"WE ARE CHEETAHMEN!"
アクティブ・エンタープライズ社開発のアクションゲーム。
長兄アポロ、次兄ヘラクレス、末弟アリエスの三兄弟が、悪の科学者ドクター・モービスに立ち向かうというストーリー。
正式タイトルが『CHEETAHMEN』なので本来は「
チーターメン」と読むべきなのだが、現在はこの呼び方が主流。
まぁスーパー戦隊だって5人居ても『〇×マン』だしね
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『チーターマン』のストーリーと詳細。『Action 52』付録のコミックより |
彼らは元々は普通のチーターの子供だったのだが、15年前に悪の科学者Dr.モービスとその助手サイゴアによって捕まり、
動物と人間のハイブリットである 亜人間を生み出す薬の最初の実験台となってしまう。
ちなみにこの時彼らの母親は彼らを守るためにモービスに立ち向かったが、敢え無く銃で殺されてしまっている。
Dr.モービスによって育てられ、チーターの戦闘力と人間の頭脳を持つ「チーターマン」へと成長した彼らであったが、
モービスに街を襲えと命令されると「育ててくれた事は感謝しているが、その計画はどう考えても間違っている!」
と拒否してしまい、モービスに追放されてしまう。何でモービスに育てられてこんな正義の心が芽生えたんだ?
その後、自分達の母親を殺したのがモービスではないかと疑った三人は再びモービスの所を訪れるが、
モービスは新たに心もコントロール出来る亜人間の薬を開発しており、それを使って生み出した新たな亜人間、
ジ・ハイエナ、 ホワイトライノ、 スカベンジャーをチーターマンにけしかけてくる。
3人はそれぞれの能力を使って新しい亜人間達を倒すが、肝心のモービスとサイゴアには 空飛ぶバリアによって逃げられてしまう。 チーターマンの抹殺を企むDr.モービス。三兄弟は世界をドクターモービスから、そして地球を脅かす悪者達から守るために、
正義の戦士チーターマンとして戦う決意を固めたのであった!! やってやるぜ!
と、実はバックストーリーはこんなにシリアスな内容なのだが(それでも突っ込み所は多い辺り流石である)、
実際に出てきたゲームはアレである…。 何この燃えるストーリー!ゲーム化したら面白そう!!
それでも初出の『Action 52』のトリを飾るメインのゲームであり、スタッフはフィギュアやTシャツなど、
グッズ展開も真面目に企画していたほどだった。
ん?スタッフ自身は大真面目に作り、グッズ展開も考えられていたクソゲー…どこかで聞いたような
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『Action 52』収録、初代『チーターマン』のストーリー |
これまでの51のゲームをクリアしたあなた(つまり プレイヤー自身。表記はアクション マスター)は、
突然テレビ画面の中に吸い込まれてしまい、チーターの3兄弟と協力して悪のモービス軍団に立ち向かう…というストーリー。 *1
ただしゲーム中にアクションマスターは登場せず、これまでのゲームと同じようにチーターマン達を操作してサポートする。
この初代『チーターマン』は有名になった『2』やこれまでの51のゲーム同様、
依然として非常に大量のバグが存在するのだが、豊富な隠し扉や ベルトコンベアステージ、描き込まれた背景など、
総じて『2』よりはマトモな完成度のゲームになっている。
ちなみにこの初代『チーターマン』、「それまでの51のゲームからやってきた悪者達と戦え!」と説明書に書いてある通り、
登場する敵キャラはボスの亜人間を除けばほとんどがこれまでのゲームの 使い回し…ゲフンゲフン、
他のゲームからの 再登場となっている。
おかげで統一感が全然無いし、他のゲームの自機が敵として出てくる
ちなみに、『Action 52』はジェネシス(北米版メガドライブ)版も存在し、
そこにも『チーターマン』は 13番目のゲームとして収録されているが、
森の木の上にいるオリに入れられたチーターの子供を助けるゲームになっており、ストーリー的には全く関係ない。
画面はメガドライブらしく綺麗だが、悪くいえばどこまでも無難な作りになっているため
(それでも完成度は低いし、 ハード未認可なアングラゲームである事は変わり無し)、
ファンからの評判は芳しくない。 あの神BGMも違うものに差し替えられてるし
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『チーターマン2』のストーリー |
前作でチーターマンに敗れ去ったDr.モービスは新たな亜人間の エイプマンを開発し、
再びチーターマンに挑戦をしかけてきた。…というストーリー。
前作でジ・ハイエナやホワイトライノ、スカベンジャーは倒されてしまったらしい。
登場する敵は一応は動物や昆虫型が多く、前作より統一感はある。 竜巻だの 透明剣士だのも出るが。
ちなみにバグで5・6面は登場しないが、改造ロムによって強引に行ける5・6面は前作『チーターマン』のステージの流用である。
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三人のチーターマンの紹介 |
「他者の命を奪うのは間違っている」
チーターマン三兄弟の長男でリーダー的存在。豊富な知識と技術を持つ兄弟の知恵袋でもある。
戦闘、哲学、環境、科学、電子工学、天文学に関する多くの本を読み、世界についての様々な事を学んでいる。
クロスボウの達人であり、連射が可能な ボウガンによる遠距離攻撃を得意とする。
ただしこのボウガンは直線的にしか飛ばない上に弾速が遅いため、スピードの速い敵や空中の敵に非常に弱い。
何より他の兄弟が可能な空中浮遊バグが使えないため、最初に登場する自機ながら非常に苦労する事になる(その分ボス戦は楽だが)。}
ニコニコの本家プレイ動画では、彼の登場パートはいつの頃からか、
視聴者が彼に対し日々の悩みを一方的に吐露する
「アポロのお悩み相談所」
となっている。
勿論アポロは 一切返事はしないのだが…。
「俺は戦いたくはない…」「だが、おまえとは戦うしかなさそうだ!」
チーターマン三兄弟の次男。
ただし、ゲーム中は何の説明も無く突然彼に プレイヤー操作が移るため、初見の視聴者に突如筋肉ムキムキになったアポロと間違えられる事も…。
大柄な体格で空手の達人だが、性格は穏やかで心優しく争いを好まない。
バグにより無限にジャンプする事で 空中浮遊が可能であり、地上の敵の殆どをスルーして動ける。
というか他の兄弟に比べて当たり 判定が大きいため、マトモに敵と戦おうとするととても辛い。
ガッシリとした体型のためかコメントでは 「兄貴」と呼ばれて親しまれている。
「亜人間どもを倒すぞ!」
チーターマン三兄弟の三男。兄弟で 一番小柄だがその分スピードに優れており、
カラテ映画に感化されて会得した 棍棒の武術と生まれ持ったチーターの能力により、最強の戦闘能力を持つ。
…のだが、有名な『2で』はバグのおかげで彼が主役の5・6面がプレイ出来ないため、ニコニコではとても影が薄い。
反対に『初代』では1・2面のプレイヤーキャラが彼なため、思う存分こちらで活躍させる事が出来る。
ヘラクレス同様に無限のジャンプによる空中浮遊が可能だが、当然これまたバグである。
余談だが、長男(Apollo)と次男(Hercules)が ギリシャ神話にちなんだ名前なのに、彼(Aries)だけ 牡羊座を表す名前が付けられている。
これについて、
- 本来は「アレス」という名前だったのをスペルミスした説
- 広義には牡羊座にはギリシャ神話の最高神ゼウスを指す場合があり、確信犯で付けた説
があるが、会社が倒産している以上真相は闇の中である。
ちなみに読み方を変えると エアリーズになる。「 エアリス」は「Aerith」なので注意。
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ニコニコ動画において伝説のクソゲーとしてにわかに話題になり(正確には話題になったのは『チーターマン2』)、
それから数日と経たない内にMUGEN入りをも果たした。
原作のゲームはというと、実は『チーターマン』というゲームソフトは単品で存在せず、
1991年発売のミニゲームコレクション『Action 52』に52番目のゲームとして収録されて発売された。
また、1992年には続編である『Cheetahmen II(チーターマン2)』が開発された。
肝心の内容はというと、ぶっちゃけ「未完成品」そのものの出来で、数多くのバグはもちろん、
不安定な挙動、挙句にはクリア条件が超難解という以前に、バグやら設計すらされていないゲームである。
要するに、本当にゲームとして完成していないのである。
しかし、一貫して流れる
BGMがかなりの良曲で、
この曲の様々なアレンジが投稿された事から認知度は格段に跳ね上がった。
『逆転裁判』の「追求」に似ているとかなんとか
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余談 |
このBGMの人気にドワンゴが著作権を買い取ろうという話が出た。
紆余曲折あって当時の開発者と接触出来たが、
「過去の事は忘れたい」と断られ、ご破産になってしまった。
やはりクソゲーを作ってしまったという事が汚名なのは、世界共通なのか…。
せめてその人がまともな作品を作り活躍している事を願うばかりである。
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その他、癒し系日常4コマ漫画『
らき☆すた』のキャラクター、成実ゆいと黒井ななこのキャラクターソングの一つ、
「Yui's Hundered_Days_Nana's_Bells track maker:r-midwest」が
どう聞いてもチーターマンの影響を受けており、
ここからニコニコで連鎖的に流行の火が付いた可能性もある。
他にも細かい内容や経緯があるのだが、それらは
こちら
を見て貰うと良いだろう。
MUGENにおけるチーターマン
アフロン氏によるものが存在していたが、現在は公開停止。
このキャラと対戦する際には専用BGMがかかる。
重力を無視したジャンプと隙の小さい攻撃、そして3兄弟の交代を駆使して戦うテクニカルキャラ。
攻撃やジャンプの際の音飛びや、ヘラクレスとアリエスの空中浮遊バグも勿論再現している。
life値の設定が他キャラと異なり、「設定した数だけ攻撃を受けるとKOされる」という仕様。
初期値は6となっており、6回攻撃を受ければ倒される。なので、他のキャラ並に設定してしまうと恐ろしく硬くなる。
デフォだと、
かみキャラの一種と言えるのだろうか(残機的な意味で)。
ところが、このキャラに通常キャラでまともに攻撃を当てるのはかなり難しかったりする。
何故なら被ダメージ間隔があり、食らい中の約0.5カウントは無敵になるからである。
また、一切の
即死攻撃が利かない模様。本当に効かないのであれば
神キャラ殺しに…なれるかもしれない。
また、
夫氏が「チートマン」という改変キャラを公開している。
耐久力と火力がほんのりアップした他、
30秒に一回即死当身を放つ。どうしてこうなった。
この他、敵キャラである
エイプマンもMUGENキャラとして公開されていた。
"LIVIN-LARGE!"
(やってやるぜ!)
出場大会
更新停止中
出演ストーリー動画
プレイヤー操作
*1
というストーリーだが……実際には
『Action 52』の全てのゲームをクリアする事は物理的に不可能である。
大体チーターマンの概要を見れば想像が付くと思うが、殆どのゲームがクリアする気分すら失せるようなクソゲーであり、
他にも「敵の攻撃が激しすぎてクリア不可能」「ステージの端が行き止まりになっている」
「そもそも選ぶとゲームがクラッシュする」など、
もしかしたら何個かぐらいはEDも用意されているのかもしれないが、まずクリアという概念がこのゲームにあるのかも微妙である。
なので、ぶっちゃけ『チーターマン』はゲームを起動させてすぐに遊ぶ事が出来る。何のためのバックストーリーだ。
最終更新:2023年04月15日 22:41