島鉄雄


鉄雄 「金田ぁぁぁ!!!」
金田 「『さん』をつけろよデコ助野郎!!!」

大友克洋氏の世界的な人気を誇る代表作『AKIRA』に登場するキャラクター。「しま てつお」。
「てつを」だと俳優さんになるので注意。
アニメ映画版のCVは浦飯幽助蒼月潮等を演じている 佐々木望 氏。
名前の由来は鉄人28号の方の金田正太郎の親友・敷島鉄雄。

主人公の不良少年・金田正太郎(決して鉄人を操る少年探偵ではない。元ネタはそれだが)とは養護施設からの幼馴染で親友なのだが、
何をしても上手くいかず、いつも金田に守られてばかりの自分に劣等感を感じており、同時に彼の強引な性格に不満を感じてもいる、
鬱屈した落ちこぼれ少年であった。

金田のバイクチームに所属しており、ここでも皆に守られてばかりいた。
だがある日の夜、強大な超能力を持つ「ナンバーズ」と呼ばれる子供達の一人で、
超能力研究施設から脱走の最中だった26号ことタカシと衝突するバイク事故を起こしたことで、秘めたる超能力が開花。
その成長は凄まじく、瞬く間に他のナンバーズをも圧倒するほどの域に達する。
自らの力に酔いしれる鉄雄は、引っ込み思案で大人しい性格から攻撃的で凶暴な性格に豹変。
荒れ狂う心を飼い慣らすために大量の薬物を常用し始め、今までの鬱憤を晴らすが如く金田達をも平気で傷付けるなど、
別人に生まれ変わったかのように暴れ回る。しかし、次第に自身の意志をも無視して、
ひたすらに増大し続けるそのパワーをコントロールし切れなくなり、やがて肉体と精神が暴走し崩壊を始め…。

力に目覚めると降りていた髪型が逆立ったり、デコだったり、超能力の余波で周囲の岩などを浮かび上がらせたりと、
「サイヤ人編以降の『ドラゴンボール』に影響を与えたのではないか?」というキャラ造形が噂されており、
国内のサブカルチャーにおいて当時は一般的ではなかった「主人公へのコンプレックスによって暴走を始め、主人公の命に執着するようになる」という、
人間臭い魅力を持つキャラクターの始祖とも言える点も含め、作品全体を含めたサブカルチャー界においてのレジェンドと言うべき存在である。

なお冒頭のやり取りはネットで大人気だが
ブロントさん鶴屋さんミストさん等を呼び捨てにすると「さんを付けろよデコ助野郎」と突っ込まれる)、
実は原作には存在しない映画オリジナルである。

格闘ゲームにおいて「鉄雄」と言うと、『THE KING OF FIGHTERS』シリーズのK9999のことを指す。
これは鉄雄とK9999の外見(赤マント+デコ+エラいことになる右腕など)がそっくりなことに加え、
その能力・モーション、プロフィール、必殺技名が全て完全に鉄雄のセリフを意識したものばかりのため
酷いことに声優まで同じである(ただし佐々木氏が声変わりしているため、声質は当時とは違う)。
ここまで徹底したパクリっぷりは、ある意味プレイモアのSNKの後継ぎとしての本領発揮…なんだろうか。
あまりの再現っぷりにAKIRAファンも「ふざけんな、パクリ過ぎだ!」と批判する一方、絶賛した者も多数いたとか。

このK9999の対になるキャラとしてKUSANAGIがいる。
彼は、担当声優が鉄雄と敵対する主人公「金田正太郎」の声優である岩田光央氏であり、『AKIRA』を意識させる掛け合いがある。
だが岩田氏はかつて京の声優候補であり、霧島翔の声優でもあるため、必ずしも『AKIRA』ネタのみを意識したキャスティングではない。
……と思う。


MUGENにおける島鉄雄

Dan Akuma氏による手描きキャラが存在していたが、現在は公開サイトが消失しており入手不可。
声は海外版から取られているため、英語ボイス。また、強パンチ時に伸ばされる腕が非常に生々しい。
原作後半のシーンを再現した、一旦大気圏外に飛び出して地表に体当たりを食らわせ、大爆発を起こす超必殺技「Armageddon」は、
ガード不能な上に1ゲージ消費で相手の体力を6~7割持っていく強力無比なものとなっている。
製作者曰く完成度は「91% done」とされており、キャラのReadmeにもこれから搭載される予定の技が記載されている。

この他に、MatreroG氏による映画終盤のシーンを再現したMUGEN1.0以降専用ステージも公開されており、
背景で金田と戦っている姿が見られる。
DLは下記の動画から


「僕は…鉄雄…」

出場大会



最終更新:2023年11月25日 22:45