ジョーカー(バットマン)


「口が裂けるほど笑わしてやる」

アメリカのDCコミックの『バットマン』シリーズに登場するヴィラン(悪役)。
初出は1940年。『バットマン』の連載開始の1年後である。
同作品に登場する人物の中でも、バットマンの最大の宿敵として挙げる人も多い。
当初は一発キャラの予定だったらしいが、キャラがあまりにも濃すぎたためにレギュラーになった。
作者曰く、モチーフは『ああ無情』でおなじみのヴィクトール・ユーゴーの『笑う男』らしい。

バットマンの宿敵どころか、カリスマ的人気を誇るアメコミ界 最大の大物悪役 にして アメコミ史上最も危険な男

原作コミック、アニメ

来歴は作品ごとにバラバラであるため、大枠で一致している箇所を中心に書くことにする。
本名やジョーカーに到るまでの来歴は一切不明。
本人すらその時々で言うことが違う 上に狂っているため、彼自身覚えてなさそうである。
分かっている事は彼は元々は「レッド・フード」と呼ばれる怪人だったそうである。
「レッド・フード」と言うのはゴッサムシティの色んな犯罪者達が(自分の犯行だと隠す為に)好んで成りすましていた赤い頭巾の架空の犯人像で、
バットマンによって工場の廃液へと叩き落とされた、その時「レッド・フードを名乗っていた男」が後のジョーカーになったとされる。

薬品で漂白された顔と、同じく薬品で緑色に染まった髪の毛、引きつって笑っているように見える口元と真っ赤な唇がトレードマーク。服装は一定でないが紫色のスーツを着ている事が多い。
裏社会ではその名前を知られた犯罪者であり、非常に優秀な頭脳を以て犯罪を実行したり黒幕になったりする。
そのため、「犯罪界の道化王子」などの異名を持つ。

ヴィランとしての能力は、実のところそうたいしたものではない。
毒薬、酸、笑気ガスなどを噴射するコサージュ、高圧電流を流すスイッチ、旗が飛び出して相手を貫くピストルなど、パーティーグッズのような武器を使いこなす。
また、上記のように優秀な頭脳を持っており、極めて周到な犯罪計画を以てバットマンや社会に挑戦してくる。
要するに、バットマン同様、超能力の類は一切使えない「人間」なのである。
ただしバットマンが格闘技の修行と日々のトレーニングを積んでいるのに対しジョーカーは取っ組み合いは専門外。そのためバットマンと肉弾戦になると一方的にやられる。

真に恐れるべきは、彼の持つ 狂気 である。
平凡や秩序、既存の芸術をことごとく嫌い、犯罪を以て世界を混沌にたたき落とそうとしている。
秩序を嫌うという点では『スパイダーマン』シリーズのカーネイジと似ているが、
あちらが暴力的で本能的なのに対し、こちらは頭が回る上に劇場型犯罪者の傾向があるからなおさら始末に負えない。

実際、彼の犯罪計画は恐ろしく緻密で穴がないものの、全く意味のないものも多い。
そのため、何を考えているか、何をするつもりなのかを読むのが非常に難しいのである。
バットマンに対して挑戦してくるのも、「バットマンが苛立つのが楽しいから」という以上のものはない。

それ故バットマンを殺そうとするカーネイジに対し「だったらお前ごとゴッサムを壊滅させてやる!」と言い放ち、
あまりの狂気にカーネイジでさえ怯み、パニックに陥らせてしまった。

ただ、『バットマン・ザ・フューチャー』の主人公テリー・マクギニスの
「アンタは単にブルースを笑わせたかったんじゃないのか」という突っ込みに際して、
珍しく声を荒げて「やめろ!」と叫んでいる辺り図星を突かれたのかもしれないのが分かる。
最早彼の存在自体がバットマンに依存しているように見え、本人もそれを意識して無視してるのか、
或は無意識でも理解しているのかもしれない。
実写映画「ダークナイト」でもジョーカーは当初はバットマンの正体を暴こうとするも最終的には
「バットマンがいないと自分はただのチンピラに逆戻り、そんなのはおもしろくない」と考えるようになる。

殺人も彼にとってはただのジョークに過ぎず、
女子供、ヒーロー、ヴィラン、自分の手下ですら思い立ったら躊躇なく殺す。
目的のためなら自分の命すら平気で投げ出そうとする

そのために、 何の意味もなく 二代目ロビンであるジェイソン・トッドを母親ごと爆殺したり、
ゴードン警部を刑務所へ拉致し、彼の目の前で娘である初代バットガール=バーバラ・ゴードンを暴行。
結果的に命こそ助かったもののバーバラは半身不随となり、引退せざるを得なくなった。

他の作品に登場したときでも彼の凶行は留まるところを知らず、とあるイフの話では、
スーパーマンの恋人であった ロイス・レーンを殺害する というとんでもないことまでしている。
さらに、今回は地球を逆回転させる技も登場せず、死んだっきりである。

面白いと思えば凶悪犯罪だろうと、ジョークみたいな犯罪だろうと関係なく手を染め、
つまらないと思えば、バットマンを殺すチャンスも、大金を手に入れるチャンスも放り捨てる。
次の行動が全く読めない、恐るべきワイルドカード……それがジョーカーなのである。

「お前の気持ちはわかったが、期待はずれのクリスマスプレゼントを貰ったみたいでガッカリだよ。
 正義の味方を気取ってたみたいだが、ヒーローごっこしてパパ、ママって叫ぶガキじゃないか。
 痛々しくて笑えないね。……いや、構わないか。 笑ってやれ!」

 HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!!



+そのオリジン
アラン・ムーアの手がけた『キリングジョーク』にて、それが描写されている。

売れないコメディアンだったジャックは、愛する妻の為、化学薬品工場への強盗に加わることを決意する。
チャンスさえ――大金さえつかめれば、薄汚れたゴッサムを抜け出し、妻と幸福な日々を送れると信じていたからだ。

しかし決行直前、不慮の事故によって妻は死亡。
もはや理由さえ無くしたのに、仲間によって強引に犯行へと参加させられてしまう。
ところが警備の配置換えがあった為、強盗は失敗。
仲間達は警官によって射殺され、ジャックの前には蝙蝠の姿をした怪人が立ちはだかる。
恐慌状態に陥ったジャックは、河に飛び込むことで辛うじて難を逃れたのだが……。

工場の汚染廃液によって、彼の髪は緑にそまり、皮膚は白くなり、顔には引きつったような笑みしか浮かばず――。

世界のすべてが悪趣味なジョークであるという事実に打ちのめされたジャックは、ジョーカーとなったのである。


――もっとも、ジョーカーの記憶は既に混濁してしまっている。
どんな過去が彼を狂気に至らしめたのかは、もはや誰にもわからない。
このオリジンにしたところで、ジョーカーの妄想であるという可能性が高いのだから。

しかし、『キリング・ジョーク』で描かれたジョーカー誕生秘話は紛れもなく悲劇だった。
そして本作は、正気を保ち続けるバットマンを羨むなど、狂っているが故に悲しみを背負ったジョーカー像が描かれている。

「できることなら過去にお好きな記憶をトッピングといきたいね!」

また、別のオリジンを描いた『バットマン:ラバーズ&マッドメン』では、
天才的な射撃の腕と犯罪遂行能力を持った「ジャック」という男がジョーカーの正体であるとされた。
ジャックは犯罪を完璧に行う一ギャングであったが、あまりにも自分の仕事が完成されすぎていて
『面白みが無い』ことに不満を抱いていた。そんな中、『仮装して玩具を投げつけて犯罪と戦う馬鹿げた男』バットマンと出会い
自分がやりたかったことはこれだったのだと思い立ち、まるでジョークのような犯罪をいくつも行うようになった。
しかしその中でバットマンのバッタランで口元を切り裂かれ、さらにはジャックを疎み始めた仲間のギャング達から制裁を受け、
ついには化学薬品の大量に入ったタンクの中に叩き込まれジョーカーとなった、とされている。

短篇集『ブラック&ホワイト』においてジム・リーが手がけた作品では、
神出鬼没にして狡猾な天才的ギャングスター、ジャックこそがその正体であるとされた。
法律の手をかいくぐり、決して捕まらない事を自慢に思っていた彼は、
やがてスリルを求めて覆面を被り「レッドフード」という強盗としても活動を開始。
しかしバットマンによって薬品タンクにたたき落とされ、その素顔が変貌。
復讐を誓った彼は、バットマンの「恐怖」に対し、「狂気」でもって戦いを開始する。
つまりジョーカーの行動は全て冷徹な計算に基づくものであり、彼は決して狂ってなどいないのだ。
作中この論文はある医学会で発表され、素晴らしい説得力でありこれが真実かもしれないと聴者達から高評価を贈られている。
もっとも、その直後「誰がこの論文を書いたのか」と著者名を調べると、その著者である精神科医の名とは……

そしてバットマンの最終回である『ザ・ラストエピソード』で提示された衝撃的なオリジンは、
あろうことか ブルース・ウェインの執事アルフレッドである というものだった。
犯罪者に両親を殺されたトラウマから、コウモリの衣装をまとって犯罪と戦うも一向に成果をあげられないブルース。
彼の心が折れそうになるのを見かねたアルフレッドは、ブルースの前に好敵手として立ちはだかることで、
「バットマン」という演劇を成功させようとしたのだが……。

いずれの話においてもどれが正しいか、正史であるかという事はなくどれもジョーカーのオリジンであり、またそうでないとされている。
何故ならばジョーカーは混沌こそがその本質であるのだから。
メタな事を言うと、狂ってるからギャグもシリアスもハートフルも何でも脈絡なくこなせる、便利なキャラなのだ。
+ダークナイト・リターンズでは……
バットマンの引退から10年後を描いた『DKR』では、宿敵の引退によって最大の遊び相手を失い、生き甲斐を無くし、
アーカム・アサイラム(バットマンに倒された多くのヴィランが送られる精神病院)で廃人同然となっている姿が描かれた。
しかしバットマン復帰の報を聞き、「ダーリン」と呟いて正気/狂気を取り戻し脱獄。

ソ連との開戦やバットマンの復活で混乱するゴッサムシティで部下を率いて虐殺やテロを繰り広げ、バットマンを挑発する。
その後現れたバットマンと戦い、はっきり「殺すつもりで」戦う彼の姿勢に驚くと同時に狂喜し、死闘を繰り広げるも、敗北。
だが、バットマンがジョーカーを殺す直前で結局思い止まったのを見て、嘲笑いながら手も使わずに首の力だけで自分の首を折って死亡した。

その結果、バットマンは(元々殺すつもりだったとはいえ)ジョーカー殺害の容疑で指名手配される事に…
最後の最後までバットマンへの嫌がらせを忘れなかったジョーカーに対して、バットマンは警察から逃れる為の貴重な時間を使って
「別れの挨拶」と称してジョーカーの顔に唾を吐きかけるのだった。
(あげく、時間稼ぎの為の囮として発火装置をつけて燃やしてしまう。例え殺人でなくとも立派な死体遺棄・死体損壊である。)

時系列的にバットマンの最後期となる作品だが、それ以降を描いた『DKR2』でも復活は確認されておらず、
パラレル展開などを除くと(もっとも『DKR』自体がパラレルでもあるのだが)これがジョーカーの完全な最期ということになる。

+二代目ジョーカー?
上述のアニメ作品『バットマン・ザ・フューチャー(原題:Batman Beyond)』の本編では度々彼に憧れ「ジョーカーズ」を名乗る不良が登場するが、ヴィランの組織というよりジョーカーかぶれの総称であり、どのグループも本物には遠く及ばない。

長編『蘇ったジョーカー』では本人が登場。回想で三代目ロビン、ティム・ドレイクを拉致し、記憶からバットマンの情報を得るとともに自らの息子として洗脳するも、駆けつけたバットマン(ブルース)との交戦末ティムに殺害される。
その後ブルース・ウェインが80歳となった本編の時代に死亡当時の若さで現れる。非現実的ながらもブルースは模倣犯などではなく本物のジョーカーと断言。それもそのはずで、このジョーカーは拉致されたティムに埋め込まれたDNAチップによる人格クローンともいえる存在だった。ジョーカーの頭脳と狂気、元ロビンとしての格闘技術を併せ持つ強敵だったが、上記の通りテリーに煽られて冷静さを失った後、電気ショックでチップが破壊されてジョーカーの人格は消失した。

犯罪を行う際には手下を引き連れる事が多いが、
その殆どはジョーカーが持つカリスマに魅かれた狂人達ばかり。
もちろんジョーカーは捨て駒としか見ていない

宿敵であるバットマンについては、人気があるところを嫉妬している節があるものの、
「自分と同じ狂人であり、からかうと楽しいオモチャ」と認識しているようである。
実際、バットマンが戦う動機は「世のため人のため」ではなく、「両親が殺されたトラウマ」なので、
ジョーカーの発言も完全に誤っているわけではないかもしれない。

しかしまぁ、そんな彼を素で引かせるストーカーがいるのだから、世の中侮れない。

+あるパラレル世界では……
インジャスティス・シンジケートを率いる史上最悪のヴィランオウルマンに対し、
他のヒーローが全員捕らわれてしまって尚、最後のヒーローレッド・フードとして戦い続けている。
……というのも、このパラレルワールドはヒーローとヴィランが逆転した世界であり、
スーパーマンやバットマンが悪に染まっている一方、ジョーカーやトゥーフェイスなどがヒーローとなっているのだ。
前述のインジャスティス・シンジケートというのも、ジャスティスリーグの反転版のヴィラン連合的存在。
しかし能力などについては特に変わっていないので、ジョーカー/レッド・フードは生身の人間のまま。
そんな彼が超人的意思のみを武器に絶対者達に立ち向かう姿は、某人物を思わせる。
主に用いる武器はスペード型の手裏剣。あちらがジョーカーなら、此方はエースと言ったところか。


尚、これはアニメシリーズ「バットマン:ブレイブ&ボールド」での設定であり、
コミック本編のパラレルワールドにおいては、ジョークスターを名乗ってヒーロー活動を継続中。
此方では女性化されているトゥーフェイスとロマンスを育んだり、なんやかんやで賑やかにやっているようだ。
+近親憎悪
実の所、ここまでの流れで分かったかもしれないが、バットマンとジョーカーは極めて近い存在なのだ。

とある精神病院に二人の男がいた…

二人とも悲惨な過去によって人生を破壊され、かたや恐怖、かたや狂気と笑いに縋り、
自らをフリークスに扮して、現実社会への復讐に生きている……という意味では、もはや同種と言っても過言ではない。

「で、おめぇの不幸は何だったんだ? 何が今のバットマンを作ったんだ?」

「恋人がギャングに殺られちまったか? 弟が強盗にバラされでもしたか?」

「まァ、だいたいそんなトコだろ。そうだろうとも」

「でな、オレ様もそういう目に遭ったんだよ。そいつが一体何だったのか、今となっちゃあハッキリとは思い出せねぇが…」


バットマンの戦いも、結局は犯罪の蔓延る現実への復讐である事は、度々示唆されているのだ。
それ故にバットマンはジョーカーの行動を読み解く事ができ、ジョーカーもまたバットマンと互角に渡り合える。
彼ら二人の間には紙一重の、しかし絶対に渡ることのできない、深くて近い隔たりが存在するのである。

「我々の関係を、殺し合いで終わらせたくないんだ」
「どんな不幸がお前の人生を狂わせたのか、それは知らない」
「だが、もし私がその場にいれば… お前の力になれたかもしれない お前の助けに」
「だからもう、自分を追い詰めるな。苦しみを一人で背負い込むな 我々が殺しあう理由などない」

「すまねぇ。けど…ダメだ。遅いよ。遅すぎるぜ…」

「なんか…笑えるよな…。いつか聞いたジョークみてぇだ…」

+上記の台詞は
『キリングジョーク』のクライマックスにてジョーカーが最後のジョークを披露する際の前振りになる。
このジョークの謎解きは解説サイトが幾つもあるので割愛するが、
「だが、もし私がその場にいれば…」
とバットマンが言う台詞、そもそもその場にいたどころかその時ジョーカーを追い詰めたのがバットマンであり、
本人がそれに全く気付いていないのである。
これほど笑えないジョークがあるだろうか。

実写映画

『バットマン』過去に何度も実写化されている。ジョーカーはその内、三本の映画に登場する。ここでは最初に出てきた『オリジナルムービー』以降の二本に出たジョーカーについて記載する。

+『バットマン(1989年)』
ティム・バートン監督の『バットマン』では、ブルース・ウェイン(バットマン)の両親を殺したのが、
若き日のジャック・ネイピア(ジョーカー)である…………という設定となっている。
「月夜に悪魔と踊ったことはあるか?」 と声をかけて振り向いたウェイン夫妻を射殺し、バットマン誕生のきっかけとなった。
しかし後にバットマンに遭遇。バットマン目掛けて放った銃弾が、
よりにもよってバットマンにガードされて跳弾した挙句自身の顔面に命中して顔の神経を傷つけてしまう。
そして薬品が満載されたタンクの中に落下、ジャックはジョーカーとなってしまうのだ(この時、バットマンはジャックの手を掴んで助けようとしていたが、
本作のバットマンは 悪人を平気で殺せる ため、助けるのに失敗したと見せかけてタンクの中に落とした可能性が極めて高い)。
ジャックがブルースをバットマンに変え、今度はバットマンのせいでジャックはジョーカーへと変貌したのだから、
なんともまあ、皮肉というより他に無い話である。
(但しこれはティム・バートン独自の設定で、原作で両親を殺したのはジョー・チルという強盗である)
最後は時計塔の上でバットマンと激闘を繰り広げた末の転落死。
バートン版バットマンは わりと殺る気満々 なので仕方ないね。

演じたのはアカデミー賞の常連である名優ジャック・ニコルソン。
なんと 「この映画の製作費の半分を出演料として貰えるならやる」 という大口でこの仕事を受託した。
この態度にはバットマンファンを中心になんて横暴なと顰蹙を買われたが、いざ映画が公開されてみると彼への評価が逆転、
彼の演技は 太っていること以外は ジョーカーと称された。高額のギャラ分の仕事はきっちりしたということか。
なお、バートン版ではバットマンが「結局はコウモリの格好をしたキチガイ」として描写されていることに加え
ジャック自身が元から精神的にアレだったこともあり、この作品のジョーカーは狂気だけでなく笑顔とプライドの高さも強調されている。
特に笑顔の方は設定上仕方ないとはいえ最初から最期まで崩すことはなかった。
原作のジョーカーですら笑顔以外の表情になることが少なくない 点を考慮すると、これは特筆すべきことであろう。

ちなみに日本語吹き替え時の声優はTV放送版では大平透氏と内海賢二氏が演じている。
そして映像ソフト板では何とデーモン小暮閣下が熱演。
声量と声のトーンこそ普段とはかなり違い、歌っている時のようなシャウトも全然ないので過剰な期待は禁物。
しかししっかりと アメコミ史上に輝くマジキチ の吹き替えという大任を果たしており、必聴物の価値がある。

余談だが、猿渡哲也の漫画『力王』には、ジャック・ニコルソン演じるジョーカーをモデルにした(というか顔・服装・言動まで似せている)『男爵』というキャラが登場する。

「小麦色の肌! 真っ赤な唇! 健康なキューティクルヘア! 葬儀屋さんもきっとビックリするよ☆」


「フハハハハハハァー! みんな聞きたいだろ、『この新製品はどこで買えるの?』ってね。驚くなよ。君らはもう、買ってんだよ☆ フハハハハハハ!」


「忘れんなー♪ いつも、ハッピーな、笑顔を!!」



+『ダークナイト(2008年)』
新シリーズ2作目のクリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』では、
DNA、指紋に一切情報のない本名・来歴不明の謎の男として登場。一応前作で伏線ははられていた。
ここまでは原作と一緒だが、顔の白い肌は口の傷隠し兼こけおどし用のメーキャップという設定である。
切り裂かれた口は、縫い合わされており、口に関しては話す相手次第で毎回コロコロ変わる。
また、常に笑顔で狂気が出まくりな原作やバートン版と違い、基本的に表情は表に出ず、
正気と狂気が混在したような、静かな瞬間が恐ろしい雰囲気を醸し出している。
その内面は大胆不敵・傲岸不遜・冷酷残忍でプライドが高い、と原作を踏襲しており、ゲームとして行う犯行は残忍性が高く総じて暴力的である。
金には一切興味がないのだが、その割に出費を抑えるために爆薬の類とガソリンを犯行時に多用しているので、意外と金銭間隔に波があるのかもしれない。
洗練された頭脳を駆使してゴッサムシティを大混乱に陥れ、ハーヴィー・デント検事を言葉巧みに誘導して殺人鬼・トゥーフェイスへと変貌させた。
決戦時には冷静さを欠いていたバットマン相手に優勢を保っていたが、
最後は自分の計算が 人間の良心 の前に負けたことに動揺した隙を突かれて逆さ吊りにされてしまい、
ゴッサムシティその物とバットマンを嘲笑いながら御用となる。
『最後の大仕掛け』もトゥーフェイスの犯行が表沙汰になっていなかったのをバットマンに逆手に取られて失敗に終わり、
結果的に最後の最後でゴッサムシティの人たちの心とバットマンの前に敗れ去った。

演じるヒース・レジャーは若手の上、どちらかといえば美形俳優として扱われていた役者。
そのため原作レイプかと不安になるファンも多かったが……
この役を受けて以降、ヒースは何日間もホテルに閉じこもり、役作りに励んだという。
その甲斐あってか、作中のヒースの演技は鬼気迫るものがあり、狂気の男ジョーカーを見事に演じていた。
……しかし、撮影終了後にヒース・レジャーは急死。
役作りに没頭して行った末に精神的に不安定になり、不眠症にかかった彼はいくつもの薬剤を処方されていた。
そのため死因は、薬剤の大量摂取による薬物中毒死と見られている。

そして映画公開後、彼の演技は称賛を浴びる事になり、ヒース・レジャーは故人として32年ぶりにアカデミー賞を受賞。
ちなみにジョーカーは漫画のキャラクターとしては初の受賞である。

かくしてアメコミ最大の大物悪役は 映画界最大の大物悪役 になったのである。

「俺の信念はひとつだけだ」


「死にそうな目にあった人間は──"壊れる"」



「そのしかめっ面は何だ?」


+ニコ動では
『ダークナイト』のジョーカーをゴードンとバットマンが取り調べるシーンが
嘘字幕系作品「ジョーカーさんシリーズ」として最近頭角を現し出している。
同時大量削除されてしまった「総統閣下シリーズ」の後釜となりつつある…?

ゲームにおけるジョーカー

やはりバットマン最大の好敵手ということで、ゲーム化されたバットマンのほぼ全作に登場している。
例外は登場しない映画のゲーム化作品くらいのものだろう。
最近では『アーカム・アサイラム』『アーカム・シティ』にも颯爽登場。
バットマンと共闘を繰り広げる などの活躍を見せてくれた挙句――――


あろうことか “Video Game Awards”2011年ベストキャラクター賞を受賞してしまった
しかもかなりノリノリで次回作の情報をバラしてる。
ちなみに対抗馬の『アンチャーテッド』のネイサン、『ギアーズ・オブ・ウォー』のマーカス、
そして『ポータル2』のWheatleyをぶっちぎっての受賞だったり。キャー、プリンちゃん素敵ー!

映画『バットマン:アーカム・ビギンズ』の公開記念で『パズル&ドラゴンズ』とコラボ。
音楽背景コラボ特別仕様となっており、ジョーカーはラスボスとして登場。
最初のコラボではジョーカーのみだったが、二度目以降は道中にベインをはじめとするヴィラン達が雑魚敵モンスターとして追加された。
仲間にすると、使うたびに効果が変わるスキル「キリングジョーク」を使い、リーダーにすることで攻撃後、五倍の攻撃力で凄まじい追い打ちをかける「イカれた黒幕」を発動する。


MUGENにおけるジョーカー

人気キャラのためか、制作者も多く、現在5体(改変を含めて6体)確認されている。
ただし、ニコニコ動画ではほとんど見かけることがない。

一人目は、Alexzig氏とDark Talbain氏によるもの。
風雲黙示録ジョーカーが元になっており、技の多くもそちらから取られている。
実際、あちらもジョークのような攻撃を多用するため、それほど違和感はない。

二人目は、Fervicante氏によるもの。
こちらも上記のジョーカーの技が多少採用されているが、ベースになっているのはオズワルドである。

三人目は、Larramones氏とJeff氏、Magus氏によるもの。
こちらはオリジナルであるが、まだベータ版。
原作どおりのコサージュやびっくり箱、おもちゃのピストルなどを使用する。

四人目は、Sic-1氏によるもの。
ドットは一部レミーが元になっており、システムはマヴカプがベースになっている。
上記のジョーカーと同じく、原作を元にした技を使う。
AIが入っているが少々変わった動きをするため、強さが安定しない。

五人目は、Axkeeper氏によるもの。
ベースはルガールであり、必殺技・超必殺技は原作を元ネタにしている。
Legends of the Dark Knight Teamによる改変版もあり、こちらはマブカプ風のシステムになっているほか、
必殺技が変更されている。
簡易ではあるが、AIが付属している。

出場大会

削除済み
更新停止中

出演ストーリー


別れってのは切ないもんだなぁ。けど、結構楽しかっただろ?


元気でな。外の世界でも……あのだだっ広い精神病院でも……。


辛くなったら思い出せよ。お前の場所はいつでも用意してあるからさ。