グルージャジャ


「グルルゥルルルッ! 鱗なき者ども、よ、 我々に、降伏せよ!!」
「ゲッグッグッグッ…… どの道、ソナタらに、 逃げ場など、ないんだけど、なぁ~」

オンラインゲーム『FINAL FANTASY XI』に登場するキャラクター。
追加ディスクである『アトルガンの秘宝』の本拠地であるアトルガン皇国と日夜戦争を続けるマムージャ蕃国(ばんこく)の僭主(せんしゅ)。
マムージャ蕃国を率いる最上位のマムージャであり、人類に敵対する獣人部族の最上位個体、「王」に位置付けられるキャラクターである。

近東のアトルガン皇国に敵対する国家の一つ「マムージャ蕃国」を統べる獣人。マムージャとは彼らの自称で「輝鱗の眷族」という意味。
蕃国は一部生物種的にも異なる 4つの階級〔戦士・水士・賢士・騎士〕の市民によって構成され
各階級から選出された代表(マムージャ四天王)の合議によって統治される共和制の国家として知られていた。
だが、古くから大国アトルガンに朝貢してきた彼らが、近年叛旗をひるがえした背景には「僭主」と呼ばれる傑出した独裁者の登場が関係しているようだ。

(以上、公式:アトルガンの秘宝・特設ページより抜粋)

3メートルを超える巨体と二つの頭を持つマムージャであり、マムージャ族の中でも異様な姿をしている。
右手に巨大な剣、左手に巨大な杖を持っており、設定ジョブは忍者と思われる。
右の赤い爬虫類よりの頭が近接攻撃タイプで好戦的な武人肌、左の青い両生類よりの頭が魔法攻撃タイプで残忍な皮肉屋、といった性格のようだ。
原作ではHNM(ハイレベルノートリアスモンスター)と呼ばれる、最大レベルのPC(プレイヤーキャラクター)の中でも、
メンバー編成と戦術を煮詰めなければ勝負にならない高レベルモンスターの一角であり、その強さは突出している。
アトルガン系獣人王HNMは他にもラミア族のメドゥーサとトロール傭兵団のグーフールーが存在するが、
このグルージャジャと合わせて3体ともHNMの中でも上位に位置するほど強さである。

+ ……はずなのだが
……はずなのだが、その3体の中では一番素直な性能をしている事から、プレイヤーの間では3体の中では一番御し易い相手と認知されている。
ぶっちゃけると一番地味(な能力)。
というか、「魔法含む属性ダメージ全吸収」とか「ダメージが即死級なのに超広範囲攻撃+状態異常」とか、他のボスがイカレてるせいなのだが。

ジャジャとの戦いはその殆どが、
「PC最大700人+頭は悪いがPCの数倍~の戦闘力を持った強NPC(ノンプレイヤーキャラクター)+チート級の薬品使い放題」VS「獣人軍」
と言う大規模市街戦「ビシージ」での戦いになるため、取り敢えず集中攻撃すれば何とかなってしまうジャジャは正直、
本来の強さに見合った評価を受けてはいないモンスターである。
さらには「8人に分身した挙句、本体を倒さない限り分身が補充され続け、さらに分身が本体と同じ戦闘力を持つ」と言う、
正直よく分からん性能の部下「エイドリック・クフィージャ」の方が普通のプレイヤーにとって見ればよっぽど厄介。

しかし、他の勢力まで目を広げれば、自爆大好きなボムを山ほど連れたガチムチ(の耐久力を持つ)傭兵団ことトロール傭兵」や、
HP吸収・石化・魅了・範囲攻撃・即死等といった、対策の立てようも無い特性を多く持つラミア族こと死者の軍団の方がよっぽど厄介なため、
全体的に耐久力がそんなでもなく、そこまで厄介な攻撃も持たないマムージャは、
軍全体で見ても正直「一番マシな相手」というのが多くのプレイヤーの感想である。

なお、耐久力が高くなく、厄介な攻撃も少ないマムージャは種族全体を見ても比較的「カモ」であり、レベルカンストプレイヤー達に虐殺されていたりする。
厄介な奴は厄介なんだが、そういう奴は大概魔法使い系(既存のサハギンの流用グラフィック)だしなぁ。*1


MUGENにおけるグルージャジャ


レオノアーヌシャントットアヤメさんなどの発祥の地であるネ実MUGENスレより生み出された。
製作者はからくり士も手掛けたSpider氏で、Ver1が2009年11月に公開された。
2016年現在、本体公開場所は消失しており、正規DLは出来ない。

サイズは原作通りの巨体で、デカキャラに分類される。
移動速度は平均レベルなのだが、実はこのキャラはジャンプすることが出来ない。よって飛び道具をジャンプで回避する等は不可能。
だが、それを補って余りある凄まじいリーチを誇り、攻撃範囲の広いものでは画面の8割に攻撃判定が発生する。
また武器には喰らい判定が無いため、中距離~遠距離でもあまり問題なく戦える。ただし発生が遅い上に不利も大きいため、やたらと振り回してよいものでもない。
攻撃面での難は他にもあり、ジャンプできない上に中段攻撃を持たないため、崩しはもっぱら投げ。全ての攻撃に削りが付くのでそちらにも頼ることになる。
超必殺技は前方ほぼ全てをカバーし、モーション中完全無敵で持続も異常に長いが、キャンセル使用できないためぶっぱ上等。
発生も遅い上に画面の前側に出すぎていると攻撃判定が発生しなくなるという欠点もある。
防御面ではこれといったシステムを持たない代わりに、常時投げ無敵となっている。

…と、ここまでならば強いは強いが、そこまで特別強くはないのでは?と思う人も多いのではないだろうか。
実はここからが“僭主”の真骨頂である。
まず目を引くのは全ての攻撃の削りダメージが大きい点。
唐竹で30削るのはまだしも、超必で100以上削る。また、一部除いて基本的に攻撃は空ガ不可。
そうなるとガードし続けるのはやめて近付けばいいのではと思われるだろうが、そこにはヨハン以上の判定を持つ投げ技、「ボーパルホイール」が待っている。
発生は1F。食らいやガードの上からであっても投げられるばかりか、掴みモーションが完全無敵なので攻撃判定を重ねられても投げられる。
例え上手くスカらせても投げスカりモーションが無く、立ちBに変化するだけである。
そして投げに成功すればチェーンコンボで追撃可能。3割くらい当たりのように奪い取っていく。
それで済むならまだしも、状況次第で「マイアズマ」で永久へ移行可能というおまけ付き。
目押しのタイミングがシビアだが、攻撃補正が無いので、上手くいけばスムーズに体力を奪える。
このマイアズマだが、これは断続的に3回攻撃判定を出す設置系の技で、攻撃判定発生こそ遅いが技成立直後に設置されるので、技中の妨害は無意味である。
さらに決して破壊することができず、攻撃判定発生時に相手の飛び道具を打ち消す効果まで持つ。
これだけでも厄介な性能だが、相手のガード、食らいを問わず有利が約20Fもある。そのまま削りを狙うもよし、近付いて投げるもよしという強みも持つ。

そして極め付きは挑発。動作中完全無敵であるばかりか40F以上経つと挑発中にも拘らずコントロールが戻るため、
続けて挑発することで無敵状態を無限に持続できる。流石HNM。
幸いにも搭載されているAIは有情な性能だが、これらの性能を完全に使いこなすAIが作られた暁には、
狂ランク…もとい「計り知れない強さ」*2となるだろう。

+ 必殺技・超必殺技の解説

必殺技

  • 唐竹
画面の8割をカバーする攻撃判定を誇るチェーンコンボの〆技。
ただし、当てても約20Fもの不利が付くので相手と状況を選ばなければ痛い目を見る。

  • 逆袈裟斬り
唐竹、払い斬り、左薙ぎにチェーンさせることができる。

  • 左薙ぎ
Aボタンで威力が低いが発生が早いタイプ、Xボタンで威力は高いが発生の遅いタイプが発動する。
Aボタンからは払い斬り、逆袈裟斬りに、Xボタンからは払い斬り、唐竹にチェーンさせられる。
Aボタンは投げを除く全ての攻撃で最も発生が早い11F。

  • 払い斬り
相手の足元を切り付ける唯一の下段技。凄まじいリーチを誇る。

  • マイアズマ
Xボタンで近距離、Yボタンで遠距離に設置する。Yボタンのタイプを相手に当てると一定距離引き寄せることが出来る。

  • デカセート
回転攻撃しながら相手の方向に移動する。唯一の食らい判定>=攻撃判定の技。削りダメージが高い。
発生と有利の関係から連発すると固めになる。

  • ボーパルホイール
自分の背後に相手を投げる。詳細は前述の通り。

超必殺技

  • 召雷
上空から雷を降らせる。発動中は全身無敵。前方のほとんどが攻撃判定になる。空ガ不可。

  • タイラニックブレー
上空から無数の雷を降らせる。こちらも前方のほとんどが攻撃判定になる。やはり発動中全身無敵で空ガ不可。

出場大会

出演ストーリー



*1
マムージャ族というのは鱗を持つものならばどんな種族でもよく、種族というよりは一種の共同体の名前であると言える(文明を形成する知能は必要だが)。
なお、マムージャでなくても鱗、もしくは鱗に類する身体特徴(鳥の羽等)を持つ種族は相応の待遇を受ける。

*2
ノートリアスモンスター(ハイレベル含む)を調べた時に表示されるメッセージ。
本来調べたプレイヤーのレベルに応じてメッセージは変化するが、ノートリアスモンスターはこのメッセージで統一されている。


最終更新:2021年07月02日 22:30
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