勝利デモ




試合終了後、勝利した側が台詞を言う画面。
リザルト画面、またはメッセージ画面とも言われる。
多くの格闘ゲームにおける試合終了後の締め括る場面とも言える。

ストリートファイターII』時期の所謂格ゲーブーム初期の頃には、
負けた側のボコボコにやられたグラフィックもあったが、時が進むにつれてほとんど採用されなくなり、
もっぱら勝利した側の表示のみがほとんどである。
単に「負けた側のボコボコにされたグラを一々用意するのが「( ゚Д゚)マンドクセー」」というのが開発者側の本音であるのは永遠のナイショ。
ドット打ちは大変なのである(他にもフェミニスト的な問題もあったとか)。
敗者のボコグラが採用されていた作品は主に95年以前の格闘ゲームに多く、それ以後は基本的に影を潜めている。
豪血寺一族』はシリーズを通して敗者側の顔グラと敗北台詞を用意しているが、
その顔グラはいずれも「落書きされた顔」という代物であり、これもボコグラに含めるかどうかは微妙な所。
中には『RB餓狼2(国内版)』や『KOF2000』のように、コンティニュー時にボコグラが用意されている作品も。

格ゲー以外の例として『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズでは、スポーツパーソンシップに則り敗者側が勝者を称える拍手をする。
笑顔な者から悔しがっている者まで様々。例外として全くしない者も数名いる。

+ 敗者のボコグラが搭載されている公式作品の一例

作品によっては趣向を凝らした勝利デモを用意したものもいくつか存在する。
例えば『ストリートファイターIII』(『1st』・『2nd』(1997年))、
GUILTY GEAR Xrd』(『SIGN』~『REV2』(2014~2017年))では、
画面奥に勝者の立ち姿・手前に敗者の地に伏せる姿で遠近感を表現したダイナミックな絵面になっている
(前者はこれに加えて敗者に傷や痣や流血も描かれている)。
ART OF FIGHTING 龍虎の拳外伝』(1996年)では逆に手前が勝者、奥が敗者という構図になっている。

1995年以前のSNK作品は敗者側にも凝っており、『サムライスピリッツ』では、斬り殺された場合に限り簀巻きにされて黒子に運ばれたり
(斬り攻撃で止めを刺されても殺されていない(真っ二つにならなかった)場合は簀巻きにされない。
 なお真っ二つになるかどうかは基本的にランダム。一応必ず真っ二つに出来る裏技も存在する)、
THE KING OF FIGHTERS'94』『'95』ではKO後に画面がホワイトアウトした後、
敗者がゆっくりと降ってきたりした(しかも『'94』では演出をスキップ出来ず、必ず見せ付けられた)。

勝利デモではゲーム中あまり多くを語らないキャラクター達の内面が多分に出る他、
ゲームによっては特定の掛け合いがあったりするので、キャラの性格や人間関係を把握する手がかりとなる。

試合内容によって、台詞が変わるキャラもいる。
例えば体力がほぼ満タンに近い状態かつ一本も取られずに勝利した楽勝試合であったり、
体力がほとんどなくファイナルラウンドまでもつれ込んだ辛勝試合であった場合など。
この場合、前者は相手を見下したような台詞が多く、後者は相手を誉めるような内容である場合が多い。
昔はこのような台詞変化システムが無く「ギリギリで勝ったのに楽勝みたいな事を言う奴」という突っ込み所もよくあった
(別件では、
 「(試合中に一度も使っていない)昇龍拳を破らない限り、お前に勝ち目はない
 「(あいつ=リュウ本人と戦ってたのに)お前、あいつと戦ったのだろう?
 というネタも)。
ただ、試合内容に関わらず罵倒ばかりのキャラもいれば常に謙虚なキャラもおり、その辺は多種多様である。
他に前述の『サムライスピリッツ』などは真サムで「流血する技でKO(惨殺KO)」すると、
専用のセリフ(本人ではなく黒子が言う場合もある)を言い出すというものも。
また、『龍虎の拳外伝』や『北斗の拳』など、好きな台詞を選択出来る作品もある。
特に北斗は他人の台詞も選べるため、トキストロングな柔の拳で相手を叩きのめした後、「どうしたハゲ それまでか」と口走ったり、
ゲームに出ていないキャラの台詞まで選べるため「暴力はいいぞ!」等とのたまう事も可能。世紀末死あたぁ再び。
その他、『ストリートファイターZERO』では台詞選択を利用してCPU戦で同じ台詞を5回連続で言うとダンが乱入してくる隠し要素もあった。

ゲームハードの発展に伴う容量の増加により、勝利デモでのメッセージがフルボイスの作品もちょくちょく存在する(『GGXrd』『KOFXIV』など)。
その一方『KOF'97』『MARVEL VS. CAPCOM 2』など勝利時のメッセージが全く無い作品もある。

ちなみに『東方project』では、負けた側が泣き顔&服が破れる通称「ボロ絵」
(ただし相手が大物や力量差がある場合などボロ絵にならない事もある。また大物はボロ絵があっても服はあまり破れなかったりする)が、
『文花帖』以外標準スタイルになっており、弾幕アクションでも当然全キャラにボロ絵がある。
中には相手が種族的に相性が悪い相手だと勝った側もボロ絵だったり、目が飛び出してるなんて人もとい神もいたり。
一応勝ったのに相手はボロ絵ではなく主人公側だけボロ絵なんて事もあったり。


MUGENではDOS版やWinMUGEN以前のものには存在しないが、新MUGENには標準に搭載されており、
英語と日本語の二種類を選べたり、特定のキャラクターに専用の台詞を言わせる事も可能。

とはいえ、WINMUGENでもHelperやPlaySndを駆使すればキャラクター側の設定により再現する事が可能で、実装しているキャラも多い。
+ 搭載しているキャラの一例
が、所詮キャラの一部であるため、シングルならともかくタッグともなると話が異なる。
よくあるのがタッグで自分は大して活躍もしていないのにチームとして勝ったために勝利デモが始まるケースで、
この場合視聴者からは「自己主張しすぎwww」「お前の活躍じゃねーよwww」などと突っ込まれる羽目になる。
特にそのキャラ自身がすでにKOされていたりして、かつ相手を見下す台詞を吐いていようものならさらに突っ込み所満載となる。

また、相方も勝利デモを有していると当然相方と自分とで勝利デモが二重に表示される

さらに、表示の優先順位次第では勝利デモ以外の演出と被る事も。
特殊ゲージを表示させているキャラクターなどの場合、
先述の表示優先順位次第ではメッセージ文とゲージ表示が被ってしまう事もある。
下の画像がその一例(分かりにくい人は左下の部分を冒頭のゴルリオと見比べてみよう)。

この場合(勝利デモの種類にもよるが)「見せられないよ!」「互いに自己主張しようと必死」などとコメされる事も。
上のような症状についてはキャラ側に専用ゲージ表示を"RoundState>=4"というトリガーを用いて非表示化させる事が最も望ましいと思われるが、
現状キャラ製作者側はそんな事にいちいち気を使って処理する事はほとんど無いため、こればかりはどうしようもない。
勿論、製作者に「"RoundState>=4"以降は特殊ゲージを消せ」などと喧嘩腰で文句をぶつける事は当然ながら御法度である。

そしてこのストーリー動画ではこの二人を使ってこんな勝利デモが…。
1:33で表示

+ 対処方法
勝利ステート分岐に使われる『Statedef 180』番台(180~189)を調べ、
trigger1=matchover
という「試合が終わった時」という条件付けをしている部分を探して
triggerall=matchover ;試合が終わった時。この行を消すと、毎ラウンド勝利ポーズのたびに台詞が出る
trigger1=teammode=single ;シングル戦
trigger2=teammode=turns ;チーム戦
trigger3=teammode=simul ;タッグ戦
trigger3=NumPartner
trigger3=ID<partner,ID||partner,alive=0 ;自分がリーダーなら台詞が出る/パートナーが倒れてたら台詞が出る
このように条件を付ければ、勝利デモを流す権利はリーダーに与えられ、パートナーに自重させる事が出来る。


関連項目



最終更新:2024年03月23日 22:29