヴォルフガング・クラウザー

昔からかなりの数が存在していたが、AIの関係かはたまたルガールとキャラが被っているからか、
かつては余り出番が無かったが、虻蜂氏の物が公開されてからはそこら中の動画に顔を出している。
ロックの叔父扱いでトーナメントに出たりもしている。

餓狼2~SP仕様

+ laiso_7氏製作 餓狼SP仕様
  • laiso_7氏製作 餓狼SP仕様
サイト消失により現在は正規入手不可。
DOS版のキャラだがsffファイルの色化けを直せば問題ない。
デフォのATKが120になっているが、それでも原作よりマイルドな火力になっている。
AIも搭載されており、遠距離では上段ブリッツボール、近距離では当身投げ中心の立ち回りをする。
体力が減るとカイザーウェイブを連発してくるが、通常飛び道具で相殺されてしまうので撃ち合いは苦手。

+ MASA@DAS氏作 餓狼SP仕様
  • MASA@DAS氏作 餓狼SP仕様
WinMUGEN対応。
原作再現仕様だが、『餓狼2』モードも搭載。
2017年2月のJ:COMのWebSpace終了によるサイト消滅で入手不可になっていたが、
転載可能という事で、現在はマムル氏のサイトにて代理公開されている。

ニコMUGENスレ内にて外部AIが配布された。
また、小物ロダでもAIが公開されているが、WinMUGENではエラーを吐くため注意。

RB餓狼SP~2

+ CCI氏製作 RBS仕様
  • CCI氏製作 RBS仕様
現在は公開先であった旧サイトの消滅により入手不可。
多くのSNKキャラを手掛けたCCI氏(David Demianoff氏)による、『RBS』仕様のクラウザー。
β版との事だが原作の技は一通り搭載されており、中々の完成度である。
ただしヒットエフェクトはMUGENデフォルトのままで、AIも未搭載。

+ Duracelleur氏製作 6ボタンアレンジ仕様
  • Duracelleur氏製作 6ボタンアレンジ仕様
上記CCI氏のものの改変キャラで、カプコン式6ボタン操作になっている。
連打キャンセル、チェーンコンボ、エリアルレイブを搭載。マーヴル系っぽいコンボを繰り出す事が可能。
超必殺技のコマンドもマーヴル式に236+PPや236+KKになっている。

連打キャンセルは弱技にしか付けないのが普通だが、このクラウザーは全ての技に連打キャンセルが効き、
立ち強キックが前進しながら蹴るので、一発入ったら同じ技を連打するだけで永久コンボになってしまう。
また、ブリッツボールのコマンドが波動拳で、レッグトマホークが竜巻コマンドになっていたり、
カイザーウェイブがキックボタンで出す技になっていたりと、少し違和感が付き纏う。
ギースの烈風拳もよく波動と竜巻が変わって混乱したものだが
AIは搭載されていない。

+ 虻蜂氏製作 RB2+DM仕様
  • 虻蜂氏製作 RB2+DM仕様
『餓狼伝説』シリーズや『月華の剣士』などのキャラで有名な虻蜂氏の最初の作品。
基本的には『RB2』の原作再現だが、『DM』のファイナルインパクトやクイックアプローチを搭載。
さらに潜在能力のコマンド投げ「ギガティックサイクロン」の吸い込みが『RBSP』並だったり、
小ジャンプ中でも空中コンビネーションが可能だったりと、細かい相違点もいくつか見られる。

AIもデフォルトで搭載されており、8段階のレベル調節が可能(Lv8は攻撃力が15%上昇)。
遠距離では隙の小さいブリッツボールを連発し、中距離ではライン移動やクイックアプローチで敵の攻撃を捌きつつ、
あるいは攻撃判定の強いレッグトマホークで突っ込んでくる。
近距離になるとデンジャラススルーやリフトアップブローで容赦なく崩してくる非常に強いAIである。
何とか体力を減らしても、間合いを取ると今度は元祖カイザーウェイブを狂ったように乱射してくるので余計に始末に負えなかったりする。
ギガティックサイクロンで凄まじい間合いから、文字通り「吸い込んで」きたりもするので油断は禁物。
+ 動画ネタバレ
某トーナメントにおいて、番人として立ち塞がるゼットンを、
ライフ回復速度すら上回る威力のカイザーウェイブ連発でファイナルビームを出す機会すら与えず瞬殺するという大戦果を挙げた。
凶・狂キャラが並み居るこの大会において、ゼットンを撃破したのは(戦っていないチームもあるものの)彼一人である。

その後ボスの順位を決める最終戦におまけとして乱入。
ゼットンを同じく大会のボスキラーとして人気の東方不敗マスター・アジアとのタッグで撃破。
他のボスも全て単独で撃破した
(ただし、ゼットンとの戦いは相手がAIや能力を自重していた事や運の要素があるため、
 普通に戦ったならばあっさりやられてしまう可能性が高い事を忘れてはいけない)。

また神々への挑戦トーナメント第3回において「可能性」チームの大将として出場。
最終回にて挑戦者チーム最後の一人として、最後の神Phantom(1Pカラー)に挑んだ。
範馬勇次郎ですら倒す事の叶わなかった神を相手に、挑戦者チームで最後に残ったのはクラウザー。
今までの狂凶ランクの挑戦者と比べれば、明かにキャラランクの低い彼に視聴者の誰しもが絶望し諦めかけていたが
彼はライン移動を上手く使った立ち回りでPhantomと互角に渡り合い、そして見事に挑戦者チームを勝利に導いた。

様々な要因が重なった上での勝利だったとはいえ、彼とうp主は視聴者に無限の可能性を見せ付けたのである。

また、ライン移動によって相手の飛び道具などを回避し、奥ラインで接近して攻撃する戦法が多くの大会で猛威を奮った事から、
「軸のアルカナの契約者」と呼ばれる事も。しかし軸移動は『餓狼伝説』シリーズ特有のシステムであり、
他のゲームのキャラから見れば「無敵時間付きで自由行動可能、相手に隙ができるまで逃げ放題」という状況。
基本性能が同クラスでも、ライン移動に対して対応していないキャラは手も足も出ない事が多々あるので、多用は禁物である。
上記の大会も、ほとんどは軸移動ありでなんとか互角くらいの凶・狂クラス自重なし大会である。

しかし、『餓狼SP』では相手にライン逃げをされて哀しみを背負っていたクラウザーが、
MUGENでは全く逆の立場になるとは誰が予想できただろうか……。

+ アフロン氏製作 クラウザーさん
  • アフロン氏製作 クラウザーさん
アフロン氏恒例のネジがぶっ飛んだネタキャラ。
配布テキストには"某デスメタル漫画とは一切関係ありません"と書かれているが、顔のペイントや髪の色などどう見てもアレ
登場イントロで何故か全裸になったり舞のコスプレをしたりする。 変態だー!!
基本のシステムや動きこそ『RBSPDM』に近いものになっているが、「ブリッツボール!」と叫びながら烈風拳を放ち、
「レッグトマホーク!」と叫びながらジェノサイドカッターを繰り出す等、色々とおかしな事になっている。
必殺技は内容こそ違えど元のクラウザーとラインナップにそれほど差は無いが、超必殺技と潜在能力の数が格段に増えており、
うな技を多数取り揃えている。

また、「カイザーゲージ」というシステムを搭載しており、
画面上部の小さなクラウザーが放ったカイザーウェイブが餓狼キャラを薙ぎ倒す度にレベルが1上がっていき、
(この時倒される餓狼キャラは『餓狼2』のストーリーデモでクラウザーに倒される面子)、
レベルが上がる度に必殺技や一撃必殺が解禁になったり、技性能が上昇するなどの恩恵が得られる。
カイザーゲージが最大になると一撃必殺が使用可能になり、ナイトメアギースと二人がかりで巨大なビームを放ち、
前述の餓狼キャラ諸共相手を大爆発させる。
この時、ギースがビームを放つ際に「羅生門!!」と叫んでおり、
アフロン氏のtwitterで「とても面白いギースに触発されて製作した」という旨の発言がある事から、
恐らくさゆる氏の「羅将モン」に影響を受けて製作されたキャラクターではないかと思われる。

2018年1月にはちゃんこ氏による外部AIも公開されている。

KOF'96~'98UM

+ J.Lee氏製作 KOF'96仕様
  • J.Lee氏製作 KOF'96仕様
原作を再現したもの。

+ CCI氏製作 KOF'96仕様
  • CCI氏製作 KOF'96仕様
現在は公開先であった旧サイトの消滅により入手不可。
SNKキャラなどでお馴染みのCCI氏(David Demianoff氏)によるKOF版。
ヒットエフェクトなどは原作と違うが、完成度は低くなく、それなりの強さのAIもあるので、
虻蜂氏製の物が公開されるまではちょくちょく動画にも出ていた。

+ or2=3氏製作 KOF'98UM仕様
  • or2=3氏製作 KOF'98UM仕様
infoseekのサービス終了により、入手不可だった(氏の他のキャラと違い、アフロン氏のサイトでも代理公開はされていない)が、
2012年6月より、ikuiku氏によってエフェクトとAIを追加するパッチと共に代理公開されている。
仕様としては『'98UM』版に最も近いクラウザー。システムはアドヴァンストとエキストラを統合したものになっている。
氏のキャラの例によってヒットエフェクトは搭載されていないが、製作期間がわずか三日にも拘らず、
原作の技全てに加えて『RB』シリーズのみのレア技「アンリミテッドデザイアー2」まで網羅されている等、非常に高い完成度を誇っている。
その火力は高く、アンリミテッドデザイア2などは相手の体力の7割を持っていく。
ちなみに製作した動機は「誰も作ってくれないから」だそうな。ちなみに改変自由。
蓬莱氏の手による強力なAIが存在したが、こちらも現在は公開されていない。
遠距離で飛び道具を打つと高速のカイザーウェイブ、中距離で手を出すと無敵時間のあるアンリミテッドデザイアーを超反応でブッ放してくる。
AIは自重して使用しないがカイザーウェイブ→カイザーウェイブというコンボも可能。

前述の通り、ikuiku氏によるエフェクトとAIを追加するパッチが存在する。
AIレベルは3段階で調節可能。氏恒例の遊び要素を含みつつ最大レベルにすると凶下位程度の強さとなる。
2014年7月に更新され、没技である「カイザーインフェルノ」、餓狼時代の技の搭載、ゲージ溜め速度の調節、更に特殊カラーも追加された。
ikuiku氏AI

+ Usual氏製作 KOF'98UM仕様
  • Usual氏製作 KOF'98UM仕様
氏が2022年6月12日に体同時公開した4体の内の1体。
上記or2=3氏製を改変し、『'98UM』(FEに非ず)の完全再現を目指したもの。
『'98UM』のシステムセレクトが再現され、ヒット・ガードエフェクトや技のダメージ、判定などもほぼ再現されている。
原作再現なので強カイザーデュエルソバットの無敵や特殊入力で追撃可能になるアンリミテッドデザイアーなど、
クラウザーの『'98UM』最強を支える要素が際立つ。
改変元にあったカイザーお手玉コンボなどはできなくなったが、MAX発動による攻撃力アップやクイック発動コンボなど、
新たな要素の追加により総合火力は依然として高い。

また、独自要素としてアンリミテッドデザイアー2やULT2モードが追加されている。
前者はMAX発動中にのみ使用可能であり、出しにくいが非常に高威力である。
後者はUsual氏曰く「『'98UM』版の悪咲3号氏風EXグルーヴ」で、全モードのシステムが一通り揃っている。
具体的に言えばアドバンスドゲージでありながら本来エキストラゲージ限定のクイック発動やゲージ溜めができ、
攻撃避けと緊急回避が共存していると言った感じでゲージ効率が高く、使いこなせれば凶ランクのポテンシャルを発揮する。

AIは当初未搭載だったが更新で搭載された。
ただしULT2モードのみの対応であり、AI操作時は自動でULT2モードになる。
全ての必殺技を最大限に生かした立ち回りとクイック発動を駆使した高火力コンボにより、正に帝王のごとき強さを見せてくれる。
超反応サイクロンやカイザーも強力である。

+ Jin氏製作 KOF'98UM+XI仕様
  • Jin氏製作 KOF'98UM+XI仕様
『'98UM』のグラフィックや技をベースに、『XI』のドリームキャンセルなどを加えたアレンジ仕様
(このためアンリミテッドデザイアをギガティックサイクロンでDCする事で、擬似的にアンリミテッドデザイア2を再現できる)。
同製作者のルガールとの特殊イントロも搭載されている。
何故か『餓狼SP』版カイザーウェイブや、『KOF'96』の没技であるカイザーインフェルノまで隠し技として搭載されている。
前者はガロスペ性能なので通常飛び道具であっさり消され、
後者はその見た目(側転してボディプレス)と性能から使いたいと思うかと問われると微妙な技だったりする。

コケココ氏、VENOM氏、斑鳩氏によるAIパッチが存在している。
コケココ氏のAIパッチは2012年4月にHPが閉鎖されたが、現在はhamer氏によって代理公開されている。
斑鳩氏のAIパッチは後述の『'98』版が製作されたため、現在は公開されていない。動画での使用も禁止されている。
プレイヤー操作(11:35~)

+ 大会ネタバレ
紳士トーナメントではオズワルドを画面端に追い込み、カイザーインフェルノをフルヒットさせるも、
受身+裏回り→フルコン(超必殺技込み)と見事に反撃を決められ、敗退してしまった。
…なんとも不憫な技である。

+ ストーリー動画ネタバレ
某ストーリー動画ではクラ太郎・クラ次郎・クラ三郎・クラ四郎の四つ子でチームを組んでKOFに出場しネスツチームの前に立ちはだかるが、
兄弟で赤服を取り合ってラチがあかなくなった末に下半身を脱いだ「真の姿」となった。当然公然猥褻罪で逮捕。
また、某ストーリー動画では、1秒間に10カイザーという離れ技も披露している。

+ 斑鳩氏製作 KOF'98仕様
  • 斑鳩氏製作 KOF'98仕様
『'98UM』ではなく、本来は出場していない無印『'98』の仕様。
アドバンスドモードとエキストラモードを選択可能。
『'98UM』で追加された技はほとんど揃っているが、ギガティックサイクロンが削除され、
『'96』の没超必殺技であるカイザーインフェルノに入れ替わっている。更新でさらに没特殊技2つが追加された。
現在は裏モードが追加されていて、表はデュエルソバットやカイザーキック、カイザーインフェルノなどを搭載したKOF風、
裏はギガティックサイクロンやリフトアップブロー、カイザークローを搭載したRB餓狼風の技構成になっている。
また、カイザーウェイブの弾の形が表と裏で異なる。
アンリミテッドデザイアは自動追撃式ではなく、手動で追加入力をしていく方式になり、途中で止めて別の技に繋ぐテクニックも搭載されていたが、
現在のバージョンでは裏モード限定かつ自動になっている。
原作から技性能などに変更が加えられていて、デュエルソバットはキャンセル不能で無敵が短縮され、
カイザースーブレックスは1F投げ、ギガティックサイクロンは半回転×2コマンドに変更されている。
デフォルトで8段階に調節可能なAIも搭載済み。
なお、エキストラモードでAIを動かすと、氏のの例に漏れず露骨に空中特殊技で永久を狙ってくる…が現在は空中特殊技が削除されている。

+ しょうゆ氏製作 KOFアレンジ仕様
  • しょうゆ氏製作 KOFアレンジ仕様
EX必殺技などが使用可能な、氏オリジナルのアレンジ規格で作られたクラウザー。
『'98UM』をベースにニュートラルポーズを始め、多くのモーションが主に『RBSP』『RB2』準拠に差し替えられているのが特徴。
CLIMAX超必殺技はフィニッシュにカイザーウェイブを放つオリジナルのロック系追加入力型乱舞技「アンリミテッドデザイアーファイナル」。
同キャラ戦および同氏製作の乱舞技持ちキャラとの対戦時に乱舞技同士がぶつかると、両者が同時に乱舞を繰り出す特殊演出が発生。
乱舞中のボタン連打が多かった方が勝つ。
AIもデフォルトで搭載済み。
プレイヤー操作

+ OPIRUS氏製作 ナイトメア・クラウザー
  • OPIRUS氏製作 ナイトメア・クラウザー
「もし、クラウザーがナイトメアとして復活したら…」をコンセプトに、CCI氏作ベースの『KOFMLV2』仕様を改変したもの。
高性能なAIも搭載されている。
ただし、新MUGEN専用なので注意。

+ 製作者不明 マスタークラウザー
  • 製作者不明 マスタークラウザー
jin氏のクラウザーの改変で、あらゆる性能がアッパー調整されている。
超必殺技もブリッツボールをブリッツクーゲルのように4つ身に纏う技や、
ライフをオーバーフローさせるほどの超威力を持つ謎のガッツポーズ技などが追加されている。

AIはデフォルトで搭載されており、7P以降で常時起動となる。
また、サクラ@さん氏によるパッチも本体同梱で公開されている。
細かい性能調整やカラーによるランク差が導入されており、凶上位から狂最上位まで幅広いランクに対応することができる。





 “You were good. You fought well.”

出場大会

+ 一覧
+ ヴォルフガング・クラウザー
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止
凍結
削除済み
非表示
+ マスタークラウザー
【マスタークラウザー】
シングル
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み

出演ストーリー

+ 一覧

プレイヤー操作

MUGENキャラをさっくり触ろお!!(さまざま9、さまざま50操作キャラ、共にjin氏製)
水没&逆流withとっつき娘(mission29、jin氏製)
実況付きP操作 Tarie配信(215キャラ目操作キャラ、しょうゆ氏製)




 “You're perfect! I've met… my match….”


*1
広くアマチュア・レスリングも含めるならば、レスリングはヨーロッパで非常に長い歴史を持つ格闘技である。
そうした伝統レスリングからプロに転向、「プロレスの神様」と呼ばれたカール・ゴッチ氏は、
「カール・クラウザー」というリングネームを用いていた事がある。
これらを考え合わせると、格闘スタイルのベースがレスリングであってもおかしくない……か?


最終更新:2023年11月19日 16:50