ウォー・ヘッド

───突き抜ける、最強。

旧アイレム製作の、横STGの金字塔『R-TYPE』の続編にあたる、『R-TYPE II』の自機。
初代『R-TYPE』の主役機であった「R9-A ARROW HEAD(アロー・ヘッド)」の改良機である。
正式名称は「R-9C WAR HEAD」。IIが発売された当時は「R-9改」または「R-9カスタム」と呼ばれていた。

登場作品は『R-TYPE II』、『R-TYPE FINAL』、それとSTGではないが『R-TYPE TACTICS』シリーズがある。
R-9Aの持つ独特の機体デザインを継承しており
(STG含め戦闘機としては珍しい主翼の無い流線型のボディ、全長の半分を占め大きくのめり出たキャノピー等)、
フォースやビットといったオプション、そして最大の武器である波動砲を駆使し、
復活したバイド帝国を再び討つため、単機出撃することとなる。

+ 詳細な設定
R-9C WAR HEAD

形式番号 R-9C
分類 異層次元戦闘機
生産形態 技術職人による手作りで3機のみ
全高 9.2m
全長 13.5m
全幅 4.2m
重量 22.0t
推進機関 ザイオング&新長居グラビティドライブユニット
武装 超高速電磁レールキャノン×2
拡散波動砲×1
特殊装備 フォース×1
ビット×2
乗員人数 1名
搭乗者 不明

[ カスタム仕様機 ]
第一次バイド戦のデータを基に建造されたカスタムタイプである。

亜空間での戦闘に特化した機体で拡散波動砲の装備など火器強化に重点をおいて開発された。
その突き抜けたポテンシャルと破壊力はまさに化け物と呼べる代物であった。

『II』での設定においては、R-9Aの作業艇と戦闘艇を兼ねた設計思想とは異なり、
最初から異次元戦闘艇として設計されたため、あらゆる点で性能の向上および小型化、軽量化が図られている。

武装構成はR-9Aと同様だが、波動砲を2ループチャージすることでより強力な「拡散波動砲」を発射可能になった。
また、フォースと合体した際のレーザーの種類も増加しており、
二重螺旋状の光線を前方へ発射する対空レーザー、地形に当たると反射する光線を三連発する反射レーザー、
機体上下に発射され地形に沿って飛んでいく対地レーザーに加え、
敵のいる高さを自動追尾するサーチレーザー、極めて高威力だが射程の短いショットガンレーザーが使用可能。
ミサイルに関しても、敵に誘導する追尾ミサイルに加え、
下方向へ発射された弾頭が地形に沿った爆風を起こす対地ミサイルが選択可能になった。

しかし、高すぎるポテンシャルに伴う強烈なGなど過酷な戦闘環境に対応するため、
結果としてパイロットは四肢を切断して乗り込むという重い代償を背負うことになってしまった
(コクピットのスペースが狭いからという理由も有名だが、公式資料にそのような記述は無い)。
もちろん、このことは公開されておらず、後に軍の広報用に使用された写真は、前作戦時のR-9のものだったいう。

ただ、軍や兵器開発部はこうした事実を黙秘しており、
R-9Cがバイド討伐に成功し凍結状態で保存されていたパイロットと共に回収された後も、
パイロットは既に死亡したものとして発表され事実は噂の域を出ることなく闇に葬られてしまう。
+ しかし…
「四肢を切断」に関する記述はGB版の説明書を始め、各種設定資料集に記載されているが、
『R-TYPE II』のスーパーファミコン移植版『SUPER R-TYPE』では設定が異なる可能性もある。
というのも、実は『SUPER R-TYPE』のOPにおいて五体満足の人間がちゃんと乗り込んで出撃するシーンがある。
『SUPER R-TYPE』の自機の名前も同じくR-9Cであるが、両ゲームでの機体の性能が異なるため、
後に2作品は同じ世界観を持つパラレルワールド(機体は名前が同じ別物)として扱われている。

さらにややこしい事に、説明書に四肢切断に関する事が書いてあるGB版『R-TYPE II』でも、
五体満足の人間が乗り込んでカタパルトから出撃するシーンがある。
ゲーム中の映像を見る限り「四肢切断なんて話は無かった」としか言えないのだが、しかし公式設定ではそういう事になってしまっている……。
「軍が不都合な事実を隠蔽した」と言うよくある設定の逆で、「軍がなんらかの意図を以て不穏な内容の偽情報を流した」とか?
冒頭の出撃シーンに注目

『R-TYPE FINAL』ではR-9Cの量産型として、『SUPER R-TYPE』仕様に近付けた「R-9K SUNDAY STRIKE」が登場している。

+ シリーズごとにおけるウォーヘッド
『R-TYPE II』で初登場したウォーヘッド。
前述の四肢切断されたパイロットの設定はもとより、そのEDの陰鬱っぷりは多くのゲーマーに衝撃を与えた。
その後、バイドに関わる悲壮なストーリーや膨大な量にわたる裏設定は『R-TYPE』シリーズのお約束となっている。
もし気になる方は、ニコニコで「夏の夕暮れ」タグで検索して……いや、なんでもない。

性能面では前作同様、機体の前後に装備することで弾を防ぐ盾となるフォースはもとより、
最大の特徴である「波動砲」には、特殊触媒を用いる事で広範囲の対象に威力を発揮する「拡散波動砲」が搭載された。
新たな武装として、レーザー系にはサーチレーザーとショットガンレーザーが追加され全5種となり、ミサイル系には対地ミサイルが加わった。

しかし、機体の強化とは裏腹に敵の動きや地形が輪をかけてトリッキーになっていたりと、所謂初見殺しのオンパレードで、
前作からして「覚えゲー」と呼ばれた『R-TYPE』だったが、『II』ではそれに増して綿密な攻略パターンを作る必要がある。
さらに全6ステージをクリアすると、ボーナスゲーム(2周目)が用意されている。
これがまた1周目とは比較にならないほど難易度が高く、多くのプレイヤーは一周するどころか4面のボスで泣きを見ることになるらしい。
流石かのスペランカーを世に送り出したアイレム、マゾゲーに定評がある。
ただあまりにも難しすぎたためか、当時のゲーマーに広く受け入れられたとは言い難く、
結果としてのちの続編である『DELTA』や『FINAL』ではプレイヤーに歩み寄る形で難易度の調整が図られることとなった。

『R-TYPE FINAL』ではR-9のベテランパイロット向けカスタムタイプとされた。
R-9A用の対空/反射レーザーがオミットされたこと、拡散波動砲は強力ではあるが独特の性能を持つことなどから、
従来型に比べ非常に癖の強い機体になっている。

そして本作では、登場する全ての機体がR-9Aから派生したものとされている。
R-9CはR-9Aの直系であるR-9A2(DELTA)から派生した機体であり、
この後に量産型であるR-9S(STRIKE BOMER)を経て、『R-TYPEⅢ』の自機であるR-9Ø(RAGNAROK)に繋がっている。

なおSTGとしての『R-TYPE』の最終作である本作では、いままでのシリーズに登場した自機はもちろん、
設定のみの存在であったR戦闘機や、さらにはアイレムが製作したR-TYPE以外STGの自機まで使用することが可能になっている。
結果、STGとしては前代未聞の100機種以上にのぼる自機を使用できる。もはや、アイレムの『R-TYPE』に対する愛は病的といっても過言ではない
(波動砲のチャージが上がっただけのほぼコンパチ機体もある程度は存在するが、それらを除いても50種類以上はある)。
もっとも、それだけ機体がある割にステージが少ない×機体開放条件が殆どプレイ時間のみという仕様だったため、
全機体を出すのは相当に作業が必要となる。機体作成に注いだ愛をもう少しゲーム仕様にも向けて欲しかったものだ。
この『FINAL』をもって、アイレムが制作してきた『R-TYPE』シリーズはSTGの表舞台から引退することになる。
+ が、しかし……
STGとしてのR-TYPEは『FINAL』で最後だけど、シミュレーションゲームなら問題ないよね!
ということでファンですら想像し得なかった続編、『R-TYPE TACTICS』が発売された。
このことは、純粋なSTGとしての復活を望んだシューター達を少なからず落胆させたものの、
ゲームそのものの出来は『R-TYPE』のもつ独特なSTGとしての要素を取り込みつつ、良好なバランスを維持した佳作ゲームという評価を受けている。
さらにSLGになったことで『FINAL』に登場した膨大な数の機体を、設定に忠実に差別化することができ、
R-TYPEの世界観に惚れ込んだゲーマー達は(欝ED含めて)本作を高く評価している。
本作におけるR-9C(Rwf-9C)はR-9Aの後継機であり、フォースや波動砲などの充実した装備に加えて
自軍の中でも数少ない「亜空間航空」持ちの機体として、索敵や強襲などあらゆる局面に対応できる強みを持っている。

SLGとして新しく生まれ変わった『R-TYPE』だったが、『R-TYPE』シリーズが好きでかつSLG好き向けという、
あまりにコアなターゲット層向けだったためか、売上も芳しくなく、
当然続編など出るはずがない……と思われていたが、なんと続編が発売されてしまった
この朗報に、全国の提督こと『TACTICS』ファンはこう思っただろう。「俺以外の誰が得するんだ……」と。

そんな作品『R-TYPE TACTICS2 -Operation BITTER CHOCOLATE-』では、
第二作目繋がりと言った所なのか、ウォーヘッドが地球連合軍の主力戦闘機的な扱いを受けている。
序盤で唯一の亜空間移動可能機体であり、索敵と攻撃の両方をこなせる為、ボス戦や要塞戦では欠かせない存在となった。
本機を素材に後継機を開発することも可能であり、特に波動砲と爆撃性能が強化されたRwf-9Asストライク・ボマーは圧倒的な火力を誇る。

問題は本作発売後にアイレムがゲーム事業から撤退したため『R-TYPE』シリーズ作品の多くが販売停止。
Amazonなどでは数万のプレミア価格が付くレアゲーと化したことだが
+ こうしてR-TYPEシリーズは幕を閉じたかに思われたが……
2019年4月1日、元アイレムのスタッフが移籍した新会社グランゼーラが新作『R-TYPE FINAL2』のクラウドファンディング企画を開始。
当初の予想を超える約1億8000万円の支援を得て、2021年に18年越しのSTG新作として発売された。
このグランゼーラという社名の元ネタは『TACTICS2』に登場した「グランゼーラ革命軍」であり、
独立してR-TYPE新作を出す事はもはや社命だったとも言える。
アイレムとしてのR-TYPEは『FINAL』で最後だけど、グランゼーラが出すなら問題ないよね!
屁理屈じゃねぇか

本作でも『FINAL』同様の機体開発システムは受け継がれたが、
機体解放条件がクリア時に獲得する資源消費へ変更され、ステージ数も増したので遊びやすくはなっている。
結局周回での資源集めを強いられることには変わりないのだが

肝心のR-9Cだが、初期機体のR-9AからA2を通して早期に開発可能。
ただし、通常弾が強く波動砲やレーザーが弱めの本作では拡散波動砲やショットガンレーザーの火力が微妙で、
正直「化け物」と言えるほど強いかは微妙なところ。後継機のストライクボマーなどに期待したほうが良いかもしれない。


MUGENにおけるウォーヘッド

Foxtlot氏製作のものが存在していたが、現在は入手不可。
スプライトは『R-TYPE』のものを使用しているのに、ポートレイトは何故か『DELTA』のものを採用。
性能は、アローヘッドに拡散波動砲が付いた物になっている。フォースの着脱も可能。
STG準拠だから、当然空中に浮きっぱなしである。
また、通常弾は威力こそ低いものの連続して撃てるため、これだけでハメ殺すことも可能。
拡散波動砲は範囲も広く、全弾命中すれば大きなダメージになる。
さらにはカプセルを取ることでフォースを強化することもでき、操作感はほぼ原作と変わりない。
ちなみに攻撃を食らうと一発で爆死して、機数が減ります。残機は3機なので3回で終了。

この他、『R-TYPE』シリーズの自機としては卵寒天氏によるR-9LEO、デルタ氏によるTL-T ケイロンも存在していたが、いずれも現在は入手不可。

しかし、格闘ゲームエンジンであるMUGENでSTGゲームの性能のまま殴り込むのは、何か間違っているような気がしないでもない。
まぁ、MUGENには惑星を破壊できる宇宙要塞とかもいるし、今更感もあるけど。
ダックハントや、スーパーマリオなどと対戦すれば、STGとしての性能をフルに発揮することができるだろう。
東方のストーリーモードと対戦すれば弾幕シューティングを疑似的に再現することも。
……ってそういうゲームじゃねえからこれ!!

YouTubeでの出番が多めだが、ニコニコでもプレイ動画を見ることができる。
MUGENを知らない人が見れば、100%誤解するだろう。他の動画は タグ検索で。


「このまま永遠をさまよい、朽ち果てるとしても、私は人間のままでいたかった」

出場大会

出演ストーリー

プレイヤー操作

R-9cで色々と戦う動画(操作キャラ)


最終更新:2022年06月13日 13:03
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