モータルコンバット


"LET'S MORTAL KOMBAT BEGIN!"

『モータルコンバット』(Mortal Kombat)とは、米国のミッドウェイゲームズがリリースした実写撮り込みの対戦格闘ゲームである。
なお「モータル」とは「死ぬ定めの者」という意味。
と言っても「この戦いに参加した者は死あるのみ」みたいな意味ではなく、まぁ究極神拳的には間違ってないが
不老不死ではない」と言う意味でしかない。
なので人類は全てモータルである。対義語は「イモータル」。

第1作目は1992年に米国でアーケード向け対戦格闘ゲームとして発売され好評を博し、以後シリーズ化された。
日本では1993年にアクレイムジャパンよりSFC版が発売され、その他メガドライブなど様々なハードに移植されている。
サムライスピリッツの断末奥義や絶命奥義は少なからず本作の影響を受けている。
米国での人気は非常に高く、1995年にはポール・アンダーソン監督により映画も作られた。
この映画版のテーマソングは海外で非常に高い評価を受けている。
このシリーズは後に3D化され、今なお新シリーズが出続けるほど、海外の人気が非常に高いシリーズでもある。
ただ、開発元であるミッドウェイゲームズは2000年代に入ってから全体の業績が悪化し、後に倒産。
現在は版権を含めミッドウェイゲームズを買収したワーナーブラザーズが所有、その後のシリーズ発売を続けている。
2021年にはそのワーナーブラザーズにより二度目の実写映画も制作された。
+ モータルコンバーット
歴代テーマ曲
シリーズ30周年記念動画





シリーズ概要

モータルコンバット(Mortal Kombat)


ストーリー

モータルコンバットとは少林武道会であり、名誉ある戦いとして語り継がれてきた。

しかし、邪悪な妖術師であるシャン・ツンは家来である王子ゴローを連れてきた。
半龍人であるゴローは1年で少林拳伝説の闘士であるクン・ラオを殺してしまった。
そしてシャン・ツンによる邪悪な支配が始まり、武道会の名誉は地に落ちた。

それから500年、未だにゴローは健在である。

若い闘士であるリュウ・カンはゴローとシャン・ツンの野望を止めるべく立ち上がった。

そして他の闘士達もその運命によって武道会に集結していった。
今、ここにモータルコンバットが始まろうとしている!

モータルコンバットシリーズの第一作目。1992年にアーケード用のゲームとして発売された。
実写取り込みのキャラクターを加工したグラフィックと倒した相手に残虐な方法で止めを刺す「Fatality(究極神拳)」で話題になった。
また格闘ゲームにて初めて隠しキャラ、運送技、敵を引き寄せる、凍らせるというフィーチャーを盛り込み、
アーケードの対戦格闘でガードボタンを初採用したのは本作と思われる。
操作性は独特すぎて慣れが必要だったが、ある意味ギャグ的ですらあるリアリティの無い過剰な残虐描写がウケて米国で大ヒットした。
日本では残虐描写をソフトにしたSFC版が発売されたが、相変わらずのグロさとキャラクタービジュアル面で受け入れられず、米国のようには売れなかった。
しかし特異な世界観と独特な音楽、そして究極神拳の過激演出などはカルト的人気を得ている。
また対人戦は結構楽しめるという声も上がっている。
なお、メガドライブ版などではアーケード版とほぼ同じ残虐描写になっている(要隠しコマンド)。

余談だが、残虐描写の中には相手の首を脊椎ごと引っこ抜くという凄まじいものも存在し、
あまりの残虐さから人権保護団体に叩かれたり開発元にクレームが寄せられたと言う逸話もある。
ところが、開発元のミッドウェイゲームズはこのクレームを逆に宣伝として利用したという。・・・・すごい会社だ。

MK1のキャラクター

隠しキャラのリープテイルはCPU戦で非常に厳しい条件をクリアした場合のみ対戦出来るCPUキャラである。
名前の後の()内は英語表記と漢字表記。
  • 使用可能キャラクター
リュウ・カン(Liu Kang/劉鋼)、ライデン(Raiden/雷電)、ソニア・ブレイド(Sonya Blade)、カノウ(Kano/加納)
サブ・ゼロ(Sub-Zero/絶対零度)、スコーピオン(Scorpion/全蠍人)、ジョニー・ケイジ(Johnny Cage)
  • ボスキャラクター
中ボス:ゴロー(Goro)、最終ボス:シャン・ツン(Shang Tsung/尚宗)
  • 乱入キャラクター
リープテイル(Reptile)

MK1のシステム

操作は基本的に1レバー+5ボタンだが、上に上段パンチ(HP)と上段キック(HK)、下に下段パンチ(LP)と下段キック(LK)、
ちょうど真ん中にブロック(BLK)という麻雀の五筒やサイコロの5みたいな独特の配置になっている。
ちなみにこのゲームのガードは「レバー後ろ」ではなく「ブロックを押す」なので注意。
意外と知られていないが、近距離と遠距離では出る通常技が違っている。
全キャラ共通として四つの特殊技(投げ、アッパー、回転足払い、ラウンドハウスキック)が存在する。
なお、このゲームでは必殺技だけでなく通常技と投げ以外の特殊技にも削りダメージがある。

投げ
コマンドは密着でLP。ブロックしてる相手にも通用する唯一の攻撃。
アッパーカット
コマンドは↓+HP or LP。ヒットすると血飛沫とともに相手を上方向に吹き飛ばす。
ダメージが一番高い技だがガード時よりヒット時の方が長く硬直するという変わった性質を持つ。
回転足払い
コマンドは←+LK。下段攻撃。
ラウンドハウスキック
コマンドは←+HK。この時はまだ吹き飛ばしは無く、相手をよろけさせるだけだった。
FATALITY
このシリーズ一番の売りなシステム、相手にトドメを刺すことが出来る。詳細はこちら
初代ではFATALITYでトドメを刺すことによってFATALITYボーナスを得ることが出来る。
また隠しキャラであるリープテイルを出現する条件にもなっている。
Pits
ステージがThe Pitに限りアッパーのみで相手を下にある針の山に落とすことが出来る。
後にStage Fatalityと呼ばれるが、この方法ではFATALITYボーナスを得られない。
Test Your Might
3試合ごと(2P対戦時5試合)に入るボーナスステージ。空手の試し割りの要領でブロックを割る。
LPとLKを交互に押してゲージを貯めていき、ゲージが一定の線に達したらブロックを押して目標を割る。
目標をクリアするごとに難しくなっていが、後半になると鉄やルビー、仕舞いにはダイヤモンドが出てくるようになる。
もちろんゲージを溜めれば割ることが出来る。・・・・すごい出場者達(女性含む)だ。


モータルコンバットII(Mortal Kombat II)

ストーリー

500年前にシャン・ツンは地球へ送り込まれた。
ゴローを使って地球の均等を怒りによって崩し、
混沌と破滅させることを宣言していた。

少林拳の武道会を支配することで世界を混沌へと導こうとした。
7人の闘士は戦いに生き残った。
そして、リュウ・カンによってシャン・ツンの計画は無残に終わった。

瀕死のゴローと計画の失敗・・・
彼は厳しい処分に直面していた。
シャン・ツンは第2のチャンスを貰うべく支配者シャオ・カーンを説得する。

シャン・ツンの新たな計画はシャオ・カーン自身が戦いの舞台に相応しいと納得した
外界(アウト・ワールド)へ彼の敵を誘い出し、トーナメントを行うことであった。

今ここに、新たなモータルコンバットが始まろうとしている・・・

1993年にアーケードでリリースされた対戦格闘ゲーム。
初代『モータルコンバット』の続編に当たり、キャラクターやストーリーにも繋がりがある。
初代と比べて操作性も大幅に改善されているため遊びやすくなっている。
実はプレイヤーからするとラスボスシャオ・カーンよりも中ボスのキンタローの方が遥かに強かったりする
(ちなみにシャオ・カーンは1キャラ分空けて斜めジャンプキック連発で簡単に勝ててしまう)。

MK2のキャラクター

前作からソニアとカノウがリストラし、前作ラスボスのシャン・ツンと隠しキャラだったリープテイルをプレイアブルに昇格。
クン・ラオやキタナを始めとした新キャラ5人を加えた12人がプレイヤーキャラクターになっている。
サブ・ゼロは前作で死んでいるため、設定上は弟が同じ名前を襲名して参戦している。
ヌーブ・サイボットは対戦モードで50連勝すると51人目として登場する隠しキャラで、前作のサブ・ゼロの亡霊らしい。
  • 使用可能キャラクター
リュウ・カン(Liu Kang/劉鋼)、ライデン(Raiden/雷電)、サブ・ゼロ(Sub-Zero/絶対零度)、スコーピオン(Scorpion/全蠍人)
ジョニー・ケイジ(Johnny Cage)、リープテイル(Reptile)、シャン・ツン(Shang Tsung/尚宗)
クン・ラオ(Kung Lao/功老)、ジャックス(Jax Briggs)、バラカ(Baraka)、キタナ(Kitana)、ミレーナ(Mileena)
  • ボスキャラクター
中ボス:キンタロー(Kintaro)、最終ボス:シャオ・カーン(Shao Kahn)
  • 乱入キャラクター
ジェイド(Jade)、スモーク(Smoke)、ヌーブ・サイボット(Noob Saibot)

MK2のシステム

『MK1』からの変更点
ラウンドハウスキックに吹っ飛ばし効果が追加された他、一部の技が空中でも使用可能となった。
FATALITY関連
各キャラのFatalityの種類が増えた他、同じタイミングで使用出来るフィニッシュ技として、
相手に芸を披露したり贈り物をする「フレンドシップ(Friendship)」と相手を赤ん坊にする「ベイバリティー(Babality)」が追加された。
FriendshipとBabalityの二つは、
「勝利の決まるラウンドのみ、LP、HPを使わずに相手を倒す(LP、HPの必殺技も使用出来ない)」という条件が存在する。
そのため1ラウンド目は何をしてもOKで、間合い関係なく使用出来る。
Stage Fatality
特定のステージではステージのギミックを使って相手にトドメを刺すことが出来る。
『Ⅱ』では二通りあり、Kombat TombとThe Pit Ⅱでは密着で各キャラごとのコマンドを、
Deed Poolでは↓+LP+LK押しながらHP(全キャラ共通)で発動する。
トッシーおじさん
この作品からアッパーを当てた際に、稀に「トースティー! (Toasty!) 」というボイス(シリーズによって異なる)と共に、
画面右下から謎の男性が現れることがあるが、彼の正体はサウンド担当のダン・フォーデン(Dan Forden)氏。
日本ではボイスが「トッシー!」と聞こえることから「トッシー」または「トッシーおじさん」と呼ばれている。
発祥は当時のMK開発チーム内で流行った"You're toast!" という言葉であり、
意味は"You're dead!"(おまえは死んだ!)を多少砕いたような言葉である。これが"Toasty!"へと変化した。
ちなみに、MD版のテストモードで「Oooh,Nasty!」をONにするとトッシーおじさんが落書きに変わる。
この絵はダン氏の息子が書いた落書きらしい。
他の作品では単なる演出に過ぎないのだが、この作品では隠しキャラのスモークを出現させる条件にもなっている。


モータルコンバット3(Mortal Kombat 3)

1995年にアーケードでリリースされた対戦格闘ゲーム。
前作までの東洋的・神秘的なイメージを一新し、荒廃した都会や禍々しい魔界のイメージを取り入れた作風が米国では話題を呼んだ。
新システムとして所謂ダッシュに当たる「ラン」、ボタンを順に押していくだけで流れるようなコンボが繰り出せる「ボタン・リンク・コンボ」が追加され、
スピード感・爽快感が大幅に増している。
この作品からコンボカウンターも表示されるようになり、コンボゲー色が強くなった。
ただしライデンとジョニー・ケイジを始めとした一部キャラのリストラは賛否両論となっており、
特に人気キャラであったスコーピオンの削除は一部から批判の声もあった。
また、残虐表現も『MK2』までと比較して(若干ではあるが)抑えられている。

Ultimate Mortal Kombat 3

『MK3』に対するプレイヤーからの声を受け、忍者とくのいちが多数追加されたバージョンアップ版。
既存のキャラクター達にも新たな技やコンボが追加されている。
セガサターンに移植されたが、日本では未発売。
SNES版(海外のスーファミ)とGE版(海外のメガドラ)では、容量やメモリ領域の制限からシーヴァが削除されている。
その代わりに、新たに独自の技を得たヌーブ・サイボットと、アーケード版のデモンストレーションに一瞬だけ登場する謎の忍者レイン、
さらにボスキャラクターであるモタローとシャオ・カーンも使用可能となり、実質アーケード版よりも多くのキャラクターが使用出来るようになった。
また、新キャラのアーマックにはちょっとした逸話が存在する。詳しくはこちらを参照。

キャラの数は多いが、意外にもキャラバランス自体は良好だったりする。
+ ただし…
俗に言う世紀末という意味で。
分かりやすいUMK3(グロ注意・一部Trilogyを含む)

上記の動画には一部ネタも含まれているが、半数以上は実際に対戦でも出来る。
というのも、このゲームは…
  • 浮いた相手は地面に落ちるまでコンボが入れ放題な上に空中復帰というシステムが無いおかげで、
    一度浮かせたらフルコンで5割以上は当たり前、最悪即死も有り得る。
  • 全キャラの通常技がほぼ同じ故に全キャラ共通の永久・即死コンボが普通にある。
  • 画面端でガードしている相手に対してパンチ連打するだけでハメが出来てしまう。
  • コマ投げだろうと移動技だろうと空中投げだろうと必殺技であれば通常技から繋げることが出来る。
    特に空中でも使用が出来る技は全てジャンプ攻撃から繋げれる。
  • 完全にダウンしても一回だけどんな攻撃も喰らう。
  • 浮いた相手が地面ギリギリの所にジャンプパンチを当てると何故か地上喰らい扱いになる。
…というとんでもない仕様だらけなのである。
特に一番上の仕様は初代から続く実写時代の共通した仕様だったことが近年判明した。

そんな世紀末なバランスにも拘らず、多くの熱心なプレイヤー達によって隅々まで研究され続け、
今なお多くのプレイヤーが日々腕を磨いているという。
証拠に今でも主にyoutubeにて対戦動画やコンボムービーが上げられているほど。
日本で言う所の『北斗の拳』のようなゲームであると言えよう。

MK3のキャラクター

  • 使用可能キャラクター
リュウ・カン(Liu Kang)、サブ・ゼロ(Sub-Zero)、シャン・ツン(Shang Tsung)、クン・ラオ(Kung Lao)
ジャックス(Jax Briggs)、ソニア・ブレイド(Sonya Blade)、カノウ(Kano)
シンデル(Sindel)、シーヴァ(Sheeva)、ストライカー(Stryker)
サイラックス(Cyrax)、セクター(Sektor)、ナイトウルフ(Nightwolf)、カバル(Kabal)
  • 隠し使用可能キャラクター
スモーク(Smoke)※UMK3では最初から使用可能
  • ボスキャラクター
中ボス:モタロー(Motaro)、最終ボス:シャオ・カーン(Shao Kahn)
※共にSNES版とGE版では使用可能
  • 乱入キャラクター
ヌーブ・サイボット(Noob Saibot)
※MK3ではCPU専用で、忍者勢がいないためカノウのシルエット。UMK3ではSNES版とGE版において使用可能
  • Ultimate Mortal Kombat 3で追加された使用可能キャラクター
スコーピオン(Scorpion)、リープテイル(Reptile)、キタナ(Kitana)、ジェイド(Jade)
  • Ultimate Mortal Kombat 3での隠し使用可能キャラクター
ミレーナ(Mileena)、アーマック(Ermac)、クラシック・サブ・ゼロ(Classic Sub-Zero)
人間の頃のスモーク(Human Smoke)※スモークを選び、特定のコマンドを入力すると使用可能。スコーピオンの色違い+α
  • Ultimate Mortal Kombat 3 SNES版 and GE版で追加された使用可能キャラクター
レイン(Rain)

MK3のシステム

『MK2』からの変更点
攻撃力が若干減り、一部の必殺技を当てるとダメージ補正が付くようになった。
FATALITY関連
FriendshipとBabalityの条件がBLKを使ってはいけないに変更された。
新たに3ラウンドまでもつれ込んだ場合のみ使用可能で、相手の体力をほんの僅かだけ回復して勝負を再開する有情の技「マーシー(Mercy)」と、
マーシー後のみ使用可能で自らを凶暴な動物に変化させ、本能のままに相手を殺戮する技「アニマリティ(Animality)」が追加された。
なお、マーシーのコマンドは全キャラ共通で、「画面半分以上離れてRunを押しながら↓↓↓と入力後Run離す」というもの。
ラン
所謂ダッシュでLPの左下にあるRunを押すことによって使用可能。
ライフゲージの左下(2Pなら右下)にある緑のゲージの分だけ走ることが出来る。
ボタン・リンク・コンボ
2~7個のボタンを特定の順に押すことによって出すコンビネーション攻撃。
持ってる数はキャラによってまちまち。
コンボ後、緑のゲージが一時的に0になるので、コンボ後は実質的にランが使用出来なくなる。


モータルコンバット トリロジー(Mortal Kombat Trilogy)

1996年に北米でのみPSとN64で発売された実写版モータルコンバットの集大成。
基本システムは『MK3』だが、新システムとしてアグレッサーが追加されている。
『MK1』~『MK3』までのキャラクターが一堂に会し、さらに新キャラや別性能の隠しキャラ、Fatalityが追加されている。
北米ではPS版とN64版が、日本ではソフトバンクからPS版が発売された。
PS版では追加キャラとしてカメレオン・雄(Chameleon)が、N64版ではカメレオン・雌(Khameleon)が登場。
姿は爬虫類人だが、試合中各ラウンドごとにそれぞれ男忍者キャラ、女忍者キャラの誰かのキャラ性能になる。

『MKT』のシステム

アグレッサー(AGGRESSOR)
攻撃をする、もしくは攻撃を喰らうかガードすることで画面下部のアグレッサーゲージが溜まっていき、
最大まで溜まると一定時間攻撃力や移動速度が上昇する。
ゲージ増加量はガードした時が一番多い。
強力ではあるが持続時間は短いので、過信は禁物。
なお、隠しオプションでOFFに設定可能。

FATALITY関連
『UMK3』のSNES版とGE版にのみ実装されていたブルータリティ(Brutality)が正式に実装された。
本作では本体性能の差からか、飛び散る骨の量が異常に増えている。


モータルコンバット4(Mortal Kombat 4)

1997年に北米でアーケード向けにリリースされた対戦格闘ゲーム。AC版として出た最後のシリーズ作品。
システムは2D格闘だが、今作から実写取り込みではなく3Dポリゴンに変更された。
PSやN64にも移植されているが、北米版のみで日本では未発売である。
また、『Mortal Kombat Gold』というキャラクターが追加されたバージョンアップ版がドリームキャストで発売されたが、
開発期間が短かったらしくバグが多い。こちらも日本未発売である。
これ以降のシリーズは3D対戦格闘ゲームになった。

4以降のシリーズ

モータルコンバット デッドリーアライアンス(Mortal Kombat Deadly Alliance)

2002年にPS2とゲームキューブで発売された3D対戦格闘ゲーム。北米版のみで日本では未発売。
シリーズ5作目に当たる。略称は『MKDA』。
GBA移植版は使用可能キャラクターが異なる2バージョンに分けて発売された。
バージョンを跨いだ通信対戦も可能で、両バージョンから厳選されたキャラクターが使用可能。

+ こぼれ話
実は当初、日本発売の予定もあったらしい。
コーエー(当時)がPS2でローカライズする案も出ていたが、
ソニーから「18禁指定は当然として、それでも直すべき描写『しかない』作品だ。どうやって販売するつもりか」と言われ、
結局日本販売は実現できなかったという。

モータルコンバット ディセプション(Mortal Kombat Deception)

2004年にPS2とXboxで発売された3D対戦格闘ゲーム。シリーズ6作目。略称は『MKD』。
後に発売されたGC版やPSP移植版『Unchained』ではキャラクターが追加されている。

モータルコンバット アルマゲドン(Mortal Kombat Armageddon)

2006年にPS2とXboxで発売された3D対戦格闘ゲーム。
『MK4』『MKDA』『MKD』の全てのキャラクターに加え、これまで3D化されていなかったキャラクター、
更に本作が初出の新キャラクターも登場しており、『モータルコンバット』の集大成と言える作品になっている。
また、用意されたパーツで自分だけのキャラクターを作れるキャラクタークリエイトモード*1も搭載されている。
その結果使用可能キャラクターは63体+αという大判を叩き出している。
後に発売されたWii版では一人だけハブられた*2カメレオン・雌(Khameleon)も復活している。

モータルコンバット vs. DC Universe(Mortal Kombat vs. DC Universe)

2008年にXBOX360とPS3で発売された3D対戦格闘ゲーム。
『モータルコンバット』シリーズのキャラクターとスーパーマンバットマンなど、DCコミックのヒーローとのクロスオーバータイトル。
  • モータルコンバット側登場キャラクター
バラカ(Baraka)、ジャックス(Jax Briggs)、カノウ(Kano/加納)、キタナ(Kitana)、リュウ・カン(Liu Kang/劉鋼)、ライデン(Raiden/雷電)
スコーピオン(Scorpion/全蠍人)、シャン・ツン(Shang Tsung/尚宗)、シャオ・カーン(Shao Kahn)
ソニア・ブレイド(Sonya Blade)、サブ・ゼロ(Sub-Zero/絶対零度)
  • DCユニバース側登場キャラクター
バットマン(Batman)、キャプテンマーベル(Captain Marvel)、キャットウーマン(Catwoman)、ダークサイド(Darkseid)
デスストローク(Deathstroke)、フラッシュ(The Flash)、グリーンランタン(Green Lantern)、ジョーカー(The Joker)
レックス・ルーサー(Lex Luthor)、スーパーマン(Superman)、ワンダーウーマン(Wonder Woman)

モータルコンバット(Mortal Kombat)

2011年にXbox360とPS3で発売された2.5D対戦格闘ゲーム。
初代と紛らわしいため、ユーザーサイドでは9作目であることをとって『MK9』、あるいは2011年発売であることから『MK2011』などと呼称される。
タイトルからも分かるように「原点回帰」を謳っており、それを示すためかパケ絵はサブ・ゼロとスコーピオンが飾っている。
システムも軸移動を廃し2D格闘に戻った。
ちなみにパッケージ裏ではライデンが高々と手を掲げ、主人公はプレイ画面にちらっと映ってるだけ。
『MK1』~『MK3』までの全キャラクターが(一人を除いて)登場し、さらにPS3では『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズのクレイトス
両ハード共通のDLCキャラクターとして『エルム街の悪夢』シリーズからフレディ・クルーガーがゲストとして参戦している。

Mortal Kombatのシステム
2D時代からの変更点
ダッシュがボタン押しでのランから一般的な→→や←←でのステップ(押した長さで飛距離を調節可能)に変更。
ヒット数に応じてダメージに補正が付くようになった。特に後述のX-ray ATTACKでは顕著。
落下中時間が経つごとに落下スピードが上昇(永久対策)。
キャラの距離に応じてズームアウトするようになった。
WAKEUP ATTACK(リバーサル)、Recovery(受け身)、Throw Escape(投げ抜け)
受身関連では、ダウン中に↓を押し続けて起き上がりを遅らせることも可能。
一部の必殺技は起き上がりに出すと無敵フレームが付加される。
ジャンプ攻撃
垂直ジャンプと斜めジャンプとで別にあり、垂直ジャンプ中のパンチ攻撃には相手をバウンドさせる効果があり、
一部の床バウンド技を持っていない場合は一般的な空中コンボ始動技になる。
スーパーゲージ
一本一本の間にアイコンを持ち、1本をセクションと呼ぶ。3セクションまで貯めることが可能、ラウンドで持ち越し。
所詮ゲージだが、ゲージ技の効果や発動条件が本数によって全く異なるのが特徴。
必殺技を使うことによっても溜まるが、ダメージを受けた場合は素早く溜まる(ガードした場合は一切溜まらない)。
Enhanced Attack
1セクション消費して発動。
必殺技を使う時にブロックを同時押しすることで必殺技を強化出来る。所謂EX必殺技。
例としては、
  • サブ・ゼロのアイスボール→波動拳のような飛び道具からビーム化し、発生や判定が大幅に強化される。ただしダメージは無い
  • スコーピオンのハープーン→上下二本同時発射してしゃがんでも当たるようになる
  • サイラックスのボム→爪を飛ばす。命中すると相手が浮くがガード可能に。ほぼ別技に等しい
  • キタナのファントス(扇闘拳)→純粋な判定やダメージの上昇
このように強化内容は様々であり、似たような効果の技でもキャラによって立ち回りの強化から攻撃力の強化までかなり異なる。
Kombo Breaker
2セクション消費で発動可能。
ディセプションからのシステムをゲージ化したもの。所謂食らいキャンセルでのみ出せ、
相手から攻撃を食らってる時に(否ガード中)→+BLK(ガード)(右向き時)で相手を殴り飛ばして脱出する。
強制力も高く、相手を強制的にダウン状態にさせてから安全に立ち回りをやり直せる。
敗北が確定するコンボでもこれを使って即座に脱出出来るので、試合中での使用頻度はそこそこ高いが、
2セクション消費はやはり厳しく、ゲージ管理をしっかりしないとEnhanced Attackのチャンスすらなくなる。
X-ray Attack
3セクション、ゲージを全て使って放つMortal Kombatにおける超必殺技
コマンドも簡素でボタン同時押しだけで発動可能だが、ジョニーケイジの場合は当て身技だったりと、キャラごとに始動技の性能や終わり際の挙動が異なる。
始動技の最後の攻撃を当てることによって相手をロック、演出に派生する。演出中はコンボブレイカーは出来ない。
その描写も非常に残虐で、タックル(溜め可能でアーマー効果あり)の後に相手の体内に氷を作って砕いて、怯んだ相手を思いっきり頭突きしたり
相手の背面から分身を出して相手を羽交い絞めさせ、動けない相手の腹を蹴りゲロを吐かせたり
相手を地中の水で怯ませた後に腕の骨を砕いて、その後に地球を一周する蹴りを放ったり
相手の両目に指を突き刺した後に首を捻ったり等々、非常に多彩。
3~4割と高威力で始動技も高性能、コンボに組み込むことも可能だが、
演出中のダメージはコンボ補正の影響を非常に受け、コンボブレイカー等によって始動技を潰される、
そもそも立ち回りにエンハンスドアタックやコンボブレイカーにゲージを吐く場合が多いので使うチャンスが中々無い、
といった問題があるので、中級者以上での対戦でこの技を放つにはエンハンスドアタックに頼らない攻めをするか、
ブレイカーを我慢して相手のコンボを受け切る勇気が必要になる。

モータルコンバット エックス(Mortal Kombat X)

2015年にXbox ONEとPS4で発売された2.5D対戦格闘ゲーム。
タイトルは未知を表すX(エックス)から来ているが、ちょうど綺麗にシリーズ10作目でもあり、『テン(Ⅹ)』と呼ぶプレーヤーも少なからずいる。
前作のストーリーから25年後を舞台にしており、キャラクターの世代交代が行われた。
システムも前作をベースにしつつ、新たにキャラクター毎に三種類から選択するスタイルセレクトと
スタミナゲージを消費してステージ毎に用意されたギミックを使用する攻撃が追加された。
こちらにはDLCキャラとして、『13日の金曜日』シリーズからジェイソンがパック購入特典として配信されている。
また、プレデターも配信。

2016年3月1日には、バージョンアップ版となる『Mortal Kombat XL』が発売された。
さらなるゲストキャラとしてレザーフェイスエイリアンが追加されている

モバイル版
連動要素のある同名のモバイル版(スマホ版)が存在している。基本無料で課金要素有り。
実質的に格闘ゲームと言うよりソーシャルゲームであり、
使用キャラクターや強化アイテムをガチャ等で入手していくというのがメインの楽しみ方と言って良いだろう。
仕様端末の言語設定に応じて日本語での表示でも遊べるが、キャラクターの名前の転写がアクレイムジャパンの頃と多少違っている*3

戦闘の方はかなり簡略化されており、ぶっちゃけちょっと作業的。
しかもキャラの強化の影響が強く、明らかに「プレイヤーの腕で勝つ」というゲームではない。
スタミナ制も取り入れられており、勝ち負けに拘らず短時間で何戦かしたキャラは休ませねばならない。
そしてなんとFatalityが無い。いや全く無いというわけではないのだが、
メインであるバトルモードで特定のボス敵にしか決められず、決める側のキャラもそれぞれのボス敵ごとに固定されている。

モータルコンバット11(Mortal Kombat 11)

2019年にXbox ONE、PS4、Switchで発売された2.5D対戦格闘ゲーム。
『4』以来のナンバリングに戻っている他、キャラクターカスタマイズも可能。
前作のスタイルセレクトもカスタマイズに統合された形になっている。
今回はタイムパラドックスを題材としており、選択やストーリーの結果次第で結末が分岐するものになっている。
DLCキャラとして、『ターミネーター』シリーズからT-800、『バットマン』のジョーカー、スポーンロボコップランボーが登場する。
Fatal Blow
Mortal Kombat11における超必殺技で、前作までのX-Rayと差し替えられる形で実装。
発動条件は「体力ゲージが一定以下まで減る」という餓狼伝説の潜在能力に似た仕様になっている。
X-Ray同様に高威力かつスーパーアーマー属性を持つため切り返しに使えるが、コンボに組み込むと大幅に威力が減衰する点も一緒。
ただしこちらは空振りしても時間が経てば再使用が可能。ただし一度ヒットするとその試合中は二度と使用できなくなる。
Krushing Blow
特定の通常技や必殺技が一定の条件でヒットすると、相手の骨が折れるレントゲン描写と共に大ダメージが入るシステム。
ダメージ以外にも相手の硬直時間が伸びたり高く浮き上がる等、試合を有利な状況に持ちこめる。
ただし対応している技がKrushing Blowを発動できるのは一回きりで、二度同じ条件を満たしてヒットさせても発生しない。
発動条件も技によって異なるため、自キャラのKrushing Blow対応技と条件を把握しておくのが勝利への近道となる。
ちなみに全キャラ共通のKrushing Blowの発動条件は相手の上段攻撃、もしくは通常投げに対してカウンターでアッパーカットをヒットさせる事。

モータルコンバット1(Mortal Kombat1)

2023年にXbox ONE、PS5、Switch、Steamで発売された2.5D対戦格闘ゲーム。
前作から引き続きタイムパラドックスを題材としており、「Aftermath」における両方の結末が正史とされ
そのうちリュウ・カンによって完全に一新された世界を舞台に、シャン・ツンの世界や過去作の世界に住む戦士たちが現れる形となっている。
タイトルがこれまたややこしいが、第1作のリメイクというわけではない。
Kameo Figher
謂わばストライカー専用キャラクター。専用のカメオゲージを消費することで戦闘中にアシストを行う。
KOFのストライカーやマヴカプのヴァリアブルアシストとほぼ同様のシステムだが、
アシストを呼び出す際に上下左右いずれかの方向を同時に入力することでアシストムーヴを任意に選択できるという点が異なる。
アシストムーヴの性能は各ファイターによって様々であり、コンボに組み込んでの火力アップや隙の大きな技の援護、
果ては相手からの攻撃を防ぐ盾として利用する等、攻めにも守りにも使える今作の要となるシステム。
ちなみにカメオファイターにもFatalityが搭載されており、通常キャラにも負けず劣らずの個性的な技が揃っている。


対戦格闘以外のシリーズ

対戦格闘ゲームではない外伝的なゲーム。アドベンチャー要素があったりTPSアクションゲームだったりする。
この内『Mythologies: Sub-Zero』は実写画像を使った最後の作品となっている。
  • モータルコンバット ミソロジーズ:サブ・ゼロ(Mortal Kombat Mythologies: Sub-Zero)
  • モータルコンバット スペシャルフォース(Mortal Kombat Special Forces)
  • モータルコンバット ショウリンモンクス(Mortal Kombat Shaolin Monks)


MUGENにおけるモータルコンバット

日本では馴染みが薄いが、海外で人気があるタイトルだけにキャラクターは複数作られている。
オリジナルで2Dキャラ化したものを作っている製作者もいる。
ニコニコ動画では殆ど出番は無いが、YouTubeでの海外MUGENファンによる動画には非常に多く登場している。
そのため実際に見たい場合はYouTubeでも探してみることをオススメする。

また、ニコニコでも運動会シリーズでは割と多くのモーコンキャラが登場しており、色々な意味で活躍している。
その他ゲジマユシリーズの大会やCafe氏による大会、大盛りにも数多く登場している。
大盛りに至っては主にラスボスがこれも色々な意味で活躍している。

+ おまけ モーコン空耳全集
また、海外の作品なだけに空耳もかなり豊富である。
特にライデンのトペ(Torpedo)はシリーズ通して意味不明な言語で喋るので空耳も一番多い。
ここではその一部を紹介。
  • 「ユー ウィル ダ~イ モチョ」(『MK2』のシャオ・カーンの声)
  • 昇龍裂破~!」or「鬼無双!(『MK2』のクン・ラオの投げ)
  • 「どけっ、このメカ頭!」(『MK4』のライデンのLK投げ)
  • 「タモさ~ん!」or「南 無 三 !!」(『MKT』のライデンのトペ)
  • 「ライデン パパで~ぃ!」(『MK1』のライデンのトペ)
  • ナルト!!(『MK2』のリュウ・カンのドラゴンファイア)
  • 「あややのビデオでも観てれば?」(『MK3』のリュウ・カンのバイシクルキック)
  • 「愛にまたがれ~!」(『MK1』のライデンのトペ)
  • 「水鉄砲」(『MK4』及び『MKG』の武器を取り出す時)
  • バイキンみんなそうだ!!」(『MK4』のスコーピオンの掛け声)
  • 「やめーい!」or「カメェー!!」、「ゲロォバヒー!!」(スコーピオンのバトルハプーン)
  • 「ほんじゃ、そうゆうことで!」or「東急東横線!」(『MK4』の投げボイス)
  • 「フォォォ!すんません!!」(『MK4』のレプタイルの投げボイス)
  • 「予約したよ!」(『MK4』のターニャのコークスクリューキック)
  • 「棘(とげ)ピアノ!」(『MK4』のシノックが武器を持つ時のボイス)
  • 「○すぞオバマ!!」(『MK4』のシノックの投げボイス)
  • 「温暖化の危機!」or「オンライン化チンチン!」(『MKSM』におけるサブ・ゼロのバトルモードでの勝利ボイス)
  • 「吹き飛べぇ~い!!」(『MK2011』におけるレインのボイス)
  • 大阪!!」「大高!!」「変態!!」(『MK2011』におけるシャン・ツンのボイス)
  • 「いやだ!!」(『MK11』におけるセトリオンのボイス)



*1
本格的なキャラクリエイトが収録されている格ゲーとしては『ソウルキャリバーⅢ』の方が早く出ている(それ以前にも『ジャスティス学園』などがあったが。)。
なお、パーツの中にはなんかどこか で見たことがある様なものがちらほら見受けられる。大丈夫なのか。
え?名前はコブラなのに見た目がケンなキャラがいるだろって?聞こえんなぁ~

*2
とはいえ、元々は機種限定の追加キャラクターなのである意味妥当な扱いと言えなくもない。

*3
「リュウ・カン」→「リゥ カン」、「ソニア・ブレイド」→「ソーニャ ブレイド」など。
基本的に中黒は使われない。


最終更新:2024年03月05日 22:45