永久

概要

永久コンボ、永久固め等の略称。 「A級」「永久パターン(永パ)」「無限コンボ(無限段)」「永久ループ などと呼ばれることもある。
タイムカウントや相手の体力を考慮に入れなければ理論上永遠に入り続けるコンボや固め連係の事を指す。

+ 永久、即死、ループコンボとハメの定義

『次々と連続で攻撃をヒットさせていく』のがコンボであり、一度に大ダメージを与える為に多くのゲームで重要である。
だが、より多くのダメージを与える為より長いコンボを発見しようと研究を重ねた結果、永久に途切れないコンボが発見・開発されてしまう事がある。
『コンボ要素を充実させる=永久にコンボが繋がってしまう』可能性が増えるわけであり、
そうなるとコンボの存在するゲームと永久は、切っても切り離せない関係と言える筈である。

しかしコンボゲーと呼ばれる近年のゲームでは殆ど見かけず、寧ろ昔のゲームやコンボゲーの第一作目によくみられる。
前者は開発陣の永久コンボなどに関する知識や技術・認識の低さのため、永久コンボが生まれることが多く
(そもそも格闘ゲーム製作のノウハウが蓄積されていなかったり、デバッグに対する意識の問題である場合も多い)、
後者ではシステムが煮詰まっていない、テストプレイ時に思いもつかなかったルートや
システムの不具合を突いたコンボをプレイヤーが見つけてしまい、永久となるパターンが多い。
このような場合二作目以降が出るにあたって高確率で修正が入る。
そのあたりを考慮した二作目以降や最近稼働したコンボゲーでは永久に関する認識が高まり、永久を防止する独自のシステムが搭載されていることが多く、
加えて入念なチェックやデバッグが行われるため、永久が少ないと言われる。
(実はとんでもなく難易度が高いだけで、防止するシステムすらぶっちぎった永久がある場合もそこそこあるのだが。)
しかし、そういったチェックが十分に行われていなかったり、永久防止のシステムに欠陥があったりするとこうなるわけである。

具体的には、
  • ヒットバックが無いもしくは非常に小さい為、同じ技が繋がる。もしくは同じ技に繋がるコンボがある。
  • 硬直差有利が長い為、同じ技が繋がる。もしくは同じ技に繋がるコンボがある。
  • 自キャラが相手方向に進む技から同じ技が繋がる。もしくは同じ技に繋がるコンボがある。
  • 本来キャンセルがかかってはいけないタイミングでキャンセルができる、もしくは目押しで擬似的につなぐ事ができる
  • 相手を吹き飛ばす技で、特定条件下になると落下に補正がかからなくなる。または補正が不適切であり、何度でも同じ高度に浮かせられる
  • 相手キャラを自キャラ側に引き寄せる技から同じ技が繋がる。もしくは同じ技に繋がるコンボがある。
  • ガードや回避が出来ない技から同じ技が繋がる。もしくは同じ技に繋がるコンボがある。
  • 上記の条件が複合する。
などの場合に永久が発生する。

永久といっても蛇キャンのようなシビアなものなら、理論上は永久が可能でも実行が難しすぎてダイヤグラムに影響がない事も多い。
珍しい例だと『トッププレイヤーが10割削れるか削れないか』という絶妙な難易度という場合もあるにはある。
ちなみにさらにカオスな例として『スマブラX』では、全キャラコンボ数カンスト可能なお手軽永久コンボがあったが、
「トレーニングモードでアイテムを自由に出せる事を利用」という代物だったので、実戦では上級者でも不可能で無問題というケースがある。

だが、難易度の高くない永久が発見されてしまうと『 コンボ始動技が命中する=KOされる 』とほぼ同義であり、
対戦相手との駆け引き等は意味を成さなくなってしまう。
おまけに永久を持ったキャラと永久を持たないキャラが混在している場合、永久を持ったキャラは圧倒的に有利である為、
様々なキャラの個性を生かして戦う対戦格闘ゲームの面白さが単純に半減してしまう。
酷い例だと、コンボというか2つの技を交互に繰り返すだけで死ぬまで繋がり続けるだの、むしろ1つの技だけで充分だのというパターンも存在する。
「作ってる最中に気づけ」と言いたいところだが、基本的にバグや永久が多いゲームは納期が極端に短いなど
「開発が多忙で時間が無いため、そこまで確認できなかったから」という理由が殆どである。
戦国BASARA X北斗の拳などのキャラゲーにバグや永久がやたら多いのはそのためとも言われる。
(キャラゲーは旬を逃さないようにする必要がある上、他のメディアミックス作品の発売と足並みを揃えなければいけなかったりするために
 納期が極端に短く設定されて納期延長もナシ、じっくり作ることは許されない場合が多い。
90年代の終わりごろのSNKなどもこれに当て嵌まり、「毎年KOFを出す」という無茶なスケジュールに加え、
キャラ数が多い、チーム制なので全組み合わせを試す必要がある等で所謂デスマーチ状態になる寸前の開発がおこなわれていた。
また同シリーズは基幹部分を使い回していたため、毎回「~は同じ技を振っているだけで永久」というような不具合を生ずることとなった。)

これらから、普通は『 お手軽永久の発覚=対戦格闘ゲームとしての終焉 』であり、
開発側としても出来る限り永久が発生しないように調整を行うのが普通である。
それでも開発の見落としなどから、永久が可能なキャラが生まれてしまう事がある。
場合によっては永久が発覚した為、メーカーが修正パッチを配布するケースも。
基本的に永久が存在したことは、調整後は製作会社では忌々しき過去になることが多い。
ただし、メルブラのようにネコアルクシオンに永久コンボが存在したことを、後の作品でネタにするという事例もある。

なおボスキャラは対戦で使用することを前提としていないため永久があっても問題はなく
CPUは使用こそしないものの永久を持つキャラは多数存在するし、
プレイヤーが操作しないことを積極利用し人操作なら即刻永久になるような特殊な力を持ち、それが凄みになっているボスもいる。
ひどい例になるとCPUが平気で永久を使用するボスもいるのだが。

また、これも混同されがちだが「即死コンボ」とは似て非なるものなので注意。
わかりやすい例としては『北斗の拳』のハート様で、「タイフーンループ」という10割コンボはあるものの
相手のキャラやコンパネによっては「掴み投げ永久」に繋がらないため、
3R制の最終ラウンドでは攻撃力補正がかかりKOしきれない事がある。
「永久」とは体力があろうが無かろうが永遠に繋がるため、一度入れば喰らい抜け用の技やシステムが無い限り脱出できないものを指す
こちらは永久に繋げられるが1ループ辺りの攻撃力が低かったり、補正の関係で時間内に相手との体力差を逆転できず、負ける場合もある。
極端なケースだと、コンボダメージに上限がある『月華の剣士2』などでは、永久コンボを時間無制限でやっても即死できない。
むしろ「永久ではないが全キャラにどんな状況でも短時間で10割」というコンボがあれば、永久よりたちが悪いかもしれない。

まぁサムスピの威厳を著しく失墜させた『斬紅郎無双剣』だとほとんどのキャラに永久もしくは即死コンボが存在したため
『文字通りの一撃必殺ゲー』として逆にバランスが取れていると言えなくもないという妙な事態を生んだり
(ただし極論すると ブシドーブレードでやれ )、
最近でも『全キャラが永久持ちなので逆に見つかる前よりもバランスがマシになったと言われる世紀末スポーツアクション』とか
永久が出来る事が前提で、永久を巡る駆け引きこそが重要な戦国陸上』とかもあるにはある。
だが、そういうゲームもプレイヤーのやり込みが凄まじかったりネタ的な人気があるだけで、
上位キャラ下位キャラとの格差が大きすぎたりとバランス自体は極めて劣悪である。

一度ガードさせるとガードが解けない連携を永久に繰り返すものは、
呼称はあまり安定せず、上記の永久、ループ、ハメのいずれも用いられることがある。
(前後に固めを加えて永久固め、固めハメなどと呼ぶことも。ここでは便宜上永久ガードと呼称する)
全く脱出方法がない場合、体力リードして永久ガードを仕掛ければ勝利確定となってしまうので、
当然ながら2D格ゲー初期から存在しないように注意が払われてきた。
また、ガードキャンセルガードクラッシュといった要素は、
開発者が意図するしないに関わらず、永久ガードを脱出するためのシステムとして働くという側面を持つこともある。
他にも、連携に下段攻撃が混じっていれば立ち状態に切り替えることで喰らって脱出できる場合もある。
特殊な例として、天草降臨には連続ガードというシステム自体が存在しないが、
結局ガード以外の行動ができるフレームになる前に攻撃を重ね続けることで実質的な永久ガードが存在した。
永久ガードに用いる連携をヒットさせた場合、そのまま永久になってしまったり、
連携の中にダウンさせたり浮かせたりする技が入っていて永久にならなかったりなど様々。
なお、ガークラ確定連携などと呼ばれるものは、「=ガークラがなければ永久ガードになる」とは限らず、
同じ連携を繰り返すことがなかったり、ガード耐久値が低いキャラ限定だったり、ゲージが必要だったり、
ここらへんは上記の永久と即死コンボの違いのようなものである。

参考動画


初期の永久(格ゲー最初期は「無限ループ」と呼ばれていた)の例としては、
などが有名。
他にもゲームのバグによって永久が成立していることもあり、
辺りが有名。


MUGENにおいても、Hitdefのpausetimeやhittimeの設定、fall.recoverの有無で簡単に相手が行動不能になる状態を作ることが出来る。
「永久」の誕生を防ぐ為には綿密な調整とチェック作業が不可欠である為、
個人ないしは少数名で製作される事の多いMUGENキャラクターには、市販ゲームと比べて格段に永久が生まれやすい。
すごい漢の「下敷きハメ(原作では気力を消耗するので必殺技を連発できない)」やシン
「バニシングループ」のように、MUGENに移植されたことで永久になってしまったコンボもある。
永久があったとしても、永久を利用したAIが搭載されるまで認知されないケースもある。

ただし、市販のゲームと違い、元々が限定的なレギュレーションにおける対戦環境を構築することが目的ではないMUGENにおいては、
「永久=悪」とは限らず、原作再現の一環などとして製作者が意図的に永久コンボを搭載することも多く、またそれは責められるものでもない。
とはいえ明らかに原作でできないものだったり、リスクに見合わないほど簡単な永久の場合は、製作者に相談してみるのもいいかもしれない。

対策としては「いっしょにとれーにんぐ」などを使ってテストすれば有利F受身の可不可が一目で分かるため、ある程度は永久を発見しやすい。
入力が難しいコンボであっても、commandトリガーの代わりにnumtargetやgethitvar(hittime)などを利用することにより解決できる。
ちなみにgethitvar(hittime)を使えば、目押しコンボの猶予Fを測定することできる。
またジャンプならキーを上に入れっぱなし、歩きならキーの横方向入れっぱなし、
ニュートラルからのしゃがみ移行を挟むならstatetypeの制限を取り払った上で猶予Fを余分に1F考慮する、などとすることで、
cnsのchangestateだけでは制御が困難な、MUGENの内部処理によるchangestateも再現が可能になる。
しかし、複雑な永久だとデバッグする側にある程度のコンボ制作能力がなければ、
そもそもコンボルート自体分からないという事態になるので、実際にはどうしても無理があるのが現状だろう。

が、開発者側もこのことはよくわかっていたのか、MUGENでは永久防止のための変数としてjuggleが設定されており、
あらかじめ設定した上限値(デフォルトでは15)に対しStatedefごとに設定されたjuggleの値を引いていき、
0になると攻撃が当たらなくなるという仕様が存在する。
……が、juggleは条件による追撃可否設定が面倒だったりすることもあって最近のキャラではあまり使われていないのが現状だったりする。
そもそも相手を一度空中くらい状態にしないとjuggleは機能しないので、地上くらいだけで成立する永久には全く意味がない。
また、juggleはキャラごとの管理になるため、ヘルパーの出すHitdefにjuggleを設定しても本体のjuggleには全く関与しない。
このため、ヘルパー飛び道具だけで成立する永久はほとんどの場合juggleで防止することはできない。

さらに、MUGEN本体でデフォルトで付属しているキャラクターであるカンフーマンのしゃがみXは、
動作中にctrlsetが実行されているせいでしゃがみXの有利フレームが異常に長く、
しゃがみX→前進→しゃがみXがつながってしまう。
そのせいか、和訳版カンフーマンをもとに製作されたキャラクターの中には、
しゃがみ弱攻撃の有利フレームがやたら長かったり、カンフーマンと同様の永久が成立したりすることもある。
400番ステートでtime=5を条件にctrlsetが実行されている場合は、十中八九カンフーマンの設定がそのまま残っていると考えられる。


関連項目:バスケ 宇宙旅行 世紀末