マットロック・ジェイド


      

「あんたにゃ

 オレのリズムは読めないさ」

  • 格闘スタイル:パンクス
  • 出身国:イギリス
  • 職業:ミュージシャン
  • 生年月日:1968年7月12日
  • 身長:172cm
  • 体重:60kg
  • 血液型:O型
  • 好きなもの:自分が出演するライブ、伝説のギター
  • 嫌いなもの:ヘビメタ、ピクルス
  • 弱点:サングラスとヘッドフォン

今は亡きデータイースト(通称デコ)の代表作、『ファイターズヒストリー』シリーズの登場キャラクター。

 イギリスで絶大な人気を誇るパンクロックバンドのメンバーにして、熱いファイトにソウルを燃やす闘うパンク野郎。
 バンドではメインボーカル&ベーシストを務める。自称「闘うロックギタリスト」。連日の演奏にも動じないスタミナとバネを持つ。
 ところが『初代』では人気上昇中の最中にライブを失敗し、愛用のギターを叩き割ってしまう。
 その後カルノフが伝説の黄金のギター「ゴールドアックス」(どっかの願いを叶える斧ではない)を持っていることを風の噂で聞き、
 伝説のギターを手に入れるためにグレートグラップルに参戦。
 EDではカルノフからギターの在り処を問い詰めて、見事GETしてライブに励む姿が見られる。

続編の『FHD』では、初代での熱い闘いを忘れられず、バンド仲間の静止を振り切り、ツアーを抜け出して再びグレートグラップルに参戦する。
EDではカルノフを倒した勢いに乗ってロシアでツアーに突入、一夜にしてロシアで一番有名なイギリス人になった。

基本的には直観とノリで生きている楽観的な性格の持ち主で、闘いはあくまでもスリルを味わうための彼なりの遊びの一つ。
勝利台詞「気合いだけじゃねーよ!ソウルで闘うことだな!!」等々ノリ重視なものが多い。

嫌いなものはヘビメタ(ヘヴィメタル)
ロックについてあまり詳しくない人には「パンクとヘビメタってどこが違うの?」という人も多いと思われるので、
簡素ながら解説する。
+ 解説
パンク(punk)という言葉には「くだらないもの、若造、無価値なもの」の意味があり、
1970年代、身分制度の厳しい英国で失業してしまった多くの若者達によって絶大な支持を集めた音楽である。
モヒカンやピアスなど奇抜な格好をすることで失業に対する政府への怒り、既存の音楽からの脱却を謀り、
そのサウンドはテクニック的には未熟な部分があるものの、荒々しく力強いサウンドが聴く人を惹きつける音楽であると言える。
また、前述のようにファッションも重要な要素の一つとされている。

対してヘヴィメタル(Heavy Metal)はその名の通り「重金属」の如く重々しく鋭いサウンドが特徴の音楽である。
ハードロックをルーツとしつつもその思想性を薄め、より様式美の追及と演奏力の向上を目指した音楽であり、
その構成は非常に複雑でテクニックもレベルの高いものが要求される。
純粋に「音楽」としてのロックを探究した一つの到達点がヘビメタであるとも言える。
またトリップ時にヘッドバンキング(頭を激しく縦に振ってビートを刻むこと)をすることも特徴と言える。

この様にロックの持つ二つの側面の対極に位置するのがパンクとヘビメタなので、
一般論の一つとして「パンク好きとヘビメタ好きは仲が悪い」ということが言われることすらある
(勿論両方好きな人もいるしその限りではないことは明記しておく。あくまでもそういう話もあるという例の一つとして捉えてほしい)。

+ 90年代以降の事情
「パンク」や「メタル」で検索してみると分かる通り、これらのジャンルはかなり細分化しているようである。
メタルのジャンルの1つとして「スラッシュメタル」というものがあるが、これの元になったジャンルはメタルだけでなく、
ハードコアパンク(パンクのジャンルの1つ)からの影響も大きい。

21世紀に入り、Killswitch Engage等のバンドが有名になってくるが、これらは「メタルコア」と呼ばれるジャンルの音楽性で、
これは名前の通り「メタル」+「ハードコア」となっている。

ハードコア(ダイジェスト版)
メタルコア Vo.初音ミク
タイトル詐欺のマリアリによるゴアグラインドバンド、
Last Days of Humanityのコピー(ドラム部分のみ)

そして、2005年にAlcestの1stEP『Le Secret』が発表された。Alcest自体は大まかに言えばブラックメタルではあるが、
その内容はポストパンクからの影響もあるシューゲイザーがベースとなっているとも言える内容であった。
ここからシューゲイザーブラックメタルというジャンルが発生した。
さらにAlcestのVo.であるNeigeはAmesoeurs(フランス語。英訳するとsoulsistersとなるらしい)との掛け持ちを始める(現在は解散)。
このバンドもAlcestと同じくシューゲイザーブラックメタルであるが、パンクそのものな曲が10曲近く存在する。
実際、CDなどに収録されている(手に入るとは書いてない)Amesoeursの曲は15曲程度しかないので、かなりの率である。


このように、現在のパンクとメタルの対立はもはや無いのかもしれない。

+ メタルはパンクどころか…
現在のメタルはパンクだけでなく、フォークソングやクラシックなどにまで手を出しているため、
この流れは驚くほどのものではないのかもしれない。ブラックメタルかゴシックメタルがほとんどなのは気にしない。

ネオ・フォーク
ゴシック・ドゥーム・メタル
もうずっとオペラの香りしかしない
服役中のためにキーボード以外使えませんでした
(ダーク・アンビエントがブラックメタルに本格的に入り込んできたのは、
   Burzum投獄からとも言われる)
これでもちゃんとメタルバンド紹介サイトにページがあるんです*1
ゴシックメタルとミニマルを組み合わせた全く新しい気がする音楽

イギリス出身のパンクスであるマットロックがヘビメタ嫌いという設定はこんな背景に由来するものであり、
デコが間違えて設定してしまった訳ではない。
むしろお兄ちゃんの技名とかイタリアでは実はプロレス人気があることを知ってたりとか、
DECOどんだけマニアックな知識に詳しいんだという話である。
というかその努力をもっと別の方向に使えば良かったのにとか思ったりしても言ってはいけない。それがDECOクオリティと納得しておこう。

このようにコテコテのパンクキャラであるマットロックだが、戦闘シーンなどでは楽器を使って闘ったり
勝利時にギターを弾いたりすることはないため、知らない人にはただのガラの悪いチンピラにしか見えなかったりする。
……まあ冷静に考えれば愛用の楽器を闘いの場に持ってくるのってどうなのよ、という気もするし、
ニュートラルポーズはギターを弾くようなモーションを取っているし(エアギター?)、
必殺技の「スピニングウェーブ」は、ちゃんと見るとCDを相手に投げ付けている
楽器ではないにしろ、これはこれでどうかと…。

実際、「コミックゲーメスト」で連載された津雲幻一郎氏による漫画版『ファイターズヒストリーダイナマイト』でも、
ヤク中の狂人というあんまりな役柄で登場してたりする。
また『北斗の拳』のザコキャラに似た風貌のせいか存在自体が非合法な『餓狼伝説VS.ファイターズヒストリーダイナマイト』では、
なんとクリボー並のザコキャラとして扱われていた。
餓狼伝説』だけに複製(クローン)人間とでも言いたいのか。幾らなんでも、ここまでされる謂われはない!




「もう終わりかい?もっと

 スリルを味あわせてくれると

                                             思ったんだがな…」


原作での性能

性能的にはガイルダックを足して割ったようなキャラ。
必殺技の多くがタメ技であり、飛び道具・突進・対空の格ゲー三種の神器が揃っている。
「ロードハリケーン」は逆さまになって回転しながら突進する。ぶっちゃけコイツの技に似ている。
中でも突進技の「オーバーヘッドキック」は発生が早く隙無しで中段性能という優秀な技で、
飛び道具の七色に輝くCD「スピニングウェーブ」で牽制し、相手が近付いた所でオーバーヘッドキックで潰していくといった戦法が主体。
また、オーバーヘッドキックは背面判定もあるのでめくり技にも使える。ただし初代『FH』では発生が遅い。引き付けすぎに注意。
隠し技の「ダンシングヘッドプレス」はほとんどの対空に撃ち勝てるためマットロック使いの強力な武器になる。
全キャラ中、こんなことが出来るのは彼だけ。特に頭に弱点を持っている相手には強い。まあ、彼も頭のサングラスが弱点なんだけど……。
短所はコンボが繋がらないこと、また本体の防御力が低く(特にしゃがみ強Pやしゃがみ強Kで捌けない、強い空中技を持っている相手)、
弱点が取れやすい位置にあることである。
このため逆転を許してしまうことも多く、ゲーム内では中~弱キャラとされている。
しかし通常攻撃が優秀なこともあり、言われるほど下位キャラではない。


MUGENにおけるマットロック・ジェイド

3体確認されているが、現在入手可能なのはですからー氏のもののみ。

+ Star Platinum氏製作
  • Star Platinum氏製作
ディスプレイネームが「Jade Matlock」 となっており、原作とはスペルが違う(本来は「Matlok Jade」)。
ソニックブレイク風の超必殺技が追加されており、同氏のジャン同様高い完成度を誇る。
だが、早い時期に公開停止になってしまったため、残念ながら持っている人は少ないと思われる。
トーナメントでは○作シリーズにて、一度だけ「パンク髪チーム」の一員としてオリジナルAIを搭載した上で出場していた。

+ 死門氏製作
  • 死門氏製作
現在は入手不可。
2010年に公開されたマットロック。こちらのディスプレイネームは原作同様「Matlok」。
必殺技も一通り搭載されている。
AIは未搭載。

+ ですからー氏製作 『FHD』+アレンジ仕様
  • ですからー氏製作 『FHD』+アレンジ仕様
2022年12月17日公開。こちらもディスプレイネームは原作同様「MATLOK」。
『FHD』ベースのアレンジ仕様で、ガードキャンセル攻撃やガードキャンセル回り込み、3種類の超必殺技が追加されている。
追加された超必殺技は低空を飛び連続ヒットするスピニングウェーブの強化版「グラインドウェーブ」、
ループハリケーンの強化版「サイクロンストーム」、オーバーヘッドキックの強化版「オーバースパイラル」。

AIはデフォルトで搭載されており、レベルを11段階で設定可能。
AIの特権である溜め動作不要の必殺技を活かし、積極的に攻めてくる。
AI制限がかかっている状態では必殺技を使用しないが、解除されると使用するようになる。
強さは並~強クラス。
プレイヤー操作





     「地獄で踊りなベイビー……」

出場大会

プレイヤー操作

実況付きP操作 Tarie配信(177キャラ目操作キャラ、ですからー氏製)


*1
詳しくは こちら を参照。
なお、メタルどころかロックをやらないのに掲載されているのはElendだけではない。
これは恐らく、「メタルではないがメタルと密接な関係のあるジャンル」も含んでいるためだと思われる。


最終更新:2023年07月02日 00:30