CAPCOM VS. SNK



概要

当時、対戦格闘の二強として名を馳せていた「カプコン」と「SNK」が、遂に同じ土俵で戦うドリームマッチが実現した、クロスオーバーのビッグタイトルである。

カプコンとSNKがそれぞれの機種やジャンルでクロスオーバー作品を出していくプロジェクトの第3弾
(第1弾はNEOGEOポケットのカードゲーム『SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ』、
 第2弾は同機種の対戦格闘ゲーム『頂上決戦 最強ファイターズ SNK VS. CAPCOM』)。
アーケード版の両社のクロスオーバーとしては初の登場であった。

それまで格闘ゲームファンから「絶対に叶わない対決」としてこの両社のキャラクター達の競演が挙げられていた。
しかし両社公認の、しかも真っ向からの対決として、発表された当初からカプコン・SNK両陣のファンから熱い期待を持たれたタイトルである。
リュウケンテリー春麗といった、当時は想像の話でしかなかった対決がメーカーの枠を越えて実現した。

このシリーズは『CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000』、バージョンアップ版『PRO』、
その続編『CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001』、
さらに後には、SNKプレイモア製作の『SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS』にも続き、
これまでのカプコンはカプコン、SNKはSNKという棲み分けから、互いのキャラクター達が交流し合うという、
ゲーム業界におけるクロスオーバーの概念に転機をもたらした。

これを境に、他のメーカーも積極的なクロスオーバー作品を発表し、新たな楽しみを提供している。


CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000


2000年稼働。
セガの汎用アーケード基板「NAOMI」でリリース。略称は「カプエス」「CVS1」。
対戦格闘ゲームの二大巨頭のクロスオーバーという事もあり、ユーザーの期待は大きなものであった。
そして満を持して登場となった本作は、稼働初期には大きな反響を以て受け入れられた。

  • カプコンとSNKの独自のシステムを尊重し、それを選択出来る「グルーヴ
  • キャラクターの体力や攻撃力を示す「レシオ」
  • その決められたレシオ数の範囲内でチームが構成できる、『KOF』譲りの「チームバトル対戦」
と、出来る限りの要素を詰め込んでの登場となった。

しかし、
  • システム面での練り込みが足りなかった
  • 「レシオ」制度によるキャラ優遇
  • カプコンサイドのドット絵が、リュウ、ケン、ベガ(『PRO』も含めればダンも)以外は『ストリートファイターZERO』シリーズの流用
  • キャラクター選出が、CAPCOM側はほぼ『ストリートファイター』勢、SNK側は『KOF』出場済みキャラに大きく偏っている
  • NEOGEOと同じ4ボタン式で攻撃の幅が狭まってしまった
  • キャラ別EDが存在せず、共通EDとなっている(後の『PRO』では優勝インタビューとして簡易ながらも追加)
という要因もあり、あまり長続きはしなかった。*1

その後、デモ画面でしか登場しなかったダンジョーを追加し、バランス調整を行ったアッパーバージョンの『PRO』が2001年に登場。
さらに、これらの反省点を省みた上で後の『CVS2』へと繋がる布石となった、記念すべきタイトルにもなった。

なおタイムリリースサービスとして、キャラ性質が異なる「EXキャラクター」が選択できるようになっている。
このEXキャラクターは『CVS2』には存在しないので、例えば「闇払いを撃つ『CVS』ドットの京」が見られるのは『CVS1』だけである。
また、一部のキャラは逆にEXキャラクターの方が『CVS2』に継承されたため、妙にかりん様っぽい攻め方ができるさくらも『CVS1』でしか使えない。

  • システム
1レバー+4ボタン(弱・強×パンチ・キック)。
1~4体のキャラクターでチームを構成し、チーム同士の勝ち抜き戦を行う。
ラウンド終了後敗れた側は次のキャラに交代し、勝った側は若干体力が回復した状態で引き続き戦い、相手チームの全員を倒した側が勝利となる、
『KOF』の基本ルールに則っての進行となる。

尚、キャラクターにはそれぞれ強さを示す「レシオ」が設定され、この合計が4に収まるようにチームを組む必要がある。
レシオは1~4とあり、
  • 1:テクニカル系
  • 2:パワーラッシュ系
  • 3:ボス系
  • 4:(真)ボス・隠しキャラ
という振り分けとなっている。

チームを組むとなると下記のパターンとなる。
  • レシオ1のみで構成の4名
  • レシオ2と1を含む3名
  • レシオ2同士の2名
  • レシオ1と3の2名
  • レシオ4が1名
体力と攻撃力は足りないが、手数で攻めるレシオ1で構成するか、バランスを重視したレシオ2のキャラを投入するか、
一発逆転の破壊力を持つレシオ3のキャラを入れるかというのも戦略のひとつとなった。
また家庭用では特典としてキャラのレシオを自由に変更できるようになっており、全キャラレシオ4でプレイできる。
この場合は1人のみの選択となり、チームは組めない。

しかしキャラ性能の調整がこの固定レシオ制と真っ向から反発する結果となる。
レシオ3のボス級キャラは体力や性能はぼちぼちだが、必然的に2人チームとなるためキャラ選択の余地が無く、
人数面での不利を覆す程の性能は持ち合わせていなかった。結果レシオ3は死にキャラ帯となる。
一方レシオ1は体力面の不利はあったものの、逆に言えば体力以外は他レシオと大差ない性能になってしまっており、
特に火力に関しては申し分ないキャラの方が多かった。
最大で4人で組めるチーム編成の自由度の高さもあり、最も使用率の高い勝ち組層となる。
レシオ2はレシオ相当の調整はされていたが、レシオ1×2人以上に相当する腕or性能が必要となり、
主人公格のスタンダードキャラが多かった事もあって使用頻度はレシオ1に比べると低かった。
ただし、レシオ2のナコルルは別格で、強烈な崩し性能・攻め能力から、ナコルル込みのチームが最強とする説もあった。
結果として、「レシオ1×4」or「レシオ2+レシオ1×2」が主流チームとなり、使われるキャラが大きく偏る事となってしまった。
なお、『PRO』ではレシオ3が大幅に強化、レシオ1が弱体化したため、チーム編成の自由度が上がり、レシオ制は本来意図した戦略性を大幅に回復している。

グルーヴとは、異なるゲーム同士の対戦を実現するためのシステムである。
プレイヤーはキャラクター選択前にCAPCOMグルーヴとSNKグルーヴのどちらかを選択し、それによってキャラクターの特性が決定される。
それぞれのグルーヴには以下の特徴がある。

CAPCOMグルーヴ
『ストリートファイターZERO3』のZ-ISMがベース。
攻撃などの行動によってスーパーコンボレベルゲージが徐々に溜まっていき、一定量溜まるとこれを消費してスーパーコンボを発動できる。
溜まり具合によってレベルがLv1~3の3段階に分けられ、レベルが上がる毎に若干攻撃力や防御力が上がり、またより強力なスーパーコンボが使用可能になる。
スーパーコンボを使用する際にボタンの種類でレベルを指定可能(弱でLv1、強はLv2、両方を同時に押すとLv3になる)。
回避動作は前転となり、『KOF』シリーズよりもコンパクトな動作となっているため、裏回り連係は勿論、暴れ、割り込みにと大活躍する事となった。
結果、避け動作、ゲージ溜めなどで足が止まりがちなSNKグルーヴよりも、アクティブに動けるCAPCOMグルーヴが主流となっていった。

SNKグルーヴ
『THE KING OF FIGHTERS '98』のEXTRAモードがベース。
エキストラゲージと呼ばれるゲージがあり、こちらは攻撃では溜まらない替わりに「ゲージ溜め」という行動を取ることで任意に溜めることができる。
これが上限まで溜まる(MAX状態)と、一定時間攻撃力がアップすると共に、ゲージを全て消費して超必殺技を発動できる。
またダメージを受け体力が一定以下になると常時超必殺技が使えるようになり、
体力が一定以下かつエキストラゲージがMAX状態だとMAX超必殺技(Lv3スーパーコンボに相当)というさらに強力な技を発動できる。
前述の理由で人気薄となったSNKグルーヴだが、体力点滅時に庵の八酒杯のようなLv1スーパーコンボを連発する戦法が割と面倒臭く、
ライトプレイヤー層には結構選択されている。

グルーヴはキャラクターの出典元に拘らず選択でき、例えばSNKグルーヴのリュウやCAPCOMグルーヴの京なども使用可能。
選択したグルーヴによって、キャラクターのイラストが変化する。
カプコングルーヴはカプコン側はイケノ氏、SNK側は西村キヌ女史のイラストに、
SNKグルーヴはカプコン側は森気楼氏、SNK側はBENGUS氏(森気楼の画風を真似ている)のイラストになる。


なお『CVS2』ではC・A・Pグルーヴは西村キヌ女史、S・N・Kグルーヴは森気楼氏の担当となっている。


登場キャラクター

通常キャラクターはリュウと庵を除いてEX版が存在する。レシオは通常版と同じ。
例外としてリュウと庵のEXは殺意リュウと暴走庵になり、レシオも2→4に変わる。
隠しボスと『PRO』追加キャラにはEX版が無い。

  • CAPCOM
レシオ1
ダルシムブランカ春日野さくらキャミィダン(『PRO』追加)
レシオ2
リュウケン春麗ガイルザンギエフ
エドモンド本田M・バイソン(CAPCOM側ラスボス1戦目)、モリガン・アーンスランド(乱入キャラ)
レシオ3
バルログサガットベガ(CAPCOM側ラスボス2戦目)
レシオ4
殺意の波動に目覚めたリュウ(隠しキャラ)、豪鬼(隠しボス)
  • SNK
  • 備考
    • CPU戦は5戦+ラスボス戦の全6戦(乱入戦を含めると全7戦)
    • 3戦目までに「ノーコンティニュー」「グルーヴポイント(GP)が60ポイント以上」「スーパーコンボ(超必殺技)K.O.を4回以上」
      を満たすとCAPCOMグルーヴ選択時はナコルル、SNKグルーヴ選択時はモリガンが乱入する
    • 殺意の波動に目覚めたリュウ / ツキノヨルオロチノチニクルフイオリは、
      『PRO』では25%の確率でモリガン / ナコルルと差し替えの乱入キャラとしても登場
    • 通常ラスボスは各ステージ毎の最終戦勝利時の操作キャラに依存し、
      CAPCOMキャラが3回以上でギース(2連戦)、SNKキャラが3回以上でM・バイソン&ベガとなる。
      GPが85ポイント以上の状態でラスボス戦に到達した場合、隠しラスボスとして豪鬼に差し替わる
      • ペアマッチモードを除き、プレイヤーの操作キャラがベガまたはギースの場合、
        通常ラスボスは必ず片方になる(1試合目の対戦前デモのセリフも変わる)
    • プレイアブルキャラではないが、特殊イントロホンフゥ(春麗対山崎)とマチュア(ルガール対バイス)、
      一部ステージ背景で大門五郎(京対紅丸)も登場

家庭用ではベース基板となったNAOMIと完全互換のドリームキャスト版と、プレイステーション版がある。
ドリームキャスト版はアーケードの完全移植と家庭用の追加要素、ビジュアルメモリーによるアーケード版とのデータ連動が可能になっている。
後に調整版としてリリースされた『PRO』も同じくドリームキャストで出され、
さらにこちらの方はプレイステーションにも移植された。
プレイステーション版『PRO』は、カプコン最後のPS1用の新作ソフトであった。


CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001


2001年8月稼働。
前作と同じく、セガの汎用アーケード基板「NAOMI」でのリリース。「カプエス2」「CVS2」と呼ばれる。
前作はROMボードだったが、本作ではドリームキャストと同じGD-ROMでの供給となった。

前作の反省点を踏まえ、大幅なシステムの追加と調整、キャラの選択やドットの作り直し、
そして6ボタンにして作りをカプコンサイドに持って行き、徹底した作り込みを行った。
その結果、対戦ツールとしての完成度は前作に比べ大幅に向上し、それに伴いインカムもかなり長きに亘るようになった。

しかし、全く問題が無かった訳でもなく、稼働時は6種のグルーヴからなる対戦の醍醐味とキャラバランスが良好ではあったのだが、
研究が進むにつれバランスは次第に崩れていった。
各グルーヴ間の相性、キャラとグルーヴの相性、グルーヴ自体のシステム解析が進み、キャラとグルーヴの選択はどんどん狭まっていき、
「オリコン」の発展が大きくパワーバランスを乱していった。
更に追い討ちをかけるように「前転キャンセル」なるバグ技が発見された事で状況は一変。
その恩恵を受けるキャラが猛威を振るう事となり、更に前述のAグルーヴとの相性が非常に良好だったため、
「Aグルと相性の良いキャラ」が一気に地位を上げ、下位との溝を決定的な物にした
(家庭用に移植された内、XBOX版とゲームキューブ版はこのバグが修正されている)。
その後も研究は続き、今度はKグルーヴが大いに勢力を伸長。
Aグルーヴ自体は依然として強グルの評価だが、2019年に入ってからはかつてのAグル一強状態が崩れて新たな環境に移行している。

また、「飛び込みからの連続技を積極的に狙うのではなく、一発一発を慎重に当てていく」という社風上、
「積極的に飛び込みを仕掛け、迎撃のリスクを承知しつつもそれを上回るリターンをもたらす高威力の連続技を狙って行く」
というスタイルが主流であった殆どのSNKキャラは、システム的なカプコンナイズにより、
前述の地上戦(の技の差し合い合戦)における慎重な試合運びを身上としているカプコンキャラに対して不利な面が多く、
タイトルでは『CVS2』であるのに使われるキャラはカプコンキャラが殆どという、ある意味本末転倒な結果となってしまった
(SNKキャラ及びKグルーヴの研究も進んでからはギース八神庵高嶺響などは上位に入り、使用率は高い。
 カプコンキャラとの比率も昔と比べると差は縮まっている)。
加えて対戦ツールとしては(バグやA・Kグルーヴの猛威を除けば)かなり完成度が高いが、
特定条件下で見れる個別エンディングが質素であったり、
前作ではあった『KOF'94』の様な試合開始前のステージ演出が無くなってしまったりと、演出面での不足が目立つ作りとなってしまっている。

しかし、前述のように対戦ツールとしての純度を高め、その他の要素(前述のED等)を余計なものとして極力排除した結果、
回転率は高くなり、それなり以上のインカムを確保出来たのもまた事実と言える。

クロスオーバー企画の対戦格闘として、そして二大対戦格闘メーカー対決としての重責を担う事が出来た事は、評価できるタイトルと言えるだろう。

  • システム
1レバー+6ボタン(弱・中・強×パンチ・キック)
基本的なルールは前作と変わらない、勝ち抜き戦のチームバトルであるが、レシオのルールが大きく変化した。
まずレシオが合計で4になるのは変わらないが、本作ではレシオがキャラごとに固定ではなくなり、
最大3人までのチームメンバーに4のレシオを振り分けるスタイルに変更となった。
そのため自分の思い入れのあるキャラ、リーダー格となるキャラに高いレシオを振り分ける、
またキャラを1人だけ選択してレシオ4を全て振り分けるといった、好みの戦略を作り出せるようになった。

グルーヴとは、異なるゲーム同士の対戦を実現するためのシステムである。
前作の2種類に対し本作では6種類と大きく増えており、プレイヤーはキャラクター選択前に C、A、P、S、N、K の内一つのグルーヴを選択する。
強力な必殺技を出すためのゲージの仕様が主に異なり、その他高速移動・回避行動などの各種の特性(サブシステム)がグルーヴによってそれぞれ変化する。
ゲージはSとK以外では攻撃などの行動で少しずつ溜まっていく。

詳細は別ページに纏められているので、こちらを参照の事。

  • 共通システム
相手の近くでレバー前or後ろ+強攻撃で相手のガードを崩す投げ。
P投げは発生が早いが抜け猶予が大きく、K投げは発生が遅いが抜け猶予が短いと言う差別化がされている。
体力下にガードゲージがあり、相手の攻撃をガードすると消費。ガードゲージが無くなるとガードクラッシュが成立し、一定時間無防備になる。
レバーを下に倒してから上に入れることで大ジャンプ。
ゲージを一定量消費してスーパーコンボ(超必殺技)が使用できる。
スーパーコンボはLv1~Lv3(MAX)の3種類に分かれ、使用条件はグルーヴにより異なる。


登場キャラクター

前作からの追加キャラクター
  • CAPCOM
  • SNK
  • 備考
    • CPU戦は5戦+ラスボス戦の全6戦(乱入戦を含めると全7戦)
    • 4戦目終了時点で「タイムオーバー決着無し」「ファーストアタックを取られた数が6回未満」「あけぼのK.O.かファイネストK.O.を取られた数が3回未満」
      を満たすと5戦目の前にベガまたはギースの乱入戦が発生
    • 5戦目終了時点で一定条件を満たすとラスボス戦が追加
      • 「GPが1000.000以上」「あけぼのK.O.かファイネストK.O.を4回以上」「乱入戦の発生」「LV3スーパーコンボかMAX超必殺技によるK.O.が2回以上」
        いずれか2つ以上の達成で豪鬼またはルガールが登場する
      • 「GPが1500.000以上」「ファイネストK.O.が1回以上」「乱入戦の発生」
        いずれか2つ以上の達成で神人豪鬼またはゴッドルガールに差し替わる
    • 乱入戦、ラスボス戦の出現キャラは4戦目終了時点での「挑発回数÷4」の割り算に依存する
      • 挑発を未使用 → ランダム
      • 割り算の余りが1(1、5、9、13…) → ベガ、豪鬼(神人豪鬼)
      • 割り算の余りが2(2、6、10、14…) → ギース、豪鬼(神人豪鬼)
      • 割り算の余りが3(3、7、11、15…) → ベガ、ルガール(ゴッドルガール)
      • 割り算の余りが無し(4、8、12、16…) → ギース、ルガール(ゴッドルガール)
    • プレイアブルキャラではないが、恭介はスパコン「ファイナルシンフォニー」でひなた、ユンは一部スパコンでヤン
      竜白は一部演出で香澄、チャンはオプションとしてチョイも登場

家庭用ではドリームキャスト、プレイステーション2、ゲームキューブ、X-BOX版がある。
ドリームキャストとプレイステーション2はアーケード版に忠実な移植となっており、前転キャンセルといったバグも使える。
また、オンラインによる通信対戦が可能で、ドリームキャストとプレイステーション2での異機種間での通信対戦も可能だった
(現在はオンライン対戦サービスは終了)。

ゲームキューブとX-BOXでは前転キャンセルといったバグが修正され、超必殺技のキャンセルといった微調整がされている。
こちらでは、格ゲーを知らない人向けにアナログスティックによる必殺技の簡易入力を搭載した「EO-izm」(GC版ではGC-izm表記)も搭載
(通常通りの入力仕様は「AC-izm」)。
ただ通常技の入力分けがLとRのアナログトリガーの押し具合で決まったり、EO仕様だと十字キーが使用不可だったり、
スティック16方向認識+倒した勢いで強弱撃ち分けという仕様故、技の多いキャラは技の入力に別ベクトルで精密な操作を求められたりする。

また、2012年にはPS3での「PS2アーカイブス」のタイトルとしてリリースが開始されているので、
今現在でもプレイが可能なタイトルである。なおPS2版のベタ移植のため、前転キャンセルはそのまま残っている。
またオンライン通信も当時の物のままで、PSNには未対応となっている。

開発中止になった『カプコンファイティングオールスターズ(CFAS)』の開発に関わった田邊豊寿氏へのインタビューによれば、
『CAPCOM VS. SNK 3』の予定もあったようだが立ち上げの直前で開発が止まっていたらしく、2023年2月時点においてもシリーズの続編は出ていない。


MUGENにおけるCVSシリーズ

クロスオーバーの代名詞なタイトルだけあって、システム面での影響はかなり大きい。
1つのキャラクターに6つのグルーヴを備えることにより色々な操作の楽しみ方がある事、ブロッキングジャストディフェンス
攻撃避けや緊急回避等の特殊防御システムの充実等、「そのキャラクターの新たな魅力を引き出す可能性」を多く持つシステム構造に人気がある。
また、MUGENでの『CVS』シリーズのグルーヴシステムの基礎が非常に高い完成度で出来上がっている事もあり、
本来『CVS』には未登場にも拘らず、このシステムを搭載しているMUGENキャラクターも存在する。
様々な特徴あるシステムのお手本・教科書の様な存在として、MUGENでは人気の高いシステムである。


*1
ただ、
  • カプコン側のドット絵流用
    • その分SNKキャラのドット打ちに回す事ができた
  • キャラクター選出の偏り
    • 様々なジャンルから多彩で派手なキャラを参戦させた『MVC』と違い、
      格ゲー製作会社同士という事で敢えて「看板格闘ゲーム」に選出を絞ったのではないか
      (SNKキャラも『KOF』としてなら偏って見えるが、元を辿れば『餓狼伝説』や『龍虎の拳』のキャラが多い)
  • 4ボタン式
    • 同じ4ボタンでもSNKはきちんと攻撃の幅を持たせていたので、カプコンにとっては慣れない操作系だったのでは
とも言われている。


最終更新:2023年06月10日 09:55