長曾我部元親

+ 史実における長曾我部元親
長宗我部(長曾我部)元親(ちょうそかべ もとちか):天文8年(1539年)~慶長4年5月19日(1599年7月11日)

戦国時代後期から安土桃山時代にかけて活躍した戦国大名。長宗我部氏第20代の当主。
土佐の国人、長宗我部国親の長男として生まれる。
永禄3年(1560年)に父の死によって第20代長宗我部家当主に就くと、
国司の一条氏からの独立を果たして土佐を統一した後、阿波・讃岐の三好氏・河野氏、伊予の西園寺氏などと戦って急速に勢力を拡大。
一時は織田信長との対立により窮地に立たされるが、本能寺の変による混乱を機に勢いを取り戻し、
天正13年(1585年)頃に四国全土をほぼ制圧したとされる。
しかしその後10万と言われる羽柴秀吉の四国平定軍の前に降伏。
土佐一国の領地を安堵され、九州の役・小田原の役・朝鮮出兵などに参加した後、1599年に関ヶ原の戦いを見ることなく病に倒れる。

元親の四国統一は、父・国親の考案した「一領具足」と呼ばれる独自の軍事体制を有効に運用・統治したことによって成し遂げられた。
一領具足とは、平時は田畑を耕して生活している民に常に一領の具足(ワンセットの武具)を携帯させ、兵員としての役割を兼ねさせたもので、
命令に応じて迅速に大軍を召集・出動できる他、常日頃からの農作業による強靭な肉体は白兵戦において高い運動能力を発揮したとされる。
また、この制度に端を発する地域民の強い結びつきと長宗我部家への帰属意識は、江戸時代の山内氏による弾圧を経て、
後に坂本龍馬に代表される幕末・明治期の傑出した人物を多数輩出する土台を作ることとなる。


「海賊の流儀って奴、教えてやるぜ!」

『戦国BASARA』シリーズに登場するキャラクター。
二つ名は「天衣無縫」。プレイヤーからの愛称は「アニキ」。
『1』では敵武将(NPC)として登場し、操作可能になったのは『2』から。
苗字は長曽我部でも長宗我部でもなく長「曾」我部であることに注意(一般的には「宗」の字が使われている)。
声優は『ガンダムW』のごひ張五飛役などの 石野竜三 氏が担当。
属性は。武器は先端にの付いた長槍、専用防具は兜(第三防具は帽子っぽいが)になっている。

自身を「鬼ヶ島の鬼」、「西海の鬼」(『3』では西海の鬼神)と称する、長曾我部家の当主にして総大将。
瀬戸内海を中心として暴れ回る海の男。伊達政宗とは逆側になる左目を紫の眼帯で覆い隠している。
ただし、理由は明らかにされておらず、政宗のように失明しているのかどうかは定かでない
(『BASARA』で今更言うことでもないが、史実の元親に特にそういった話は無いため、海賊っぽく見せるための伊達眼帯なのかもしれない。
 いや、伊達じゃないけど。あ、いやそういう「伊達」じゃなくて(ry)。
衣装は海賊をイメージしているのか、『パイレーツ・オブ・カリビアン』を彷彿とさせる南蛮風の洋服。第二衣装と第二防具はそれに拍車がかかる。
部下共々漁師を思わせる発言も多い。固有技「一触」「四縛」や第七武器(お楽しみ武器)「釣果万全」(でっかい釣竿)にもそれが表れている。
なお、史実での長宗我部家は水軍衆よりもむしろ「一領具足」と呼ばれる勇猛な足軽隊で名を馳せた勢力だが、まあBASARAだからしょうがない

海賊の親分のイメージで描かれており、一見乱暴な荒くれ者に見えるが、利家とまつ曰く「いい人」。 *1
頭にバンダナを巻いた喋るオウムをペットとして連れている点も、海賊のイメージを強調している。
非常に面倒見が良く、どんな時でも仲間を見捨てないため、
兵士(子分)達からも「アニキ」と呼ばれ慕われており、熱狂的な親衛隊(全員男)までいる。
他人を信用せず、部下を駒としてしか見ないなど、正反対の考えを持つ毛利元就とは意見が対立している。
ただし、毛利との関係については、戦闘中の会話や撃破時の反応など、単純な敵対関係とは言えない部分もあり、
元親のストーリーモードでは唯一、討死ではなく退却扱いとなる人物でもある。 *2
戦を好む性格ではあるが弱い者いじめは好きでないらしく、女子供や老人を相手にするとその旨をボヤくことも。
単純にゲームの性能からするとこっちの方が弱いと言ってはいけない。
特に子供は「すぐ泣くから」というので苦手らしく、農民の少女いつきを泣かせてしまった際にはかなり動揺していた。
自身の親衛隊に「この世で一番強い男は?」「この世で一番イケてる男は?」等と問いかけるなど、
少々(というよりも自信家?)な面もある。
また、よく対峙した相手を「田舎者」と称する。四国に居を構えている彼の方が田舎者だとは決して言ってはいけない。
まあ、フォローすれば、当時の時代の考え方として「自分の国が一番の都会」と考えるのは当然であり、
さらに当時の首都である畿内に近い四国出身であれば、東北なんぞよりはよっぽど都会である、と言いたい所だが……。*3
実際『BATTLE HEROES』の本多忠勝のストーリーにおいて、
偽者の忠勝に兵器を奪われた挙句田舎物呼ばわりされたことに激怒し、本物の忠勝に襲い掛かっており、
その怒りの激しさから見るに、彼自身が田舎者コンプレックスを抱いている可能性も無いとは言えない。

技術力に長けていて、攻め寄せてくる敵を要塞富嶽で砲撃したり、
後述の木騎を始めとする兵器を実用化するなど、新しい戦術を取り入れる柔軟な思考の持ち主でもある。
しかし、重騎などの最新兵器は非常に高価なため、財政状況は常に危機的らしい。
また、機械や兵器そのものが好きらしく、『2』では本多忠勝を仲間にするために家康を誘拐した。
天下への興味は薄いらしく、『英雄外伝』外伝ストーリーの最後に家康との決戦にて、
「俺は天下よりも、風の吹くまま海を旅していたい」といった意味合いの発言をしている。
ここに端を発する家康との友情は、『3』以降の元親のストーリーを語る上で欠かせない要素となっている。

『2』で毛利元就と共に使用可能キャラクターに昇格。
ストーリーモードでは海賊船に乗って全国の財宝を探しに行くという展開になっており、
部下の存在を蔑ろにする毛利元就の戦い方に不快感を示す一方、
自身と同様にアニキ肌で荒くれ者の軍を纏め上げている伊達政宗とは意気投合する一幕が見られる。
この2人のコンビは一部のファンからは東西アニキコンビ族(賊)の頭コンビなどと呼ばれ、
『2』の大武闘会でもコンビを組んで登場することがある。
アニメ第二期でも豊臣秀吉に敗れた後、四国から落ちのびた所を大阪へ向かう伊達軍と山の中で遭遇し意気投合、
お互い全く同じ策を提案しあう(ただし相手を陽動にして自軍が豊臣軍の本拠地に攻めこむという意味で)ほどの気の合いっぷりを見せている。*4

『2』のまつのストーリーモードでは、カジキマグロを釣りたいと言うまつと利家に快く船を貸し、釣りを許可した。
その影響か利家とまつは倒しても撤退扱いとなり、まつと闘うと長曾我部軍兵士が飯をごちそうになったことを感謝する。
そしてカジキは利家のお楽しみ武器として再登場し、利家のストーリーのラストでまつに投げられたり、
アニメ版の第二期で飾られているなど準レギュラーと化していた。

史実にて初陣で武功を立てるまでは大人しい人物で「姫若子」と呼ばれていたことを意識してか、
宮本武蔵を見て「俺もガキの頃、これくらい威勢が良かったらな…」と発言している。

+ 『3』では
『3』では海に出ている間に四国が奇襲を受け、四国に残っていた部下が全滅。
徳川軍の軍旗が落ちていたことから、家康の仕業ではないかと疑心を抱き始める。
その後、自分も同じように徳川軍から攻撃を受けたという元就から届いた書状と、
家康の下へ出した使者が殺されたことから、四国奇襲の犯人は徳川軍であると確信。
かつて固い友情を結んだ筈の家康の裏切りを許すことができず、家康を倒す為に西軍に就くことになる。

1周目では関ヶ原にて家康と対峙し、四国奇襲を肯定も否定もしない家康を戦いの果てに殺してしまうが、
2周目以降では、雑賀孫市に「頭を冷やせ」と殴られて叱咤され、落ち着きを取り戻す。
その後、真相を確かめる為に家康の下へと向かった元親は四国奇襲の犯人が家康ではないことを知り、
家康と共に四国奇襲の犯人を倒し、2人の間に友情が復活するという大団円を迎えることになる。

正直な話、四国攻めの件に関しては、戦国時代に一国の主なのに国や民を放り出して不在だった元親が悪いといえば悪いのだが、
本人もそれは自覚しているようだ。そもそも「国主兼海賊」という設定に無理があったんじゃ…とか言ってはいけない。

その他、新キャラとは上記の通り雑賀孫市や、瀬戸内関係で鶴姫など、女性キャラとの絡みができた。
孫市とは昔からの知り合いらしく、彼女のことを「サヤカ」(恐らく彼女の本名、ちなみに孫市の声優も大原さやか女史)と呼んでいる。
鶴姫のことは「鶴の字」と呼び、何かとちょっかいをだしたり張り合ったりしているが、当の鶴姫からは「海を荒らす海賊」として毛嫌いされている。
また、西軍側新主人公である石田三成に対して「アンタみたいな奴は嫌いじゃねえ」と言ったり、
三成の友人を名乗ったり(子分達にも元親の友人と認識されている)と、何かと三成絡みのイベントも多い。
ちなみに『3』の主人公である家康と三成は、両者とも元親のストーリーで仲間になり、元親は三成の赤ルート、家康は青ルートで仲間になる。

+ 他のキャラのストーリーでは
家康の緑ルートでも友情が復活し、2人で共に天下を取る為の戦いに赴くことになる。
元親と組んだ後は陣を取った時などの表記が「徳川軍」から「東西同盟」になっている。
ただし、EDムービーは何故か紫ルートの使い回しであり、元親の姿は影も形もない…。

鶴姫の2周目以降のルートでは船で瀬戸内まで日本一周をする話があるが、
ルート次第では勝負に負けそうになったことからイカサマをして近道を使って瀬戸内に到着し、
鶴姫達の本拠地である能島を乗っ取ってしまったり、負けると「覚えてやがれ!」と言って逃げて行ったりと、
やたら小物臭がするが気にしてはいけない。
ちなみにアニメ『戦国BASARA弐』ではイカサマはやらない主義だと公言していた。

元就の青ルートは元親の赤ルートEDを更に鬱にしたような結末となっており、
元就の思惑通り、大きな誤解を抱いたまま自らの手で家康を倒してしまった上、
友人だと思っていた三成までも元就の手によって殺されてしまう。
そして元就の口から真実を告げられた元親は、最期には自ら元就に斬られることを選ぶという、
鬱ENDが多い『3』の中でもかなりの鬱度を誇るEDとなっている。
…といっても、元就的には(思う所はあれど)割とハッピーエンドなのかもしれないが。

ホームステージの中富川海砦戦は、長曾我部軍謹製のからくりの罠が配置された洞窟内。
何と言うか、良い年した野郎共のロマンが詰まった秘密基地に見えなくもない(通称「中富川アニキーランド」)。
BGMは『2』のアレンジ版だが、某有名海賊映画っぽい仕上がりで良く似合っている(通称「パイレーツ・オブ・瀬戸内」)。

ボスとして登場するもう一つのレアステージ・能島城海賊戦での元親はかなりはっちゃけており、
「長曾我部軍とくりゃ…アレだろ?」「夢と希望と金をつぎ込んだアレだよ、アレ!」
「あんたなら分かるよな?アレの良さを!」などと「アレ」を連呼したり、
「嵐のように、この俺の後悔を連れ去ってくれ!」といういつもの登場シーンの後の台詞が、
「どんな後悔かって? そりゃ、未完成に終わった俺の不甲斐なさだ!」だったりと、
中富川海砦戦での元親に比べてかなりギャグ度が高くなっている。
ちなみに「未完成に終わった」「アレ」とは、登場前に戦うことになるからくり兵器、暁丸のこと。

+ 『4』では(ネタバレ注意)
『4』では、四国襲撃があった『3』と違い、家康と固い友情を結んでいる。
創世・ドラマのどちらのルートも家康の天下統一を応援するものとなっている。
ホームステージは駆動音を鳴らし海を駆ける「海賊要塞・百鬼富岳」。
同作での新兵器は百鬼丸(後述)。

『2』の主役より先にファングッズが出ちゃったり(流石に初代の主役達より先には出ないが)、
『3』の公式サイトでも慶次より先に発表されるほど人気が高い。
元ネタの武将もアンケートで「大河ドラマで主役をやって欲しい戦国武将」1位になるくらい人気がある。
『3』人気投票でも主人公の一人である家康を抑えて貫録のベスト5入りを果たしている。
ただし、上位の4人と比較すると1位の伊達政宗とは2倍以上、4位の毛利元就にすら1500票以上の差がある。

+ 長曾我部軍の兵器
「機巧要塞」 木騎(もっき)
初登場:『1』 属性:炎
スターウォーズ』に登場するAT-ATに似たデザインの巨大兵器。連射可能な弓矢や、爆弾をばらまく攻撃を行う。
作るために100万石をつぎ込んだらしく、国一つが傾いたという。長政曰く「悪の巨大兵器」。
ザビー教や前田軍も『1』で所持していた。
『1』における長曾我部軍のものには「朱点」という名が付いていた。
「超機巧要塞」 滅騎(めっき)
初登場:『2』 属性:炎
木騎の発展系。竜の頭を模した飾りや、2丁のバズーカ砲、天守閣のような飾りなどが装備されており、変形して爆撃や火炎放射で攻撃してくる。
攻撃の際は脚を折りたたんで姿勢を低くするが移動はせず、その場で砲撃や火炎放射を繰り返すだけ。
非常に強力だが維持費も相応に必要らしく、長曾我部軍の兵士は修理費だけで国が傾くと悲鳴を上げていた。
稲葉山城にも色違の滅騎が登場するが、元親曰く「旧式」らしい。
「轟突猛輪」 仁王車(におうぐるま)
初登場:『2』 属性:無
金剛力士像の上半身が可動式の台座に乗っかった姿の兵器。
突進してきたり、腕をワイヤーで伸ばして攻撃してきたりする
木騎同様、元々は元親が作ったものであるが、開発コストが安いのか、技術的に難しくないのか、あらゆる軍が所持している。
ただし、元親の軍のそれは最新型らしい(ゲーム中での性能の違いはない)。
本願寺の仁王車には金箔が貼られており、攻撃すると小判を落とす。
富岳(ふがく)
初登場:『1』 属性:無
『1』で長曾我部軍が所有していた海上移動要塞(というか一種の軍艦)。
多数の大砲が設置されており、絶え間なく砲撃してくる。
アニメ版では瀬戸内から信長の住む安土城に砲撃を浴びせる程の精度と射程距離があった。 OMIKATA が城内に突入しました!
2期にも引き続き登場し毛利・豊臣連合軍との戦いに使用されるが、
秀吉の海を割って攻めこむという戦術の前に行動不能となった上に主砲も片手で凌がれ、
奥の手である外輪による陸上走行もこれまた秀吉一人で止められた挙句に、その後の秀吉と元親の一騎打ちの際に大破。
最終的には自爆し瀬戸内の海の藻屑と消えた……かと思われたが、毛利軍がこれを回収した上で修復・改造し「日輪」と命名。
密かに横取りしようとする豊臣軍の謀略すら退け、主砲に変わって新たに装備された現代兵器も真っ青なソーラレイじみた光学兵器で、
待ち構えていた豊臣軍の先遣隊を文字通り蒸発させるという圧倒的な活躍を見せた。
最終的には光学兵器を上回る幸村の熱さによって元就諸共消滅した。
『4』では、海賊要塞「百鬼富岳」として再登場、それ自体がステージとなるほどの巨艦となった他、
毛利軍による鹵獲改修版「日輪」に至っては何をどう魔改造したのか、浮遊要塞「天空日輪」として戦国の日の本の空を飛んだ。
暁丸(あかつきまる)
初登場:『3』 属性:無
背中に帆船を載せた六本足の巨大兵器。機動力が高く、足を折りたたんでの回転や空中からの落下などの攻撃を行う。
国が傾くと言う割に、未完成のまま出撃することも多い。
またレアな登場ステージである「能島城海賊戦」は、この暁丸の完成を阻止するステージ。
後方のスクリューが弱点。因みに長曾我部軍の「からくり好き」仲間武将は、この暁丸のミニチュアを兜に乗せている。
『皇』ではまさかの条件付きで一定時間操作可能になった。プレイヤー化に至って若干小型化されているため、割と狭い所にも入り込むことができる。
時間切れまではどこぞの無敵と違って本当に完全無敵となり、2種類のスピンアタックでザコを蹴散らせる他、
目から発射するレーザー攻撃に至っては総大将級の武将ですら見る見る体力が削れ飛ぶ激烈無比な威力を誇る。
「長曾我部軍最終兵器」百鬼丸(ひゃっきまる)
初登場:『4』 属性:無
暁丸を頭部に合体させることで起動する、百鬼富岳上層部と一体化した超巨大な兵器。
その大きさたるや、巨大なはずの暁丸が小さく見えてしまう程。
四本の脚部による踏み付けや挟みこみ、口内のプロペラによる風圧攻撃を行う。
注意したいのがガトリングによる一斉掃射で、攻撃範囲が異常に広い上にヒット数が多く、まともに食らえば即死しかねない。
そうした前隙が大きい攻撃動作も、全敵中トップクラスの耐久力があってこそ。
さすが百鬼丸だ、何ともないぜ!

原作での性能は振るのが遅く、範囲もイマイチな通常技と、トリッキーすぎて安定性がない固有技のため残念ながら下位。
『2』ではさらに下に武田信玄がいたのだが、『外伝』で信玄は強化されたため最下位に転落。
『2』時代で信玄に付けられた「下位の虎」に続き、西海の鬼の異名と掛けた「最下位の鬼」と揶揄されることとなってしまった。
地面から網縄を出して敵を捕獲する固有技「四縛」がザコ・大将に通用するため絶望的に弱いわけではないが、
それが通用しないスーパーアーマー持ちの雑魚敵も多く、
遠距離の固有技「八波(はっぱ)」もアニキ!アニキ!の掛け声をいつでも聞けるくらいのロマン技と化しているため、
飛び道具相手にも他の武将以上に腕が問われる。
そして、鎖を空中に引っ掻けて振り子の如く突進する「五飛十飛(とび)」はジャンプでは届かない足場への移動にも便利だが、
飛ぶまでの隙が大きい上に撃ち落とされやすい。

常時スーパ-アーマーと異常な高性能を兼ね備える本多忠勝戦はかなり辛い。
といっても『戦国BASARA』自体、CAPCOM製のアクションゲームにしては珍しい、
「ゲーム初心者でも楽しめるゲーム」と制作者が語るくらいの難易度のため、
アニキの性能が少し低かったとしても、高難易度や対戦モードを除き、別にクリアする分には何も困ることはない。

固有アイテムの「長曾我部応援団旗」は、体力がレッドゾーンに入ると通常攻撃が必ずクリティカルヒットするようになるというもの。
しかし、このアイテムの本懐は性能ではなく、赤に突入した時に巻き起こる応援である、
体力を回復するかやられるまで「アニキ!アニキ!」という叫びが木霊する所。
野郎共のアニキコールが響き渡る中クリティカルで敵を蹴散らしまくるアニキは一見の価値あり。

+ 『3』以降でのアニキの性能 バトルコンセプト:『敵を釣り上げ、波に乗れ!』
『2』までは散々な性能だったアニキだが、『3』では大幅に強化された。
通常技は『2』からまるで進歩していないが、固有技の強化が著しい。
まず、敵を生け捕りにする「四縛」の性能が大幅強化。持続時間が長くなり、生け捕っている間に他の固有技を出しても網が破れなくなった。
つまり、網に絡め取った相手を一方的に「三覇鬼」でシバき続けることが可能。ずっとアニキのターン!
他にも、碇槍を振り回し、特定のタイミングでボタンを離すと超強力な一撃を放つ「撃零」という固有奥義も手に入れた。
集団戦および陣大将はこれだけでなんとかなってしまう。ついでに前述のアニキコールもこの技に移行した。
これにより、『3』屈指の強火力キャラへと変貌を遂げ、見事「最下位の鬼」の汚名を返上したのである。
ただし、「四縛」で捕まえることのできない大谷吉継や本多忠勝には戦法を変える必要があり、苦手である。
陣を一撃で落とす爽快感や、敵将を一方的にシバき倒す優越感を味わいたい人向けのキャラと言えよう。
ちなみに彼を象徴する技、碇槍でサーフィンをする「弩九」は相変わらず移動にしか使えないネタ技で、移動速度もそれほど速くない。
一固有技ならまだ活躍の目もあっただろうが、前述の固有奥義「撃零」が高性能なため、ガチプレイではまず使われない
(固有奥義は同時に一つしか装備できないため)。
最初に覚える固有奥義「六眼」も、見栄え・性能共に他二つと比べて影が薄い。

『宴』では固有技「五羅」が復活したが、それ以上に大きいのが専用装具「天衣無縫」の仕様変更。
「四縛」でそれまで捕縛できなかった忠勝や大谷までも捕縛できるようになるという超絶強化であり、最早アニキに釣り上げられないモノは無くなる。

『4』で固有奥義「弩九」の移動速度が上昇し、更に元親の火力を支える「撃零」との両立が可能になり、実用的に。
戦友交代で「撃零」の隙消しがよりやりやすくなるなど、システム変更の恩恵を存分に受けている。
また『皇』では空中で「五羅」「四縛」の発動が可能になった他、周囲の敵を目の前にかき集められる「固有技・改」の追加といった、
アニキの泣き所だった対雑兵戦に特化した強化がされている。

(以上、wikipediaより転載・改変)


戦国BASARA X』での性能

基本性能が高いキャラ。
空中ダッシュが二回可能なことに加え、移動技の「弩九」(通称「サーフィン」)も持つので機動力が高く、
エリアル攻撃を筆頭にリーチと判定に優れた技を多く持ち、立ち回りの性能が非常に高い。
特にそのエリアル攻撃は発生は遅めだが縦にも横にも長いリーチを誇り、低姿勢に加えて膝上無敵、空中ガード不可、
当たれば追撃で画面端まで運んで起き攻め可能、位置次第で後述するサマーループに、
援軍がいれば永パにも移行可能、ガードされても一応不利フレームだがリーチが長すぎて先端部分ならほぼ反確無し
…と牽制として非常に強力で、これを振り回されるだけで対処に困るキャラも居るほど。
切り返しも、後述する援軍暴れの他に、発生1F、ヒット時追撃可能なBASARA技「五羅」(通称「アニキアッパー」)や、
前述したサーフィンが1Fから空中判定になるため、リバサで出すことで起き上がりに重ねられた下段攻撃を空かせる、と中々優秀。
また、発生17Fという意味不明な速さで繰り出される、ヒット時強制しゃがみ喰らいの地上中段6Bと、
発生16Fで何故か投げ無敵が付いている*5下段2Bによる択一も非常に強烈。
攻撃を当てると金を手に入れることができ、また、時折フィールド上に宝箱が現れることがあり、壊すことで大量の金を手に入れられる。
最大で9999両まで手に入り、からくり兵器を作るのに必要となる。
援軍のからくり兵器(通称「ロボ」)が強力で援軍レベルが溜まるのもそこそこ早い。
援軍を呼び出すのに金が必要だが、後述するサマーループで金をもりもり溜めることができる。
ちなみにこの金には隠しパラメータとしてレートのようなものが存在する。
元親が相手に攻撃をヒットするかガードさせることで上がり、逆に相手の攻撃がヒットするかガードさせられるとレートが下がる。
レートによる変動は最大値が大きく、最大までレートが上がっていると物凄い勢いで金が溜まるが、
最低までレートが下がっていると非常に金が溜まりにくくなってしまう。

+ 元親の援軍について
「アニキー! 準備できましたぜ!!」

「時代は火力よ! 馬で突撃はもう古い!!」

元親の援軍は他のキャラクターと違い要請方法が少々異なり、まず始めに援軍要請をすると子分がフィールドに登場する。
その後、対戦中で手に入れた金を消費することで、子分達が画面外でロボを作り始める。
しばらくするとロボが現れて援軍として使用することができる。
より強力なロボを作るためにはある程度の金と援軍レベルが必要となる。
ロボには耐久力があり、攻撃を受けて0になると破壊されてしまい、再び作らなくてはならない。
なお、コマンドを入力することで任意でさせることもできる(この場合は制作費からダメージ分を差し引いた分の金が戻ってくる)。
レベル1 仁王車
必要レベルなし 消費する金 2000両
張り手とロケットパンチで攻撃。
技の発生が早く本体を自動で追従するためにコンボパーツとして優秀。
加えて生産に必要な金が最も安いため、あまり金を溜められていない状況でも呼びやすい。
欠点は耐久力の低さ。純粋に耐久力が低い上に通常技でダメージを受けやすく、
本体に常時追従するために元親がコンボされるとほぼ確実に同時にダメージを受けてしまうため、壊されやすい。
このロボが機能しやすいキャラは後述の木騎と比べて少なく、本命となる後述の木騎を呼ぶまでの繋ぎとして使われることも多い。
ただし、機能してしまうキャラにはとことん機能してしまう。
レベル2 木騎
必要レベル50以上 消費する金 5000両
弓矢で相手を打つ他、機体下部の振り子刃で攻撃。また前方にジャンプして暴れ回る。
最も多くのキャラに機能しやすいロボ。
仁王と比較すると技の発生は少し劣るものの、十分に許容範囲。さらに全体的な攻撃範囲が大きく広がっているため当たりやすい。
耐久力もかなり高くなっており、簡単には破壊されない。
元親を自動追従してくれるわけではないためコンボパーツとしての難易度は少々上がるものの、
どの場所でも攻撃のどれか一つが対応しているため十分。
位置次第では相手のコンボの影響も受けにくい。
この木騎を盾にしながらの荒らしは非常に強力。一部のキャラは籠城されると詰んでしまうことすらある。
レベル3 滅騎
必要レベル100 消費する金 9999両
大砲から発射する砲弾と火炎放射で攻撃。
地面を踏み鳴らしてその場で暴れ回ることもできる。
画面全体に収まるほど巨大なので攻撃範囲がかなり広い。
しかし全体的に技の発生が遅く、要請条件が厳しいなどの点が相まって実戦ではあまり使われない。
唯一、火炎放射を相手にぴったり重ねられる逆側の画面端の位置に置くことができれば、全てのロボの中でも最強となる。
異常なほどの持続、ガードするとかなりの削り、ヒットすればかなり高いダメージの、
ヒット・ガードを問わず元親側大幅有利の発生保障攻撃が飛んでくる、という恐ろしい状態になる。
…が、そこまで状況を整えるのは至難の業。

これらのロボの攻撃は、全て1Fから発生保障がある上にアーマー付きで潰すこともできないため、
ガードしながら援軍ボタンを連打していれば、連続ガードが途切れた瞬間ロボの攻撃が飛んでくる。
そのため援軍暴れが非常に強く、援軍を絡めた荒らしとそこからの見えない直2択は酷いの一言。
さらに、技数が多いためか発見されるネタというかバグも多く、プレイヤーのやり込みと言う名のデバッグ作業により、
KO後に援軍を呼び出すと金を払わずにメカを出せるテクニック(通称「万引き」)、
そして一定のタイミングで万引きを実行すると援軍が呼び出せなくなるバグ(通称「補導」)、
「弩九・回転」(通称「サマー」)後、特定タイミングでハイジャンプキャンセルしてJ攻撃を出すと何故か着地する現象や、
J2Bが一部補正を無視するため、コンボに組み込むと凄まじい勢いでダメージが伸びる現象、
木騎の援軍アシストの暗転に元親本体のBASARA技の暗転を合わせると、ヒット数・ダメージが跳ね上がる現象など、様々なネタという名のバグが見つかっている。
特にサマーの着地現象はサマーループと呼ばれるひたすらサマーを当てて援軍レベル上昇時間を稼ぎつつ金も大量に稼ぐコンボの開発に繋がり、
これによりあらゆる状況から相手を端に運んでサマーループ→金を溜めて援軍量産体制という戦法が可能となった。

永パも反復横跳びを完備している。
始動は非常に豊富、というか殆どどこからでも移行可能。
研究が進んだことでサマーループから移行可能となったため、援軍をかなり使った直後に始動した場合でも、
サマーループで時間を稼いで援軍を回復させて永パに移行ということが可能となっている。


このような背景から毛利や(当時当身からの宇宙旅行で強キャラ認定されていた)謙信などと並んで一時は最強説もあったが、
援軍を呼び出すのに「生産」というステップを挟まねばならないことがネックとなり、中堅辺りに落ち着いた。
2R制よりも3R制に強く、一度ロボ大量生産モードに入れば毛利すら食える可能性を持つキャラなのだが、
1R目に金をどれだけ稼げたかという要素に大きく影響され、安定感がないのが最大のネック。
ロボを壊された後で永久に持ち込まれたり、貯金前にやられて次のラウンドも一人ぼっちなど、隠し切れない脆さも抱える。

そして、一番の問題がサマーループを筆頭とするコンボの難しさであり、最大の敵は相手ではなくレバーとも言われる。
筺体に適応できるかが非常に重要であり、闘劇'10でもコンボが安定せず、金を稼げないまま負けてしまう姿が見られた。
通常技も判定こそ強いが発生が軒並み遅く癖が強いため、牽制の相性が非常に重要になってくる。
謙信や幸村といった発生に秀でたキャラ相手だと牽制がまず負けるため、立ち回りで精神的に辛い戦いを強いられる。
おまけに発生が遅いということは当て身されやすいということでもあるため、
謙信戦の場合1ラウンド目から宇宙に連れて行かれて肝心のロボを呼ぶためのお金をゲットできず、
援軍を呼べずにそのまま殺されることになりかねないため鬼門。
というよりこいつらは軒並み単体性能がずば抜けて高いのに、金を稼いでロボを呼ぶためにはタイマンを挑まざるを得ないというのが何より辛い
(幸村・謙信は援軍の到着が遅かったり性能が低かったりなので、他のキャラは援軍が来るまで逃げるという戦術が有効)。
ただし、癖の強い通常技は判定においてはかなり優秀なため、嵌まるキャラにはかなりキツイものとなる。
そのため、お市信長のように牽制で相性良く戦えるキャラ相手にはかなり強い。おまけにお市も信長もロボの破壊手段に乏しいため、かなりの優位を築ける。
ただし相性のいい相手でも一切ロボを呼べずに負けてしまう可能性を抱えているため、安定して勝つのは意外と難しい部分もある。
なお、当然だが毛利には大幅不利。
上述した通りロボさえ呼ぶことができれば毛利を喰えるポテンシャルもあるのだが、正直言ってそこまで行くのは果てしなく遠い。
発によるハメの存在があるため、一度でも転ばされると試合終了の危険が付きまとう。
また槍兵は援軍がいれば潰しやすいものの、定期的に走ってくる槍兵によってロボを削られやすい。

そして毛利より厳しい、最悪の相手と言われているのが本多忠勝
下段が薄い元親には永久ガードポイントがかなり機能してしまい、元々あまり相性の良くない立ち回りがよりきつくなってしまう。
ファンネループへの耐性も低く、ほぼ気合でガード一択という有様。下手にガーキャンなどしようものなら早起きからファンネルが確定する。
そして何より最も厳しいのはロボが異常に壊されやすいこと。
忠勝の技は通常技、必殺技、BASARA技、援軍攻撃の全てがロボ破壊能力に優れており、
尋常ではないスピードでロボが削られ、呼び出した状況によっては動く背景で終わってしまう。
ゲージを使われると木騎が10秒ほどで破壊されてしまうことすらある。ナンテコトシヤガル!
…等々、忠勝の強みがとことん噛み合ってしまう。やり込まれた忠勝相手だと詰みかねないほどである。

余談だが、上述されている通り元親はバグか仕様か分からないような変なネタがやけに多い。
元親だけ異常に処理が重かったり、はりつき中の接触判定がおかしかったり。
同じように変なネタが多い忠勝と並んで「作りかけなのでは」と言われることも。

参考動画


MUGENにおけるアニキ

Gal129氏によって2009年12月30日に公開されたアニキが存在する。
完成度は80.5%とのことで基本的な部分は一通り完成しているが、滅騎などがまだ未実装。
氏特有の優秀なデフォAIも搭載されており、サマーループを容赦なく決めてくる上、更新で戦国反復横飛びを行うようになった
公開されて以降、キャラ人気も相まって動画への出番も着実に増えつつある。

  • おすすめコンボ
レシピ 備考
(5X>)5Y>6Y>5Z>236X>4派生>5X>5Y>(JY>)JZ 距離が近いと236Xがヒットしないので注意。
…>【5Yor5Z>623XorY>Y派生>hj>JZ(スカし)】×N サマーループ。高難易度だが金もダメージもゲージもがっつり取れる。
623XorYからの流れは623X>2Y>ヒットストップ確認8Z>即座にNと入力すると多少楽。
〆はサマーを普通にjcして補正が掛からないJ2Yがおすすめ。


「無事に渡りつけよ、あの世への旅は長いぜ!」

出場大会

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シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中
凍結
非表示

出演ストーリー

+ 一覧


*1
実際に史実では家臣に「四国の覇者を何故目指すのか」と質問されると、
「家臣に十分な恩賞を与え、家族が安全に暮らしていくには土佐だけでは不十分」と答えていたり、
豊臣秀吉から饅頭をもらい、他の大名はその場で食べたにも係わらず元親は饅頭を紙に包み、疑問に思いそれを質問した秀吉に、
「太閤殿下から頂いたありがたい饅頭ですので、持って帰り家来にも分け与えます」と答えるなど、実際に仲間に優しかったようだ。
作戦会議で平行線になった際は居合わせた部下に是非を問うこともざらで、彼等の意思も尊重していたそうな。
また敵を兵糧攻めにした時、城付近の麦を刈ったが領民の為に半分残して領民は元親に深く感謝したらしい。
何?この良い人。

*2
ちなみに史実で彼と毛利元就に関連性は一切無い。というより活躍する時代がそもそも違うのだがBASARAだからしょうがない。
ただし、元親が侵略していた伊予の河野氏は元就亡き後の毛利氏の支援を受けていた、という程度の関連性はある。
なお、『3』の新キャラ・鶴姫はその伊予河野軍を率いていたり。

*3
当時における西国で実際に流行や経済の中心と言えるのは京都や近江、大坂、山口ぐらい。
四国は昔は流刑地にもなるような地なので立派に田舎である。
まだ阿波なら三好衆の拠点だったりしたこともあって京都などと結び付きも深いのだが……。
その辺を考慮してなのかは不明だが、『BASARA3』においては、どう見ても本陣が吉野川下流域(阿波:徳島県)に存在していたりする。
あなた土佐:高知県の武将ですよね…?

*4
秀吉との戦いで完膚無きまで叩きのめされ、「明らかにこれ死んだだろ」と言う描写で富岳の自爆に巻き込まれ、そのまま津波に呑み込まれたのだが……。
時系列にして数日程度で完治した上に、瀬戸内から大阪よりも東へ移動して伊達軍と鉢合わせしている。
まあ、一期でショットガン零距離射撃を頭に食らってた島津義弘や、どう考えても惨殺されてた徳川家康が生きてる時点で、
「BASARAにはよくあること」で済まされるのだが。
しかしながら、二期でこれより少し前に慶次との戦い(もちろん殺す気なし)で負傷して、完治していない前田利家の立場は、無い

*5
正確には「密着時」投げ無敵であり、ステータスとして投げ無敵が付いているわけではない。
どういうことかと言うと、2Bのモーション中は何故か元親の投げ喰らい判定が碇の部分に移動しているのである。
つまり、投げが当たる至近距離で元親が2Bを出すと、元親の投げ喰らい判定が投げようとした相手の後ろ側に移動してしまう
投げようにもそこに喰らい判定が存在しないので当然投げられない、というからくりである。
ちなみに前述の通り投げ喰らい判定が移動しただけなので、碇の先端部分には投げが当たるようになっている。


最終更新:2022年04月29日 23:03