THE KING OF FIGHTERS


概要

SNKの2D対戦型格闘ゲーム。
本編シリーズ(ナンバリングタイトル)を始め、
外伝的作品に『NEOWAVE』や『熱闘』『EX』シリーズ、3Dの『MAXIMUM IMPACT』シリーズなどがある。

『KING OF FIGHTERS』というタイトルは、元々『餓狼伝説』『龍虎の拳』作中で開催される格闘大会の名称。
当初SNKは「キング」という略称を定着させたかったようだが、専ら「KOF」と呼ばれている。
格闘ゲームに関連する文脈の中では、『'94』などの年号のみで呼ばれる場合もKOFの事と考えてまず差し支えない。

3対3のチームバトル(作品によっては最大4対4)と登場キャラクターの多さが最大の特徴となっている。
また対戦格闘ゲームにおけるクロスオーバーの元祖でもある。
そしてこれまで1対1で対戦する事が主だった対戦格闘ゲームにおいて、
「複数キャラを選択してチームを組む」といった「チーム制対戦格闘ゲーム」というジャンルも確立し、
他社の対戦格闘でもこのルールを取り入れる作品があったりと、『龍虎の拳』と同様対戦格闘ゲームに新たな可能性を見出したタイトルでもある。

これといったストーリー展開の無い『'94』、『'98』、『2002』、『XII』などは「お祭り作品」「ドリームマッチ」等と呼ばれ、
『'95』~『'97』は「オロチ編」、『'99』~『2001』は「ネスツ編」、『2003』~『XIII』は「アッシュ編」と題されている。*1
『'94』開発段階では完全新作として計画されていたようだが、出場キャラ数のあまりの多さにスタッフが音を上げたため、
ドリームマッチ路線に切り替えられたという経緯がある。
SNKの過去作品に何の関係も無い新キャラクター(日本チームやアメリカンスポーツチームなど)が登場したり、
知名度・人気も高かった『サムライスピリッツ』のキャラクターが、
かつては「世界観が違うため」という理由で(外伝作を除き)外されていたりしたのはこのためで、
当初から独立したストーリーを展開するプランはあったようだ。

基本システムは1レバー+4ボタン(A:弱P、B:弱K、C:強P、D:強K)、同時押しで特殊動作。
作品によっては特殊動作専用ボタンが加わる場合もある。
登場キャラの多さに加え『2003』まで開発期間が毎年1年弱しかなかったため、ゲームバランスや操作性に問題を抱えている場合が多い。
そんな中、シリーズの区切りでリリースされたお祭り作品である『'98』や『2002』、
年号ナンバリングを撤廃し1年以上の開発期間をかけてリリースされた『XI』(2005年稼動)、
『2002』のパワーアップ版をさらにアーケードで再調整した『2002 UNLIMITED MATCH』(2009年稼働・翌年に闘劇ver.として移植)、
『'98』のリメイク『'98 ULTIMATE MATCH』をさらに再調整した『'98UM FINAL EDITION』(2011年稼働・2014年にPC版発売)、
家庭用版をベースとしてアーケードへ逆輸入した『XIII CLIMAX』(2012年稼働)、
それをベースにオンライン関係の問題が改善されたPC版『XIII STEAM EDITION』(2013年発売)、
等はゲームバランス面で評価が高い傾向にある。

なお、参戦キャラクターが元のシリーズとは違う設定や性能を付与されイメージが改変されている事があり、
この点に関するオールドファンからの批判は少なくない。
ただし『KOF』のストーリーは、
『月華』~『龍虎』(~『ファイヤースープレックス』)~『餓狼』(~『風雲』)と展開される、所謂「SNK正史」の時間軸には含まれていない
言わば「パラレルワールド・もう1つのSNK世界」のような位置付けになっている。
一番分かりやすい差異は、原典では設定上10年ぐらい離れているはずの『龍虎』と『餓狼』が、
この『KOF』の世界ではどちらも同年代扱いになっていたりする所だろう。
他にも原典の時系列に関係無く、時代を超えてキャラが集結していたりするのもお祭り時空ならでは。
また、お祭り作品のため、キャラの性格なども原典から誇張され、ややギャグ色を強めたものになっている。
もっとも、その後『KOF』が人気を博した結果、本家本元の原作よりも『KOF』の方が有名になってしまい、
本家でのキャラ設定よりも、『KOF』で誇張されたキャラ設定の方がメジャーになるという逆転現象が起きてしまったのだが…。
よくある「龍虎一家は貧乏で一日中ソバ」「キムは正義バカな偽善者」等の設定は、本来は『KOF』独自のパロディだった。

各作品毎のキャラランクについてはこちらを参照。

参戦作品(プレイアブルキャラクターのみ)



THE KING OF FIGHTERS '94


1994年。
KING OF FIGHTERSを開催する。
なお、今大会は特別ルールとして
3人1組のチーム対戦形式にて取り行う。
以上……。 [R]

1994年8月にMVS(業務用NEOGEO)で稼動。
ROM容量は196Mbit(1Mbitは1MBの8分の1の単位で、8Mbit=1MBとなる)。
以前からファンの間では「いつか出るのではないか」と噂されていたSNKゲームのオールスター的作品。

+ 発売までの経緯と、KOFイメージの決定に纏わる話
SNK自身もこのタイトルは大がかりで難産なタイトルだった故に広告展開も凝っており、
アーケードリリース直前まで、タイトル以外の情報は一切カットしていた。
当時は積極的にTVCMも打っていたSNKがほんの一瞬(2カットほど)、しかも1秒にも満たないゲーム画面と、
後は街頭インタビューを模したCM作りで、ユーザーにとっては本当に「未知なるゲーム」としてその発売を待つ事となった
(なおCMは15秒Ver.と30秒Ver.の2種類があり、30秒Ver.の方は比較的長めにゲーム画面を出していたが、
 これが流れるのが主に深夜帯であり、かつ流された回数も少ないため、割と頻繁に流していた15秒Ver.の印象が強いせいでもある。
 またCMはラジオの深夜放送(オールナイトニッポンなど)で、音声のみを流していたというのもあり、
 視覚的な情報は発売までは本当に限られていた状態だった)。

満を持して登場となった『'94』は、それまでのSNKファンを内容的にも視覚的にも驚かせる事となる。
それまでのSNKのドットは、原色に近い色使いと丸みを帯びた特徴あるものだったのだが、
『'94』のものはシャープなライン・ドットの組み合わせと淡い色使いによる、SNKドットのイメージを大きく覆す物だった。
これは、当時業界最高峰と言われるドット技術を持っていた元アイレム(現・アイレムソフトウェアエンジニアリング)
のスタッフがSNKに移籍し、ドット製作を担当したため
(これ以前に同じスタッフがドットを担当した『ラストリゾート』というシューティングもその美麗さから高い評価を受けている。
 後の「メタルスラッグ」シリーズのドットもこのスタッフが作り上げたものである)。
このグラフィックがKOFシリーズのトータルなイメージを決定付けたと共に、
ドット製作に一分の妥協も許されないプレッシャーとして、後々にまで続く事となった。
後の作品(特に『2001』以後)で「改悪」という表現がよく聞かれるのも、旧SNKの技術水準が高かった事を示している。

主人公は草薙京だがまだ影が薄く、初期カーソルは餓狼伝説チームと龍虎の拳チーム、
HOW TO PLAY画面もテリーリョウが務めている。
ストーリーはハイデルンルガールの因縁を除けばほぼ存在しないが、オロチ編の前日譚という事になっている。
システムも当時の主力シリーズであった『餓狼』『龍虎』を融合させ、アレンジを加えたものを採用。
小足連打が強すぎるため、突き詰めれば小足ゲーと言われバランスはあまり良くないが、
他を圧倒するキャラ数や多くの斬新な試みが受け話題性は極めて高く、シリーズ一作目としての評価は上々だったと言える。
また対戦格闘ゲームとしてはかなり演出面でも凝った作りになっており、開幕前のステージ登場演出を始め、
『2002』まで、そして『XIII』から復活した「チーム最後の一人が倒されるとそのまま画面がホワイトアウトしていく」という伝統のKO演出も、ここで確立された。

また、2004年12月にはKOF10周年記念作品としてアレンジ+ドットのハイレゾ化を行った『'94 RE-BOUT』がPS2にて発売された。
こちらではイラストや背景が一新されており、1Pのデフォルトカーソルもきちんと日本チームに合わさっている(2Pは韓国)。
同時収録としてネオジオ版『'94』も「ネオジオモード」という形で入っており、以降のリメイクシリーズでも定番となった。
ちなみにこれが、NEOGEO以外の機種での初めての『'94』の移植となった
(94年当時、SNKはNEOGEO以外の機種での移植はしないと宣言したのだが、経営の不振により翌年にはSSやPSの移植を再開)。

  • 登場キャラクター
日本最強チーム(日本) 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム(イタリア) テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム(メキシコ) リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
怒チーム(ブラジル) ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム(中国) 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
女性格闘家チーム(イギリス) ユリ・サカザキ 不知火舞 キング
キムの教育してやるチーム(韓国) キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
アメリカンスポーツチーム(アメリカ) ヘビィ・D! ラッキー・グローバー ブライアン・バトラー
  • ボスキャラクター
ルガール・バーンシュタイン(RE-BOUTのみ使用可)
  • RE-BOUTのみエディット専用で参戦

  • チームバトルシステム
    • シリーズ最大のウリ。1チーム三人構成で3対3の勝ち抜き戦を行う。
      勝つと体力が少し回復(前ラウンドの残りタイムで増減)し、そのまま次の相手と戦う事になる。
      この作品ではチームメンバーは固定。各チームは各国の予選を勝ち抜いた代表チームという設定だった。
  • ダッシュ
    • レバーを前or後ろに二回素早く入力。ランではなくステップ動作。
      一部キャラはステップ中に空中特殊技中段)や空中必殺技が出せる。
  • 攻撃避け
    • 非行動時にAB同時押しで発動。
      打撃に無敵だが投げに無防備。モチーフは『餓狼』シリーズのライン移動。
  • 避け攻撃(スルーアタック)
    • 餓狼2等と同じくガードモーション中にレバー前+ボタン操作で上半身無敵の攻撃を繰り出す。
      全キャラ共通でダメージは0だが必殺技キャンセルが可能。
  • ふっとばし攻撃
    • CD同時押しで出る威力と判定の強い通常攻撃。ヒットすると相手は吹き飛んでダウンする。キャンセル可。
      空中でも出せるがしゃがみガード可能で、本作のみグラフィックがJ強Kと同じ。
      モチーフは『餓狼2・SP』のライン飛ばし攻撃。
      実は空中吹っ飛ばし攻撃は本来仕様にはないバグであったため、インスト等の説明には無かった。
      『'95』以降は空中でも専用グラフィックが用意され、仕様となった。
  • 特殊技(一部のキャラ限定)
    • レバー入れ攻撃で(中段の)特殊技が出せる。
      キャンセルは不可、通常技をキャンセルして出せない。
  • パワー溜め
    • ABC同時押し。 龍虎の拳の気力溜めがモチーフ。
      パワーMAXになると攻撃力上昇(約1.5倍)、ヒット・ガード時のノックバック増加、
      超必殺技が一度だけ使用可能(使った後、パワーMAX状態解除)のアドバンテージを得られる。
      パワーは攻撃を喰らったりガードしたりする事でも溜まるが、
      これでパワーMAXになった場合は溜めてパワーMAXになった時よりも持続時間が短くなる。
  • 超必殺技
    • パワーMAX状態中にMAX解除と引き換えに発動可能。体力が1/4以下になると使い放題になる。
      パワーMAXかつ体力1/4以下であれば威力が上昇する。
  • ガードキャンセル
    • 実は存在するガードキャンセル。
      5回以上連続でガードした場合、必殺技や超必殺技でガードキャンセル可能。
  • 挑発
    • 相手から離れてC。
      龍虎の拳同様、パワーMAXで無い限りは相手のパワーゲージを減らす事が出来る。
      通常移動でキャンセル可、またCボタン連打で通常より多くのゲージを減らせる。
  • 大ジャンプ
    • レバーを上要素へいれてすぐにニュートラルに戻すと通常より飛距離の出る大ジャンプになる。
      意図的にデザインされたものではなく、バグから生じた動作。
  • 援護攻撃
    • 待機メンバーが画面内に見えており、かつ相手より体力が少ない時に気絶、または掴み技を喰らっている間に
      ABC同時押しでメンバーが背景から飛び込んできて相手を攻撃する(ダメージはなし)。
      ただし、待機メンバーが既に負けている場合(使用キャラが三人目の時)は援護不可。
      モチーフは餓狼シリーズのライン移動攻撃。ストライカーの先駆けとも言える。
  • その他
    • 餓狼伝説のキャラのみしゃがみ歩きが可能。
    • ユリキングにのみ脱衣KOが存在。
    • コマンド投げが連続技に組み込める。ただし本作ではコマンド投げを連続技に組み込んだ後に、
      ステップで近付いてダウンした相手を再びコマンド投げで投げてしまえる凶悪なバグが存在している。
    • 一部必殺技のコマンドはインストカードと同様に入力しても発生せず、最後にニュートラルが必要。
      京の鬼焼きやケンスウの神龍天舞脚が露骨に出しにくいのはこれが原因。
    • 次作の『'95』でも流用される事になる勝利アナウンス「〇〇(勝利キャラ名), WON!」はWONの発音が明らかに間違っている
      (ウォンでなくワン"wˈʌn"が正しい)。


THE KING OF FIGHTERS '95

1995年7月にMVSで稼動。シリーズ第二作、オロチ編第一章。ROM容量は250Mbit。
京のライバルキャラとして八神庵が登場し、爆発的なブームを巻き起こした。
格闘ゲーム界全体が攻撃力インフレ傾向の真っ只中に登場したため単発ダメージはシリーズ最大
(お互いパワーMAXの吹っ飛ばし攻撃1発が、超必殺技を直撃させたのと同レベルのダメージ。詳しくは後途)。
特にパワーMAX中のガーキャンの強さが洒落にならないため、突き詰めればガン待ちガーキャンゲーと言われる。
SEやもっさりした挙動に独特の味があり、コアなファンが多い。
『'94』からの変更点のみ下記。

  • 登場キャラクター
  • 隠しキャラクター
草薙柴舟(中ボス)、オメガ・ルガール(最終ボス)

  • チームエディットシステム(新)
    • 本作からから固定チームの他に、任意のキャラ3人でチームを構成する事が可能に。
  • 避け攻撃(カウンター攻撃)(新)
    • スルーアタックが削除され、避け動作中に任意のボタンで発動する派生技に変更。
      専用の動作と共に小ダメージの攻撃を放つ。キャンセルも可能。
      本作より以降のシリーズ及びクロスオーバーシリーズと共通の操作になる。
  • ガードキャンセル
    • 『'94』の時とほぼ同じ仕様だが、パワーMAX時に限りガード一回目からガードキャンセル可能。
      これにより本作品の対人戦は独自の緊張感を持つ。
  • 挑発
    • BC同時押しで間合を問わずに出せるようになった。また挑発途中でも中断して行動出来るフォロースルーも可能。
      連発は出来ないが、相手に安易にMAX状態へと持って行かせないようになった。
  • 大ジャンプ
    • 本作から正式な仕様として採用。また使用時に残像が出るようになり、視覚的に解りやすくなった。
  • 打撃投げ(一部のキャラ限定)(新)
    • 投げ間合でのみ出す事が出来る初段がガード不能(またはガードクラッシュ確定)の連続攻撃型打撃技
      現在の一般的な打撃投げとは微妙に違う。詳しくは該当項目を参照。
  • その他
    • このゲームでは単発の攻撃力が高いのに加え、パワーMAX時だと攻撃力がそこからさらに1.5倍になり、尋常ではないダメージを叩き出す。
      しかもこのパワーMAX時では攻撃力と引き替えに防御力が落ちるようになっており、
      上記にある両者共パワーMAX時での被ダメージが約2倍に跳ね上がるため、
      この条件になると通常のキャラの基本コンボだけで10割行ってしまうという即死ゲーにまで発展する。
      もちろんこれは通常技のみならず必殺技や超必殺技にも適応される補正なため、
      全シリーズ中で一番、即死コンボが多数存在する作品となっている。
    • このシステム、というかバグ自体は実は『'94』から存在していたが、必殺技を出した際に、
      それが弱で出した場合に攻撃発生までに同じ必殺技のコマンドを強で入力し直すと、
      そのコマンドが成立した時点で弱必殺技が途中キャンセルされてそのまま強必殺技へ移行してしまう「すり替え」というのがある。
      しかも一般的なキャンセルとは異なり、モーションを引き継いだまま切り替わるので、仕込まれた事がまず分かりづらい。
      例えばテリーのバーンナックルは、弱と強では所謂予備動作の「バンザイポーズ」の長さが目に見えて違うが、
      この方法だと弱の予備動作で攻撃発生時には強の威力と移動距離になるというすり替えが可能となる。
      こと『'95』では、このすり替えによる永久パターンもあるため、ガーキャンからのすり替え永久と、
      即死に纏わるテクニックが見受けられていた。
    • ごく一部のキャラクターのみ相性が悪いと設定され、援護攻撃が行えない。例えば、京と庵は互いを援護しない、柴舟はルガールのみ援護する、
      ルガールは一切援護に行かない上に柴舟と(何故か)キム以外の援護を受けられない、等。


THE KING OF FIGHTERS '96

1996年7月にMVSで稼動。シリーズ第三作、オロチ編第二章。ROM容量は362Mbit。
システムは前2作から大幅に変更。また多くの飛び道具が飛ばなくなったため、接近戦主体の攻め合いのゲームへ。
意欲的な作品だったもののコマンドの受け付けが異常に厳しく、
また鉄板と呼ばれた連続技の数々がこのゲームでは異常に繋がりにくくなった等、バランスも悪かったためゲームとしての評価は低い。
突き詰めればコマ投げとふっとばしゲーと言われ、またジャンプの多彩化によりバッタゲーと呼ばれるようにもなった。
また、一部のキャラの突然のコマンド変更や、
象徴的な飛び道具を使うキャラクター達が軒並み飛ばなくなる、もしくは途中で急に消滅するなどのキャライメージの急転換等、
大きな変更が却ってゲームイメージにあまりよくない印象を持たらしてしまい、
転換を求めた要素が必ずしもよい結果に繋がるとは言い難いものとなった。
しかしキャラクター人気は依然高く、
この頃から勢いを失いつつあった『餓狼』・『龍虎』・『サムスピ』シリーズに代わるSNKの看板タイトルとして認識されるようになる。
同人人気が高まった一方、一部で「キャラゲー」と揶揄される原因も招いた。
BGMはシリーズを象徴する曲「ESAKA?」など名曲が揃っており、シリーズ最高のBGM群との呼び声も高い。

  • 登場キャラクター
  • ボスキャラクター(一部家庭用でのみ隠しとして使用可)
神楽ちづる(中ボス)、ゲーニッツ(最終ボス)

  • ダッシュ
    • 前ダッシュがステップから二回目のレバーを入れ続ける限り走るランに変更。隙はほぼ無し。
  • 受け身(新)
    • 吹き飛び時、地面に着地する瞬間にAB同時押し。
  • ジャンプ関連
    多彩なジャンプ(と飛び道具の飛距離低下)がゲームのハイスピード化に拍車をかけた。
    • 大ジャンプ
      • レバーを下要素に入れた後orダッシュ中に上要素に変更。残像が付き素早く飛距離が出る。
    • 小ジャンプ(新)
      • レバーを一瞬上要素に入れる。高度が低いジャンプ。
    • 中ジャンプ(新)
      • レバーを一瞬下要素に入れた後orダッシュ中にレバーを一瞬上要素に入れる。
        小ジャンプの高度で素早く飛距離が出る。
  • 緊急回避動作(前転・後転)(新)
    • レバー前+AB同時押しで前転、(レバー後ろ+)AB同時押しで後転。攻撃避けに代わる新しい回避動作。
      コマンドを入力する事で打撃無敵になりつつ一定距離移動する。
      ただし投げには一切無防備で動作終了間際に隙がある。
      パワーMAX時はMAX解除と引き換えにガードキャンセルから緊急回避動作ができ、動作終了間際の隙は無くなる。
  • 投げ外し(新)
    • 相手に投げ技を喰らう瞬間にAB同時押し。掴み投げとコマ投げは外す事が出来ない。
  • 空中ガード(新)
    • 垂直ジャンプ、後方ジャンプ時にレバー後ろ要素。
      空中技と飛び道具系がガード出来るが、地上技はガード不能。
  • ガードクラッシュ(新)
    • ガードし続けると強制解除され、一定時間硬直する。
      が、クラッシュするタイミングが分かりづらく、無防備になる時間も短い。
  • カウンターヒット(新)
    • 相手の攻撃の出際に攻撃を当てるとCounter!!の文字が出て通常より威力がアップ。
      さらに空中で食らい判定が残り、ダウン攻撃が当たっても空中で追撃が出来る。
      パワーMAX状態中はカウンターを受ける状況が増えてしまう。
  • クリティカルヒット(新)
    • 一部の技のみ、攻撃HIT時に稀にクリティカルヒットとなり、ダメージとヒットバックが大きくなる。
      クリティカル時はCritical hit!の文字が出る。
  • MAX超必殺技(新)
    • 体力1/4以下、かつパワーMAX時に超必殺技のコマンドを入力すると成立。演出が変化し、威力が強化される。
  • 挑発
    • 『'95』と同じ方式で、BC同時押しで出せる。『'95』よりもさらにフォロースルーする中断タイミングが早まったため、
      素早い連発が可能となり、対人戦では中々ゲージが溜まらない状態になりやすかった。
  • その他
    • 連続技成立時にヒットカウントが表示されるようになった。
    • 攻撃避け、特殊技、ガードキャンセル必殺技・特殊技、脱衣KO、しゃがみ歩きの削除
      (攻撃避けは大門クラークのみ使用可)。
    • ガードポイント付き必殺技の導入。
    • 各キャラの相性が「良い」「普通」「悪い」とより細かく設定され、相性が良いキャラは100%援護、普通の場合は50%、悪い場合は絶対に援護しない。
      これは各キャラ双方向で別々に設定されており、例えば庵は全員に対して相性が悪く本人は誰も援護しないが、
      逆に悪人を慕うチャン・チョイからは必ず援護してもらえる、等。


THE KING OF FIGHTERS '97

1997年7月にMVSで稼動。シリーズ第四作、オロチ編完結章。ROM容量は460Mbit。
『'96』を継承・進化させたアドヴァンストモードと『'94』風のエキストラモードから選択が可能に。
『KOF』のシステムの形はここで完成されたと言っても良い。
しかし肝心の作り込みが甘く、『'96』とは正反対にコマンド受け付けが緩すぎるため暴発が多発。バランスも良いとは言えない。
特に隠しキャラクターが対戦を崩壊させており、突き詰めるまでも無く暴走ゲーと言われる。
オロチ編の完結章としての演出やストーリーは評価されており、人気は低くない。
BGMは曲の出来そのものは悪くないものの、ステージの殆どが環境音(風や人の雑踏の音)で構成されており、
特定のキャラのみBGMが鳴るという事で、著しく盛り上がりに欠けるという評価を下されてしまっている。

+ 余談
ちなみに、中間デモで見られるトーナメント表によると、実際はこの大会には64ものチームが出場している様だ。
プレイヤーに明かされているのはその内僅か9チーム。他の参加者はどんな顔触れだったのだろうか?

中国ステージの背景で次の試合を待っているチームだけでも、
が存在し、プレイする度に背景キャラクターが変化するという豪華仕様になっている。

  • 登場キャラクター
  • 隠しキャラクター
'94草薙京
  • 乱入キャラクター(隠しとして使用可)
ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ
  • 中ボス(隠しとして使用可)
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス
  • 最終ボス(一部家庭用でのみ隠しとして使用可)

  • 特殊技(復活)
    • 通常技をキャンセルして出せるようになり、中段などの特殊な性能が無くなる代わりに、
      必殺技でキャンセルがかかるようになった。(必殺キャンセル不可の技もある)
      これにより「通常技→特殊技→(超)必殺技」という流れが以降のシリーズの連続技の基本となった。
  • EXキャラクター(新)
    • 所謂裏キャラ。 一部のキャラは別性能のキャラが選べる。
  • 暗転(新)
    • 超必殺技発動時に暗転・一時停止するようになった。
      このため超必殺技はほぼ連続技・割り込み専用となり、立ち回りの中で使う事が難しくなった。
  • モードセレクト(新)
    • アドヴァンストモード(ADV)
      • 緊急回避動作・ジャンプ・ダッシュ(ラン型)・受け身・投げ外し
        • 『'96』と同じ。
      • アドヴァンストゲージシステム
        • 自発的に溜める事は出来ず、相手に攻撃を当てるor相手から受けるor必殺技を使用でゲージが増加。
          最大三本までストック可能。
          ゲージ一本消費で超必殺技・ガードキャンセル動作、MAX発動が使用可能。
        • 溜めたゲージは端数切捨てでストック数のみ引き継がれる。%br()この際に前作までは援護攻撃にしか関係しなかった「キャラ相性」が大きく影響し、
          前のキャラと相性が良いと+1、普通だと±0、そして相性が悪いとストックが空になる
          全キャラに対して相性が悪い庵を後発で出すとゲージが全消滅する等の事態が起こるため、相性を考慮した順番も重要になっている。
      • パワーMAX発動(新)
        • ABC同時押しでゲージ一本消費し、任意のタイミングでパワーMAX状態になる。
          この状態で超必殺技を使うとMAX超必殺技に変化する。
          MAX超必殺技を出してもMAX状態は解除されない(超必殺技分のゲージは消費)。
      • ガードキャンセル
        • ガード中にゲージを一本消費してAB同時押しで緊急回避動作、CD同時押しでふっとばし攻撃。
    • エキストラモード(EX)
      • 避け・ジャンプ・ダッシュ(ステップ型)・投げ外し不可
        • 『'94』とほぼ同じ。 ただしスルーアタックやカウンター攻撃がない。
      • パワー溜め・挑発・受け身
        • 『'96』と同じ。 ただし自力で溜めるよりも敵の攻撃によってMAXになった時の方がMAX持続時間が長い。
        • 挑発はスタートボタンで出すように変更され、ゲージを減らす事が出来なくなった。
      • 超必殺技
        • 使用制限が無くなるのが体力1/8以下に変更。
          この時パワーMAX状態であればMAX超必殺技になる(使用後MAX状態は解除)。
      • ガードキャンセル
        • アドヴァンストモードと同じ。ただしゲージが1本しかないため、即座にMAX状態が解除される。


THE KING OF FIGHTERS '98 Dream Match Never Ends

1998年7月にMVSで稼動。シリーズ第五作、『'94』以来のお祭り大会。ROM容量は683Mbit。
海外版のサブタイトルは "The Slugfest"。
ストーリーは存在しないが、代わりに各キャラクターへのインタビューが用意されている。
システムは『'97』と同じく、アドヴァンストモードとエキストラモードから選択が可能。変更点のみ下記。
前作で完成されたシステムをさらに洗練した形で、理想的なシステムバランスと言える。
キャラクターバランスも裏キャラ含めて総勢約50人という数から考えて奇跡的と言える良さに仕上がっており、
BGMや背景、隠し要素の評価も高く、本作をKOF歴代最高傑作に推す声は多い
なお、ドリームキャスト移植版のサブタイトルは "Dream Match 1999" となっているが、内容は本作に準拠。
10年近く稼動させていた店も多い長寿タイトルとなったが、
リメイク作『Ultimate Match』が登場した事で、徐々に見かける機会は少なくなってきている。

  • 登場キャラクター
主人公チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
女性格闘家チーム 神楽ちづる 不知火舞 キング
キムチーム キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
オロチチーム 七枷社 シェルミー クリス
'97スペシャルチーム ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
八神チーム 八神庵 マチュア バイス
おやじチーム ハイデルン タクマ・サカザキ 草薙柴舟
アメリカンスポーツチーム ヘビィ・D! ラッキー・グローバー ブライアン・バトラー
エディット専用 ルガール・バーンシュタイン
  • 乱入キャラクター
  • 隠しキャラクター
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス
裏テリー・ボガード 裏アンディ・ボガード 裏ジョー・ヒガシ
裏リョウ・サカザキ 裏ロバート・ガルシア 裏ユリ・サカザキ
裏不知火舞 裏ビリー・カーン '95草薙京
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しとして使用可)
オメガ・ルガール

  • ルーレットエディット(新)
    • キャラ選択画面で「?」を選ぶと未決定メンバーが毎試合ランダムで決まる。
      ただし裏キャラは選ばれない。
  • アドバンテージシステム(新)
    • 1試合消化するごとに、負けた方が有利になっていくシステム。
      ADVモードは最大ゲージストック数が初期の3本から1本ずつ追加され、3人目は5本まで増える。
      EXモードはゲージの長さがどんどん短くなっていく(溜まりやすくなる)。
  • モードセレクト
    • アドヴァンストモード
      • フィーリングバリエーションシステム(新)
        • 援護攻撃の相性とは別物。各キャラは機嫌が良い・普通・悪いの状態が日替わりでランダムに決まり、
          負けた本人が上機嫌なら+1本、不機嫌なら-1本といった具合に交代時のゲージ引き継ぎに影響を及ぼす。
          キャラ相性と違い、次に出てくるキャラの機嫌は関係ないため注意。
          機嫌はオーダー決定時にスタートボタンで確認可。
      • MAX超必殺技
        • 使用後MAX状態が解除されるようになり、連発は出来なくなった。
      • 投げ外し
        • レバー横要素+いずれかのボタンにコマンド変更。
    • エキストラモード
      • ジャンプ
        • 各種ジャンプの使い分けがADVモードと同様になった。
      • カウンター攻撃(復活)
        • 『'95』と同仕様。
      • ステップ特殊技(復活)
        • 『'94』と同仕様。
      • 挑発
        • 双方がエキストラモードの時に限り、『'96』までのように挑発でゲージを減らす事が出来るようになった。
  • アドヴァンテージシステム(新)
    • チーム戦で1人負ける毎に有利になるシステム。
      ADVモードでは最大ストック数が+1され3人目では最大5本になる。
      EXモードではパワーゲージの長さが徐々に縮んでいく。代わりに1人目がやたら長い。
    • シングル戦では適用されず、ADVは最大3本、EXは2人目準拠の長さで固定。
  • その他
    • 投げ(超)必殺技にスカりモーションが追加され、それまでシリーズを通して強すぎた投げキャラが弱体化。
    • 垂直小・中ジャンプ攻撃が横J攻撃と同じ物に。

現在は上記『'94』~『'98』までを1つにまとめたPSP版が発売されている他、PSPとPS3のPSNコンテンツ「NEOGEOステーション」や、
ゲームアーカイブス、バーチャルコンソールでプレイが可能になっている。


THE KING OF FIGHTERS '98 Ultimate Match

2008年3月にTaito Type Xで稼動。『'98』稼動10周年記念のリメイク作。略称は『'98UM』。
要望の多かった『'96』ボスチームゲーニッツオロチなど13キャラが追加され、『'97』までに登場したキャラが総出演。
背景やBGMなどの強化の他、キャラクター性能やシステムにも大幅に手が加えられ、
特に無印『'98』でも強化されていたものの、まだ不利とされていたEXモードが再強化されている。
これらの調整を評価する声がある一方、発売日の大幅な延期や、一部の抜け出た性能を持つキャラの存在、
家庭用で使用可能となったボスキャラクターに調整が入っていないため、対戦で気兼ねなく使う事が出来ない点、
細かなバグ・誤植の多さなどに対する批判も少なくない。
PS2版ではオンライン対戦、課題に挑戦するチャレンジモード、無印『'98』ベタ移植のネオジオモード、
3D背景、アレンジBGM、ギャラリー、カラーエディットなどが追加されている。
後にXBOX Live Arcadeでも配信されたが、オンライン対戦とチャレンジモード以外のPS2版追加要素はほぼオミットされている。

2011年1月には、更に調整を加えた『THE KING OF FIGHTERS '98 Ultimate Match Final Edition』がNESiCAxLiveで稼働した。
この『UMFE』は2014年にSteamでWindows PCにも移植されている。ゲームバランス以外のベースはXBLA版のため追加要素は少ない。
そして、2022年6月21日にはPS4にてダウンロード版が発売された。
この『FE』では旧バージョンで猛威を振るったクラウザーが大幅に弱体化されているのを始め、全キャラの性能が見直されている。
無印『'98』から変更された仕様のみ下記。

  • 登場キャラクター
主人公チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
女性格闘家チーム 神楽ちづる 不知火舞 キング
キムチーム キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
オロチチーム 七枷社 シェルミー クリス
'97スペシャルチーム ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
八神チーム 八神庵 マチュア バイス
おやじチーム ハイデルン タクマ・サカザキ 草薙柴舟
アメリカンスポーツチーム ヘビィ・D! ラッキー・グローバー ブライアン・バトラー
'96ボスチーム ギース・ハワード ヴォルフガング・クラウザー Mr.BIG
  • 乱入キャラクター
  • 追加乱入キャラクター
  • 隠しキャラクター
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス
裏テリー・ボガード 裏アンディ・ボガード 裏ジョー・ヒガシ
裏リョウ・サカザキ 裏ロバート・ガルシア 裏ユリ・サカザキ
裏不知火舞 裏ビリー・カーン '95草薙京
  • 追加隠しキャラクター
裏ブルー・マリー 裏山崎竜二 裏キング 裏ギース・ハワード
  • 乱入専用キャラクター(PS2版でのみ隠しとして使用可)
ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ
  • ボスキャラクター(PS2版でのみ隠しとして使用可)

  • モードセレクト
    • 選択したモードに関わらず、溜まり切っていない半端なゲージも含めて次のキャラに引き継がれるようになった。
    • アルティメットモード(ULT)(新)
      • 以下の3項目をADVタイプ、EXタイプのどちらかから選択して組み合わせるモード。
        CVS2EXグルーヴ剣サムの祭スピリッツのようなもの
        (ただしEXグルと祭スピが家庭用のおまけ要素だったのに対し、アーケード用に調整されている)。
        よく使われるのは移動と回避動作をADV、ゲージをEXにした「'96モード」と呼ばれる組み合わせ。
        なお3項目全て同じタイプを選んだ場合は、ULTモードではなく通常のADVorEXモードと表示される。
        • 移動タイプ(ランorステップ)
        • 回避動作タイプ(緊急回避or攻撃避け)
        • ゲージタイプ(ADVゲージorEXゲージ)
    • アドヴァンストモード
      • アドヴァンストゲージシステム
        • クイック緊急回避(『2002』、『XI』より追加)
          • 『2002』、『XI』のものと同仕様。地上通常技・特殊技ヒットorガード時に(レバー前+)AB同時押し。
            ゲージを1本消費する。
        • MAX超必殺技
          • ゲージを3本消費する事で、MAX発動状態でなくとも使用可能になった。
        • フィーリングバリエーションシステム削除。
    • エキストラモード
      • エキストラゲージシステム
        • ゲージがMAXになっても即パワーMAX状態にならず、1本だけストック出来るようになり、
          ADVモード同様ABC同時押しで任意にMAX発動が可能に(空中でも可)。
          また、相手の攻撃ヒット・ガード時に溜まるゲージ量が全体的に増えた。
        • クイックMAX発動(『2002』より追加)
          • 基本は『2002』と同様だが、地上・空中を問わず超必殺技以外の全ての技から発動可能。
            『2002』ではゲージ2本消費だが、EXモードは1本しかストック出来ないため、実質制限なし。
            またガードキャンセルで発動する事も可能。
            ただし即座にニュートラルに戻るのではなく、技後半のモーションを若干キャンセル出来る程度。
        • クイック攻撃避け(新)
          • クイック緊急回避の攻撃避け版。操作とゲージ1本消費はADVモードと同じだが、
            MAX発動中はどこでもキャンセルのように残り時間を消費して出せる点が異なる。
            カウンター攻撃も出せるため、連続技に組み込む事も出来る。
        • ライフゲージ
          • 『'96』までのように、ライフ1/4以下で点滅する(超必殺技制限解除)ようになった。
            またチームメンバーが1人倒されるごとのパワーゲージの長さに変化はなくなり、
            代わりにライフゲージが点滅し始めるラインが1/3→2/5とさらに上がっていくようになった。
          • ライフ点滅中に超必殺技を使うと一定時間点滅が止まるため、一部の例外を除いて
            超必殺技連発の悪あがきは出来なくなった
            (ゲージをストックしていた場合はゲージ消費のみで、ライフ点滅は停止しない)。
        • 双方がEXゲージであっても、挑発でゲージを減らす事は出来なくなった。
      • 攻撃避け
        • 動作終わり際の隙がほぼ無くなったため、タイミング良く連発すると打撃に対して完全無敵になる。
          (ただし投げに完全無防備)
      • 歩くスピードがADVモードの1.3倍になり、代わりにフロントステップ中に特殊技が出せなくなった。
      • 投げ外しが出来るようになった。
  • 投げ外し
    • 掴み投げも外せるようになったが、緊急回避・攻撃避け動作中に投げを食らうと入力を受け付けないようになった。
  • 空中ガード
    • 削られるガードクラッシュ値が多くなり、空中でガードクラッシュすると着地後の硬直が長くなる。
      ただし空中ガードクラッシュ時も受け身を取る事が可能なため、あまり意味はない。
      FEより受け身不能に再調整された。
  • ガードキャンセル
    • GCふっとばし攻撃の硬直が全体的に長くなった。
  • 援護攻撃
    • 掴み投げを受けている時に発動出来なくなり、気絶した場合のみ可能になった。
  • その他
    • フィーリングバリエーションシステムは廃止。ゲージ引き継ぎに運要素が無くなった。
    • 挑発にキャンセルがかからなくなった。
    • ダウン追撃判定を持つ技が多数追加された。


THE KING OF FIGHTERS '99

1999年7月にMVSで稼動。シリーズ第六作、ネスツ編第一章。ROM容量は673Mbit。
海外版のみ "Millennium Battle" のサブタイトルが付く。
新主人公K'と新たなプロットのもとに、未来的でサイバーな雰囲気に一新。
それまでの3対3チームバトルにストライカーが加わり、1チーム4人制となった。
しかし試合のテンポの悪さや操作の複雑化、バランスの悪さ、急激すぎる世界観の変化により人気はイマイチ。
BGMの評価だけは相変わらず高い。
システムの基本部分は『'97』~『'98』のアドヴァンストモードがベース。変更点のみ下記。

  • 登場キャラクター
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しとして使用可)
  • 乱入キャラクター(隠しとして使用可)
  • エクストラストライカー(『'99EVOLUTION』のみ)

  • かわし移動(新)
    • 非行動時にAB同時押し。 緊急回避動作とほぼ同じだが、後転は素早く移動してから元の位置に戻るように変化。
      かわし動作中に任意の攻撃ボタンを押す事でかわし移動攻撃を出せるが、通常はキャンセルはかからない。
  • ゲージシステム
    • 『'97』のADVゲージがベースだが、最大3本固定で、キャラクターが交代すると引き継がれず0に戻る。
      その代わり、全体的にゲージ効率が上昇している。
  • ストライカーシステム(新)
    • ニュートラル時にBC同時押しでストライカーボムを消費して仲間を呼び出し、専用動作で攻撃させる。
      ストライカーボムの初期量は3つ、一人倒されるごとに1つ増え、最大5つストック可能。
      呼び出し動作中は無防備で動作の出始めに攻撃を受けるとストライカー攻撃は発動しない。
  • カウンターモード(新)
    • ABC同時押しでパワーゲージを三本消費して発動、一定時間持続。 効果は以下の通り。
      • 攻撃力上昇
      • ヒットバック増加
      • ガードキャンセル使用不能
      • 超必殺技が使い放題(MAX版は不可)になるが、暗転が無くなるため一部発生が遅くなるものがある
      • 特定の必殺技からスーパーキャンセル可能
      • かわし移動攻撃にキャンセルがかかる
      • アーマーモードよりも持続時間が長い
  • アーマーモード(新)
    • BCD同時押しでパワーゲージを三本消費して発動、一定時間持続。効果は以下の通り。
      • 攻撃力・防御力・ガードクラッシュ値上昇
      • ヒットバック増加
      • ガードキャンセル使用不能
      • かわし移動攻撃がふっとばし攻撃になり、削りダメージが付く
      • 必殺技で削れられなくなる
      • スーパーアーマー装備(ロック技と一部のダウン技には無効。ダメージを受ける度に持続時間が減少)
      • 超必殺技使用不能
  • オーバーヒート状態(新)
    • カウンター・アーマーモード終了後、一定時間はゲージが溜まらなくなる
  • MAX超必殺技
    • ライフゲージ点滅時にコマンドを入力すると無条件で成立するように。ゲージ消費は通常と同じく1本。
    • ただしMAX版のみ使い勝手で劣る技もいくつかあるため、罠になっている。
    • カウンターモード中は強制的に通常版になるため使用不可。
  • その他
    • 本作から背景に控えのチームメイトが表示されなくなった。
    • オーダー決定画面がデフォルトで相手に分からないようになった(見せる事も可能)。
    • クリティカルヒット、援護攻撃、機嫌システムの削除。

THE KING OF FIGHTERS 2000

2000年7月にMVSで稼動。シリーズ第七作、ネスツ編第二章。ROM容量は682Mbit。
これを最後にSNKが倒産したため、旧SNK最終作となった。
ストライカーの自由度が広がった結果システム時点で対戦バランスが崩壊しており、
バグの存在もあって永久や即死連続技が大量生産出来る。
「ストライカーを封印すれば『'98』並の良バランス」とも言われる事もあるが、
「上位キャラの壊れっぷりを見ると、結局の所ストライカー抜きでもバランスは滅茶苦茶」という声もまた多い。
とはいえファンサービスとして大量に投入された隠しストライカーの存在や、CPU戦の楽しさを評価する向きもある。
また、オープニングや中間デモ、エンディングの出来はシリーズ最高傑作とする声は少なくない。
BGMもデモや背景と非常にシンクロしたNEOGEOサウンド円熟期と言える出来になっており、『'96』に次ぐ高評価を得ている。
システムの基本は『'99』とほぼ同じ。変更点のみ下記。

  • パワーゲージ
    • 前作と同じく最大3本だが、『'98』までのように溜めたストックのみ引き継がれるようになった。
    • 代わりにゲージが溜まる速度は遅めになった。
  • 緊急回避(復活)
    • かわし移動は廃止。『'98』の緊急回避と同一仕様。
  • ストライカーシステム
    • アクティブストライカーシステム
      • 『'99』から大幅に拡張。挑発する事でゲージを1本消費してストライカーボムを1個回復する事が可能。
        ボムの最大ストック値は前作と同じく1人やられる毎に1個ずつ増えていく。
      • ダウン中、仰け反り中以外であればいつでも呼べるようになった。
      • 超必殺技のコマンドをBC同時押しで出す事で、超必殺技と同時にストライカー攻撃が可能。
      • 投げ動作・投げ外し中にゲージを1本消費する事により、ストライカーで専用の追い討ちが可能。
    • 隠しストライカー
      • デフォルトキャラの他、ストライカー専用キャラとしてアナザーストライカー、マニアックストライカーが存在。
        PS2単体版で追加のストライカーも含めると総数は90を超える。
      • 一方、DC版/PS2ネスツ編収録版ではPS2単体版の追加ストライカーが居ない代わりに、
        特定ストライカーに原作を再現した専用ステージ&BGMが用意されているものもある。
  • カウンターモード・アーマーモード
    • 出掛かりが完全無敵、ガード不能・受け身不能の攻撃判定が出るようになった(ダメージは0)。
    • 攻撃ヒット時のヒットバックがさらに長くなった。
    • オーバーヒート状態の時間が大幅に短縮。
  • MAX超必殺技
    • 体力無関係でゲージ3本消費に変更。コマンドは基本的にボタン同時押し。
    • 今本作ら、MAX版に対応していない超必殺技や、逆にMAX専用技も登場するようになった。
  • 投げ外し
    • 成功時相手が吹っ飛ぶように。

  • 登場キャラクター
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
クーラ・ダイアモンド(中ボス) クローンゼロ(ラスボス)
  • エディット専用キャラクター(隠しキャラとして使用可)
  • アナザーストライカー(太字はマニアックストライカー、斜体はPS2単体版で追加のもの)
キャンディー・ダイアモンド(※クーラのノーマルストライカー)
アナザーK' ロッキー フィオ デューク・エドワーズ アナザー紅丸 コスプレイヤー京子 如月影二 大門五郎 ギース・ハワード ビリー・カーン ダック・キング 山崎竜二 アナザーロバート 獅子王 天童凱 ゲーニッツ 七枷社 シェルミー クリス アテナ ケンスウ 白湯 渡部薫 キム・スイル キム・ドンファン キム・ジェイフン カン・ベダル 神楽ちづる ナコルル 李香緋 リリィ・カーン 霧島翔 マチュアバイス フォクシー
ネオ&ジオ ゲーマント 謎の格闘家 スマート・チャン クール・チョイ 草薙柴舟 アナザー庵 ルガール・バーンシュタイン
クリザリッド ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ ブライアン・バトラー ラッキー・グローバー ヘビィ・D! オロチ ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ ヴォルフガング・クラウザー Mr.BIG ハイデルン


THE KING OF FIGHTERS 2001

2001年11月にMVSで稼動。シリーズ第八作、ネスツ編完結章。ROM容量は682Mbit。
開発は韓国のゲームパブリッシャ・イオリス社が資金を援助する形でブレッツァソフト(現SNKプレイモアに吸収合併)が、
販売はプレイモア、サン・アミューズメント(同じくSNKプレイモアに吸収合併)が担当。
本作ではストライカーを継承しつつもストライカーボムを廃止ししてパワーゲージに依存し、
キャラ・ストライカーの任意選択、新システムのカウンター・アーマーモードの廃止など
ストライカーによる前作のようなゲームバランスの破綻からは大幅な改善が得られたものの、
開発期間の短さ、開発環境の厳しさ、スタッフの不足、資金不足やスポンサーの介入により、
新キャラクターの調整不足、バグの多さに加えデモグラフィックやBGMといった演出のレベルの低さが目立ち、
ネスツ編のストーリーも消化不良のままうやむやに終了してしまったため賛否両論。
キャラビジュアルもCAPCOMに移籍した森気楼氏から餓狼開発チーム出身のノナ氏に変更され、勝利メッセージ画面は物議を醸した(特にジョー、ユリ)。
なおPS2移植版ではキャラセレ・対戦中の顔アイコン・勝利デモが全てノナ氏の公式イラストに差し替えられている。
ただしPS2『ネスツ編』のものはDC版ベースの移植なのでそのまま。
ストライカーを引き継いではいるため同一視されがちだが、『99』~『2000』とはやや毛色の異なるシステムとなっている。変更点のみ下記。

  • カウンターモード・アーマーモード廃止
  • タクティカルオーダーシステム(新)
    • 4人のメンバーを選び、実際に戦うキャラを1~4人から決定。残りはストライカーとして待機する。
      これによりKOF史上初の4対4対戦が可能に。
      対戦に参加する人数が少ないほどゲージストック数の増加、攻撃力・体力の上昇、ゲージ効率の上昇
      といった一長一短のアドバンテージを得る事が出来る。
      最大ゲージ本数はストライカー人数+1になるため、4人全員を戦闘メンバーにすると長いゲージ1本のみで攻撃力・防御力がガタ落ち等、大幅に不利になる。
  • ストライカーシステム
    • キャンセルストライカーシステム
      • ストライカーボムの概念はなくなり、パワーゲージ1本消費で直接呼び出せるように変更。
      • ニュートラル状態以外では地上技をヒット・ガードさせた時のみキャンセルで呼ぶ事が出来るようになった。
      • ストライカーとして待機している人数に応じて
        レバー左、レバー下、レバー右+BCで最大三種類のストライカーを呼び分ける事が可能。
        また別のストライカーであればストライカー攻撃を更にキャンセルして呼び出す事も出来る。
    • アナザーストライカー、マニアックストライカーは廃止。
  • スーパーキャンセル(SC)
    • ゲージを1本多く消費する事でいつでも可能に。
  • MAX超必殺技
    • ゲージ2本消費に変更。
  • その他
    • 負けた後、途中まで溜めたパワーゲージの端数もそのまま次のキャラに引き継がれるようになった。
    • ワイヤーダメージを持つ技が大量に追加。
    • どこでも判定(本来食らい判定が発生しない状況に追撃判定を持つ技)の追加。

  • 登場キャラクター
主人公チーム K' マキシマ ウィップ
日本チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎 矢吹真吾
庵チーム 八神庵 セス ヴァネッサ ラモン
ネスツチーム クーラ・ダイアモンド フォクシー アンヘル K9999
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東 ブルー・マリー
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ タクマ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル ハイデルン
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
韓国チーム キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ メイ・リー
女性格闘家チーム 不知火舞 キング 李香緋 四条雛子
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
オリジナルゼロ(中ボス) イグニス(ラスボス)
  • ゼロ専属ストライカー(PS2単体版のみ他のキャラでも使用可)
グルガン 龍 クリザリッド

+ 勝利画面集(閲覧注意)


THE KING OF FIGHTERS 2002 Challenge to Ultimate Battle


2002年12月にMVSで稼動。シリーズ第九作、お祭りKOF第三弾。ROM容量は686Mbit。
ネスツ編の集大成だが、良くも悪くもネスツ編の特徴だったストライカーシステムを遂に完全廃止。
『'98』までと同じ形式の3対3対戦となり、システムも『'98』のADVモードがベース。
全体的にゲームスピードが上がって長いコンボが可能になり、よりプレイヤーの腕が問われる内容となっている。
ゲームバランスは『'98』に匹敵するほど整っており、シリーズ最高傑作の候補に挙げられる
ただし演出のレベルの低さ、BGMの貧弱さは相変わらずで、キャラクターの選出に対する不満の声も多く、
これらの点で『'98』の完成度に劣るとする意見がよく見られる。
PS2移植版では要望の多かった真吾キング暴走庵に加え、『SVC』からゲーニッツギースが追加されている。
『'98』と並んで非常に息が長い作品となり、リメイク作『Unlimited Match』も発売された。

  • ストライカー・タクティカルオーダーシステム廃止
  • アドヴァンテージシステム(復活)
    • 1人負ける度にパワーゲージの最大ストック本数が+1増える。
    • さらに、『2001』以降と同じく途中まで溜めたゲージの端数もそのまま引き継がれるようになった。
  • パワーMAX発動(復活)
    • BC同時押しで1ゲージ消費して発動。
      ただしシステムバランス調整の都合上、攻撃力が上昇した以前の仕様とは異なり攻撃力が減少する
      • クイックパワーMAX発動(新)
        • 任意の地上通常技がヒット・ガード時にMAX発動すると硬直がキャンセルされ、ニュートラル状態に戻る。
          通常では不可能な連続技が可能になるが、ゲージを1本余分に消費する。
      • どこでもキャンセル(新)
        • MAX発動中のみ使用可能。
          通常はキャンセル出来ない全通常技・特殊技と一部必殺技から特定の必殺技にキャンセルがかかる。
          所謂オリコンの一種で、使用する度にMAX持続時間が減少。
          当初は通称だったが、『2002UM』で正式名称となった。
      • MAX2(新)
        • 体力1/4以下かつパワーMAX時にゲージ1本消費で使用可能。
          他の超必殺技の上位版ではなく、専用のコマンドと演出が用意されている。
          当初は名称不明で、「ファイナルベント」などと呼ばれていた。
          なお余談だが、この後に出た『SVC』に用意されたのは「EXCEED」であったりする。
  • クイック緊急回避動作(新)
    • 任意の地上通常技をヒット・ガード時にAB同時押し。1ゲージ消費。
  • 投げ外し
    • レバー横要素+CまたはDに変更。相手が押したボタンと合っていれば成功。掴み投げも抜けられるようになった。
  • その他
  • 登場キャラクター
日本チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
韓国チーム キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
女性格闘家チーム 不知火舞 メイ・リー ユリ・サカザキ
KOF96チーム 八神庵 マチュア バイス
KOF97チーム ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
KOF98チーム 七枷社 シェルミー クリス
KOF99チーム K' マキシマ ウィップ
KOF2000チーム セス ヴァネッサ ラモン
KOF2001チーム クーラ・ダイアモンド アンヘル K9999(ACでは一人だけ乱入)
  • 隠しキャラクター
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス KUSANAGI
  • 家庭用版隠しキャラクター
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)


THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE

2004年7月にATOMISWAVEで稼動。ROM容量不明(MAX128MB)。
開発は『豪血寺一族』シリーズなどで知られるノイズファクトリー。
2004年リリースだが『KOF2004』ではなく番外編で、実質的には『2002』のマイナーアップバージョン。
ネオジオから移行しての新基板であるATOMISWAVEの性能を把握するためのいわば「実験作」に近い。
しかし新基板移行後初の作品でありながら肝心な部分がほとんどコピペなため変わり映えしなかった事や、
バグが結構存在しゲームバランスが劣化したため『2002』ほど評価は高くない。
また、一部キャラは携帯サイトに入会して高額なポイントを支払わないと使用出来ず、
その中には『2002』では最初から使用出来るキャラもいたため、この点も批判を呼んだ。
ネットサービスが終了した現在はオペレーターコマンドで隠しキャラ無条件全解禁が可能になっている。
エフェクトやゲージなどの配色が全体的にキツめで、KOFに合っていないという意見も多い。

ただ劣化したとはいえ、ベースとなった『2002』譲りのバランスと、
「初心者がやりこんでいる人にも勝ちやすい」という、全体的に上級者の圧倒的優位性があまり無く、
純粋に誰もが対戦が楽しめるという事で再評価する声もある。
本作のATOMISWAVEでの経験を活かし、翌年の新作『XI』の稼働に繋がった。

基本システムは『2002』とほぼ同じ。変更点のみ下記。

  • パワーMAX発動廃止
  • ヒートモード(新)
    • MAX発動の代わりに採用。 専用のボタン(E)を押す事で発動・解除可能。
      攻撃力が約2割増加するが、発動中は徐々に体力が減っていく。
      体力が1/4以下になるか、相手の攻撃を受けると強制解除される。
  • モードセレクト(以前のものとは別物)
    試合開始前に3種類のモードの中から1つを選択。
    • スーパーキャンセル(SC)モード
      • ゲージは最大3本ストック可能。
        スーパーキャンセル、クイック緊急回避、GC緊急回避、GC吹っ飛ばし攻撃、MAX超必殺技を使用出来る。
    • ガードブレイク(GB)モード
      • ゲージは最大2本ストック可能。
        ジャストディフェンス、GB攻撃、クイック緊急回避、GC緊急回避、MAX超必殺技を使用出来る。
        ただし本作のジャストディフェンスは空中不可、体力回復なし、必殺技キャンセルが不可。
        ガードブレイク攻撃はゲージ1本消費で出掛かりに全身無敵が付いたガード不能ふっ飛ばし。
        GCふっ飛ばし攻撃は使用不可。
    • MAX2(M2)モード
      • ゲージは1本のみストック可能だが、時間経過で自動回復。
        緊急回避全般が不可、GC吹っ飛ばし攻撃、ライフ1/4以下時限定でMAX超必殺技とMAX2を使用出来る。
        ただしギース・ハワードにはMAX2が存在しない。
  • その他
    • 試合開始時の初期ゲージ量がMAX。負けてもアドヴァンテージシステム発動は無い。
  • 登場キャラクター
日本チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
韓国チーム ジョン・フーン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
女性格闘家チーム 不知火舞 キング ユリ・サカザキ
'96チーム 八神庵 マチュア バイス
'97チーム ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
'98チーム 七枷社 シェルミー クリス
'99チーム K' マキシマ ウィップ
混合チーム クーラ・ダイアモンド 矢吹真吾 草薙柴舟
  • 隠しキャラクター(AC版はAW-NETのポイント購入で使用可)
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス キム・カッファン ヴァネッサ ラモン
  • 家庭用版隠しキャラクター(太字はPS2版のみ)
  • ボスキャラクター(AW-NETのポイント購入で使用可)


THE KING OF FIGHTERS 2002 Unlimited Match

2009年2月にPlay Station 2で発売。KOF15周年記念のリメイク作。略称は『2002UM』。
『'98UM』に続く「UMシリーズ」の第2弾と銘打たれている。
『'99』~『2002』のキャラクターが総出演となったが、K9999だけは大人の事情で削られ、ネームレスが追加された。
また家庭用『2002』からの『SVC』キャラや裏キャラも追加されており、キャラ総数66は『'98UM』の64を抜いて格ゲー史上最多。
無印『2002』や『NW』で不満が多かった演出面の強化に力が入れられており、システムには『'98UM』ほど大きな変更はない。
ただし全体的な火力低下と共に特殊な補正が採用されたため、超必殺技単発の威力が低すぎるという声も聞かれる。
キャラクターバランスは吸引力が変わらなかった唯一つの格闘家さえ見なかった事にすれば、あとは概ね良好
(後のアーケード版以降では弱体化している)。
『'98UM』同様、無印『2002』ベタ移植の「ネオジオモード」も収録されている。

2009年7月9日には、SIエレクトロニクス社の汎用アーケード基板「SYSTEMBOARD Y2」にてアーケード版が稼働。*2
2010年6月24日には、アーケード版の仕様が逆移植された廉価版『THE KING OF FIGHTERS 2002 Unlimited Match 闘劇ver.』がPS2にて発売された。
2010年11月3日には、Xbox 360のXBOX LIVEアーケードにて配信。こちらにはPS2版には無かったオンライン対戦機能が追加されているが、
代わりにPS2版にあったネオジオモードとカラーエディット機能やギャラリーモードは削除されている。
後に2011年1月24日にはNESiCAxLiveにて稼働、さらに後の2015年2月27日にはSteam版が配信されている。
そして2021年にPS4版の移植が発表され、DL版が同年2月9日より配信開始。後にパッケージ版も同年の4月15日より発売している。
無印『2002』から変更された仕様のみ下記。

  • パワーMAX発動
    • 発動モーションの硬直が全キャラ均一になった。
      • クイックパワーMAX発動
        • クイックMAX発動を絡めた連続技にコンボ補正がかかるようになった(超必殺技除く)。
      • どこでもキャンセル
        • MAX発動中は攻撃をヒットorガードさせた時のみタメ技の溜めが不要になり、
          全ての超必殺技がどこでもキャンセルで出せるようになった。
  • MAX超必殺技
    • パワーゲージを3本消費する事で、MAX発動なしでも使用可能になった
      (スーパーキャンセルの場合は4本消費、MAX発動している場合は2002と同じ)。
  • MAX2
    • 全体的にコマンドが簡単になった。
    • 条件を満たせばMAX超必殺技同様、非MAX状態でもゲージ3本消費で使用可能なった。
    • 条件となるライフ残量ラインが30%に上がった代わりに、一度使用すると一定時間使用不能になった。
      使用可能状態になるとライフバーが赤くなる。
    • 発動時にカットインが入り、技の終わり際に背景がガラスのように割れる演出が追加された。
  • ガードキャンセル
    • 全キャラのGCふっとばし攻撃の持続時間・硬直時間が平均化され、判定が強化された。
      GC緊急回避は移動距離と移動速度が上がっている。
  • ガードクラッシュ
    • ガード耐久値ゲージがライフバーの下に表示されるようになった。
  • 投げ外し
    • 入力受け付け時間が短くなった。
      また、移動技・当て身技の動作中と、強攻撃以外のボタンを押した時は入力を受け付けなくなった。
  • その他
    • コマンド投げのスカりモーション中や、対空技を出している時にもカウンターヒットが適用されるようになった。

  • 登場キャラクター
日本チーム 草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
餓狼伝説チーム テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ 椎拳崇
韓国チーム キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
女性格闘家チーム 不知火舞 キング 藤堂香澄
美少女格闘家チーム 李香緋 四条雛子 メイ・リー
ジョンチーム ジョン・フーン 矢吹真吾
マスターチーム ハイデルン タクマ・サカザキ 鎮元斎
八神チーム 八神庵 マチュア バイス
'97スペシャルチーム ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
オロチチーム 七枷社 シェルミー クリス
K'チーム K' マキシマ ウィップ
エージェントチーム セス ヴァネッサ ラモン
ネスツチーム クーラ・ダイアモンド アンヘル フォクシー
クローンチーム KUSANAGI 草薙京-1 草薙京-2
エディット専用 ネームレス
  • 隠しキャラクター
乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス 裏タクマ 裏ロバート 裏ケンスウ
  • 家庭用版隠しキャラクター
ギース・ハワード ナイトメアギース ゲーニッツ
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
  • ラスト手前のチーム3人目のKOの仕方でボス戦が分岐。
    クローンゼロは超必、オリジナルゼロはMAX超必、イグニスはMAX2、それ以外とコンティニューしている場合はクリザリッド。
  • オメガルガールはボス戦までにKOされた手持ちのキャラ数が4以下で、かつコンティニューしていない場合のみ、ボス戦後に登場。
    コンティニュー不可。


THE KING OF FIGHTERS 2003

2003年12月にMVSで稼動。シリーズ第十作、アッシュ編第一章。ROM容量は716Mbit。
MVS・NEOGEOでの最後のKOFとなった。
三代目主人公アッシュ・クリムゾンを軸に、謎めいた雰囲気のストーリーが展開される。

対戦形式はVS.シリーズのように常時キャラクターの交代が可能となり、ラウンド制が廃止された。
しかし先行入力が一切不可、極端なダメージ補正、起き上がりの投げ無敵の異様な短さ、空中技からコマ投げが直接繋がる、
マルチシフトの調整不足による即死連続技の多発など、システムが完全に破綻しており、キャラクターバランスも最悪レベル。
BGMの出来自体は『2001』『2002』よりは悪くないものの、既に旧世代のマシンとなって久しいMVS・NEOGEOの音源では比較的音の悪さが否めず、
本作ではさらにSEが『SVC』からの流用になったため激しく劣化した。
オープニングやデモの質の向上、従来のキャラ構成に囚われない新キャラの選出・チーム編成を評価する声もあるが、総合的な評価は低い。
家庭用移植版では、従来通りの交代無しチームバトルや1対1のシングルバトルも追加されている。
『2002』からの変更点のみ下記。

  • マルチシフトシステム(新)
    (MUGENでは省略されている事が多いが、一部同キャラの交代で擬似再現しているキャラもいる)
    • 通常交代
      • チェンジサイン点灯時にBCまたはCD同時押し。
        待機キャラクターが2人とも生存している場合、どちらで出すかで交代するキャラクターを選択出来る。
    • 交代攻撃(チェンジアタック)
      • チェンジサイン点灯時に↓・→+BCまたは↓・→+CDでパワーゲージを1本消費して発動。
        専用攻撃を出した後画面外に退場し、入れ替わりで待機キャラクターが猛スピードで攻撃を放ちながら登場。
        最初の攻撃が地上ヒットすると次のキャラの攻撃も連続ヒットし、そのまま連続技が継続出来る。
        空中ヒットした場合は連続ヒットしないが追撃が可能。
        最初の攻撃が空振りしても、交代したキャラの攻撃が当たればそのまま連続技が繋がる。
    • リーダーシステム
      • 3人のチームメンバーから1人を選ぶ。 本作では最初に決定したキャラクターで固定。
    • リーダー超必殺技
      • 2002/NWのMAX2に相当するもの。 パワーゲージを2本消費。
        リーダーしか使用出来ないが、ゲージさえあれば体力が最大でも使える。
  • ゲージシステム
    • '98のADVモードに準拠。
      試合開始時の最大ゲージストック数は3本だが、一人倒れるごとに上限が1本追加され、
      残り一人になると最大5本ストック可能になる。
      ボスは最初から最大5本。
    • 試合開始時から既にパワーゲージが3本溜まっている。
  • その他
    • MAX発動関連動作、ふっとばし攻撃、クイック緊急回避、空キャンセルの削除。

  • 登場キャラクター
主人公チーム アッシュ・クリムゾンデュオロンシェン・ウー
餓狼チーム テリー・ボガードジョー東グリフォンマスク
極限流チーム リョウ・サカザキロバート・ガルシアユリ・サカザキ
韓国チーム キム・カッファンチャン・コーハンジョン・フーン
怒チーム レオナ・ハイデルンラルフ・ジョーンズクラーク・スティル
アウトローチーム 牙刀ビリー・カーン山崎竜二
女性格闘家チーム キング不知火舞ブルー・マリー
紅丸チーム 二階堂紅丸矢吹真吾大門五郎
女子高生チーム 麻宮アテナ四条雛子まりん
K'チーム K'マキシマウィップ
エディット専用 草薙京八神庵
  • 隠しキャラクター(家庭用では最初から使用可能)
KUSANAGI(乱入キャラ)、神楽ちづる(中ボス、京&庵と組むと三種の神器チーム
  • ボスキャラクター(KUSANAGIを超必殺技で倒したかどうかでボスが変化。家庭用では隠しとして使用可能)
超必殺技以外で倒した場合 アーデルハイド
超必殺技で倒した場合 神楽ちづる・神楽マキ(中ボス)、無界(最終ボス)


THE KING OF FIGHTERS XI

2005年10月にATOMISWAVEで稼動。シリーズ第十一作、アッシュ編第二章。ROM容量不明。
本編シリーズとしては前作から2年空いてしまったため、本作から年号が廃止され、ナンバリング表記に変更された。
前年には番外編『NEOWAVE』が出ていたため、ATOMISWAVEのKOFとしては第二弾となる。
『2003』とは打って変わって近代的・スタイリッシュな雰囲気が前面に押し出されている。
システムはマルチシフトを継承・進化させ、システムバランスは大幅に向上した。
乱入キャラとして復活した『風雲』『武力』のキャラを含む新キャラクターが好評を得ている。
操作が簡略化され連続技の難易度も下がったため間口は広がったが、キャラクターバランスにはやや偏りがある。
MVSで限界を迎えていた容量制限が無くなり、旧SNK時代に数多くの作品でメインコンポーサーを務めた、
「SNK新世界楽曲雑技団」の麻中秀樹氏を中心としたメンバーが手掛けたBGMの評価が非常に高い。
また、デモグラフィックとSEの質も格段に上昇。

アーケード版では長めのロード時間がステージ間にあったが、PS2移植版では基本RAM容量がATOMISWAVE基板の倍はあるので、
先行読み込み等でトータルロード時間が約半分に短縮。
また、一部キャラのバッタが強すぎるのが難点だったが、バランス再調整モードの追加でのフォローがされ、
さらに『NEOGEO BATTLE COLISEUM』からの再調整という形で7人ものキャラが追加された。
前作同様に従来のチームバトル形式や1対1のシングルバトル形式も収録。
ネット対戦機能に対応しており、さらにギャラリー等のおまけ要素も充実している。
目立ったバグも無く、SNK史上最高の良移植と言われる。
『2003』からの変更点のみ下記。

  • ふっとばし攻撃(復活)
    • 専用のボタン(E)が割り当てられ、リーダー超必殺技などのコマンドにも使用するようになった。
  • パワーゲージ
    • 試合開始時のゲージは空に戻ったが、1人負ける毎に最大ストック数だけでなく、蓄積ストック本数自体も1本増加する。
  • リーダーシステム
    • 対戦前のオーダー決定時にリーダーも変更出来るようになった。
  • スキルゲージ(新)
    • パワーゲージとは別の第三のゲージ。
      時間経過で自動的・両者公平に溜まり、最大2本ストック可能。 自発的に溜める手段は無い
      (ただしMUGENでは省略されている事がほとんど)。
      • クイックシフト(QS)
        • 地上攻撃がヒット・ガード中にACまたはBD。 スキルゲージを1本消費。
          『2003』の交代攻撃に相当するものだが、あらゆる技から繋げられるため連続技の自由度が広がった。
      • セービングシフト
        • 仰け反り中にACまたはBD。スキルゲージを2本消費。硬直をキャンセルし、交代攻撃を繰り出す。
          クイックシフトを絡めた連続技に対する救済措置で、理不尽な即死連続技を受ける事は激減した。
          ただし空中吹っ飛び中は使用不可。
      • ガードキャンセルシフト
        • ガード中にACまたはBD。スキルゲージを2本消費。硬直をキャンセルし、交代攻撃を繰り出す。
      • スーパーキャンセル(SC)
        • 出す(リーダー)超必殺技の消費ゲージに加え、スキルゲージを1本消費。
      • ドリームキャンセル(DC)
        • リーダー超必殺技の消費ゲージに加え、スキルゲージを1本消費。
          対応した超必殺をリーダー超必殺技でキャンセル出来る。
          ゲージを最大使用する事でSC→DCと繋げる事も可能で、連続技の爽快感が増した。
          (MUGENではSC・DC共に無条件で出せるキャラクターも多い)
      • クイック緊急回避(復活)
        • スキルゲージを1本消費。
  • ジャッジメントインジケーター(新)
    (MUGENではほぼ再現不可能)
    • 画面中央上部の丸いメーター。タイムアップ時は残り体力ではなく、これがどちらに傾いているかで勝敗が決まる。
      攻撃を当てる度に当てた側に傾き、1P優勢時は赤、2P優勢時は青に変化。イーブンの時は黄色。
      リーダーの攻撃は傾きが大きく、試合終了時に黄色だった場合はリーダーが生き残っている方の勝利となる。
  • 受け身
    • 『2003』までは後方に移動するのみだったが、本作では前方移動がデフォルトになった。
      レバーを後ろに入れた場合は従来通りの後方受け身になる。
  • その他
    • どこでも判定が大量に復活(PS2版調整モードで再び大量に削除)。
    • 空キャンセルが復活。

SNKプレイモアのKOFでは『2002』に次いで息が長く、現在でもたまににこのようなハイレベルな試合がうpされる事がある。

  • 登場キャラクター
主人公チーム アッシュ・クリムゾンシェン・ウーオズワルド
ライバルチーム エリザベート・ブラントルシュ二階堂紅丸デュオロン
餓狼伝説チーム テリー・ボガードダック・キングキム・カッファン
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキユリ・サカザキキング
怒チーム ラルフ・ジョーンズクラーク・スティルウィップ
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ椎拳崇桃子
アンチ極限流チーム まりん如月影二藤堂香澄
餓狼MOWチーム B・ジェニーグリフォンマスク牙刀
K'チーム K'マキシマクーラ・ダイアモンド
エージェントチーム ヴァネッサラモンブルー・マリー
京&庵チーム 草薙京八神庵矢吹真吾
  • 隠しキャラクター(乱入時に登場。後にエディット専用キャラとしてタイムリリース)
  • 家庭用版隠しキャラクター
  • ボスキャラクター(家庭用でのみ隠しキャラとして使用可)
紫苑(中ボス)、禍忌(最終ボス)


THE KING OF FIGHTERS XII

タイトーのWindows PCベースアーケード基板である、「TAITO Type-X2」にて2009年4月10日より稼働(全国稼動は4月25日)。
"KOF RE・BIRTH" をテーマに、「本来のKOFらしさ」を追求したシリーズ第十二作。
『XI』で完成されたマルチシフトは廃止、複雑なシステムの追加はなく、
相殺によるシンプルな「技に対する反応や対応」の駆け引きに重点が置かれた。
また、長年旧SNK時代からの使い回し+描き足し程度だったキャラグラフィックを遂に一新し、
「色数の縛り」「ドットサイズの限定」といったドット絵の基本を守りつつ、HD画質のアニメーションを実現した。
2D格闘ゲームの殆どがセル絵からの落とし込みにより、
キャラの色使いや動きに制限が無くなっている現在では考えられないほどの手間と時間がドットにかけられている。
これに伴って全体的に挙動が重くなり、既存のプレイヤーからすると違和感を覚える操作感となったが、
今までにない、そして何処か懐かしい駆け引きを思い出させる仕様となっている。

本作は純粋な対戦ツールとして製作されたため、「完全なる格闘大会としてのKOF」という設定になっており、
ストーリーは実質存在しない。言わばアッシュ編の番外編といった位置付けとなっている。
厳密には中間デモはあるのだが、ニュースキャスターが終始大会の進行を伝える平和なもの。
ある意味では裏の野望や暗躍などを抜きに純粋な格闘大会としてのKOFを完遂できた初の作品とも言えなくもない。
さらに登場キャラは歴代最少の20人(家庭用では22人)にまで減少し、お約束だったデフォルトチームも設定されていない。
ボスさえいないためCPU戦は単純に登場キャラだけで対戦していくだけ、
キャラクターの見た目に反してエフェクト&SEが軽い等、過去作に比べ物足りないという意見も多く見られる。
それらを考慮すると、どう見ても「作りかけ」のゲームであり、『XIII』までの繋ぎでしかなかった。
キャラグラフィックの進化と引換に、あまりに多くのものを犠牲にしすぎた感がある。
このため、本作のキャッチコピーの「ライバルなど、いない。」を「(悪い意味で)」等と揶揄する声もある。

  • 操作方式
    • Eボタンが削除され、NEOGEO時代と同じ4ボタン仕様に変更。
  • 各種ガードキャンセル、マルチシフトシステム、ジャッジメントインジケーター、投げ外し廃止。
  • ズームイン・ズームアウト(新)
    • 龍虎の拳やサムスピ、アルカナハートのように、キャラの間合に応じて画面が拡大・縮小する。
  • パワーゲージ
    • 1本のみで、MAXになった後一定時間が経過すると解除される。超必殺技以外に使い道はない。
      ライフが減っても超必殺技使い放題とはいかないため、MAX超必殺技も存在しない。
  • 通常技
    • 遠距離・近距離での変化が無くなった。一部の遠距離攻撃動作は特殊技の操作で出るようになっている。
  • 相殺(新)
    • 本作の核となるシステム。
      同等の威力を持つ攻撃、必殺技を互いに同時に出し合った時に発生。
      また、飛び道具に強攻撃以上の技を重ねると打ち消す事が可能(龍虎の拳や初代サムスピのような仕様)。
      通常技は強攻撃同士のみ発生し、互いにダメージなし。必殺技を相殺すると少量のダメージを受ける。
      相殺後の硬直中はほとんどの動作でキャンセルがかかるが、
      互いに何もしなかった場合は自動的にバックステップを行い間合が開く。
  • クリティカルカウンター(新)
    • ライフゲージ下にある「クリティカルカウンターゲージ」が溜まると発動可能。
      この状態でレバーニュートラル+強攻撃を出すと、キャラの全身が薄い炎に包まれるエフェクトが入る。
      この技でカウンターを取ると相手は一定時間行動不能に陥り、画面がズームアップ。
      通常技から通常技、必殺技から必殺技にキャンセルがかかるオリジナルコンボ発動状態となる。
      発動中はレバーを前に入れるだけでダッシュ。 また発動中に超必殺技を出すと演出が変化。
      持続時間が残り少なくなると、キャラの周りに緑色のエフェクトが出る。
      ゲージはMAXになった後一定時間カウンターを取れなかった場合はゼロに戻る。
  • 通常投げ
    • レバー前or後ろ+AC同時押しにコマンド変更。
  • 吹っ飛ばし攻撃
    • CD同時押しにコマンド変更。本作では溜めが可能で、最大まで溜めるとガード不能になる。
      また通常技からキャンセルがかかるようになった。
  • ガードアタック(新)
    • レバー後ろ+CD同時押し。相手の打撃技をガードした後、吹っ飛ばし攻撃を繰り出す。
      言うなればガードポイント付き吹っ飛ばし攻撃のような感じだが、吹っ飛ばし攻撃と投げには効果なし。
      上段下段の区別はないが、相手が攻撃しなかった場合もふっとばし攻撃が出るため、
      外すと大きな隙となる。
  • 受け身
    • 着地の瞬間にいずれかのボタンに変更。

  • 登場キャラクター
  • 家庭用版追加キャラクター


THE KING OF FIGHTERS XIII

『XII』に引き続き、タイトーのWindowsPCベースアーケード基板である「TAITO Type-X2」が使用されている。2010年7月14日より稼働。
シリーズ通算で第十三作目、ドット絵を一新した前作から二作目である。
『XII』が実質、対戦特化のシンプルなゲーム構成となっていたのに対し、本作では従来通りのストーリーに沿った展開となっている。
本作で、NEOGEOの最終KOFとなった『2003』から続くアッシュ編の最終章となっている。

ゲーム内容は、『XII』で新システム・新要素として登場した「相殺」「クリティカルカウンター」「ガードアタック」「画面の拡大・縮小」が完全に排除
新要素として『2002』であった「どこでもキャンセル」を昇華させ、
専用ゲージ「ハイパードライブゲージ」発動中は無制限にキャンセル出来るというシステムで搭載。
さらに通常の必殺技・超必殺技をパワーゲージを使って強化するという「EX必殺技」「EX超必殺技」が追加され、
そしてEX超必殺技を上回るNEO MAX超必殺技が全キャラクターに追加されている。
グラフィックは前作同様のハイクオリティなドット絵が継続したが、キャラグラフィックは縮小され、それまでの水準に戻された
(背景との配分は『2001』→『2002』の事例に近い)。

キャラクターは舞・キング・ユリの女性格闘家チームが復活、要望の高かったK'やクーラ、マキシマも復活し、
さらに『XII』から引き続き参戦したライデン・マチュアに加えバイスの復活とまさかのホア・ジャイ参戦。キャラの人数もかなりの増量となった。
また演出面も強化され、『SVC』以来となる対戦前のキャラクター同士の掛け合いが表示され、
「チーム最後の一人が倒されるとそのまま画面がホワイトアウトしていく」というKO演出も復活した。
同じ台詞の発声パターンが複数ある、勝利後だけでなく対戦中にも特定のキャラ同士の戦闘でしか発生しない台詞がある
(舞がアンディにダウンを奪われる、リョウがロバートに龍虎乱舞を仕掛けるetc)など細かい演出も多くなった。

また、KOF、SNKプレイモアのアーケードとしては珍しく、「トレーニングモード」が搭載されており、
99カウント(1カウント2~3秒)の間は乱入されずにトレーニングをする事が出来るようになっている。

家庭用移植版ではゲームシステムやキャラクターバランスの大幅な再調整が施されており、アーケードとは良い意味で別物となった他、
新規プレイヤーキャラの追加、アーケード版では駆け足だったシナリオを補完するストーリーモードの搭載等が行われている。
しかし、オンライン対戦はラグ地獄でありまともに遊べるものではなかったため、良調整にも拘らず対戦人気は出なかった。
また、iPhone4,iPod touchにて本作をベースとした『THE KING OF FIGHTERS-i』が配信されている
(Android版の『THE KING OF FIGHTERS Android』も存在する)。
参戦キャラは『XIII』より少ないが、家庭用参戦のビリーを最初から使う事が出来る。

その後、家庭用版の逆移植と共にさらなる再調整を行ったアーケード版『XIII CLIMAX』が2012年4月26日より稼動。
前述の事情で稼動店舗は当初少なかったものの、2013年9月12日からはNESiCAxLiveにて配信されたため、置いてあるゲーセンならプレイ可能。
そして2013年9月14日、タイトル単体としては初となるPC移植版の『STEAM EDITION』が、
FPS『ハーフライフ』シリーズで有名なValve Softwareが運営するDLゲーム配信サービス「Steam(スチーム)」よりリリースされている
(なお、過去にもPCで動くKOFタイトルは日本でもパッケージ発売されているが、それらがNEOGEOのエミュレーションによるものに対して、
「エミュレーションではなく、PC専用に正式移植されたKOF」というのはこの「STEAM EDITION」が初である)。
動作環境に関しては、元々がWindowsOSで動作しているタイトルだけに、TAITO TypeX2相当のスペックが用意出来れば動作可能。
オンライン対戦にも対応しているが、CS機のPS3とXBOX360との対戦は出来ない。

稼働当初こそバグの存在や一部キャラが尖ったバランス、キャラ選出とシナリオ面などから厳しい評価を下されていたが、
パッチによるバグの修正や、家庭用移植以降の大幅なテコ入れ調整などの結果、
最終バージョンにあたる『XIII CLIMAX』や『STEAM EDITION』のバランスは歴代でも屈指の良バランスと好評。
海外の格ゲー大会『EVO』でもSNKおよびSNKプレイモアのゲームとして初めて3年連続で種目に選ばれるなど、高い評価を受けている。

  • 操作方式
    • Eボタンが復活し5ボタンとなっているが、ベースはNEOGEO時代と同じ4ボタン。
      ゲームスタート時に上の段が弱強パンチ、下の段が弱強キックとなるスタンダードなボタン配置か、
      NEOGEOのスタンダードなコントローラーのボタン配置となる、一線横並び配置とが選択でき、
      Eボタンは基本的に横並び配置になった際に使われるボタンとなっている。
  • パワーゲージ
    • 画面下部にある黄色いゲージで、『'98』等と同じく1人目は3本、2人目は4本、3人目は5本までストック出来る。
      パワーゲージ1本で「ガードキャンセル(緊急回避)」、「ガードキャンセル(吹っ飛ばし攻撃)」、「EX必殺技」、「超必殺技」がそれぞれ使用可能となる。
      パワーゲージ2本で「EX超必殺技」が使用可能となり、さらにパワーゲージ3本とハイパードライブゲージがフルの状態では、
      「NEOMAX超必殺技」が使用可能となる。
  • ハイパードライブゲージ
    • 画面下部の緑色のゲージでパワーゲージとセットになっている。
      ゲージは2ブロックに分かれており、1ブロックが50%、2ブロックで100%と2段階表示になっている。
      ゲージ50%(1ブロック)で「ドライブキャンセル」、「スーパーキャンセル」が使用可能となる。
      ゲージ100%(2ブロック)で「ハイパードライブモード」が発動可能となる。
      攻撃を当てるか食らうかするとゲージが増えるが、意図的な空振り(弱パンチを空振り連射する等)では増えない。

  • 登場キャラクター
エディット専用 アッシュ・クリムゾン
エリザベートチーム エリザベート・ブラントルシュシェン・ウーデュオロン
日本チーム 草薙京二階堂紅丸大門五郎
餓狼チーム テリー・ボガードアンディ・ボガードジョー東
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ椎拳崇鎮元斎
怒チーム レオナ・ハイデルンラルフ・ジョーンズクラーク・スティル
女性格闘家チーム 不知火舞ユリ・サカザキキング
八神チーム八神庵マチュアバイス
龍虎チーム リョウ・サカザキロバート・ガルシアタクマ・サカザキ
キムチーム キム・カッファンホア・ジャイライデン
K'チーム K'マキシマクーラ・ダイアモンド
  • 家庭用版隠しキャラクター(CLIMAX以降はデフォルト)
ビリー・カーン斎祀(変身前)
  • 家庭用版ダウンロードコンテンツキャラクター(CLIMAX以降はデフォルト)
炎を取り戻した庵、ネスツスタイル京、Mr.カラテ
  • CPU専用ボスキャラクター(6チーム目に勝利した時点でスコアが2500000以上だと出現)
斎祀(中ボス)、血の螺旋に狂うアッシュ(最終ボス)


THE KING OF FIGHTERS XIV

2016年8月23日、『XIII』から約5年の沈黙を破り、PlayStation4にて家庭用、翌年6月にはPC版『STEAM EDITION』が発売。
そして同月、待望のAC版『ARCADE EDITION』が稼働を開始した。

本作よりオロチ編から数えて4番目の新シリーズに突入、そしてナンバリングタイトルとしては初の3Dモデルを採用。
さらに「世界観の違い」からそれまでナンバリングにプレイアブルキャラクターとしての登場が叶わなかった、
サムライスピリッツ』のナコルルが異世界チームを率いて参戦するなど、初めて尽くしの作品である。
『餓狼』シリーズのスタッフであった小田泰之氏、元カプコンのNeo-G氏など、開発陣の顔ぶれも一新し、
新キャラクターも若手スタッフが中心になって作られ多数投入された。
また、サウジアラビアのマンガプロダクションによるデザインコンペから新キャラデザインを採用するといった、新しい試みも行われている。
さらに『THE KING OF FIGHTERS A NEW BIGINNING』のタイトルで久しぶりに漫画化され、マガジンポケット及び月刊少年シリウスにて連載された。

これまで相当長期に渡って声を演じたキャストが一握り程度除いて全面変更となり一時騒然となったが、
演技のイメージは概ね守られており、公式が発表するまで代わった事に気付かなかったという声も少なくない。
公式によると、台詞量が増えた(勝利メッセージなどでも音声がある)事で、役の重複による演者一人分の負担を減らす事が理由の一つである模様。
その証拠に、役の重複がある声優はたった一人である。キングの中の人がナコの演技するのがしんどくなったとか思った奴表へ出ろ
また新キャストもSNKお得意の関西ローカル事務所からの起用は健在であった。

本作発売後、SNKプレイモアは社名を『SNK』に変更し、名実共に2代目SNKとしてゲーム業界に復帰した。

  • 操作方式
    • 『XIII』に存在したEボタンが削られ、4ボタンに戻った。
      ゲームスタート時に上の段が弱強パンチ、下の段が弱強キックとなるスタンダードなボタン配置か、
      NEOGEOのスタンダードなコントローラーのボタン配置となる、一線横並び配置とが選択でき、
      さらに使用していない2ボタンに緊急回避やぶっ飛ばし攻撃を割り当てる設定も可能。
  • パワーゲージ
    • 画面下にある黄色いゲージ。『'98』以降で恒例の仕様が統合されており、1人目は3本、2人目は4本、3人目は5本までストック出来る。
      さらに、1人負ける度に『XI』のように蓄積ゲージストック自体も1本増加する。
      パワーゲージ1本で「ガードキャンセル(緊急回避)」、「ガードキャンセル(吹っ飛ばし攻撃)」、
      「MAXモード」、「超必殺技」がそれぞれ使用可能となる。
      パワーゲージ2本で「MAX超必殺技」が使用可能となり、さらにパワーゲージ3本で「CLIMAX超必殺技」が使用可能となる。
      なお、スーパーキャンセルはアドバンスドキャンセルおよびクライマックスキャンセル共々、ゲージを一切消費しなくなっている。
  • ラッシュ(新)
近距離で立ち弱Pを連打すると自動的に発動。通常技から必殺技(ゲージがある場合は各種超必殺技)へ自動で派生する。
ただし、ラッシュで出した必殺技・超必殺技はスーパーキャンセルなど各種キャンセルが出来ない。
爆裂拳など、Pボタン連打で出す技の弱版を単発かつ近距離で出そうとすると、ラッシュが暴発するので注意。
  • MAXモード(新)
    • 弱K強P同時押しでゲージを1本消費し発動。過去作のパワーMAXに相当し、発動中はゲージが青色に変化。
      時間内は残り時間を消費し、EX必殺技を使用可能。
      さらにゲージを1本消費する事で超必殺技も使用可能(ただし自動的にMAX版になる)。
また、CLIMAX超必殺技は2本消費で出せるようになり、出すと同時に残り時間に関係なくMAXモードは終了する。
発動時間はキャラクターの対戦順により変化し、2人目は1人目の1.25倍、3人目は1人目の1.5倍。
  • クイックMAX(復活)
    • 任意の地上通常技がヒット・ガード時にMAX発動すると硬直がキャンセルされ、
      『XIII』のハイパードライブモード同様、キャラが自動でダッシュする。
      通常では不可能な連続技が可能になるが、発動時間は通常の半分になり、『2002(UM)』のような長いループコンボ(ボディ-ガクラエ-など)は出来なくなった。
  • アドバンスドキャンセル/クライマックスキャンセル(新)
超必殺技をMAX以上の超必殺技でキャンセル出来るシステム。
これの発動に余計にゲージは消費する事はないが、同じ技のノーマル→MAX版へのキャンセルは不可。
ちなみに、バイスアンヘルのみ技構成の関係でアドバンスドキャンセルを実行出来ない。
クライマックスキャンセルは全キャラ可能だが、消費ゲージ数の関係で実行出来るのはチームの2人目以降のみ。

  • 登場キャラクター
日本チーム 草薙京二階堂紅丸大門五郎
八神チーム 八神庵マチュアバイス
餓狼伝説チーム テリー・ボガードアンディ・ボガードジョー東
龍虎の拳チーム リョウ・サカザキロバート・ガルシアユリ・サカザキ
キムチーム キム・カッファン、ガンイル、ルオン
悪人チーム ザナドゥ、チャン・コーハンチョイ・ボンゲ
オフィシャル招待チーム シルヴィ・ポーラ・ポーラ、ククリ、ミアン
南米チーム ネルソン、サリナ、バンデラス・ハットリ
メキシコチーム ラモンアンヘルキング・オブ・ダイナソー
サウスタウンチーム ギース・ハワードビリー・カーン、ハイン
中国チーム シュンエイタン・フー・ルー、明天君
サイコソルジャーチーム 麻宮アテナ椎拳崇鎮元斎
怒チーム ラルフ・ジョーンズクラーク・スティルレオナ・ハイデルン
異世界チーム ナコルル、ムイムイ、ラブ・ハート
K'チーム K'マキシマクーラ・ダイアモンド
女性格闘家チーム キング不知火舞アリス・ガーネット・ナカタ
  • ボスキャラクター
アントノフ(中ボス)、バース(最終ボス)
  • DLCキャラクター(『ARCADE EDITION』では最初から使用可能)


THE KING OF FIGHTERS XV

2022年2月17日にPlayStation 4、PlayStation 5、Xbox Series X/S、PC版で発売。
前作に引き続き3Dグラフィックを使用しつつ、各種演出やシステムがブラッシュアップされている。

新キャラが大量に出た前作と異なり本作の新キャラはボス含め4人と少なく、前作初出組で続投したキャラも7人と少ないが、
代わりに正史で故人とされるなどして再登場が不可能と思われていた者も含めた過去作キャラが多数参戦しており、
歴代四長編の主人公が一堂に集結する作品となっている。
特に名前を偽っているものの正体がバレバレなクローネンの参戦は大きな反響を呼んだ。

  • 登場キャラクター
ヒーローチーム シュンエイ、明天君、二階堂紅丸
三種の神器チーム 草薙京八神庵神楽ちづる
K´チーム K'マキシマウィップ
アッシュチーム アッシュ・クリムゾンエリザベート・ブラントルシュ、ククリ
ライバルチーム イスラ、ハイデルン、ドロレス
餓狼チーム テリー・ボガードアンディ・ボガードジョー東
龍虎チーム リョウ・サカザキロバート・ガルシアキング
オロチチーム 七枷社シェルミークリス
スーパーヒロインチーム 麻宮アテナ不知火舞ユリ・サカザキ
怒チーム レオナ・ハイデルンラルフ・ジョーンズクラーク・スティル
G.A.W.チーム アントノフラモンキング・オブ・ダイナソー
クローネンチーム クローネンクーラ・ダイアモンドアンヘル
エージェントチーム ブルー・マリーヴァネッサ、ルオン
  • ボスキャラクター
リ・ヴァース(中ボス)、オトマ・ラガ(ラスボス)
  • DLCキャラクター(シーズン1)
DLC1「餓狼MotWチーム」 ロック・ハワード牙刀B・ジェニー
エディット専用(無料DLC) オメガ・ルガール
DLC2「サウスタウンチーム」ギース・ハワードビリー・カーン山崎竜二
DLC3「裏オロチチーム」オロチ社、オロチシェルミー、オロチクリス
DLC4「サムライチーム」覇王丸ナコルル、ダーリィ・ダガー
  • DLCキャラクター(シーズン2)


外伝作品

THE KING OF FIGHTERS EXシリーズ

ゲームボーイアドバンスで発売されたシリーズ。SNKプレイモアの開発ではなく完全外注作。
システムのベースは『2000』だが、『EX1』は『'99』からの素材流用が多いため勘違いされることもある。
GBAの限られた性能の中で、可能な限りKOFシリーズの雰囲気を踏襲しようとしているものの、
新キャラクターは見た目のドットこそKOFライクであるが動きがやや単調で、
モーションの枚数が少なく、その動きはかなりガクガクとなってしまっている。

『KOF EX(1)』はバグだらけでゲーム内容が酷く、クソゲー扱いされている事が多い
(「KOFEX クソゲー」などで検索すればその実態が分かると思われる)。

その続編『EX2』は開発元が変わり旧SNKのスタッフが加わったせいもあり、
黒歴史とまで言われる『EX1』とは天と地ほどの完成度の差を誇るほど成長し、
GBA格ゲーとしては遊べる部類に入る内容となった。
だが、数少ないマイナス点がやはりこのドットアニメーションである。

このゲームボーイアドバンスで発売された『KOF EX』シリーズは、SNK倒産後からようやく発売された新作であったが、
開発がアートゥーン、サン・テックといった外注会社に委託されたため、技術力不足が現れてしまい、
このシリーズでの新キャラクターと既存のキャラクターのドットアニメーションの差は一目瞭然のレベルであった。
葉花萌のドットアニメーションを見れば分かるが、『EX』⇒『EX2』で相当の改良を見てとれるのだが、それでもSNKのレベルに追い付かない。
それほどまでに、当時のSNKのドット技術は他の会社よりも遙かに高水準であったという事である。

  • 関連キャラクター:
葉花萌大神零児黒咲壬羽華守純天羽忍(EX2ラスボス)、グスタフ・ミュンヒハウゼン(原作では非戦闘)

KOF MAXIMUM IMPACTシリーズ

3D格ゲーとなったKOF。
『1』とその調整版である『MANIAX』、『2』、お祭り作品の『REGULATION "A"』の4作が発売されている。
その後、『3』や『"A"2』等も予定されていたのだが、お蔵入りとなってしまった。
KOFであるが、『"A"』以外は全て1対1のシングルバトル。『"A"』は従来の3on3だが固定チームは無い。

  • 関連キャラクター:

KOF SKYSTAGE

「戦いの舞台は大空のかなたへ…」

2009年4月下旬、突如Xbox360 LIVE向けDLソフトとして『KOF SKY STAGE』が発表された。
その驚くべき正体は……なんと、縦スクロール弾幕シューティングである。 詳しくはこちらをご覧いただくのが良いだろう。
そしてその後、2010年1月22日にアーケード版も稼働した
使用出来るキャラクターは草薙京麻宮アテナ八神庵クーラ・ダイアモンドテリー・ボガード不知火舞の6人。
アテナが空を飛べるのはサイコパワーとして説明出来るとして、京達が何故空を飛べるようになったのかという事に関しては、
公式ストーリーを見るにどうやら神楽ちづるの力によるものらしい。「護りし者」にそんな力があったとは…。
クーラは…空を飛べる様に改造されたのだろうか…?何にせよ、色んな意味でインパクト抜群のタイトルである。
ちなみに、『雷電』でお馴染みのMOSSとの共同開発であり、無論シューティングゲームとしては、
あくまで正派(公式より)に製作されている。ブログパーツ版も公開されている。

そして2010年7月29日には、SNKキャラによるシューティングゲーム『NEOGEO HEROES ~Ultimate Shooting~』がPSPにて発売された。
上記の6人に加えマルコ・ロッシいろは一条あかり、SYDIIIが使用可能で、前作『KOF SKY STAGE』も同時収録。

MUGENでもスカイステージ仕様のが作られている。

その他の展開

2010年には実写映画も制作され、2011年に日本でも公開。

また、 KOFオンライン なるものも開発中らしい。
サムスピ&メタルスラッグオンラインも開発中。ただし『KOF SKY STAGE』以外は版権を貸しているだけ。
また、KOFに関しては2002年からの発表以来、β版での開発の一時凍結や開発会社変更等で、実に10年間以上もかかって製作され続けていた。
2009年頃にトレイラーも公開され、ようやく本格稼動に近付いているように見えたが、
2013年現在これ以降の新しい情報が無いという所から、開発は凍結したものと見られている。
……と思ったら、またまた新しく開発中との情報が現れた。
タイのゲーム会社True Digital Plusが新タイトル【The King of Fighters Online】を発表。
RPG要素のある対戦リアルタイムストラテジー・ゲーム、俗に言う『AOS/MOBA系』になるとの事。
9/4よりβテストが開始、正規稼働時期は不明。開発元は韓国のDragonfly社との事。
トレイラーは こちら

2014年6月25日にはスマホアプリで音ゲー『THE RHYTHM OF FIGHTERS』も登場。
「格ゲー×音ゲー」と銘打ち、SNKの名曲のリズムに合わせてタッチすると中央のキャラが格闘するというもの。
楽曲はKOFに限らず、有料追加パックで他のSNK格ゲーやメタルスラッグ等からもセレクト。
……が、人気が思わしくなかったのか、当初はアプリ本体100円(+追加パック各300円)で配信されていたが、
配信開始から2ヶ月後の8月28日よりアプリ本体は無料化、既に購入済みのユーザーには限定曲が配信される事になった。
さらに、配信から1年余りの2015年7月15日を以てアプリ自体が配信終了となってしまった。

2018年からはソーシャルゲームとして『THE KING OF FIGHTERS ALL STAR』が展開。
銀魂』や『WWE(ニコ動では「 エキプロ 」でお馴染み)』とコラボするなどで早くも話題を呼んでいる。

+ 番外編
『KOF』は、コレクションカード『ヴァイスシュバルツ』にも登場している。
『ヴァイスシュバルツ』は、言うなればトレーディングカードゲーム版KOFの様な物で、
格闘物、非格闘物、美少女ゲーのキャラクター達がカードバトルで対決するという、
各著作を保有する会社正式公認のクロスオーバーカード対戦ゲームである。
その参戦作品の豊富さ、ジャンルの多種多様さはさながらTCG版MUGEN(メーカー公認な分アングラではないが)。

また、スクウェア・エニックスの『ロードオブヴァーミリオンRe:2』にも京と庵がゲスト出演している。


MUGENにおけるKOF

キャラクターごとに深みを持たせるための設定を作り込むSNKのキャラ造形の拘りもあって、移植率も改造率も非常に高いタイトルである。
オロチ編、ネスツ編、そしてアッシュ編と様々な物語に関わるキャラクター達、そして「IF」を連想しやすい作りからか、忠実な移植はもちろん、
「もしこの時こうなったら…」という仮定で改造される事も多い。
ネスツ編のその後を描くAKOFシリーズも、こういったキャラ設定に惹かれて新たなキャラ造形へと踏み出すきっかけとなっている事もあり、
KOFシリーズのキャラ造形の高さが窺い知れる。
旧ドットのキャラは2000年代以降の格ゲーのものと比べると粗さが目立つものの、
コントラストを強調し、立体感を感じさせるドットは、一枚一枚に手間がかかっており、非常に見栄えが良い。
日本のみならず、海外にもKOFキャラ、又はドットを用いたキャラ製作が多く、さながら「ドット絵のお手本」として利用されるケースも珍しくない。
全体的にシャープな造形のキャラが多く、そのスタイリッシュさも人気の一つと言えよう。
『XII』でようやく、使い回しと称されたドット絵の一新に踏み切ったタイトルではあるが、
改めて調べてみる事により、賛否両論だったが旧SNKが培った技術の高さを裏付ける数多くのテクニックがよく分かる。
反面、各タイトルごとにキャラ性能や使用技が異なるが、「特定キャラの特定年代版」を使いたいと思った場合、MUGENには存在しない事も多い。
網羅するには多すぎるので仕方ないのだが。

立ち回りゲーなだけに高火力である事も魅力の一つ。
その代わりMUGENではコンボゲーキャラより全体的に性能が低く、プレイヤー操作AIなどに対抗するのはかなり困難。
だが、AI戦となれば攻撃の合間を潜り、その圧倒的な火力でトーナメント上位に迫る事も。
しかし、中距離が弱かったり遠距離でやれる事が少ないため、リーチが長い相手の固めが苦手で、消極的とかガードが固いなどと誤解される事もしばしば。
さらに、シリーズ通して数多くのシステムがあるため、やはり知らない人には誤解されてしまう事が多い。
+
  • 『'96』以前でもゲージストックが出来たり暗転停止が追加されていたりする。
  • 『'98』以前のキャラにMAX発動が無かったり、エキストラモードが無い事が多い。
  • 『'99』~『2000』のキャラにカウンターモードとアーマーモードが無い事が多く見られる。
  • 『'99』~『2001』のストライカーシステムも、チームメイトを呼び出すというのはMUGENの仕様上不可能なので、
    既に決められたキャラを呼び出す形になる。
  • 『XI』のスキルゲージも省略されていて、スパキャン、ドリキャンが無条件である事が多い。
    特に構造上では基本的機能が無い『2003』・『XI』のマルチシフトの移植は困難とされている。
    しかし、一部のコンプゲーでは途中交代可能であったり、アッシュチームのように1キャラとして再現されていたりする。

空中ガードは年代によっては搭載されていないのだが、
MUGENにおいては存在しない作品の仕様でも可能になっていたり、スイッチでON/OFFを切り替えられる事が多い。
簡易なシステムと勘違いされがちだが、cornerpush関係など、海外フォーラムなどでも色々な記述が検討されている重要なシステムが多い。

MUGENのオリジナルキャラや改変キャラには、
『KOF』のヒットサウンドや、スーパーキャンセルのエフェクト、MAX2のカットインなどを用いているキャラが数多く見受けられる。
全体的に『KOF』という作品のキャラ造形及びシステム構造が、MUGENにおいても様々な形で影響を与えていると言えよう。
そして、こういった造りがストーリー動画など、ニコMUGEN動画を支える一端を担っているのである。


*1
故ゲーメストにおいて『'98』が出るかどうかの際、「SNK内では『'94』~『'97』がオロチ編と言われ続編が出るかは未定」
と書かれていたが、現在は公式で『'95』~『'97』がオロチ編となっている。
ただし、プレイヤー間では便宜上前後のお祭り作品を入れる場合もある(オロチ編:『'94』~『'98』、ネスツ編:『'99』~『2002』など)。

*2
新基板採用には、今なおアジア圏で根強い人気を誇る旧SNK市場に向けての、低価格基板による普及が狙いとされている。
現に今でもアジア圏ではMVS・NEOGEOが第一線で現役である。


最終更新:2023年11月15日 17:09