ヘドラ


1971年に公開された東宝映画『ゴジラ対ヘドラ』で初登場した怪獣。別名「公害怪獣」。
声は『ウルトラマン』に登場したケムラーの流用。ペトラっぽいAAキャラを探している方はへどらの項目へどうぞ。

1970年代頃に深刻化していた工業化に伴う公害問題をテーマとした怪獣。
当時社会問題となっていた、工場から排出される硫酸ミストや、
有害物質を含んだヘドロによる被害等をテーマに生まれた怪獣であり、
核(原子爆弾)の被害をモチーフに生まれたゴジラと同じ流れを汲んでいる。

宇宙より飛来したと思われる鉱物起源の生命体が、都市近海に堆積していたヘドロや公害による汚染物質と結合して成長した姿。
乾燥すると体がボロボロに崩れてしまうが、水分が補給されると破片一つ一つがオタマジャクシのような生物に変化し動き出す。
体の形を自由に変えることができ、成長に従って上陸用に足が生え、更に二足歩行化、最終的には体を平べったくして空まで飛んだ。
飛行原理は体内で起きる核爆発のエネルギーだといわれているが、
これが宇宙にいた間に蓄えたものなのか、地球で核物質を取り込んだからなのかは不明。
有害物質のガスを噴射しており、ゴジラでさえもガスに巻かれて一度はダウンしたほどやばい代物らしい。

体からは常に硫酸ミスト(硫酸の霧)が流れ出し、ヘドラが通った後は、金属は錆び、人間は骨となる。
そのため、肉弾戦を挑むと硫酸やら重金属やらの汚染物質をもろに浴びてしまうことになり、
実際にゴジラもヘドラを殴ったとき、逆に腕を汚染され負傷している。
また、目から光線を放つこともできるため、中~遠距離戦でもそれなりに戦える。
さらに、ゴジラを飛行形態で楽々と運ぶ程のパワーの持ち主で、山の中腹にあった穴にゴジラを突き落とし、
体液のヘドロを流しこんでヘドロに侵させるなどし、ゴジラを苦しめた。

ヘドロや工場排気を吸い込んで取り込む為、一時的には環境を改善しているように思えたが、
結局はその汚染物質を他の地域へ広くバラまく結果となった。
これは公害問題が、工業地帯など限られた地域に犠牲を強いている様子を批判しているとされる。

一方の人類は農地を乾燥させる技術を応用した巨大な乾燥装置を開発してこれに対抗し、
ヘドラによる汚染に怒っていたゴジラの登場もあって一度はヘドラを干からびさせて倒したかと思われた。
しかし、装置で乾燥したのは表面だけであり、その直後に無事だった内側の部分が、繭を破るかのように脱出、空を飛んで逃げようとした。
急な事態に追撃が間に合わなかった人類だが、
放射能火炎をブースター代わりに空を飛んだ ゴジラによってヘドラは地面に叩き落とされ、
殺意剥き出しのゴジラにフルボッコにされ、最後に残った目玉をも抉り出されたうえに放射能火炎で徹底的に焼かれ、死を迎えた。
ちなみにこのゴジラが空を飛ぶ場面、ゴジラの生みの親であるプロデューサーは猛反対していたそうだが、
プロデューサーが入院したのを良い事に監督が無断で作中に入れたらしい。
当然、実際の映画を見たプロデューサーは激怒。この監督は二度とゴジラ作品を撮らせてもらえなかったそうな。
(そんな方が今では2014年のハリウッドの新ゴジラ映画でメガホンを握ったから分からない話である)

ゴジラの片目を潰し、片腕を白骨化させるなど激しい戦いを繰り広げ、
乾燥には弱いものの完全に倒すことは非常に難しい事から、映画視聴者の間では「ゴジラ史上最強の怪獣」との呼び声も高い。
実際に所謂「昭和ゴジラシリーズ」でゴジラと単独で戦った怪獣は数が限られており、
ヘドラはキングコング以来9年ぶりにゴジラと他の怪獣を交えず戦っている。
後の作品ではゴジラと戦う怪獣は複数体という形が多くなるため、
昭和のゴジラと単独戦闘を繰り広げた実質最後の怪獣であることからもその強さが伺える。

『ゴジラ対ヘドラ』が製作・公開された当時は公害問題が深刻化しており、この作品は全体的に公害を批判している描写が多い。
本作は珍しく、ボーカル付のOP(兼挿入歌)で始まるが、この歌は歌詞で公害を批判しており、曲名も『かえせ!太陽を』とかなりストレート。
さらに、劇中で小学生が公害を問題視する詩を朗読したり、ゴジラが『かえせ!太陽を』をバックにヘドラの死骸を何度も何度も踏みつけたり
ヘドラが生まれる切っ掛けを作っておきながらヘドラを倒したことを暢気に喜んでいた人間たちに怒りの目を向けたりと、
作中のキャラクターたちにもそういった環境破壊を批判するような行動を取らせている。
物語の中で最初にヘドラが発見された田子の浦港では、
1960年代から1970年代にかけて有毒物質を含んだヘドロの堆積が深刻な問題となっており、
「田子の浦港ヘドロ公害」として広く問題視されており、実際の公害問題に対する批判的な内容となっている。
監督も普段と違うと言うこともあり、全体的にゴジラシリーズの中でも一際色物的な作品である。

ちなみに話の流れを確認してもらえればわかるが、映画の中に登場したヘドラは2体。
巨体に成長したほうの個体に気を取られると忘れてしまいそうになるが、ちゃんと「おわり」のテロップの出るシーンで再登場している。
人類が公害をなくさない限り、ヘドラは何度でも甦るということを示し、環境破壊の恐ろしさや愚かしさを表現しているのだろうか。
監督がプロデューサーを怒らせたので没になったが、続編も考えられていたそうなので、その伏線だったのかもしれない。

この時のヘドラのスーツアクターは、後に『ゴジラ』(84年版)とVSシリーズの全作品でゴジラ役を務めることになる薩摩剣八郎氏。
『ゴジラVSデストロイア』が公開されたころに出された冊子のインタビューで薩摩氏が語ったところによると、
ヘドラの着ぐるみは、毒々しい色合いにしようと何度も重ね塗りした結果、物凄く重くなって動き辛かったんだとか。
アクションシーンはその重量から思うように動くことができなかったため、
ゴジラのスーツアクターである中島春雄氏がリードし、主にゴジラが動くという方法で撮影されたという逸話が残っている。

+平成以降のヘドラ
その後の歴代ゴジラ怪獣が登場する最終作『ゴジラ FINAL WARS』でも登場。大きな変化は無いが若干姿形はアレンジされている。
X星人に操られ、エビラと共に海でゴジラと闘っていたらしいが、実際にスクリーンに映ったのはエビラ共々倒される
僅かなシーンのみで、おまけに名前すら出てこないというとんでもないかませ犬だった。
環境が改善されたため昭和ゴジラの時代ほどパワーアップできなかったからではないかという説があるが、定かではない。
尤も、『FINAL WARS』版のゴジラは歴代最強と思えるほどの強さを持っているので
(海中での戦いにて通常の放射熱線一発でヘドラとエビラを空高く弾き飛ばしてビルにめり込んで身動き取れなくさせて、
 続いて放たれた熱線でヘドラとエビラをまとめてビルを多数薙ぎ倒しながら数百m以上吹き飛ばしてとどめを刺したほど)
仮にこのヘドラが『ゴジラ対ヘドラ』のころと同じくらい強かったとしても勝てたかどうかは分からないが。
尚、エンドロールにて管状の口から硫酸ミストを吐いて街を破壊するシーンがあるが、これはカットシーンなどではなく
出番があんまりにあんまりだったのでせめてエンドロールで見せようとわざわざ撮ったものらしい。
これに関しては、DVDに収録された監督のコメントの中に
「お台場に出現させ、もっと活躍させて『踊る大走査線』のパロディをやる予定だったがプロデューサーに却下された」
という内容が収録されており、所謂『大人の事情』による不遇であったことが伺える。

また、テレビ東京系で放映された帯番組『ゴジラアイランド』にも登場。
本作ではX星人に操られる怪獣として登場し、初代ヘドラの他、強化版の ネオヘドラ も登場している。
後者は口からキノコを生やす霧を吹き、怪獣・兵器をキノコまみれにして汚染・弱体化させる、本家にも劣らない強敵である。

アニメ3部作の前日譚である小説『GODZILLA 怪獣黙示録』にも登場。
中国で発見され、当初は汚染物質を食べる生物として環境浄化用に研究されていたが、
怪獣災害が相次ぐ中、軍によって生体兵器として運用され、
万里の長城付近でアンギラス及びラドンと戦闘する。
毒素により2体を惨殺するがやがて制御が効かなくなったのか、北京を襲撃する。
やがて毒素を放出し尽して消滅するが、この時怪獣災害で避難者が北京に集中していたことが災いし、一夜にして推定で820万(ただし実際は2~3倍は犠牲になったらしい)という多数の死者を出した。
首脳部含む首都近郊が一夜にして消滅した中国は極めて深刻な混乱状態に陥り各地で軍閥が勃興、以降は激しい内戦状態に陥る事となる。
一方で怪獣を殺すという一定の成果は上げたため、その後も兵器としてのヘドラの研究を進める動きがあったが、
大勢の犠牲者を出したことを悔いたヘドラの発見者が、
混乱のどさくさに紛れて自分を研究主任だったと偽り内部から研究を妨害。
資料を改竄・破棄したため実用は不可能となった。
(発見者は人類の裏切者として処刑されるが、直前に映画主人公の父に経緯や自分の真意を話している)

(以上、Wikipediaより引用・改変)

以上のようにかなり重いテーマの怪獣ではあるが、主題歌が非常に明るいことでも一部で有名。
みーなごーろーしー♪


MUGENにおけるヘドラ

こぜに氏製作の狂キャラ版が2009年9月頃に公開されており、狂キャラ大会で活躍している。
2011年4月にJosipKnezovicz氏によって一般キャラ戦向けの強さの爆闘烈伝仕様も公開された。
ただしこちらは現在入手不可。

+こぜに氏製作版
  • こぜに氏製作版
ヤリドヴィッヒナマコなどの作者のこぜに氏が製作。
スプライトはFCソフトの『ゴジラ』に敵として登場するヘドラに色をつけたものとなっている。
ヘドロだけあって、戦闘方法も色んな意味で汚い。汚いなさすが公害怪獣きたない。その上ものすごく固いのでタチが悪い。
状態異常を与える攻撃が中心で、足元に体液を残しながら歩くが、これに触れただけでもダメージになる。
これがAI殺しとなっているので極端な話、相手が何もしなければ歩き回るだけで倒せちゃったりする。
それ以外にも、出る高さがランダムだがガード不能の「ヘドロナパーム」や、ゲージ0.5消費で飛行形態になる事もできる。
飛行状態になると、飛行のために噴出している排ガスでさえダメージを受けてしまう。
必殺技もダメージを与えるよりは、状態異常で攪乱させるものが多い。
ゲージ1消費で全画面攻撃の「汚れちまった空」やゲージ2消費で発動する幻覚攻撃は非常に強力。
ゲージ3消費の「獣も人も皆殺し」は、ステージ全面を猛毒のヘドロの海に変え、ヘドラが倒れてもなお爪痕を残す恐怖の技。
しかもヘドラ自身は回復。
発動されれば常時自動回復と常時ダメージが同時に(そしてラウンドが終了するまで永続に)発生するため、
倒すのがとてつもなく困難になってしまう。
AIは並程度だが、ウルトラ怪獣達と互角に渡り合える辺りは流石の強さ。
更には、エルクゥにも勝ってしまうので狂下位程度の強さのようだ。

更にジェネラルズアステカゴンザレスのAIで知られるBK氏によりAIパッチが公開されている。
このAIを使用すると1ゲージや2ゲージの技を使わずにゲージを溜め、
上記のように非常に強力な3ゲージ消費の必殺技を優先的に使うようになるので、さらに凶悪な狂上位の性能になる。
しかもこのAIの使用時の12Pは、常にゲージがMAXになる特殊カラーになる。

+大会ネタバレ
MUGEN大怪獣バトル2010』にはこのBK氏のAIを搭載して出場。
一回戦からいきなり強豪として恐れられたシラリーを倒し、3ゲージ消費の必殺技の恐るべき性能を見せつけた。
その後も回復と攻撃が同時にできるこの必殺技で、怪獣キャラの中でも屈指の強豪であるはずのバルタン星人
ジェロニモンまで倒し優勝候補と言われた。
しかし最後は、ゼットンのファイナルビーム並みの威力があり、この必殺技の常時回復さえ上回って
ヘドラを倒せるウルトラマンの必殺技の直撃に敗れ3位に終わった。
とはいえ、大会への初の本格参戦となるこの大会で、その実力を知らしめたのは間違いないだろう。

この外部AIだと強すぎると思った場合はデフォルトAIを使うといいだろう。
実際デフォルトAIでも充分動いてくれるし、這い寄る混沌氏製作の怪獣相手ならデフォルトAIの方が良い勝負になることが多い。
逆に上位カラーの怪獣と戦わせる場合や、無理ゲー枠、狂上位大会などに出す場合は、この外部AIの方が向いているので
上手く使い分けるといいだろう。

ちなみにこのキャラ、ドットは粗いがD4設定なので、使用時はD4表示でないと何だか分からないものになってしまうので注意。

+JosipKnezovicz氏製作版(+Hedorah+、『ゴジラ爆闘烈伝』仕様)
  • JosipKnezovicz氏製作版(+Hedorah+、『ゴジラ爆闘烈伝』仕様)
一般キャラ版ガメラの製作者であるJosipKnezovicz氏(JozetPoet氏)が製作したヘドラ。
『ゴジラ爆闘烈伝』のスプライトを使用しておりデフォルトでAIも搭載されているようである。
残念ながら氏のサイトが閉鎖(凍結?)されてしまった為、現在は入手出来ない。
腕が伸びるためリーチもあり、全身から放つ硫酸ミストなど攻撃範囲に優れている。
毒の蒸気を吹き出すヘドロを放出して足元に設置する技もあり、使うとあっという間にあたりがヘドロだらけになる。
設置にAIが反応してガードしてしまうのでAI殺し…と思いきや削りダメージの低さや
AIが相手のガード中の隙をつかないなどもあるのでたいしたことは無く、
相手に設置消滅の隙に必殺技を叩きこまれて負けてしまうことも多い。
飛行形態への変形も可能で、強さとしてはだいたい強ランク。

出場大会

こぜに氏製
BK氏AI
JosipKnezovicz氏製(+Hedorah+)

出演ストーリー

暴君の嫁探し(非戦闘、チョコレートの化身)
仮面ライダーMIOMEGA(番外編2、カレーの怨念)

その他

ワラキア_ex布教動画(デフォルトAI、Part152)
ブリジットと遊撃の旅(BK氏AI、part336)