カーネイジ

イラスト:「超絶!ヤヒくんディメンジョン」より YAHI氏 画


     "And the blood—" "the glorious blood—"
     (血が…)                                             (素晴らしい血が…)
          "—will flow like wine!"
          (…ワインみたいに流れるのさ!)

+ 日本語吹替声優
岡野浩介
1994年アニメ版、『スパイダーマン・アンリミテッド』
坂口候一
PS『スパイダーマン』
内田直哉
『ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース』クレタスの声
片岡愛之助
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』カーネイジの声

片岡氏は敵対するヴェノムを演じる中村獅童氏と同じく歌舞伎俳優であり、
サブカル的には『仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』において仮面ライダーマルスを演じている。

スタン・リー原作、マーベルコミックの人気作品『スパイダーマン』シリーズに登場するヴィラン(悪役)。
初出は1992年の『The Amazing Spider-Man #359』でのカメオ出演で、同年の『The Amazing Spider-Man #361』で本格的に登場。
ベノム同様スパイダーマンの能力を持った「第三のスパイダーマン」とも言える存在である。
名前のカーネイジ(carnage)とは「大虐殺」の意味を持つ。
血まみれになった様な真っ赤な寄生体シンビオートで全身を包み、
鮮血が迸ったように全身から触手が伸びている異形の姿をしている。
顔はベノムのそれがさらに鋭さを増したもので、より残忍さが強調された印象を受ける。

本名はクレタス・キャサディクリータス・キャシディとも)。身長185cm。体重86kg。
世界に対して抱いていた疎外感と復讐心から殺戮を繰り返していたサイコパスである。
幼少時に既に祖母を階段から突き落とし、母の犬を拷問死させたというエピソードを持つ。
その後、引き取られた先の孤児院でイジメの標的にされた事を恨み、
デートしてくれなかった女の子をバスの前に突き落とし、舎監を殺害し、孤児院にも放火するという凶行を繰り返す。
当然こんな危険人物が見過ごされるはずもなく、刑務所に収監される事となった。
だが、同房になったのが初代ベノムであるエディ・チャールズ・ブロックだった事から問題が発生する。
エディが脱獄した際に少しだけ残っていた寄生体シンビオートがキャサディに取り憑いた事により、カーネイジが誕生したのだ。
スパイダーマンへの敵対心が強すぎる以外は何だかんだ言ってそれほど悪人ではないベノムと違い、
ガチで人類を憎んでおり、カーネイジとなった後も凶行を繰り返し続けた。
このため、打倒カーネイジのためにスパイダーマンとベノムが手を組む事態にすらなったのである。

所有する能力も、ほとんどスパイダーマンのアッパーバージョンな上、ベノムの変形能力や、
さらにはシンビオートを介して相手の脳に細胞を植え付けるという技も使う。

また、デッドプールと戦った事もある…が、デッドプールも相当強いはずなのに、3度戦って3度とも返り討ちにしている。
特に3度目は、カーネイジの虐殺の痕跡(血塗れになったボロボロのスパイダーマンの人形など)を見付けて珍しくシリアスしていたにも拘らず瞬殺である。
その後バラバラにされたデッドプールは、シンビオートと共生している犬と合体し、
カーネイジと同じシンビオートの恩恵に与る事になり、4度目の再戦を行った。何だその悪夢
これでもやっと互角であり、カーネイジの相棒であったシュリークを、幻覚を見せてカーネイジ自身に攻撃させるなどした。

なお、スパイダーマンとベノムによって超人刑務所ラフトに収監されたが、後にエレクトロが引き起こした大規模脱走事件の際に、
その場に居合わせたデアデビルルーク・ケイジスパイダーウーマンの三人のヒーローと互角に戦うも、
復活したセントリーの初陣の相手を務め、一瞬で大気圏まで連れ去られた後に真っ二つに引き裂かれてしまった。
……が、シンビオートとキャサディは大方の予想通り生き延びており、紆余曲折(この時の騒動で彼女が誕生)の末に復活を果たしている。

ここまで書いてきた事で想像が付くだろうが、こいつの事を言葉で表すならキ○ガイの一言に尽きる。性格も最低といってもいい。
法や秩序を軽視し、世界を混沌の渦へと叩き込もうとしている。それも彼自身の楽しみのみで。
???「もうだめだ……… こいつ完全にイカれちまってるぜ……」
世界征服や金銭など、通常の悪役が求めそうなものには一切の興味を示さない。
ここまで「終わっている」ヴィランはアメコミ広しと言えども『バットマン』のジョーカーぐらいのものであろう
(しかし、クロスオーバーでジョーカーと共演した際は、自身を凌駕するキ○ガイである彼に恐怖する場面もあったり)。
尤もその徹底した狂気性と暴力性に惹かれるファンが多い事も事実であり、
『スパイダーマン』のヴィランの中ではグリーンゴブリンやベノムに次ぐ人気を誇る。
そのせいだろうか、『MVC』で登場したハイスピードベノム(英語版ではハイパーベノム)は一部でカーネイジの愛称で呼ばれているらしい。
もっともハイスピベノムはどっちかと言うとオレンジ色だし、ベノムのコンパチなので体格もマッシヴ過ぎるが。

+ 実写版の活躍

「今日はゾッとする連続殺人の話は無しにしてもいいかなぁ…?」
「俺がここを出りゃ…いや、出るんだが…」

「『大殺戮』カーネイジになる」

人気があるヴィランにも拘らず長らく実写作品には出ていなかったが、
『ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース』の1作目『ヴェノム』のミッドクレジットを経て、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』で遂に登場。
演者はウディ・ハレルソン氏。
本作ではエディが逮捕収監されていないため、キャサディの取材に来た彼に文字通り噛み付いてシンビオート交じりの血を啜る事で寄生体を獲得している。
原作ではキャサディとカーネイジはもはや同一の存在と呼べるほどに同調しているものの、本作ではそこまでの一体性を持ち得てはいない。
しかし、両者共に殺人や悪事に対して何のブレーキも無いため、残虐性・加虐性という点においてはどこまでも気が合う。
一方でエディとヴェノムはお互いの生活スタイルの擦れ違いから仲違いをしており、
歩調の合わないまま能力において遥かに勝るカーネイジに挑む事になる……。


「俺様は歩く不可能存在なんだよ!
 ルールや論理なんてもんは、俺様には当てはまらねえんだよ!」


MUGENにおけるカーネイジ

海外製のものが数体確認されている。

+ Seth Zankuten氏製作
  • Seth Zankuten氏製作
海外サイト「Scruffydragon Team」で代理公開されていたが、現在はサイト消滅により入手不可。
ベータ版であるが、そこそこ技も揃っている。
トゥエルヴなどをベースとしている様でリーチはそこそこながら、『MVC』仕様のキャラとしてはやや小柄。
カプコンサイズに拡大してやってもいいかもしれない。
出の早い飛び道具や相手を引き寄せる技などがあり、恐らく手数とスピードで翻弄しつつ攻撃を引っ掛けていくタイプのキャラだと思われる。

この他、DarkLuigi氏によるAI付きの改変版が本体同梱で公開されており、こちらは現在も入手可能。
紹介動画(公開先へのリンク有り)

+ theFuTuR3氏 & T.O.P.S氏製作
  • theFuTuR3氏 & T.O.P.S氏製作
様々なカプコンキャラを素体としていると思しきカーネイジ。どっかの教主様らしき動きも混ざってたりするが。
こちらはそれほど小柄ではなく、やはりシンビオートの変幻自在さを活かしたリーチの長い攻撃が持ち味。
数ある技の中には、メガドライブソフト『マキシマムカーネイジ』で披露した腕を振り回して突進する技も。
デフォルトでほどよい強さのAIも搭載されている。


「虐殺の始まりだ!」

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2023年07月19日 23:32