ガルカーサ


O ancient wyrm,
enshroudedin a blazing Aura...
The flames shall unleash
the fury of Hell.

     Worth of the Card

GENOCIDE


「大地の深淵より、竜は目醒めん・・・
 紅蓮の狂炎よ、我の血潮となれ!
 この技を以て貴様を討つ!」

株式会社STINGがGBA(後にPSPへの移植もされた)にて発売したファンタジー・タクティカルRPG『ユグドラ・ユニオン』に登場するボスキャラクター。
PSP版での声優は真・三國無双シリーズの甘寧や『ジョジョの奇妙な冒険5部ゲーフーゴ1部ゲーのストレイツォなどを演じた 三浦祥朗 氏。

新生ブロンキア帝国の皇帝であり、「焔帝」の異名を持つ。
20という若年にありながら先帝を武力によって廃してファンタジニア王国に侵略戦争を仕掛け、第31代国王オルディーンを殺害、王都パルティナを占領した。
本作の物語は彼に占領されたパルティナより南方に逃れた王女ユグドラが「盗賊王」ミラノと出会う所から始まる。
先帝の排除・王国や教会領への侵略・後述の部下殺しなどの蛮行が目立つが、
直属の配下の皇騎兵達、彼の異母妹であるエミリオを筆頭とした帝国の五大将軍「五頭竜将」の面々、
そして帝国の領民達にも慕われており、暴君という訳ではないらしい。
この二面性や、彼が如何にして先帝を廃したかは、前日譚である『ブレイズ・ユニオン』において明らかになる。

その身体にはブロンガと呼ばれる魔竜の血が眠っており、彼の髪が燃えるような真紅に染まっているのもブロンガの血が関係している。
専用カード「ジェノサイド」は発動時の台詞から考慮するに魔竜の血を一時的に活性化させているもののようだ。
ファンタジニア王国に侵略戦争を仕掛けたのもユグドラを利用し魔竜ブロンガの力を覚醒させるためらしい。
え?カツラで変装してた影武者もジェノサイドを使ってたって?Smallな事はNo thank you!
ちなみにこの影武者、倒した際のやられイラストが妙に可愛らしいと評判。
気になる方は原作をやってみよう!

ガルカーサの名前そのものはゲーム序盤より出てくるものの、
実際に相見える事となるのは中盤に差し掛かるChapter3「パルティナ電撃戦」のBattleField17「南パルティナ」にて。
初登場時からその異名に恥じぬ高い能力値と強力な武器相性(後述)を誇り、このマップは本ゲームで最初に突き当たる壁とされている
(というか、それまでの味方キャラの育て方によっては詰む。リトライすれば能力は下がるのでクリアは可能だが…)。
その後もガレオン監獄や聖メリアータ教会領など、皇帝の癖に前線に出てユグドラ達の行く先々で何度も立ち塞がり、
幾度にも渡って王国軍(とプレイヤー)を苦しめた。

+ 焔帝ガルカーサが誕生するまで(『ブレイズ・ユニオン』の重大なネタバレ注意)
その正体は『ブレイズ・ユニオン』の主人公、ガーロット。
ブロンキア帝国の貧民街で生まれ育った自らの境遇から、「世の中の理不尽を無くす」という目標を掲げて幼馴染3人と旗揚げし義賊を名乗る。
後に貴族ヴェルマンに見出され、私兵団グラムブレイズの団長として腐敗した帝国を変えるために戦っていく。
だが、正史ルートでは信頼していたヴェルマンの裏切りと幼馴染の死によって自らの無力を痛感し、力を求めるようになっていく。
自分に魔竜ブロンガの血が濃く流れている事を知ると、その力を封印した母を殺して魔竜の力を手に入れる。
その時ガーロットという名は力を抑えるために付けた偽名で、本名はガルカーサだと母から教えられ、以後ガルカーサと名乗るようになる。
ガルカーサとなった後は、その圧倒的な力で悪政を敷いていた帝国の皇帝を殺して新生ブロンキア帝国の皇帝となる。
その理論に疑念を持って裏切った最初期からの仲間を追放する…という所までが『ブレイズ・ユニオン』Aルート(正史ルート)のストーリー。
3年後に彼がファンタジニア王国を滅ぼし、『ユグドラ・ユニオン』のBF1へと繋がる。

ガーロット時代は熱血漢という印象だったが、ガルカーサになると冷徹な性格へと変化する。
裏切った仲間の話では、「ガーロットは常に迷いながら成長してきた。だが、ガルカーサには迷いが無い」との事。
最もこの頃はまだブロンガの力にそれほど呑まれてはいなかったようで、多少温情も見受けられる(裏切り者を殺害ではなく追放した事からも読み取れる)。

『ブレイズ・ユニオン』では最強の味方キャラで、Aルートをヌルゲーにした戦犯。
チートすぎる武器相性を持つ鎌に簡単に戦況をひっくり返す専用カード「ジェノサイド」、更に直前のBFで手に入る専用武器のおかげで無双状態。
仮にも物語上のラスボスであるはずの先帝が紙クズのように散っていく様を眺める事になる。塩帝()

+ ...
もっとも、正史ルート以外ではガルカーサになる事は無い。
ガーロットとしてBルートでは王国騎士に、最もハッピーエンドに近いCエンドでは帝国の将軍となり、国を支えていく存在となる。
Bルートの隠しEDでは別の人が覚醒するけど

ちなみに、シナリオ上終盤までガーロット=ガルカーサである事は明かされない。
ただし、物語の舞台がブロンキア帝国で、前作の過去である事、特徴的な赤い髪、強い力を求めている事、
何より何処となくガルカーサを思わせる名前の響き
と、これだけの要素が揃っていたため、
キャラが公開された時点で前作のプレイヤーには正体がバレバレであった。


原作中の性能

このゲームにおける武器間の相性は「剣・槍・斧」によるジャンケンのような三すくみと、
それら三つの武器に強い「杖」、杖には強いが剣・槍・斧には弱い「弓」、という二重の三すくみ構造になっている。
だがガルカーサやインペリアルナイトの武器は剣・槍・斧の全てに強い上に不利な相性の存在しない「鎌」であり、
彼を相手にする際は殆どの場合こちらが不利、良くても互角の相性となる
(杖に弱い「塊」や、杖に似た特性の「書」などの武器も一応あるが、この辺りまで説明すると長くなるのでカット)。
加えて頻繁に登場する地形「荒野」を得意とし、移動タイプは水辺を無視して疾走する「竜騎」。
その上、強力な専用カードスキル「ジェノサイド」を持ち、
発動されるとこちらが強化攻撃をかけたりカードスキルを使ったりするのに必要なゲージを破壊されてしまうため、
余程体力差が付いていない限り「虐殺」の名の通りこちらが一方的に蹂躙されてしまう。
ちなみにこのジェノサイド、部隊の味方を全員生贄に捧げて自らの戦闘力を上げるものだが、
発動までにガルカーサの部隊を彼一人まで減らしておくと自分のHPを削って発動するようになっている。
自分の体力削って発動出来るならわざわざ味方を殺さなくてもいいんじゃ…?
この場合は残っているのが彼一人となる上体力も減るため、通常時ほどの脅威はなくなる。
ジェノサイド発動前に体力を削っておくと自分の技で死ぬ事もあるが、実際にそこまで削るのはかなり難しい。
高いレベルと能力値に加え、上記のユニット特性と専用カードを併せ持った戦闘力は極悪の一言で、
彼が近付いてくるだけで王国軍は震え上がる事になる。

一般的な対処法は、カードスキル「グラヴィティカオス」による呪い状態や特殊能力の「炎属性無効」などで被ダメージを減らしつつ、
攻撃力の高いタクティクスカードを選択して短期決戦を心がける、というもの。
部下が残っている状態でジェノサイドが来てしまったら、そのデュエルで勝利するのはかなり絶望的。
彼の強化攻撃は炎属性のため、炎無効の能力を持ち、武器相性で不利の付かないロザリィを育てていればそれなりに難易度は下がるが、
彼女は別のキャラとの二者択一であり、彼女を仲間にしなかった場合は当然頼る事はできない。
PSP版なら、同じ鎌ユニットで武器相性が対等なババア主婦のミステールを起用するのも良い。
尤も彼女は加入が遅い(BF14の分岐)上に初期パラメータが貧弱なため、事前にドーピングで補強する必要があるが。

…まあ、後半になると各種の属性攻撃無効化装備に加えて、
主人公のミラノ専用で対竜騎兵に凄まじい効果を発揮する斧「ドラゴンイーター」、
竜騎兵相手の武器相性を大幅に改善し勝利時に相手に与えるダメージに大きなボーナスが付くタクティクスカード「ドラゴンキラー」、
仲間のデュラン専用でクラスが騎馬から竜騎になって対等に戦えるようになる「はぐれドラゴン」等、
対ガルカーサに有用なアイテムが多数手に入る上、
味方のパラメータがインフレを起こす(カンストも有り得る。まぁ敵も似たようなものだが)ために、
戦闘開始時の突撃でクリティカルを出してこちらが一方的に蹂躙したり、ジェノサイドが発動する前に倒したりする事も出来るのだが。

またクラスはコロコロ変わり、初登場時には「ドラゴンナイト」だが、BF28・BF44では「ドラグーン」、
最終決戦となるBF45では(展開次第ではBF44でも)魔竜の血を覚醒させた「ブロンガナイト」となって襲い掛かってくる。
でもぶっちゃけ前の2つは同性能だったり、ブロンガナイトに覚醒した際は防御能力が著しく落ちたりするので逆に倒すのが簡単になるのは秘密。

+ EDネタバレ注意
BF45「魔竜ブロンガの間」にて、彼が深淵へと辿り着くとゲームオーバー(Bルート、即ちBAD END)となる。
ゲームのエンディングに影響する敵キャラは彼と事実上のラスボスであるマリエッタのみ。
この事からも、彼が如何にこのゲーム中で大きな存在を占めているかを窺い知る事が出来る。

ちなみにBルートEDの内容は、彼が深淵へと身を投げ、煉獄の魔竜ブロンガを覚醒させるというもの。
復活したブロンガにより大地に炎の雨が降り注ぎ、世界は業火に包まれ焦土となる。
これによって絶対的な力が支配する暗黒時代の幕が開ける事になる…らしい。
目的であったブロンガの覚醒によって世界が滅ぶのなら最初からユグドラを狙う必要が無かったのでは、というのは禁句。

そんな彼だがユーザーからのあだ名は「ガル母さん」だったり(キーボード入力の場合ガルカーサと打ち込むより楽だからと思われる)、
スピンオフ作品『ユグドラ・ユニゾン』の戦功次第で天然故の無謀さを持つうつけ殿と評されたり、
公式にシスコン扱いを受けるなど、どことなくギャグキャラ扱いされている。

しかし専用BGMはかなりカッコいいと評判。


MUGENにおけるガルカーサ

ジョブチェンジ七夜アドベントチルノなどを製作したプレート氏によるものが存在していたが、現在は公開停止。
「ユグドラ達との最終決戦にて死ぬ寸前にどこぞのスキマ妖怪の手によりMUGENの世界に入れられた」と同封のtxtファイルでは設定されている。
GBA版のドットを使用しており、ページ冒頭のイラストのように恐竜のような竜に騎乗した姿で戦う。原作での各種台詞や「ジェノサイド」も搭載されている他、
ストライカーとして配下のヴァルキリー(前述の設定の時期的に死亡しているので守護霊化しているという設定の)アイギナを呼び出す事も出来る。
台詞のみながら特殊イントロも意外に多く、トキショボーンロックマンゼロとのネタ的なイントロや、MUGENの世界に招いた張本人とのイントロもある。
中々に優秀なAIもデフォルトで搭載されている。

なお、ディスプレイネームは「garuka-sa」となっているが、英文的には「Gulcasa」が正しい。
MUGENで使う分にはそのままで支障は無いが、気になる人は直しても良いだろう。


「純粋な力こそ法となるのだ!」

出場大会
更新停止中


最終更新:2023年05月21日 02:13
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