スエゾー

「不気味に思う人もいるかもしれないが頭が良く人間くさい表情を見せるので人気がある」

テクモ(現・コーエーテクモゲームス)より発売された、
CDを読み込ませてモンスターを誕生させ、育成して戦わせるというシステムで注目を浴びたSLG『モンスターファーム』シリーズに登場する純血モンスター。
手足の無い大きな一つ目と口だけの胴体に尻尾が生えたような奇妙な姿のモンスターで、
PSで発売された『初代』以降のシリーズ作全てに登場しているシリーズの名物モンスター。性格は不真面目でやや育てにくい。
技には大きく口を開けて相手を飲み込んだり舌で舐めたり目から熱光線を出したり、
ツバを吐いたり(ツバという表現がマズかったのか『3』以降は水鉄砲に変更されていた…のだが、現在は再びツバに戻っている)、
歌ったりとユーモラスなものが多い。
他にもテレポートサイコキネシステレパシー等の超能力も使いこなす
『2』における全技モーション動画


原作での性能

能力成長は賢さが高くライフが低いものになっており、上記の通り不真面目なのに加え、やや短命。
バトルにおいては目立った高威力の技は少ないがどの技もガッツ(戦闘中の行動コスト)ダウンを誘発するのでこれにより相手を妨害する事が可能。
ただ、ガッツダウン狙いの技は少し性能が悪く、封殺するにはスエゾー自身のガッツ回復速度があまり高くないため、この路線ではそこまで強くはない。
それでもダメージを狙える技にも少なくないガッツダウンが付いているため、逆転を許さない一撃を狙えるのは強みの一つ。

特に『初代』では大ダメージ技のベロビンタの性能が調整ミスを疑うレベルで高い。
そして基本技の性能も悪いわけではないため、特にオート戦においては非常に優秀であり、
移植版のオート戦大会の一つではベスト8中3体がスエゾー種(派生種のピンキー。ポニーヒロアカ心肺停止させるモンスターとは無関係)だったほど。
続く『2』でも初期技のモーションが非常に短い=連打しやすい上に高性能という強みがあるが、いずれもそれ以外はそこそこどまり。
強力だった『初代』も、ベロビンタが上がりやすい賢さではなく、力依存の技であるなど、
意図して「強いモンスター」ではなく、「個性的なモンスター」として作られているように取れる。

初代では年齢の若いうちには頭の両横にエラが付いており、日が経つにつれ小さくなるなど成長の度合いが目に見えるようになっていたが、
『2』では容量の都合からか初めからエラのないまま誕生している。
派生種のツノマル(サブはライガー)にも角が無くなってしまい、角が無いのにツノマルとはこれ如何に。
反面『3』の派生種ではウサギのミミサメのひれが生えたものもいた。『4』ではガンバ(サブはハム)にもウサミミが生えた。初代ではだったけどな!
ガンバならネズミのミミじゃないのか
作品毎に目の色が変わっており、『2』までは金色、『3』では蒼、『4』以降はやや黄緑がかっている。

『2』では一番レアモンの数が多い種族で、特典CD関連の金銀銅の色のついた豪華な見栄えのものに、
初代のディスクからは、全国大会でのタイムアタック用のスエゾーをモチーフにした「すえきすえぞー」などがいる。
このすえきすえぞー、初期値合計が二位と比べて3倍以上高く、初めからライフ、丈夫さがカンストしている代わりに、
寿命が二位と比べて1/250というか1週しか生きられない完全に使いきり扱いの哀しいモンスターとなっている。
元の「すえき すえぞう」がサンドバッグだからって……。
すえきすえぞー同士を合体させてちょっと強めの純正スエゾーを作ったり、ランクに関係なく参加できるF級大会で賞金・賞品稼ぎに出すのが有効な使い方。
また、モンスター死亡イベントを起こさないと育成できない種族のモンスターもいるため、気兼ねなく死なせられる生贄として使われる事も。あんまりだ……。
移植版では「俺の屍を越えてゆけ」「明日があるさ」「フリージア」「みんなでワイワイ!スペランカー等再生できるCDが増えている。
チョイスの理由は説明するまでもあるまい…

スエゾーがサブとなるモンスターはスエゾー同様賢さが高くライフ適正が低くなる。
体色も黄色メインの、特に瞳に特徴のあるモンスターとなり、瞳の数が平然と増えたり減ったりする。
まばたきのモーションもこの増減した瞳にちゃんと対応しているのは芸が細かい。
『2』では一番成長タイプとしては不利とされる「早熟」タイプになるため、スエゾー同様育てにくいものが多い。

『初代』ではスエゾーを愛するあまり、超能力で自らをスエゾーに近い姿に作り替えたという設定の「スエゾーマニア」が存在する。

+ アニメにおける活躍
アニメ『モンスターファーム』の第1作、2作共にレギュラーとなっている。
アニメの世界観ではモンスターは全て人間の言葉をしゃべる(一部例外もある)ため、スエゾーも例外ではなく、関西弁を喋る。
CVは 高木渉 氏。

アニメ版における世界の悪役「ムー」に仕える四天王、「ナーガ」によって故郷を滅ぼされ、
共に生き残った人間の少女「ホリィ」と共に世界を救うとされる「ヒノトリ」の行方を追って旅を続けている。
チャームポイントは背負っている風呂敷包み。

性格はお調子者で、この作品におけるギャグ担当。
主に戦闘面よりは双眼鏡並みの視力を駆使した町や敵の発見などの旅の補助的な役割が大きい。
ゴーレムが仲間になってからは上に投げてもらう事でさらに遠くを確認できるようになったが、
落下の際ちょくちょくゴーレムがキャッチに失敗するため地面にめり込む等ろくな目にあっていない。
しばらくは技に超能力系統のものが多いスエゾー種でありながら、一切そういった技を使わず、
戦闘時はベロビンタなどの肉弾戦で戦っていた。そのため人間のゲンキより活躍できず影が薄くなりがちだった。
+ その真相は
その事を問い詰められた時に、使っていなかったのでなく、使えなかった事が判明した。
そのため、かつての仲間内のスエゾー種達からは落ちこぼれ扱いされていた事もわかり、
使いこなせるように特訓した末に、第二期では短距離ながらテレポートを使っており(非戦闘時)、ある程度までは使えるようになったようだ。
第一期でもナーガ戦の間だけは怒りから一時的にテレポートを使いこなせている。

その他、アニメ内で登場したスエゾー種には、
主人公ゲンキが現実世界の大会で優勝した際に使用していたモンスター、
上記のスエゾーの慕っていたモンスター(故人)としてピンキー、
客引きとして美人モンスター(という設定らしい)のエステシャン、
海賊団を率いる名古屋弁のツノマル船長、その手下のイワゾーなどが存在する。
ちなみにこのツノマル船長のCVはつボイノリオ氏で、
後の『』ではバンパイア、『カービィ』ではコックナゴヤ(コックカワサキの兄弟弟子でアニメ版のみのオリジナルキャラ)を演じ、
いずれも名古屋弁で喋るキャラクターとなっている。
中部日本放送製作の土曜朝のアニメのお約束的ゲストキャラの第一弾とも言える。

+ 外部出演
『モンスターファーム』と同じテクモの『影牢』シリーズにもゲスト出演している。

初出は『影牢 ~刻命館 真章~』の隠しトラップ。
壁で反射し、磁力に吸い寄せられる「アイアンボール」というトラップと同じ特性だが、威力はその比ではなく、全トラップ中最高威力の150
(2番目に高いのはボルトロックの100)。
摩擦が掛からない特性があり、一度転がると誰かに当たるか20回反射するまでどんなに減速しようと等速で転がり続ける。
あと、このトラップのみ全職業が耐性を持っているため、普通に頭上に落として使うと必ず投げ返される
(相手が女性やヨボヨボの老人、子供であっても)。
これで同士討ちを狙う事も可能で、病気の子供を母親の手でトドメを刺させる(またはその逆)という外道な事もやれる。
余談だが『MF2』でこのゲームを円盤石再生するとナーガ種のレアモン「トキビト」を入手できる。なぜピクシー種にしなかった
ペットショップ・みれにあ(スエゾーの超威力は7:10辺りから)

その後のシリーズには長らく登場していなかったが、『影牢 ~もう1人のプリンセス~』にて久々に復活。
隠しトラップではなくなっており威力も70と大幅に下がっている(それでもスパイクボールと並んで全トラップ中最高威力)。
無駄に弾力性があり、平らな場所に落としてそのままにしておくとその場でバウンドする。
敵を部屋の隅に追いやり、そこに落とすとそのバウンドする特性で何度もヒットすると言う珍事が起きる。


MUGENにおけるスエゾー

『モンスターファーム』のスエゾーを元にチャド氏(現・ますけんぷくん氏)が製作した手描きキャラクターが存在する。
ユーモラスな外見といい、独特な技といい、再現率は高い。
カラー変更でスエゾー種の他のモンスター風にする事もできる。
上記の「すえきすえぞー」も(擬似的にだが)使用可能。

通常技必殺技はパワーゲージを消費する代わりにゲージが自然回復する仕様で、
これは原作におけるガッツ(ゲージ)を消費して攻撃するシステムを模した原作再現になっている。
必殺技は優秀なものが揃っているが、ゲージが無いと小技を単発で出していくしかない。
ただ溜まってしまえば強力なコンボで一気に試合をひっくり返せるだけの性能はある。
スエゾーの力を引き出せるか否かはゲージ管理が重要なカギになるだろう。
なお、ライフが大幅に減るとランダムで「底力」が発動する事がある。底力効果中は攻撃力が2倍になる。

また、同製作者により『モンスターファーム』の「モノリス」、「ゲル」、「ラクガキ」、「ゴーレム」も公開されている。

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2023年05月28日 21:41