ラミエル


ミサト「攻守ともにほぼパーペキ。まさに空中要塞ね」

GAINAXのアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の第5~6話、及び映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』に登場した使徒
使徒とは第3新東京市に襲来する謎の生命体で、ラミエルは第五使徒にあたる(新劇場版では第六使徒)。
その名は「雷」、若しくは「神の慈悲」を意味する。
それまで襲来した生物的なフォルムの使徒とは違い、体の形は正八面体そのものの幾何学的かつ機械的なデザインをしている。
このデザインの元ネタは『帰ってきたウルトラマン』に登場する光怪獣プリズ魔
おまけに登場時の効果音までプリズ魔と同じものが使われていたりする(ラミエルの方が若干高い)。
この他に、 『未来警察ウラシマン』第47話 に登場した浮遊兵器「スーパーX」(こっちではない)に酷似しているとの声もある。
タツノコプロ繋がりのネタであろうか。

上下の合わせ目部分から放つ高威力かつ射程の長い加粒子砲で一定距離内の外敵を自動的に攻撃・排除する性質を持ち、
出撃直後のEVA初号機を狙撃、大きな損傷を負わせた(回収が3秒遅れていれば致命傷となっていたらしい)。
また相転移空間が肉眼で確認できるほど強力なA.T.フィールドを持ち、外部からの攻撃を受け付けない。
1辺が300mという巨体で浮遊し、時速100kmで都市の直上まで移動する。
更に本体下部からのようなシールド削岩機を突出させ、
第3新東京市の地面に穴を開けジオ・フロントに侵入しようとした。
しかし葛城ミサトの立案したヤシマ作戦(長々距離からの高威力の直接射撃による一点突破)によって、
日本中の電力を集めた初号機のポジトロン・スナイパー・ライフル*1の直撃を受け倒された。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』では、通常形態こそアニメ版の正八面体と同じだが、
攻撃・防御時には様々な形態に変化する(その際、中央にコアが見える)。
特にポジトロン・スナイパー・ライフルによる攻撃を受けた際は星型正二十面体のような形に変形したのが印象的。
また被弾した際と撃破時に女性の悲鳴に近い奇声を発した。
ドリルも身体下部から出てくるのではなく、正八面体の下部が伸びて変形しドリルを形成する。
加粒子砲もこれに合わせるように多彩になっており、変形する事でビームの出力を増大させビル群を薙ぎ払ったり、
放出中のビームの向きを変えて周囲360度から飛来するミサイルを全て迎撃したりしている
(TV版では加粒子砲にチャージが必要なため、単発狙撃しか出来ず、そのチャージの隙を突かれて倒された)。
なお、本作ではラミエルという名は呼ばれず、設定上の正式名称は「第6の使徒」

その加粒子砲の攻撃力、A.T.フィールドによる防御力は原作の使徒の中でもトップクラスであり、
第14使徒ゼルエルと並んで最強格の使徒とされている。

外部出演作品であるクロスオーバー『スーパーロボット大戦』シリーズでもその強さは健在で、
作品によっては攻撃力が10000を超えるという強烈な形で再現される事もある。
基本的に原作再現として登場する事が多く、真っ向から倒す事は不可能で、
ヤシマ作戦のイベントが発生するまで堪え忍ぶなり無視して他の敵を倒すなりする必要がある。
無理に倒そうとしても自動的に復活したり、そもそも全ての攻撃が無効だったりするため、結局はシンジ君に頑張ってもらうしかない。
ちなみに、ポジトロンスナイパーライフルのエネルギー源は、
作品によってハイパーデンドーデンチ(日本中の電力一日分賄える電力が込められた電池)だったり、光子力ゲッター線を複合させたり
実質ポジトロンスナイパーライフルがトロニウムバスターキャノンとなったり、波動エンジンから供給されたり、
零号機が使う盾が超電磁でコーティングされていたりなど、中々バラエティに富んでいる。
『スーパーロボット大戦F完結編』のエヴァバッドエンドルートと『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』の追加ルート、
『第3次スーパーロボット大戦α』と『第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇』、
『スーパーロボット大戦V』のシークレットシナリオといった各作品では再生怪人的に復活し、普通に戦う事になる。
『F完結編』ではシナリオ面で暗黒大将軍を一蹴する活躍を見せるも、
攻撃力が高いぶん燃費が悪く、加粒子砲を4発撃ったらガス欠になるので見掛け倒しだったりする。
『α』DC版ではなんと初登場時の性能そのままで登場するため凶悪なステータスを誇る(加粒子砲が攻撃力10749かつ射程10、防御面も全使徒最強の性能)。
とはいえ味方も育っているので精神コマンドを活用すればどうにかなるが。
『第3次スーパーロボット大戦α』にも『α』と同一の個体が復活し、やはり驚異的な武器の射程・威力・命中率を誇る。
……が、αDC版とは異なり防御面が大幅に弱体化しており、味方の戦力がそれなりに整った中盤に出現する事や、
エヴァトリオの成長などもあり、割と普通に倒せてしまったりする。再生怪人のお約束とは言え無情である。
+ 『スーパーロボット大戦L』では
新劇場版準拠の『スーパーロボット大戦L』でも「第6の使徒」として「ヤシマ作戦」再現ステージに登場。
初期気力150で、自機中心型MAP兵器を持つと鬼畜度に磨きをかけて帰ってきた。
しかも自身の命中率が高いため、迂闊に近付くとサポート役などの低耐久ユニットがポンポン落とされる。
ついでに気力稼ぎ用の第三軍もがっつり薙ぎ払われる。まさかの敵ユニットにして経験値泥棒である。
一応MAP兵器版の性能並びにアニメーションは原作(序)を忠実に再現した物なのだが、
それを忘れて(もしくは忠実に再現しているとは思わず)かTV版ラミエルと同じ感覚で挑んでしまった人が多いらしく、
初見殺しの性質が強くなっている。
『L』ではMAP兵器の範囲確認ができず、実際に喰らってみるまで範囲がどうなるかは分からない事も初見殺しに拍車を掛けている。

おまけとばかりに、ラミエルを相手にしているとイベントで行動不能になったエヴァンゲリオン初号機の近くに増援が登場。
このステージは初号機が攻撃を受けると即ゲームオーバーなので、多くのプレイヤーがこれによって涙を呑む事となった。
初見殺しの二段構えとか汚いな流石使徒きたない
ちなみにゲームオーバーによって重大なバグが発生する事がある。色々な意味で危険なステージである。

余談だが、『L』ではイベント上撤退もしくは直後のイベントで撃墜するボスには撃墜演出やトドメ演出が発生しないようになっている。
が、第6の使徒は自軍で撃墜するとイベント上(まだ)死なないのに撃墜演出の出るほぼ唯一のボスだったりする。
しかも通常の使徒専用撃墜モーションに加え、新劇場版と同じハリネズミ化と悲鳴風SE付き。
なんなんだこの八面体

+ その他の外部出演
+ 『パズル&ドラゴンズ』では
コラボ企画で敵モンスターとして登場。属性は光。
攻撃までの猶予ターンはとても長いが、倒しきれなければ超ダメージの攻撃でゲームオーバーに追い込む
(最高難度、「使徒襲来・地獄級」の進化前で32100ダメージ、進化後に至っては110610ダメージ)。
HPはとても低い(地獄級の進化後でも37しかない)が、防御力が600000もあり、これ以下の攻撃は1ダメージにされてしまう。
2属性持ちを多く入れて手数を稼ぐか、防御無視の毒、敵の防御を0にする、
ソーラーレーザー暗黒魔界の炎(相手の防御力に関係なく固定のダメージを与えるスキル)等の対策が取られる。
進化させると、光属性のモンスターにのみ大ダメージを与えるスキル「イビルノヴァ」を使えるようになる…が、
これは同作品に登場する堕天使ルシファーのスキルを強化するための餌で
(『パズドラ』では、同じスキルを持つモンスターを強化合成する事で「スキルレベル」が確率で上昇、
 使用可能になるまでにかかるターン数を一定量縮める事ができる)、
ボスを務める第10の使徒を除く他の使徒達も同様の扱いである。

+ 『ケリ姫スイーツ』では
こちらもコラボステージの二番手として登場
最初はA.Tフィールドを五枚展開しており、一定以上のダメージを与えて破らないと倒す事ができない
(コラボガチャでゲットできるエヴァ達は無効化できる)。
攻撃手段は前方に広範囲のビームと自身を中心とした縦長のビームの二種類。
ほかにも単体で登場する専用のステージもあり、こちらは体力がかなり高く倒すのは至難の業で一日に一回しか挑戦できない仕様。

+ 『ぷよぷよ!!クエスト』では
コラボ企画で星空に浮かぶ流れ星?として登場。サタンがこれに願い事をした事がコラボシナリオの切っ掛けらしい。
つまり、エヴァのパイロットらより先にぷよクエの世界にやってきていた事になるが、
フェーリに召喚された初号機が人間サイズになっていた理由共々、詳しい事は語られない。
原作では一堂に会した事が無いエヴァのパイロット5人が既知の仲として登場するなど、
ファンサービスの要素が強いので、細かな事を考えるべきではないのかもしれない。


MUGENにおけるラミエル

+ a2ec2bc氏製作
  • a2ec2bc氏製作
弾力のありそうな3D素体が特徴のラミエル。
直接スプライトを描いてsffに登録しているわけではなくMUGEN上でHelperを活用した三角形の組み合わせで描写してる模様。
方法の詳細は製作者のブログに書いてあるので興味があれば見てみるといい。ぶっちゃけ分からない可能性も高いが

原作とは打って変わってやたら活発に動き回る。基本的に加粒子砲、A.T.フィールド(ただのガード)、ドリルなどの原作の技が再現されている…が、
某魔法使いのラーニング技を更にラーニングしてたり、飛行石そっくりな見た目からか滅びの呪文を唱えたりと
アレンジの効いた中々面白いキャラとなっている。
カンフーマンを基にしており、基本技や必殺技にカンフーマンのものと同等の性質のものが多い。

+ ラミエル独自の技
  • ドリル
    • 本体の上、下、前、後ろの四方向から一方向ずつのもの、四方向同時にだすもの、
      そして地面から波を描くようにドリルが飛び出す「ドリルウェーブ」の6種類がある。
      ただ、ドリルウェーブ以外は仰け反りが小さく反撃を受けやすい。
  • ポジトロンビーム
    • 1ゲージ消費の超必殺技
      単体で4割奪える威力があるが無敵が無く、ぶっぱしても簡単に潰されてしまう上にバグるので要注意。
  • ノンディグレショナルレーザー3D
    • スペルカード(それもストーリーモード)っぽい必殺技。
      一定ダメージを受けるまで全方向にビームを撃ち続ける。
  • 滅びの言葉
    • 3ゲージ消費の超必殺技で、上空へ飛び上がりしばらくの間相手の頭上から岩を降らせる。
      使用中は無敵で回避の難しい攻撃である。

カラーは嬉しい選べる12色。白いやつカラーや月の賢者風カラー、
レインボーカラーなどが用意されており、a2ec2bc氏の遊び心が光る。

AIは未搭載だが、IX氏による外部AIが公開中。
改変パッチも兼ねており、導入するとビーム周りのバグ解消のために無敵が付与される。
なお、長らくAIが搭載されていなかったためか後述のSance氏版の方が知名度が高いらしく、
普通の大会にこちらが登場すると「凶キャラだろ」といったコメントが見られる。
しかし、こちらは並キャラなのでお間違えの無いように。

+ BURST氏製作
  • BURST氏製作
現在は2016年のフリーティケットシアター終了によるサイト消滅で入手不可。
同氏のシャムシエルと同じく『スーパーロボット大戦α』のグラフィックを使用したもので、
2016年時点での完成度は40%との事であった。

+ Sance氏製作
  • Sance氏製作
現在は公開停止されており、詳しい事は不明。
しかし当時は真・鬼巫女すらも倒してしまう能力を持っていた。本当になんなんだこの正八面体
後に作り直されて再公開されたが、以前とは別物なキャラとなった。
だが、氏のブログの消滅により、こちらも現在入手不可となっている。
参考動画

+ 961000氏製作 第6の使徒
  • 961000氏製作 第6の使徒
『新劇場版:序』に登場した第6の使徒。
作中で披露した変形がしっかりと再現されている他、未使用だった十字型の爆発も使う。
ハイパーアーマーや投げ無効の浮遊キャラでダメージ耐性も持ち、対応ランクは狂中位以上との事。
なお、ステコンオバフロバグや隔離技術であるExplod回転を利用しているので、WinMUGEN専用である点に注意。

出場大会

出演ストーリー

初本無限(a2ec2bc氏作・コンル代役)

◆                                         
ラミエルをダブルクリックすると粒子砲が出るぞ!


*1
正式名称はTV版では「EVA専用改造陽電子砲Nerv仕様」となっているが、
『新劇場版:序』では「大出力型第2次試作自走460mm陽電子砲」に改称されている。

所謂、古典SFで言う「反物質砲」(陽電子(ポジトロン)は電子(エレクトロン)の反物質)。
しかし電子と反応して対消滅を起こす陽電子は、空気(窒素や酸素等)に含まれる電子とも反応して放射線をまき散らすので、
『空想科学読本』では「防護服も着ずにエヴァの周りに居たミサトさん達は被爆して死ぬ」と突っ込まれていた。
それを受けてか『機動戦士ガンダムSEED』の「陽電子破城砲:ローエングリン」は「大気圏内で使うのは倫理的に問題がある」とされた。
こちらは後に放射線量が少なくなるように改良されたそうだが。
陽電子を使う限り放射線量は変わらないはずだが…。そもそも(空気はともかく)目標を対消滅させる気がなければ態々陽電子を使う理由がない


最終更新:2023年04月06日 16:35