ラッキー


分類:たまごポケモン
タイプ:ノーマル
高さ:1.1m
重さ:34.6kg
特性:しぜんかいふく(戦闘が終了すると状態異常が回復する)
   てんのめぐみ(追加効果の出やすさが2倍になる)   
隠れ特性:いやしのこころ(ターン終了時たまに自分以外の味方の状態異常が回復する)

タマゴは えいようまんてんで あじも ばつぐん。
こうきゅうな しょくざいとして あつかわれる。

+ 担当声優
飯塚雅弓
1997年アニメ版、『スマブラ』シリーズ、『ポケモンチャンネル~ピカチュウといっしょ!~』
真山亜子
1997年アニメ版
伊東みやこ
アニポケ(タケシの手持ち)
豊口めぐみ
『ダイヤモンド&パール』
西村ちなみ
『ダイヤモンド&パール』(モミの手持ち)
クリスタル・ケイ
『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』
こおろぎさとみ
『ポケモンジェネレーションズ』(モミの手持ち)

任天堂の育成RPG『ポケットモンスター』シリーズに登場するポケモンの一匹。第1世代から登場している古株である。
ピンク色の丸い体が特徴的であり、おなかの袋にカンガルーの如く自分の卵を入れている。
生息数が少ない事から、「ゲットできたトレーナーは幸福になる」などと言われている。
その為か、サファリゾーンでの捕獲難易度はケンタロスやガルーラ等に並んでトップクラス
もちろんヘルバウッ…なっ!練習嫌いのプロレスラーこっちの卵とは無関係。
海外版での名称は「Chansey」、恐らくチャンス(Chance)とかけた命名なのだろう。

+ その他作品におけるラッキー
大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにおいては、『DX』ではモンスターボールから出るサポートキャラとして、
初代と『SP』ではステージ「ヤマブキシティ」にもやくもの(ステージギミック)として登場している。
前者はボールから出ると「タマゴうみ」で、連続してタマゴを生み出す。
産んだタマゴはアイテムが入っている物と爆発する物がある他、食べられるタマゴも混ざっておりダメージを回復できる。
原作の「防御力が低い」という扱いのためか、スマッシュ等の強攻撃を当てると吹っ飛ばす事ができる。
後者も「タマゴうみ」でタマゴを生み出す他、ラッキー本体に直接触れると蓄積%をわずかに回復する事ができる。こちらも吹っ飛ばし可能。

携帯アプリ『Pokemon GO』にも登場。
体力は全種類中1位で攻撃力は最下位防御は下から二番目
覚える技では威力120の「はかいこうせん」が最強のダメージソースだが、ラッキー自身の火力が低い事と、
ノーマルタイプの技が有効なタイプが存在しない事もあって、使用頻度は皆無。
他にはエスパータイプの「しねんのずつき」や「サイコキネシス」も覚えるが、
かくとうタイプの対策として使うくらいならエスパータイプのポケモンを出す方が賢明だろう。
野生での出現率は低めで、一時期は東京ディズニーランド内でラッキーの巣が確認された事もあった(現在はラッキーの巣は無い)。
また、5km歩くと孵化する卵から生まれる事もある。
当初時点ではハピナスには進化できなかったが、第二世代が実装された2017年2月以降はラッキーのアメ50個で進化できる。
ハピナスは打って変わって防御がトップクラスなので、ジムに配置しての防衛にピッタリの主力にのし上がれる。アメをしっかり集めて進化させたい。

カードではHPが平均して100前後と高く、特に第1弾のカードのコインを投げて表なら次の相手の番に受けるダメージが0になる「まるまる」が、
運が絡むもののダメージを無効化できるため、これを利用してターンを稼ぎつつベンチのポケモンを育てる戦術が強力で、
ポケモンセンターやダメージカウンターを動かせる第1弾フーディンなどとのコンボが有名だった。
運次第とはいえ倒すのが非常に困難であったため、その後のラッキー及びハピナスのカードはダメージ無効はほぼ持たず、
回復は状態異常限定or1回限定、回復にエネルギーをトラッシュするなどの制限や確定コストが課されている。

+ メディアミックスでの活躍
アニメでも登場回数は多く、各地のポケモンセンターで助手として働いている。
警察犬代わりのガーディやゼニガメ及びその進化形の消防隊など、
人間のサポートとして労働するポケモンはこの世界では珍しくないが、それらの内でも比較的よく見る方である。
反面、バトルとして戦う事は少なく、サトシと戦ったのも一度きりだった。
そして、アニメでのラッキー系統はゲームの種族値に似合わず力持ちだったりする、特にタケシのピンプク。

漫画作品では、コイキングネタが有名な4コママンガ劇場の藤凪かおる氏の主要ポケモンとして登場している。
このラッキーは釣りが下手なご主人のレッドにしばしば突っ込みを入れる役目であり、その時はやたら目付きが悪い。
因みに公式設定では1.1mだが、氏のラッキーはやたら小さく描かれており、
レッドの頭に乗っている事もあるため(このシーンは普段以上に小さかったが)、20~40㎝程度だと思われる。
当時は資料がドット絵のみで性別の概念が無かったため、一人称がボク黄色の肌と緑の耳という一風変わった存在でもあった。
ただし、これは初登場の2巻のみで3巻から資料が手に入ったためかゲーム同様のカラーリングになった
(これに限らず、氏のポケモンの描写はリアルなものが多かったりで異彩を放っていたが)。
奇しくも『金・銀』以降に実装された色違いラッキーのカラーリングは上記のものとそっくりになっている。
スタッフが上記の4コマを見て逆輸入したようにしか見えないほどに酷似しているのだが、
藤凪氏曰く「未だによく同じ事を聞かれるが全くの偶然」との事。
当時の色違いポケモンの配色は、容量削減のためにほぼ全て元の配色のカラーパレットを横にズラす事で作られていたため、
スタッフ自身にすら狙った配色の色違いは作れなかったという事情があり、奇跡的な一致だったのだと思われる。


原作中の性能

HP: 250
攻撃: 5
防御: 5
特攻: 35
特防: 105
素早さ: 50

性能は、とにかく極端。
全ポケモン中2位(進化形のハピナスが登場する前は1位)のHPに対し、攻撃・防御はとても低い(あのコイキングよりも低い)というもの。
どれくらいこのHPがぶっちぎりだったのかと言うと、第1世代当時の公式ガイドブックに各種ポケモンのステータスを表示してあるものがあったのだが、
基本的に「正五角形の各頂点をそのステータスが最大のポケモンの数値にして、他がその何割に当たるのか」という表示なのに、
前書き部分で「ラッキーはHPが高すぎるためはみ出してしまいました、基準はカビゴンのものです」と断られるほど
(カビゴンは当時第2位のHPを持つポケモンだった。
 現在ではラッキーのすぐ下に続くのがアクジキング(223)、ジガルデパーフェクトフォルム(216)、レジドラゴ(200)と、
 種族値200以上も増えているなどしてかなり引き離されている)。
素早さや特攻も低く、辛うじて特防だけは平均以上である。
MUGENで言うなら「LIFEが100000、DEFが1(ATKは平均の100だが)」みたいなポケモン。
このピーキーな性能と、貴重な回復技である「タマゴうみ」を覚えてくれる事から、
「どくどく」「ちいさくなる」「タマゴうみ」の持久戦型が流行し、
敢えて相手の物理攻撃を喰らって「カウンター」でオーバーキルを狙うロマン型も見られた。
また、初代では特攻・特防の区別が無く「特殊」で統一されていたので、アタッカー型も別にゲテモノというわけではなかった。

だが、続編の『金・銀・クリスタル』から、毒が効かない「はがね」タイプが登場し、そこまで外道な性能でもなくなった。
……が、同時にラッキーの進化系としてハピナスが登場。
特防がさらに伸びるようになったため、特殊技に対する壁要員として重宝されるように。
特攻もそこそこ伸びるようになるので、攻撃技で攻めるスタイルも検討できるようになった。
そしてそのしぶとさから、物理技を使わない相手を「ハピで止まります」の一言で一蹴するネタが生まれるのであった。

極めて低かった攻撃と防御の種族値も進化によって2倍(5から10)にまで上昇する。
たかが5と侮るなかれ、こと防御の方に関しては体力値が鬼のように高いので、
性格や努力値によるプラスも含めれば、実質的な物理防御力も並以上になってしまう。
具体的にはHP種族値100、防御種族値90のポケモンのHPのみに努力値を振ったのと同じぐらいになる。
ただし、長所である特防に補正を割けなくなってしまうので、対応できる特殊アタッカーの数も減ってしまう
(とはいえ、特防面に関しては無補正でも十二分に硬い)。

『ブラック・ホワイト』では進化するポケモンの防御と特防を1.5倍にする「しんかのきせき」という道具の登場により、
ハピナス以上の耐久力を手に入れた(道具が固定されてしまう、火力には期待できないなど弱点も多いが)。

ただし、同作から自分の特攻と相手の防御でダメージを計算する「サイコショック」という技も登場したため、
特殊型のポケモンから思わぬダメージを受ける可能性も出てきた。
さらにミュウツーが専用技でありサイコショックの上位互換でもある「サイコブレイク」を習得したため、
しんかのきせきを持っていても止めるのが困難になっている。
もっとも、ミュウツー自体が禁止級伝説なので大会で対面する事はそうそう無いだろうが。
また、第6世代に当たる『X・Y』において回避率を上げるはずの「ちいさくなる」を使用した場合、
必中判定+攻撃力2倍になる技が幾つか増えたお陰でおいそれと積めなくなってしまった。
特性の一つ「するどいめ」も「ちいさくなる」を使用した場合必中判定に変化…と回避型には少し厳しい。

肝心の各作品の入手条件は上述の設定に違わず、初出の『赤・緑』ではサファリゾーンで極稀に出現し、捕まえにくく、かつすぐ逃げるという鬼仕様だった。
オリジナル版ではハナダの洞窟にも出現していたが、リメイク版の第三世代『ファイアレッド・リーフグリーン』ではそこも削除されてしまい、
第三世代ではかなり入手しづらくなっている。世代が進むごとに普通の草むらで出現したり、進化前のタマゴがもらえたりするなど、
条件は緩和されているが、それでも一般ポケモンの中では捕まえづらい部類に入っている。
捕獲率の低さの事例(13:25~)

『LEGENDS アルセウス』でも近付くと逃げるため捕獲は難しい。
しかし、主人公が負傷していると図鑑の解説通り自発的に近付いてきて救護活動を行う。進化形のハピナスも性質は同じ。

ちなみにこのラッキー、倒した際に得られる経験値がかなり多い。
そのためラッキーやハピナス、そして『ダイヤモンド・パール』で初登場の進化前にあたるピンプクを繰り出すトレーナーが居た場合は、
しばしばレベル上げに利用される。
極端に尖った性能である事も合わせて、その立場はどこぞの逃げ足の糞速い金属スライムを思わせる
(向こうは「低HP・高防御」なのでこちらと真逆になるが)。
とはいえ、ゲーム中でも繰り出してくるトレーナーはかなり少ないのだが。
『ブラック・ホワイト』では、揺れる草むらに頻繁に出てくるタブンネがこの役回りを引き継いでいる。多分ね


MUGENにおけるラッキー

Claymizer氏によるものが海外サイト「Infinity Mugen Team」で代理公開されている。
ただし、ディスプレイネームは海外名である「Chansey」である。
原作RPGでHPが非常に高かったように、このラッキーも体力値が1500と非常に高い。

技はあまり多くないが、タマゴを使ったものが多く、投げ付ける「タマゴばくだん」、突進する「タマゴのり」などが使える。
超必殺技「はんじゅくたまご」は自分のHPを回復する技で、何か行動したりダメージを受けたりするまでいくらでも回復するという強力なものである。
ガード時は巨大なタマゴを使い、攻撃を受けるとヒビが入る等、芸が細かい。
程度の強さを持つAIがデフォルトで搭載されている。

出場大会



最終更新:2024年03月24日 03:49