「罪深きもの達よ…我が断罪を受けよ!!」
- 型式番号:RX-79BD-2
- 頭頂高:18.5m
- 本体重量:52.8t
- 全備重量:73.0t
- ジェネレーター出力:不明
- 装甲材質:ルナ・チタニウム合金
- 特殊装備:EXAMシステム
- 武装:頭部バルカン砲、胸部バルカン砲、腹部有線ミサイル、ビーム・サーベル、ビーム・ライフル、シールド
(HGUC 1/144 ブルーディスティニー2号機 説明書より引用)
後にこのゲームは2014年5月にPS3で発売された『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』に収録もされた。
グラフィックが大幅に向上しただけでなくTPSへの変更、ストーリーの追加などの大規模なリメイクが行われている。
あと、ユウも喋ります。
ブルーディスティニーとは、一年戦争中に地球連邦軍が製造した「EXAMシステム」
(
えぐざむ- そんで
アクセントは「ぐ」の所で!)を搭載した、
モビルスーツのシリーズであり、1~3号機が製造されている。
1号機(上の画像上段左端)は当初陸戦型ジムをベースにしたが、機体がEXAMシステムに付いていけず、
システムが搭載された頭部を陸戦型ガンダムに移す処置が取られた。
つまり、体は陸戦型ガンダムだが、頭部だけジムになっている。つまりは蒼いジムヘッド。
体の部分もジェネレーター出力の強化や、マグネットコーティングによる運動性向上が図られている他、
胸部のバルカンを2門に増備、更に両腹部にもミサイルを搭載するなど、武装面での強化も著しい。
2号機(画像上段の左から2枚目)と3号機(画像上段の左から3枚目)は、
当初から陸戦型ガンダムをベースにしているが、宇宙でも使えるように改装された事を除けば、
基本的な性能や武装は1号機と大差は無い。
1号機と2号機は独特の蒼い機体色であり、これはEXAMシステムの開発者である、
クルスト・モーゼス博士の趣味によるものである。このような
「蒼」の機体色は、
一説ではクルスト博士が「ニュータイプには宇宙が蒼く見える」といった情報を知り、
ニュータイプのパイロットに対する迷彩色として塗装したとの説もあるが、真相は不明
(メタ的に言うと「蒼い宇宙」は「黒いと映えない」と言う「演出上の問題」なので、
オールドタイプ視点でも蒼かったりするが。
そもそもモニター画像だし)。
なお、3号機は陸戦型ガンダムと同系のホワイト、ダークブルーの機体色であるが、
これは元々パーツ取り用の予備機だった3号機が、下記の通り強奪された2号機の追撃任務を受けて急遽実戦投入されたため、
機体の再塗装が間に合わなかったのが理由とされている。
主なパイロットはジオン公国軍大尉、
ニムバス・シュターゼン。担当声優は
ヴァニラ・アイス等を演じた
速水奨
氏。
自分を「ジオンの騎士」と名乗る男でパイロットとしての腕は一級品。
しかし性格面で難があり、非常に好戦的で冷酷、かつプライドが高く他人を見下す事も多い。
撤退命令を出した上官を殺害したため、降格・左遷された経歴もある。
しかし、後述の通り、その傲慢さこそがEXAMシステムを制御できる理由ともなっている。
原作ではジオン軍に残されていた唯一のEXAMシステム搭載機「イフリート改」
*1(ページトップの画像右端)に乗り
(元々クルスト博士はジオン所属であったが、
イフリートを含むジオン系MSではEXAMの性能を満足に発揮できないとしてガンダム(にEXAMを搭載する事を)目的で連邦に亡命したので、
イフリート改の方がブルーディスティニー1号機より先の機体である)、
ゲームの主人公ユウ・カジマ(
プレイヤーの分身としての主人公なので声なし
*2)の搭乗する1号機と激しく衝突した。
その結果、両者は自分の乗機を失ってしまうが、ニムバスは2号機の奪取に成功し、自分の新しい乗機とする。
元々2号機は全身が蒼い塗装だったが、強奪後はニムバスのパーソナルカラーとして両
肩が赤く塗装された。
また独自仕様ではないが、ニムバスが搭乗した場合はイフリート改と同様にビームサーベルを二刀流で扱う事が多い。
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「EXAMシステム」とは |
「……ニュータイプは進化した人類ではないのですか」
「君はネアンデルタールになりたいかね、クロマニヨンに追われて消え去った存在に」
「EXAMシステム」とは、ニュータイプの抹殺を意図して開発されたシステムである。
製作者のクルスト・モーゼス博士は、ニュータイプがいずれ現人類(オールドタイプ)に取って代わる存在になると恐怖しており、
ニュータイプを発見次第、自動的に殺害するシステムを作ろうとした。それが「EXAM(裁く者)」である。
EXAMシステムの名は博士の著書「人類は“EXAM”になれるのか」から旧人類を裁く(EXAM)ニュータイプを、
逆に裁く(EXAM)システムとして名付けられたもの。
しかし、以後の宇宙世紀の歴史上でニュータイプがどんな扱いを受けていったかを考えると、
このシステムの存在意義は微妙なものだったというのは、皮肉としか言いようがない。
同じく一年戦争を題材にした『ミッシングリンク』に登場した「HADESシステム」は、
発動時に敵味方の分別なく襲い掛かり、その際機体性能が向上していると思わしき描写があった事から、
EXAMシステムの内戦闘能力に関する部分を発展させたものと考えられる。
本家EXAMがニュータイプを裁く「 死神」なら、こちらはさしずめ全てを等しく葬る「 冥王」といった所か。
また、このシステムが搭載されているペイルライダー(上の画像下段左)並びにトーリスリッター(上の画像下段右)にもBDシリーズと通ずる部分があり、
「第四の騎士」とも称されている事から兄弟機の一種と思われる。
ただし後年、終戦から16年後の世界を描いた福井晴敏氏(『 ∀ガンダム』の小説版も執筆)の小説、
及びそれを原作とするOVA『 機動戦士ガンダムUC』で「NT-Dシステム」と呼ばれるシステムが登場。
「ニュータイプ・ドライブ」の略称とされているが、真の意味は「ニュータイプ・デストロイヤー」、
すなわちニュータイプ抹殺システムである。
コンセプトはほぼ同じなのだが、EXAMと違って当初から強化人間用に最適化されている事に加え、
サイコフレームの導入によって、ニュータイプさえも凌駕する驚異的な性能を発揮した。
EXAMシステムはある事故の結果、ニュータイプの少女マリオン・ウェルチの戦闘データをコピーする事で完成した偶然の産物である。
システムの発動によって、オールドタイプのパイロットにもニュータイプ並の戦闘能力を発揮させる事を可能にし、
その効果は戦闘中、常人のはずのパイロットがコクピット内で硝煙の臭いを感じたりするほど。
しかし、戦場でニュータイプと思われる存在を感知すると、機体の限界やパイロットの安全性を無視し、
手段を選ぶ事なく、ただひたすらニュータイプの排除を試みるようにプログラムが施されている。
見た目は暴走じみているが、 意図的な仕様である。
だが、近くにニュータイプらしき反応が無いにも拘らず、大勢の人が死んだり、別のEXAM搭載機が傍にいる場合も暴走し、
敵味方の区別無くマシンがオーバーヒートするまで襲いかかるというとんでもない性質も備えている。
こちらは博士の意図した機能ではなく、正真正銘の暴走である。
特に 「大勢の人が死ぬ」という事象は戦場ではほぼ確実に起こるため、
大規模な戦闘になる事が確実な作戦に投入するのは無理であり、有効な運用法といえば敵陣に単機で突入しての殲滅戦くらい……。
博士、 何考えてるんだアンタ。
戦いに出る度に暴走されていたのでは使い物にならないと判断されたため、1号機と3号機は後にリミッターがつけられた。
そもそも第一章「戦慄のブルー」は暴走した1号機を
通常のジムに乗った
ユウが倒す話…つまり副題の通り第一章におけるブルーディスティニーは敵である
(勝てたのはユウが物語開始の時点で既にエースだったのに加え、「オールドタイプのユウが相手ではEXAMが本領を発揮できなかった」と言う設定らしい)。
2号機は1号機、3号機とは違ってEXAMシステムにはリミッターが設定されておらず *3、パイロットへの負担、暴走の危険性が非常に高い。
システムの元となったマリオンは事故により意識不明となったが、EXAMシステム搭載機が全て破壊された後、意識を取り戻したとされている。
担当声優は
雪野五月
氏だと設定されながら作中に台詞のある形では登場せず、EXAMのシステムボイスのみとなっている。
他ゲーム作品では
林原めぐみ
氏が声優を務めており、『機動戦士ガンダム サイドストーリーズ』においても担当している。
なお、皆川ゆか氏が執筆した小説版『機動戦士ガンダム外伝 BLUE DESTINY』では、
EXAMシステムの暴走、及びマリオンが意識不明になった理由が直接的ではないが語られている。
EXAMシステムを起動した際、ユウは「乱暴な人は嫌い」、「私の身体に触れる人は嫌い」などの嫌悪、苦痛の感情を覚えていた。
また、ニムバスのパーソナルカラーの赤は血の赤、しかも破瓜の血である事が示唆されており、
ニムバスはマリオンに自分の力を誇示し、暴力で支配したと描写されている。 つまり……*4。
[ E X A M ]
-WARNING-
EXAMシステム、スタンバイ!
(以上、ゲーム説明書等から改変)
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外部出演におけるブルーディスティニー達 |
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『SDガンダムGジェネレーション』シリーズ |
『Gジェネレーション』シリーズでは、
イフリート改はイフリートを、ブルーディスティニーは陸戦型ガンダムをレベルアップさせる事で入手可能。
いずれも 1年戦争系MS相応の武装性能だが、これらが際立っているのはEXAMシステムである。
これはパイロットのステータスを強化させる他にも武装として採用されており、
あらゆる防御アビリティ(バリアみたいなモノ)を無視してステータス通りのダメージを与え、
また格闘属性なのでMP(スパロボで言う気力)が上がると与えるダメージも比例的に上がる。
ただし、この攻撃を行うとこの武装自体にMP消費のデメリットがあり、
EXAMシステム自体にもそのデメリットがあるため、MP管理が難しい機体となっている。
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『ギレンの野望』シリーズ |
戦略シミュレーションゲーム『ギレンの野望』シリーズでのEXAMシステム搭載機は基本性能が高く、
パイロットを乗せていると50%の確率でシステムが発動し、攻撃力が大幅に上がるが、
その代わりパイロットの疲労度も尋常じゃない速度で上がるため扱い辛いのが特徴。
ちなみに『ジオンの系譜』ではこの疲労度蓄積に関するバグがあり、
通常は100が最大の筈の疲労度がEXAMシステムを使用すると200を軽く突破するという訳の分からない事態に。
ちなみに「疲労度」は蓄積するとパイロットの能力に下方修正がかかるのだが、
ぶっちゃけこのゲーム、パイロット能力より機体性能の方が重要であるため、
元々基本性能が優秀なEXAM搭載機ではさほど気にする必要が無かったりする。
また、このゲームのEXAMシステムの効果は「攻撃回数の増加」であるため、他のユニットとスタックを組ませて戦闘させると、
「他のユニットがあらかた弾を撃ち終わってもひたすらEXAM搭載機のみマシンガンやミサイルを乱射する」という、
空気の読めない素敵な光景が拝める。
しかし、このシリーズでは連邦・ジオン両陣営におけるEXAM搭載機の扱いは大きな差が生じる。
連邦軍の場合、普通にプレイしていれば主要な戦場が宇宙に移っている頃には、宇宙に適応した2号機と3号機が生産できるようになっている。
武装が全て実弾系であるうえシステムが発動すれば強いため、 ビグ・ザムなどのビームは効かないが、
接近戦に弱い機体には相性がよく、運用の仕方さえ間違えなければ、型落ちするまでの間にかなり活躍してくれる。
一方のジオン軍の場合、
開発できるEXAM搭載機は全て地上戦を得意としているため、殆どの重要拠点が地上にある連邦軍相手には使えなくもないが、
システムの開発と二者択一のマリオン・ウェルチのジオン軍加入イベントの方が扱いやすく強い戦力が手に入るという利点があるため、
ニュータイプ系のパイロットが離脱するイベントがない限り、わざわざ扱いづらいEXAMを作る必要はあまりない。
EXAM発祥の地でありながら、開発するべきかどうか微妙な立場に置かれているとはなんとも悲しい話である。
だから博士は脱走したのか?
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『戦場の絆』 |
『戦場の絆』では、イフリート改、ブルーディスティニー1~3号機(2号機はニムバス・シュターゼン仕様も)の4機がロールアウトされている。
機動強化や装甲強化に必要なポイントは安価で、追加武装受領に必要なポイントは高価(ステータス強化の4倍以上)と言う割と特殊な機体。
EXAMシステムも搭載されており、ジオン側のブルーディスティニー2号機(BD二号機(NS)と表記)を除いて耐久力が半分程度まで減ると発動。
発動時は機動力・攻撃力ともに強化され、プレイヤースキルによっては原作における鬼神の様な活躍を再現する事も可能。
なお、発動中は画面全体が赤く染まって若干見づらくなり、ブーストやジャンプの際の噴射炎が赤くなるため見分けられやすくなる、
というデメリットが存在する。
2号機(NS)においては最初から発動しているが、耐久力が一定値を割ると解除され、
以後撃墜され再出撃するか、拠点でHPが全快になるまで再発動は不可。
また3号機においては、EXAM発動で機体カテゴリ及び武装そのものの性能が変わるという仕様になっている。
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『ガンダムオンライン』 |
イフリート改、ブルーディスティニー1~3号機の4機と、HADESシステムを搭載した謎の機体「ぺイルライダー」「トーリスリッター」が登場。
いずれも当初は目玉機体だったが、2015年6月現在では揃ってGPガチャコン落ちしており、無課金プレイヤーでも乗り回せる。
EXAMおよびHADESは任意発動が可能な仕様で、発動すると赤いオーラに包まれシステムに対応した電子音が鳴る。
本作はTPSなので、FPSである戦場の絆と違い視界の制約はあまりないものの、赤いオーラは他の機体からも見えるので隠密行動には不向き。
EXAMは60秒(3号機だけ120秒)、HADESは45秒の間ブーストの最高速度と回復速度、そして全武装の攻撃力が強化される。
いずれも時間が過ぎると強制オーバーヒートしてしまうのは共通だが、EXAMが一度使うと撃破・再出撃するまで使用不能になるのに対し、
HADESは使用後45秒のクールタイムを経過すれば一度の出撃で何度でも使えるという利点がある。
ちなみに、同じEXAMでも機体によって細部が異なり、ブルーディスティニー2号機は二段階で発動可能になっている。
一段階目は能力上昇値が控えめな代わりに制限時間では解除されず、二段階目は能力上昇値が飛び抜けて高い代わりに、
解除されると強制オーバーヒートに加え戦闘不能に陥ってしまい、二段階目のみ画面が赤く染まるデメリットもあるため、
どのタイミングで使うかが勝敗を分ける鍵になる。
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『スパロボ』…? |
元がゲーム出典である事が災いしてか、『スーパーロボット大戦』シリーズに参戦した事は無いのだが、
『BX』ではある人物をあるシナリオで戦術指揮官に選択すると、その存在を仄めかす台詞が出る。 *5
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MUGENにおけるブルーディスティニー2号機
KERO氏(mugenda氏)による、『SDガンダム Gジェネレーションシリーズ』の画像を使用したSDサイズのブルーディスティニー2号機が存在していた。
iswebライト終了によりサイトが消失し、現在は入手不可。
使用可能な武器はビームサーベル、バルカン砲、胸部ミサイル、ビームライフル改。
モーションが少ないので動きは多少ぎこちない。
出場大会
*1
名称からも分かる通り、ベースとなった機体は「MS-08TX イフリート」。
初出はSFCのゲーム『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』で、
グフと
ドムの中間に位置するとされる陸戦用の試作機である。
侍をモチーフとしたシルエットと腰に差した日本刀風のヒートソードが特徴的な機体で、
8機が試作されたものの量産はされなかった。
地上での機動力は
ゲルググに迫るとまで言われた高性能機ではあるが、戦場が宇宙に移りつつある中で、
既に陸戦機は必要とされなかったのだろう。
内一機はアジア戦線のウルフ・ガー隊に配備され連邦のガンダムタイプ「ピクシー」と交戦
(『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』)。
またある一機はオデッサの
マ・クベ大佐のもとに届けられるも連邦のオデッサ奪還の際に接収される……が、
一年戦争終結後に稼動実験をしていた所をジオン残党によって奪還されるという数奇な運命を辿っている
(『機動戦士ガンダム戦記 U.C.0081』)。
「イフリート改」はこのイフリートの一機を改修し初期型のEXAMシステムを搭載した機体であり、
初期型故に冷却システム含めた装置全体が小型化しきれず、頭部が原型機よりも大型化している。
本体にもかなり手が加えられ、推力や冷却性能、武装の火力などが強化されているものの、
いざEXAMが起動すると短時間でオーバーヒートしてしまうため、クルスト・モーゼス博士には不満足な出来だったようである。
余談ながらこのイフリートシリーズ、ゲーム出典ながら大河原邦夫氏による秀逸なデザインから人気が高く、 何度か映像作品への進出も検討されたらしい。
『第08MS小隊』ではイフリート登場の予定があったが結局グフ・カスタムに変更され、
『
∀ガンダム』ではルジャーナ領からこのイフリートがざくざく発掘される予定だったが、 その案も流れて旧ザクと
ザクIIに変更されたという。
だが、OVA『機動戦士ガンダムUC』にて4機目となる「イフリート・シュナイド」が登場、遂に初映像化が実現した。
このイフリート・シュナイドについては、『ミッシングリンク』とガンダムUCの外伝漫画『「袖付き」の機付長は詩詠う』で詳しく掘り下げられている。
ちなみに漫画『ガンダムEXA VS.』では、トリントン基地でパイロット共々ちょっとだけ登場している。
なお、SFCではイフリートの装備するヒートソードは一本のみだったのだが、イフリート改が二刀流だったためか、はたまた二刀流の方が見栄えが良いからなのか、
後のゲームやカードなどでベース機のイフリートの絵が描かれる際は 二刀流になっている事が多い。
*2
というのも、当時のガンダムゲームの主人公は「
ユウ(YOU)・カジマ」や「マスター・ピース・レイヤー(ピースのPでプレイヤー≒
マスター)」など、
プレイヤー自身である事を示すためにキャラ付けをしていないものが多かったためである。
尤も漫画版や小説版では普通に喋っており、本来の所は無口という設定があるわけではないと思われる。
初めて声が付いたのはPS2版『めぐりあい宇宙』で、山寺宏一氏が声を担当した。現在は
諏訪部順一氏が声を当てている。
恐らく偶然だろうが、山寺氏はマスター・ピース・レイヤーの声も担当していたりする。
余談の余談になるが『ギレンの野望』ではこの無口を逆手に取り、
レイヤーとユウの掛け合いで「言わなくてもいい、
出たハード的に俺達はここでは肩身が狭いからな」と自虐ネタを披露する場面が見られた。
*3
2号機の強奪後に調整・投入された3号機にはちゃんとリミッターがあるので、
単にリミッターを付ける機会が来る前にニムバスに奪われただけだと思われる。
*4
一方で、攻略本に掲載された千葉智宏氏(『
SEED ASTRAYシリーズ』の原作者と言えば分かる人も多いだろうか)による短編小説では、
ニムバスとマリオンは良好な信頼関係を築いている。
この短編小説でのニムバスは他のメディア(漫画版や皆川氏による長編小説版)と異なり、
傲慢さや冷酷さなどは薄く、真っ当な騎士道精神を持った
きれいなニムバスとして描かれている。
しかし、Gジェネなどのゲーム作品においては漫画版や皆川氏の小説版を基にしたストーリーが描かれており、
後に千葉氏が原作を担当した漫画『GUNDAM LEGACY』で描かれた2号機と3号機の最終決戦は、
皆川版小説を意識して描かれている(台詞は微妙に異なるが)ため、きれいなニムバスは
黒歴史となってしまった可能性が高い。
……が、『サイドストーリーズ』ではきれいなニムバスの新たな解釈がなされた。
この作品ではニムバスはシミュレーターでマリオンに負け続けるも彼女を憎む事はなく、むしろ信頼関係を築いていた。
また、EXAM完成の際にマリオンが昏睡に陥った際には、彼女を密かにサイド6の病院に運び込んで保護していた事が明かされた。
さらには部下とは強い信頼関係を築いていた事や、クルストを追い詰めて殺害した理由に関してはクルストの裏切り、
マリオンに対する実験動物的な扱いに対する義憤、クルストの自己中心的で病的な人間性に対する制裁など、彼の騎士道精神と人間味が深く掘り下げられた。
その後ユウへの執着により自身が「EXAMの亡者」となってしまった後は、2号機と3号機の決着においてマリオンの「救い」により安らかな戦死を遂げた。
*5
その存在を仄めかした人物は『機動戦士ガンダムAGE』のキャラで宇宙世紀作品ではないキャラなのだが、
この世界においては『AGE』・
宇宙世紀・
『00』、更には『マクロス』シリーズの過去の設定が全て内包されているため、こんな話が出るのである。
最終更新:2023年07月24日 21:58