「無」のカード


CLAMPの少女漫画『カードキャプターさくら』の登場人物。
劇場版アニメ『劇場版カードキャプターさくら 封印されたカード』に出演しており、原作漫画には未登場。
カード名は英語表記では「THE NOTHING」(ナッシング)、漢字では「無」。
登場作品のクレジット表記では『「無」のカード』であるため、本記事では『「無」のカード』と表記する。

『封印されたカード』における重要人物であり、『カードキャプターさくら』全体のラスボスのような立ち位置である。
大きな翼を持つ堕天使のような少女の姿をしており、全体的に「無」の象徴と思しき「白」を基調としたデザイン。言葉を話せる数少ないカードである。
担当声優は3期OPの「プラチナ」も歌っている 坂本真綾 女史。

かつて大魔法使いクロウ・リードがクロウカードを製作した際、あまりの危険さから封印せざるを得なかった「53番目のクロウカード」。
極めて強大な魔力を秘めており、これ一枚で他の52枚と拮抗できるほどの魔力量である。
というより、これは他の52枚のプラスの力とバランスを取るための、たった一つのマイナスの力である。
長らくクロウ・リードの家に封印されていたが、取り壊しをきっかけに現世に復活してしまった。
そして、桜の居る町で次々とものが無くなっていき、それは遂には「さくらカード」にも及び始める。
柊沢エリオル曰く、「大切な人への想いを消せば封印できる」とのことだが、
それを失くしたくない桜は戦いに挑むことになる。

その能力は、「存在するものを消滅させる」というとんでもないもの。
「イレイス」のカード(物体や記憶を消す)と似ているが、こちらは空間ごと消し飛ばしてしまう。
また、魔力量と特性も相まって、桜が使用する魔法は全く通じず、逆にそれらを消滅させられた。
実際の所は孤独感から自分の姉妹とも言える「さくらカード」を求めていただけであり、特別邪悪な存在というわけではない。
このあたり、後続の『魔法少女リリカルなのは』と少し似ている。

+ 結末(ネタバレ注意)
桜の持つ52枚のカードは全て奪われてしまうが、最終的にその52枚のカードの力を全て使用し、
アニメ版最終話で登場した「ハートが描かれた名前のないカード」を「無(ナッシング)」と合体させることで、
その存在を反転させて新たな名前を与え、「希望(ホープ)」のカードとした。
これにより、消えてしまった者は全て戻り、事件は解決した。
さらに、孤独感に苛まれていた彼女を助け出すことにも成功したのである。

この「名前を与えることで存在を反転させる」モチーフは後の作品でも踏襲され、その度に大きな効果を上げてきている。

なお、原作のクリアカード編では旧クロウ邸に詩之本秋穂及びユナ・D・海渡が引っ越してきたのだが、
後にクリアカード編がアニメ化した際は劇場版『封印されたカード』の出来事は間違いなく起きたが、
ユナの手で一度取り壊されたはずの旧クロウ邸は復元され、かつ周囲の誰もその出来事に不自然さを感じない認識改変が施された、
という展開で整合性が取られた。


MUGENにおける「無」のカード

Seravy氏によるものが存在する。
なお、キャラクター名は「The Void」となっている。
他のキャラクター同様、彼女?も『東方緋想天』風味のアレンジが施されている。
やはり全体的なステータスが高く、広範囲を覆う強力な魔法を撃ってくる。
中でも、特殊技「反存在」は、カウンターで発動(ただし発動には2ゲージ必要。残りゲージを消費しながら持続する)し、
一定時間ダメージを無効化して与えられたダメージ分だけ回復するという外道技である。
また、他のキャラクターのデッキは53種類の構成だが、彼女のみ「無」のカードがデッキに無く52種類である。
まあ、その「無」のカードは自分自身だから仕方がないのだが……。

カードの詳しい効果はreadme(HTMLファイル)に全て英語で書かれている。英語が苦手な人は こちら に簡単な日本語訳が載っている。
いずれにせよ、大会で使用するなら目を通すことを強く勧める。
また、これは氏の他のCCさくらキャにも言えることだが、
  • 「Maze」(迷路に彷徨わせる。ストーリーモードに匹敵するレベルのAI殺し
  • 「Loop」(自分のみ画面の端から端にワープできるようになる。ステートを奪って壁に叩き付ける技(バニシングストライク等)を当てると試合進行不能に)
など、動画使用の際に注意すべきカードは少なくないので気を付けよう。

出場大会



最終更新:2024年04月13日 22:00