大魔神


大映(現:角川映画)が1966年に劇場公開した、特撮時代劇シリーズ『大魔神』3部作に登場する魔神。
劇中ではほぼ魔神様としか呼ばれないが、佐々木横浜守主浩*1阿羅羯磨(あらかつま)というとしての正式な名がある。

普段は起伏が少ない埴輪のような顔(顔というか全身が埴輪っぽいが)に静かな表情を浮かべた石像でしかないが
一度怒ると肌は青銅のような色になり、生物感の増した顔で憤怒もあらわに(上の画像参照)で暴れだす。
この変身の際、力強く拳を握り顔を払うように片腕を、あるいクロスさせる形で両腕を下から上へ上げていくのがトレードマークとなっている。
劇場公開された当時は、穏やかな顔から怒り顔へと腕を払うと激変する様子が子供達に受け、真似をする光景がよく見られた。

単に体が大きいだけではなく、1作目では自分を囲む炎を身震いする程度の動きでかき消し、
第2作の『大魔神怒る』ではモーゼの如く湖を割って登場する(これまた上の画像参照)という神通力を見せている。
なお身長・重量の詳細に関しては諸説あり、一定していない。

そして2010年、『仮面ライダークウガ』『仮面ライダー響鬼』を手がけた高寺重徳プロデューサーにより、
テレビドラマとして『大魔神カノン』が放送された。
こちらは映画とは違い現代が舞台であり、「オンバケ」「イパダタ」「祈り歌」など映画には無い要素も多い。
現在はニコニコ動画でも有料配信中。
+ アレな話

1作目では、侍達が無礼にも神である自分の像にタガネを打ち込み壊そうとしたことに激怒し勝手に暴れだしただけで、
タガネの件の張本人である悪い殿様を殺しても怒りが鎮まらなかった大魔神は、次にはただの里人に怒りの矛先を向け、
実際に一人殺してしまっている。
そもそも荒ぶる神とは、自然環境のような人間の太刀打ちできない力の象徴であり、人間の都合など知ったこっちゃないのでしょうがない
あくまで結果的に民衆を助ける形になったのであり、最後に若い娘の命がけの願いによってようやく怒りを解いている。
この「怒り狂って暴れ回る人物(?)が美女の願いによって元に戻る」というテンプレは
以降様々な作品で取り入れられたりパロディになっており、「美人に弱い」とネタにもされている。

2作目以降では「苦しめられた民衆(中でも特に乙女や少年)の願いに呼応して現れ、侍や悪代官にだけ天誅を下し去っていく」
といういかにも勧善懲悪のキャラクターになっている。
最初は暴れまわるただの怪獣だったのが、いつのまにか正義の味方になっていたゴジラと同じ流れである。
『大魔神カノン』の公式サイトではこの2作目以降の性格だけが紹介されている。


ちなみに撮影に使用した大魔神像(むろん、怖い顔の方)の等身大プロップは現在、フィギュアメーカーの海洋堂(大阪・門真市。「チョコエッグ」のオマケ部分や「リボルテック」の会社)に引き取られている。
撮影からちょうど20年経過した時期に引き取られたためかなり状態が悪かったらしく、海洋堂側で修理&状態保存のためシリコン樹脂コーティングを施されてお色直しを行い、その後現在まで海洋堂本社の玄関前で余生を過ごしている(「カノン」では使われなかった)。修理のかいあって、当時の怖いながらも威厳ある佇まいが再現されているので機会があれば見学に行くのもいいかもしれない。
ちなみにこの大魔神像、 「1t以上あるはずでそうそう動くわけないのに、当時置いた場所から微妙にずれている気がする」「1991年ごろ、本社内で何か重たそうな足音がした」 などの怪現象が海洋堂社員から報告されている。前述のように修理された事で当時そのままに復元されたため、ひょっとすると鶴の恩返しならぬ大魔神の恩返しとしてガードマンを引き受けていたのかもしれない。

MUGENにおける大魔神

サンダーマスクダース・ベイダー等の製作者であるgoogoo64氏製作の物が存在している他、
アレンジキャラである「デビル大魔神」も同氏によって製作・公開されている。
共に強いAIは搭載されていない為、活躍の場は少ない。

出場大会



*1
当時を知る方には説明不要だろうが、 佐々木主浩とはかつてベイスターズに在籍した投手。
速球とフォークを武器に1998年のベイスターズ日本一に貢献。メジャーリーグでも暴れまわった。

そしてこの男、 驚くほど大魔神そっくりな顔つき である。


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