ウルトラセブン


「アンヌ。僕は、僕はね、人間じゃないんだよ。M78星雲から来たウルトラセブンなんだ」
「西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んでいく。それが僕なんだよ」
*1
「…さよならアンヌ!」

1967年放映の特撮番組『ウルトラセブン』に登場するヒーロー。ウルトラマンに続いて地球に訪れたM78星雲人である。
よく間違えられるが、ウルトラマンセブンではない。
…今となっては「なぜセブンだけ「ウルトラマン~」じゃないんだ?」と言われたりもするが
(大人の事情な)理由があり、詳しくはこちらを参照。

+ プロフィール

元々彼は戦士でなく、恒星系の宇宙軌道図を作る任務で飛来したM78星雲の恒点観測員340号であった。
しかし自分の命を省みず友人を救った地球人の青年・薩摩次郎の勇気に感動し、彼の姿をモデルとして
風来坊「モロボシ・ダン」となり、宇宙の幾千の星から侵略を受けていた地球を守るために留まる事を決意した。
ウルトラ警備隊に入隊したダンは、地球人の力では対処できない状況では元の姿に戻り、超能力を発揮して立ち向かった。
警備隊の面々は自分達の手助けをしてくれる謎の宇宙人を、ダンに続く7人目の隊員という意を込めて「ウルトラセブン」と名付けた。*4
地球を手に入れようとあらゆる手段を画策し襲い来る侵略宇宙人を相手に、
時には地球人と宇宙人の利害の不一致に苦しみ悩みながらも、そしてあまりに過酷過ぎる闘いに傷つきながらも、
ゴース星人との最終決戦まで彼は戦い抜いた。
つまる所、彼はただの(日本の省庁で言えば)国土地理院の公務員に過ぎないにも関わらず、
辺境の離島とも言える土地を守るため、命がけで戦い続けてくれたのである。

なお、モロボシ・ダンは上記にもあるようにウルトラセブン自身が変身した姿であり、
ウルトラマンジャックらとは違い、地球人と宇宙人が一体化している訳ではない。
つまりダンの姿からセブンに戻るのであって、「セブンに変身する」というのは厳密には違う。
それ故に様々な事情を持って侵略してくる宇宙人に対して地球人ではなく宇宙人としての立場でものを考えており
上記の様に悩むこともあった。
但し、平成セブンシリーズや『ULTRA SEVEN X』では地球人の命を救うために何度か一体化している。
以降の作品だと『ウルトラマンレオ』『ウルトラマン80』『ウルトラマンゼアス』『ウルトラマンメビウス』の主役が
“地球人に擬態した”純粋な宇宙人である。

時々誤解されるが、他のウルトラ戦士と違って本来セブンには地球上での活動に制限時間が存在しない
これは当初『ウルトラセブン』は『ウルトラマン』の続編ではなく、対怪獣の組織と共に怪獣と戦うというフォーマットや
「M78星雲」という名前を流用しただけの独立した作品として制作され、
セブンをウルトラマンとは全く別の「M78星雲の星人」とした名残で、
カラータイマーが無く、変身時に拳を突き出して巨大化しないのもこの為。
しかし振るわない視聴率の改善策として、戦闘シーンに緊迫感を持たせる為に活動制限時間が導入されることとなり、
第25話「零下140度の対決」にてポール星人が操る怪獣ガンダーの冷凍ガスでセブンの体力が大幅に奪われ、
これ以降はウルトラマンと同様に一定時間しか戦えなくなってしまった(時間切れの際は額のビームランプが点滅する)。
「光の国には冬が無いのでウルトラ戦士は寒さが弱点」という有名な設定は、この様な経緯で急遽追加されたものである。

番組はシリーズ中でも屈指の人気を誇り、1960年代当時の社会問題を地球人vs宇宙人に見立てて描く
ハードなSFストーリーが多くの支持を集めた。
(まあハード路線でいこうぜ!敵は全部宇宙人な!って縛りなのに制作第一話から美少女宇宙人が登場したり、
 中にはスタッフが「テレビの仕事なんか辞めて戻ってきて家業を継げ」と言われたのをそのまま話にしちゃった回もあるが)
また「地球人vs宇宙人」の構図のため、「怪獣」という存在も前作「ウルトラマン」と異なり、
天然自然から湧き出した超生物ではなく、「敵性宇宙人の操る巨大生物兵器」という立ち位置でほぼ一貫している。
お蔭でOPテーマの歌詞に出てくる「火を吐く大怪獣」が最終2話に出てきた宇宙怪獣だけというオチが付いたが。
その徹底ぶりは凄まじく、宇宙人あるいは宇宙怪獣が登場しなかった回は全49話中たったの2回であり、
その2回の中でも、なんらかの形で宇宙人の存在が言及されている。
また、主人公ダンとヒロインのアンヌとの淡い恋物語、そして悲しき別れを描いた最終話も評価が高く、
ウルトラシリーズ史上最高傑作とみるファンも少なくない。

その人気ゆえにウルトラシリーズ○○周年記念、に並行してウルトラセブンのみ単独で○○周年記念作品、
さらには記念とは無関係に作品が製作されるほどである。
そのため30周年、35周年記念を含むオリジナルビデオの平成ウルトラセブンシリーズや、
40周年記念作品の『ULTRA SEVEN X 』などといったスピンオフ作品も豊富。

本編映像では、上司に「変身したら死ぬ」と言われたり、ウルトラ警備隊が「ダンは死んで帰ったんだろうか、
もしそうならダンを殺したのは俺達だ」と嘆いたりで最終的に過労死したと言わんばかりの演出だったが、
なんとか無事に帰還出来たようで第2期ウルトラシリーズにおいても多くの作品に客演している。
有名なのはベムスターに敗れてエネルギーを求め、太陽に近づきすぎて引力に引き込まれたウルトラマンジャックを助け、
新アイテム・ウルトラブレスレットを与えるシーンだろう。
他の兄弟がカラータイマーを取られて萎んだり返り討ちで頭を燃やされたり
扱いが良くない中で、見せ場があったり勇気付ける役割を担うなど扱いはいい方である。
最終的に囚われてしまったが、ヒッポリト星人に対して反撃が出来たのも彼だったり…ってあれ?

+ ウルトラマンレオ』における「モロボシ・ダン隊長」の話

武器は額のビームランプから撃つエメリウム光線(ウルトラビーム)、頭部の宇宙ブーメラン 「アイスラッガー」、
最強必殺光線ワイドショット、ウルトラ念力など実に多彩である。
特にアイスラッガーはセブンを象徴する武器で、幾多の宇宙人や怪獣を斬り倒しており切断シーンには定評がある。
しかし、昨今の映像作品だと規制によって切断描写は抑えられている。
ただ投げているのではなく念力によるコントロールであり、ちゃんと戻ってくるのもそのため。
最終回では改造パンドンに受け止められ投げ返されるも念力でコントロールして改造パンドンの首を斬り落として勝利した。
また、手持ち武器としても使用可能。

また、自身が直接戦えない時などにおいて身代わりとしてバッファロー星の怪獣ミクラス、
メタル星のロボット型怪獣ウインダム、アニマル星の恐竜型怪獣アギラの3体(作中では他にもあったが)のカプセル怪獣を召喚する。
詳しくはカプセル怪獣の項目を参照。



その他の客演・派生作品は以下のようになっている。

+ 『平成ウルトラセブン』について

+ 『ULTRASEVEN X 』について

+ 『ウルトラマンメビウス』『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』について

+ 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』について

+ 『大怪獣バトル』シリーズについて

+ 『ウルトラファイト』について

+ 『ウルトラマンマックス』について

+ 各種ゲームでは

ついでに、円谷プロのエイプリルフールの際のセブンのキャラ付けの特徴は
簡単に言うと「親バカ」「東映の蜘蛛男」「ゾフィーのことなんかいいよ」の三つで表せる。


MUGENにおけるウルトラセブン

+ 這い寄る混沌氏制作・SFC仕様
+ muu氏制作・『対決!ウルトラヒーロー』+アレンジ仕様
+ すごいだー氏制作・アポカリプス風味

その他、変身前の姿であるダン隊員もMUGENキャラとして製作されている。 …え、別人?

出場大会

SFC仕様
muu氏製作版
アポカリプス風味

出演ストーリー

わたしたちのすわこさま(SFC版ウルトラセブンがニセウルトラセブン役で、muu氏製作版・カオスロイドSとして登場)


*1
ウルトラシリーズでも屈指の感動シーンだが、同時に致命的な間違いがあるともよく言われるシーンである。
明星とは金星のことだが、公転軌道が地球より内側なので、明星は太陽と同じ方向に現れる。
つまり明けの明星が輝くのは東の空。真逆である。
理由としては「過労+地球滅亡寸前+アマギ隊員を救出に行く+正体をばらさなければならなくなった→で、セブンが混乱していた」
「企画段階で『西の空に一番星が~』『東の空に明けの明星が~』の二案があり、脚本を書き上げた際にミスでごっちゃになった」
などの説がある。実際の金城哲夫氏による脚本上では「一番星の出るころ、西の空を見てくれ」となっているため
信憑性としては後者の方が高いか。

……しかし、このままでも「明け方に西の空に向かって一筋の光(ダン=セブン)が飛んでいく」という解釈なら
何もおかしいところはない。つまり「西の空に」は「明けの明星が」ではなく「一つの光が」に係るという訳だ。
そういう点では梅喧K'らの「お前(テメェ)じゃ役不足」問題と似ている。日本語って難しいね。
実を言うとセブンが飛んでいった方向に星が一つ瞬いていたのでこの解釈は成り立たないのだが

*2
この「レッドマン」という本名の存在は、裏設定の中でも知名度は低い方であるが、
かたおか徹治による漫画『ウルトラセブン物語』では、まだレッドマンと呼ばれていた頃のセブンを主役としており、
精神的に成長して「セブン」の称号を与えられ、「ウルトラセブン」と呼ばれるまでの物語が描かれている。
同作は双葉社より刊行の『ウルトラ兄弟物語』の第3巻に収録された(現在は絶版)。

なお本来レッドマンとはウルトラマンの企画段階の名前である。
由来は円谷プロ初のカラー放送だと言う事で鮮やかな赤い姿のヒーローを作り、それを強調した名前にしたのだとか。

*3
『ウルトラセブン』がウルトラシリーズとして組み込まれたのは『帰ってきたウルトラマン』以降で、
元々『ウルトラQ』『ウルトラマン』に続く円谷プロの「空想特撮シリーズ」の一作品として単独で作られている為に
こういった矛盾が存在する。
結果的に統合されたのは、当時の児童雑誌の特集記事の影響もあると言われている。

*3
この「ウルトラ警備隊7番目の隊員だから『ウルトラセブン』と名付けよう」という場面は、本編ではカットされている
書籍などに収録されている第1話の脚本では、キリヤマ隊長がセブンの名を名付ける場面が記載されているのを確認でき、
少なくとも本撮影時までのどこかの段階でカットが入ったと推測できるが、その辺りの詳しい事情は不明。
次の第2話では普通に「ウルトラセブン」と呼ばれており、これ以降名前の由来について特に語られることは無い。
放送当時に連載された一峰大二の漫画版では、上記の名付けるシーンがしっかり描かれており、
後年になって製作された『スーパー特撮大戦2001』や『ウルトラ警備隊 モンスターアタック』などのゲーム作品では
その辺りが補完されているが、実際に「ウルトラセブン」と命名した人物はダン自身だったりアンヌだったり、
はっきりと確定はしていないようだ。

*4
メタ的なことを言えば、現在では切断描写に規制がある為か、アイスラッガーに限らず切断技は登場させ辛い傾向にある。
また放送時期に起きた某事件も規制に影響したかと思われる。
とは言え『マックス』や『メビウス』ではある程度復活している。
ちなみに『SEVEN X』のアイスラッガーはそのあまりの切れなさ振りからナマクラッガー・鈍器ラッガーと呼ばれることも。
なお『ウルトラマン列伝』でセブン45周年記念でエレキング登場回を再放送した際、エレキングがアイスラッガーで
切断されて倒される関係上その部分が放送されるカットされる(一話ではその部分はカットされていた)のでは無いかと予想されたが
まさかのノーカットで切断シーンが放送され視聴者を驚かせた。

*5
メフィラス星人がカオスヘッダー(『ウルトラマンコスモス』の敵)を利用して作り出した、ウルトラセブンをモデルとした偽者。
MUGENにおいても後述するmuu氏制作のセブンにこのモードが搭載されている。
(S=ウルトラセブン "ULTRA S EVEN"))