きょうこ


テクノスジャパンの『くにおくん』シリーズの登場人物。1994年の『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』が初登場。
厳密には同シリーズで「きょうこ」という名前のキャラの初出は『初代熱血硬派くにおくん』のイベント戦の敵だが、
そちらは大阪の街にいるスケバン(外見も異なる)なので、ここで紹介する人とは同名の別人である
(『初代』は名ありモブが多く、他にも「しんじ」「やまだ」などシリーズのレギュラー・セミレギュラーと重複した名前のモブキャラがいる)。
花園高校の生徒であり、りきのパートナー。ポニーテールが特徴的。
髪色は『挽歌』と『River City Girls』では茶髪系だが、『乱闘協奏曲』ではダウンタウンシリーズ側(原則全員黒髪)に色を合わせて黒髪になっていた。
名字は不明である。魔法少女とか草薙京女バージョンではない。あとぎゃ~て~ぎゃ~て~とも言わない。漢字表記は「今日子」らしい。

くにおのパートナーであるみさこがくにおと似た旋風脚を使うように、
彼女もりきのマッハパンチに対応したマッハキックを得意技としている。
ミニスカで連続蹴りをやるので見えてしまいそうだが、このゲームは基本硬派なので、
堂々と見せまくりな明るい学園ものとは違い、たとえウンコ座り不良座りしてもスカートの中は露にならない
そこ、残念そうな顔するな。こいつの通常蹴り金的なんだぞ
尤も、硬派ならミニスカ履くなよってツッコミもあるが
(無印『くにおくん』における太陽学園(こっちじゃないよ)のスケバン達を見れば分かる通り、
 昭和のスケバンは(ランとの対比なのか)スカートを足首まで伸ばしており、ミニスカ女は男に媚びを売る軟派女扱いだった。
 ……無印が昭和61年(1986年)作品だったのに対し、『挽歌』は平成6年作品である事を考えると、時代の流れを感じさせる話である)。

本作は、くにおとりきが轢き逃げの冤罪で少年院に収容されるという衝撃的な始まり。
不在となったりきの代わりに花園高校の番長格となったりゅうたからの誘いを、
彼女はりきが現れるまできっぱりと拒み続けており、りき一筋の一途な性格。
入所した日の晩に少年院から脱獄してきたくにお・りきとくにおの彼女のみさこと共に、彼らをハメた張本人を捜査する。
このゲームでは女性陣が何故か敵に羽交い絞めされない(代わりに自分もつかみ系の技を使えないが)ので微妙に優遇枠なのだが、
終盤暴力団「三和会」の組長さぶにみさこ共々ピストルで撃たれ、以後使用できなくなる。
副題が『くにおたちの挽歌』(挽歌=弔いの歌)とあるので嫌な予感がした人も多かったが、
幸いエンディングを見る限り、二人とも一命を取り留めたようである。

なお、先に発売された『ダウンタウン熱血物語』系列の作品におけるりきの恋人は「まみ」こと島田真美だったのだが、
喧嘩ができないためにパートナー設定が変更されたものと推測される。
別にマミったとかそういうわけではないようだ
ただし時系列順で整理してみると、むしろきょうこの方がりきの元カノとされる説もある*1

『くにおくん』シリーズではりきの彼女はまみの方が定番なため、きょうこの影は微妙に薄い方だったが、
2013年8月に発売された『熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲』にて久々に登場。
再び「りきの彼女」として登場している為、前述の時系列が更に混乱するようになってしまっている。*1

     
後に、彼女達を主人公にした外伝作品『熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls』が登場。
絵柄の違いや登場人物の設定や性格に大幅に変更が加えられ、人を選ぶ作風になっているが、歴代シリーズからのオマージュも数多い。
シナリオではきょうこにまつわるエピソードが多く、初期カーソルもきょうこだったりとみさこより主人公寄り。
基本的に不良というか不真面目、そしてアホの子であり、ゲーム冒頭から自身の学校をサボって、みさこが参加させられていた補修に何故か混ざる
という中々ぶっ飛んだ行動をしている(しかもスマホで遊んでいるだけ)。
他にも「昔バスケのゴールを盗んで小学校追い出された」(本人談)など中々ワルだったそうな。
本作もマッハキックに加えて火の玉スパイクならぬバレースパイクを習得するなど、
(性能面では)以前よりりきよりもくにおに近くなった。逆にみさこはマッハパンチには全く見えない3連パンチを習得する。
なお本作は日本語音声非対応だが、マッハキックではオラオラしてくれる。

また、本作では『ダウンタウン』シリーズのヒロインの長谷部&真美も共演しているが、みさこ共々仲は最悪であり、
お互いがお互いを「勝手にりき(くにお)の彼女だと思い込んでいる頭おかしい奴」と思っている。
またりき関係なしに昔は二人に虐められていた過去もあり、純粋に仲が悪い。
そして本作ではファンの長年の疑問だった「長谷部&まみとみさこ&きょうこのどちらがくにお達の正式な彼女なのか」という問題について、
一定の回答を示しているのだが、なんというか非常に賛否が分かれる内容であった。
そのためかアップデートでエンディングが大幅に差し替えられ、真っ当なものになった
『くにおたちの挽歌』は海外では移植されなかったそうなので、それも念頭に置くといいだろう。*2
……というか、どうもこのゲームは意図的にメチャクチャなキャラ設定や世界観にしている節があるので、真面目に受け取らない方が賢明かもしれない。*3
なおその後公式が発売した小林外伝は、正史に含まれそうなのに本作以上にぶっとんだ設定だった

続編の『RIVER CITY GIRLS 2』では日本語音声が用意されることとなり、 諸星すみれ 女史が演じている。


MUGENにおけるきょうこ

『くにおたちの挽歌』および『River City Girls』のドットを用いたものが存在する。

+ の。氏製作
  • の。氏製作
『くにおたちの挽歌』のドットを用いたきょうこで、彼氏のりきと同じフォルダに同梱されている。
現在は流れ者氏(特に名乗る名の無い流れ者氏)のOneDriveにて代理公開中。
原作通りの技でまとめられており、りきのようにバイクは使わない。
超必殺技の投げ技は、相手を踏み付けまくった挙句に投げるという。やっぱり原作の技を組み合わせたもの。
……正直、女の子が使っていい技じゃないと思う。原作時点からそうだったけど。

+ Jamesx15氏 & Gui Santos氏製作
  • Jamesx15氏 & Gui Santos氏製作
『River City Girls』のドットを用いたMUGEN1.0以降専用のきょうこ。
ちなみに、両氏は他にも『River City Girls』から、みさこ、くにお、りきを製作している。
原作のアクションを格ゲー風に落とし込んでおり、操作は『MVC』風の6ボタン方式。
スーパージャンプやアドバンシングガード、チェーンおよびエリアルコンボも備えている。
加えて空中ダッシュも可能なため、機動力はかなりのもの。
なお、超必殺技発動時のカットインカラーパレットの変化に対応しておらず、常に1Pカラーで表示される点に注意。

必殺技は「マッハキック」の他、スピニングバードキックのような「倒立キック」と鞄を投げるオリジナルの飛び道具を所持しており、
超必殺技はそれらの強化版となっている。
ただし、きりもみ回転キックを繰り出す「チアードリル」が未搭載だったりと、原作の技を全て再現している訳ではないようだ。
一見飛び道具・対空・連続技用の技が揃って使いやすいキャラに思えるが、
外見通りリーチが短いため、相手によってはエリアルコンボが上手く繋がらないのが悩み所。
おまけに一見無敵対空として機能してくれそうな倒立キック(通常版)は、
無敵が無い上にダウンも奪えず、下手するとヒットさせて反確という悲しい性能だったりする。
また、地上では立ち弱Kから立ち中Kが繋がらないため、チェーンコンボの際は留意しておこう。
幸い飛び道具が通常・超必版共に非常に優秀なので、それらを上手く活用していきたい所。

AIはデフォルトで搭載されているが、簡易的なものなのかあまり強くはない。
2020年1月24日にはホルン氏による外部AIが公開された。
恒例のコンボ・立ち回り・反応・ガードレベルに加え、アドバンシングガードの頻度が設定可能。
飛び道具を主軸に、接近戦では投げを絡めつつ攻め立てて来る。想定ランクは並~強との事。
また、このAIを導入すると新・Win双方で使用可能となる事に加え、WinMUGEN限定で上記の立ち弱K→立ち中Kが普通に繋がるようになる。
なお、初期状態ではWin用に設定されているので、新MUGENで使う場合はreadmeを参照されたし。
DLは下記の動画から



上記の他にも、K666orochi氏やThe_None氏が『River City Girls』のドットを用いたものを公開している。
K666orochi氏製(DLリンク有り)
参考動画(The_None氏製)

出場大会

プレイヤー操作

MUGENキャラをさっくり触ろお!!(さまざま30操作キャラ、K666orochi氏製)


*1
『くにおくん』シリーズの時系列ははっきりしてない所も多いが、大きく分けてくにおの学年設定が2年生のものと3年生のものがある。
一例として第1作目の『熱血硬派くにおくん』は2年生(ファミマガの付録にあった「くにおくんMagazine」の説明など)で、
第3作目の『ダウンタウン熱血物語』(長谷部や真美初登場)は3年生。
これだけなら両者の間の数か月(『熱血物語』取説より)の間に進級しただけだが、
『くにおたちの挽歌』はかなり後の作品にも拘らず、くにおが2年生という事になっている(『挽歌』取説より)。
いくら成績や素行が悪くても学年が戻される事は無いので、単純に考えれば「『挽歌』は時系列を少し遡ったくにおが2年生時代のエピソード」で、
「『挽歌』(りきの彼女はきょうこ)→くにおが3年に進級→『熱血物語』(りきの彼女は真美)」という事になる。

このりきの彼女問題の件に関して質問が寄せられた際、『くにおくん』シリーズの生みの親である岸本良久氏は、
「“りき”は女の子にもてるので、新たなガールフレンドができるかも?
    もしかすると、他校生?担任の先生?
    次回作に期待していてください!」
と、意味深な回答をしていた。そこ、ハーレム系主人公とか言わない

……で、『River City Girls』のエンディングでは…………。

*2
つまり、『River City Girls』を作った海外スタッフは、
そもそもあちら向けに移植されていなかった作品のキャラを主役に据えてリメイク作品を作ったと言う事になる。
どんだけくにおくんシリーズ大好きなんだその外人達……。

なお、『River City Girls』内で長谷部がきょうこ達に対し「お前らアメリカ未発売の一作品しか出演してない」という趣旨でメタにからかう場面があるが、
これは長谷部の勘違い(もしくは意図的に嘘をついている)によるもので、
実際にはアメリカで『River City: Tokyo Rumble』として発売された『乱闘協奏曲』に2人ともちゃんと出演している
(みさこはこれ以外にもサッカー関連の作品などに登場している)。
とまあ内外共にイジられた『くにおたちの挽歌』だったが、
本作のヒットを受ける形で2022年に海外移植版の『River City Girls ZERO』が発売されている。

*3
分かりやすい突っ込み所として、くにお達の通う学校の正しい名前が分からないというのがある。
従来通りなら言うまでもなく熱血高校なのだが、海外版設定が混ざっている本作では「リバーシティ高校」となっており、校門の表札も「RIVER CITY HIGH」
……かと思えば、正面玄関には「熱血高校」と漢字で書かれており、
さらに玄関に入ると床に「NEKKETSU HIGH SCHOOL」という文字の入った校章がデカデカと描かれている
(校章にしてはやけにファンキーなのでただの落書きかもしれないが)。
そしてこれらのエリアは全て隣り合っている
というか、玄関の「熱血高校」は校門の「RIVER CITY HIGH」があるエリアからも見えている(文字が潰れて判読はできないが、漢字四文字なのは確実)。
そもそも海外設定の基準である『River City Ransom』の熱血高校の名称は「CrossTown H.S.」であり、
「River City H.S.」は乗り込もうとしている冷峰学園の名前だという所が更に問題をややこしくしている。
結局何高校なんだよ!!……と、大体そんな感じである。


最終更新:2024年03月03日 02:46