ナズーリン


「残念だが、ネズミを甘く見ていると死ぬよ」

『東方Project』の登場キャラクター。初出は『東方星蓮船』の1面ボス兼5面中ボスとしての登場。
種族は妖怪ネズミ。*1「探し物を探し当てる程度の能力」を持つ生粋のダウザー。
5面ボス・寅丸星の部下でもある。二つ名は「ダウザーの小さな大将」。専用BGMは「小さな小さな賢将」。

二つ名のダウザーとはダウジング(地下水や貴金属の鉱脈などを棒や振り子を使い探す技術)を行う人のこと。
鳳凰拳の伝承者グリーディアに住む巨竜も関係ない。
彼女の場合は無数の野鼠を操り、探し物を見つけるとか。両手に持っている端にEWSN(東西南北の頭文字)を
模ったダウジングロッドや首に掛けてある振り子(ペンデュラム)も使うようである。
使役される鼠たちは食欲旺盛で人肉を好む他、探し物が食べ物だと手元に来る前に食べてしまう。

+詳細な原作設定
二人称は「君」で、どことなく気取った中性的な口調が特徴。
1面ボスという役割の割には中々知的な(なおかつ慇懃無礼な)喋り方をする。
口調のためかボーイッシュな印象だが、あくまで一人称は「私」
妙に上から目線で、人を小馬鹿にした発言が多いが、テーマ曲の「小さな小さな賢将」通り、相応の知性を持っている。
狡猾な性格で、相手に勝てないと悟るとさっさと逃げ出す。
実際、魔理沙と戦ったときには撃破後の魔理沙のセリフから、
(仕事を優先していたこともあったが)自機たちに隙ができた途端に姿を晦ましてしまったと思われる。

聖白蓮の復活の為に必要な『飛倉の破片』と呼ばれる飛宝を探しており、反応を追ってみたら自機トリオと遭遇した。
この時のナズーリンは自分のダウジングが主人公勢に反応していると勘違いしていたようだが、
後に彼女たちが道中で手に入れた飛宝に反応していたことがわかる。
なお、ナズーリンと雲居一輪の台詞から飛宝の捜索自体は芳しくなかったことが窺える。

1面ボスでありながら性格から知能まで隙が無く、星蓮船での重要な役でもあるところから
体験版をプレイした者たちの中には彼女が何らかの形で再登場するのではないかと予想する者もいた。
そんな一部の方々の予想は見事的中し、5面中ボスとして再登場。特に予想してなかった人は大いに驚いたとか。
おまけに、再登場に伴い追加された新たな立ち絵が異常に可愛いと大評判。
ZUNが本気を出した!*2」というある意味失礼なほめ言葉も。

なお、Win版以降で他に立ち絵が2種類あるキャラクターは『妖々夢』の妖夢、『永夜抄』の慧音の2人だけである。

飛宝捜索の裏でこっそり探していた『毘沙門天の宝塔』の力を試すついでに戦い、その後は無事に星に宝塔を届けている。
また、5面でのやり取りから1面での撃破後も飛宝捜索を続けていたことが伺える。

ちなみに宝塔は古道具屋で発見したんだとか。
幻想郷で古道具屋といえば香霖堂が思い浮かぶ人が多いかもしれないが、
『東方Project』で幻想郷に他の古道具屋がないとは言われたことはなく、誰もそのことについて言及していないので
今の時点では宝塔があったのが香霖堂かどうかは定かではない。
なお、宝塔を買い取ったときの値に関して、ナズーリンは「随分と吹っ掛けられた」と言っている。
ちなみに霖之助は妖夢に対して似たようなことをした前科があるのも宝塔を件の古道具屋が香霖堂と思わせる理由の一つになっている。
この宝塔無くて白蓮の復活は成らなかったため、星蓮船のストーリーにおけるナズーリンの果たした役割は大きい。

+ナズーリンの正体
その正体は毘沙門天直属の手下。毘沙門天の代理として信仰を集める星の監視役(名目上は部下)を任されている。
白蓮が封印され、星のいた寺が寂れに寂れても、数百年間部下として彼女の側に留まっていた。
宝塔を失くした星は恥ずかしくて誰にも言えず、ナズーリンにしか打ち明けられなかった事から
星の彼女に対する信頼は厚いのだとわかる。
でも結果として、ナズーリンは恥ずかしい秘密を主人公勢にあっさりバラしてしまったわけだが。
星の仲間の一輪や村紗水蜜は作中の発言からもナズーリンのもう一つの仕事について知らなかったようなので、
一応、身内にはバラしていない事にはなるのだが…。狡猾キャラならばご主人に対するささやかな嫌がらせなのか。
とは言え、ナズーリンも本人のいない前でも星を「ご主人様」と呼んでおり、内心は不明だが宝塔を探し出した事も含め、
星を敬っていることがわかる。

テーマ曲からも分かる様に体格は小柄だが、設定から年齢は千歳を超えていると思われる。
それどころか、設定と併せて考えると、薬師如来配下の十二神将筆頭(要するに神)金比羅大将である疑惑もある。
二つ名でも「賢将」「大将」と「将」であることを強調されている(鼠を率いるリーダーの意味合いもあるだろうが)。
下手をすると星蓮船に登場したうちで最も霊格が高いキャラの可能性すらある。
2面ボス=通りすがりの妖怪、3・4面ボス=6面ボス復活に奔走する妖怪、
 5面ボス=同じ夜叉族である毘沙門天の弟子の妖怪、6面ボス=上司を信仰する元人間、
 EXボス=異変を傍観&こっそり干渉する妖怪)
ただ、これはあくまで推測であり、公式に金比羅であると言われているわけではない。
まあ、6ボスの白蓮が帰依する毘沙門天代理である5ボスの星を、弟子入り当初から毘沙門天配下として監視している時点で
1ボスには過ぎた大物感があるのだが。
ちなみに、金比羅の原型であるクンビーラ神は毘沙門天の元の姿であるクベーラ神と響きが似ているため、
同じ神だと誤解される事がよくある。

ちなみになぜこんな少々ややこしい事になったかというと、元々「中国では毘沙門天の使いは鼠」であり、
「日本では聖徳太子の伝説にちなんで虎が毘沙門天の使いとされた」からである。
それらをZUN氏が混ぜ、普段は鼠は虎の部下(見た目のイメージとかで)だけど実際は同格、としたのだろう。
そこ「じゃあ、日本の毘沙門天本来の使いである百足は?」とか言わない。さらにややこしくなるから。

前作『東方地霊殿』の6面ボス・霊烏路空が「6面ボス=カリスマ」の定番を壊したボスなら、
ナズーリンは「1面ボス=話の本筋に絡まない」を破ったボスと言える。
一応旧作の『東方封魔禄』で1面ボス→後に再登場という境遇では里香がいる。
彼女はEXボスを成し遂げたボスではあるが、ナズーリンのように本筋にはあまり絡んではこない。

+ネズミを甘く見ていると…
作中ではネズミというだけで主人公達に馬鹿にされている。
しかしネズミは立派な害獣でもあり、14世紀のヨーロッパではネズミを媒介とした黒死病が流行、
全人口の3割を死に追いやったということもあった。
大本の保菌者はノミだし、媒介になったネズミも死ぬんだけどね

ちなみに、彼女の名前をアルファベットで綴るとNazrinとなるが、
イスラム圏で広く使われる女性名にナズリン(Nazrin)というものがある。
ペルシャ語で「野ばら」を意味する「ナスリーン(نسرين)」に由来する名前で、
言語により Nasrin、Nazrin、Nesrin など、色々に綴られる。

『ダブルスポイラー~東方文花帖』では1ボスながらレベル7の敵として登場。
棒符「ナズーリンロッド」・財宝「ゴールドラッシュ」では地面に埋まっていた古銭や金塊を発掘するなど、
ダウザーとしての高い腕前を発揮、最初は「不衛生」「実験動物」などと馬鹿にしていた天狗も、
それを見て「鼠の認識も改めなければ」と感心するほど。相変わらず強かな性格をしているようである。
一方、ご主人様はハラペコ扱いをされていた。

書籍『東方求聞口授』によれば普段は呼ばれたとき以外は命蓮寺には居らず、無縁塚に掘っ立て小屋を建てて住んでいるようだ。
頼めば失せ物探しも引き受けてくれるが「実は小心者なので、舐められないよう脅迫するぐらい強気に交渉したほうがいい」というように、
今までのしたたか者なイメージとはやや違った印象の性格が記述されている。
まあスパイや冒険家には臆病さも大事とは言うが…。

+二次創作での扱い
ファンからの呼称は「なずりん」「同志ナズーリン」「ネズーミン」 夢の国のアレ」「○○ーリン」 「賢将」等。
二番目の呼称については名前が ロシア人 っぽいからだろうか。
作中でも毘沙門天のスパイをしているからだろうか。スレスレなネタばかりである(後述)。
今までの1面ボスとは一線を画した優秀かつ大物な設定、実質一度も撃墜されず任務を完遂した立ち回りから、
1面屈指のカリスマボスと言われている。
1面ボスであることから体験版のCD-ROMにナズーリンの立ち絵が描かれていたが、
ネズミということであって初っ端から猫のキャラクターである火焔猫燐に命を狙われているネタが出ていた。
しかし、ナズーリンの実態がわかって以来立場が逆転されている描写も見られるなど、まさにトムとジェリーな関係である。

カップリングでは上司である星と一緒にいることが多く、また小屋ではなく住み込みが多い。
また「古道具屋」の絡みから霖之助との絡みも存在する。
二次創作でうっかりな一面を強調される彼女を陰から支える縁の下の力持ちな扱いのほか、
ドジっ子な上司に萌えているなんてものもあったりする。うっかり上司のフォローに逐一回る苦労人(?)な面も。
「ばっかみたいだね、君は」(某ネコ型ロボットの台詞と掛けて「君は実に馬鹿だな」と使われる事も)
などの発言から伺える尊大で皮肉めいた態度、二次でヘタレ気味な上司との対比から、
人をおちょくるのが得意なSキャラとして扱われる事も。
星に対してもタメ口を聞き、主を主とも思っていない態度を取る事もしばしば。
(なんだかんだで根底では信頼関係で繋がっているパターンが多いが)
でもどちらかと言えば彼女主導でご主人様とキャッキャウフフしてる方が多い。
仮にも神様の使いが不謹慎だって?こまけぇこたぁいいんだよ!
ニコニコ的にはご主人様と第三者を巡ってドロドロの愛憎劇を繰り広げたりもしてるが。
前述にある「実は小心者」の他に「毘沙門天の後ろ盾があるから尊大な態度をとっている」という求聞口授の記述から
シオニー・レジス並みの小物キャラというネタも見かけるようになった。

あと、やはり多いのが某夢の国に生息する世界で一番有名なネズミネタ……
……もちろん、節度を持って使わないとリアルで大変なことになるかもしれないので注意すること。
また、こういったネタも不快に思う人がいるので(これはどのキャラの二次ネタにもいえることだが)
なるべく空気を読んで使ってほしい。

他にネズミということでチーズに目がなかったり、 そんな餌で私が釣られナズー!
…まぁ、作中ではナズーリンは「私の小ネズミは人肉を好むから、
チーズなんて赤色の薄い食べ物を食べてらんないんだとさ」と、些かチーズを馬鹿にした態度を取っており、
別段特別に好きな食べ物ではないようではある。実際のネズミもチーズのような匂いのきつい食べ物は好まないらしいし。

また、探し物を見つける能力とそのキャラクターから探偵キャラで描かれたりすることもある。

通り名や曲名でやたら「小さい」が強調されてるのでおそらく身長や戦闘力も(ry
カゴの中のネズミの体長を大きいネズミサイズの20cmとするとナズーリンの身長は146cmになるらしい。
これは小学校5年生女子の平均身長であり、やはり小柄。
+第七回東方キャラ人気投票では
なんと初登場25位であり、1面ボストップの位置に立つという快挙をなした。 とはえらい違いである。
5面中ボスを兼任したり1面ボスなのに意外な正体がチュー目されたのだろう。
それと一面道中曲が、全項目で300曲以上ある中で27位とかなりの健闘である。 ネズミを甘く見てると抜くよ


MUGENでのナズーリン

岡崎夢美を製作した.DAT氏により製作されたものが公開されている。
ドット絵はオオバコ氏のチルノを改変したものをメインに天沢郁未射命丸文などのパーツが加えられている模様。
原作のようにダウジングロッドで攻撃、ペンデュラムで防御をしている。
更にダウジングがトンファーに似ているというネタから、所謂トンファーキックも可能。ドゴォォォ!
火力の低さ防御力の低さをスピードとコンボで補いつつ、立ち回りでは刺し合いを重視するキャラになっている。

2009年11月21日時点のバージョンは「体験版バージョン0.5」。
簡易ながらもAIが組み込まれており、中々の強さを見せる。


出場大会

更新停止中

出演ストーリー



「さてと、人間よ
  私は仕事があるのでこの辺で」


*1
『星蓮船』のスクリーンショットが公開されたとき、その中には彼女が写っているものもあった。
ロッドを交差させる形で構えていたことやネズミ耳がお団子ヘアやアクセサリなどに見えたことから、
「ダウジング用のロッドを持ったネズミの妖怪」と初見でわかった者は中々おらず、
ナズーリンの種族に関してもカマイタチや妖怪カマキリなどの様々な推測が飛び交った。
ともあれ、「1面ボス・ネズミ・小柄」といった一見の弱そうなイメージと、その内面のギャップに驚いたファンは多いようだ。

*2
ZUN氏は東方のシステムからBGM、シナリオは勿論キャラ絵も一人で仕上げているが、
氏曰く「絵を描くのは余り好きじゃないし、我ながら上手くない。しかし他人に書いてもらうにしても
まず自分で描かなくてはいけないから、それなら全部自分でやったほうが早い」とのこと。
自負する辺り、その絵はいわゆる一般受けする萌え絵とは一線を駕しており、安定もしていない。
(自機として毎度出演してきた霊夢と魔理沙は影響を特に大きく受けている。風神録霊夢は肌の色、…これは、まるで…!!
 しかしEDの絵柄は比較的安定しているとの評価もあり、作風ごとにタッチを変えてるのではとの見方をされることもある)
だが東方ファンらは「その素朴さ、同人らしさが良い」と良く評する。
(一応、ファン全てというわけでもなく萃や緋のalphesイラストや書籍・漫画作品の絵の方がやっぱり…というファンも多いので悪しからず)
それに「デザイン自体は一流」という意見も多く、それ故に二次創作などが盛んであると言える。