Animus

        

ANDRÉS BORGHI氏製作のオリジナルキャラクターその6。
元々は氏のコンプゲー『The Black Heart』専用キャラであったが、2009年12月30日にMUGENキャラとしても正式公開。
2023年1月の更新により、MUGEN1.0以降専用となった。
現在は最新版がPotS氏のサイト、旧バージョン(version 2.0)が海外サイト「MUGEN Database」にて代理公開されている。

名前の「Animus」とは英語で「敵意」という意味。
また、「女性の心にある無意識的な男性的傾向」という意味もある。
何故かモーションにより男性、女性の体へコロコロ変わるが、理由は後述
(男性時のボイスはANDRÉS BORGHI氏本人が演じているらしい)。
どちらも上半身素っ裸だが、外見が外見だけに別にエロくはない。

ちなみに、『The Black Heart』のキャラは全員ブリス技に対応しているが、
このキャラは女性の体の使い回しなのでそれほどインパクトは無い。


キャラクター設定

ストーリーモードでは彼の出生の秘密と、その生命力の理由が明かされる。

Animusストーリー「Chaos and Death」
1605年──人間界へ、異世界の王子の命を受けた屈強な戦士達が派遣された。
彼らの目的地は、トランシルバニアに位置するとある古城。
そこには数々の拷問器具に満たされた秘密の地下室があった。
人道から著しく外れた器具の中、戦士達は一体のアイアンメイデンを発見する。
完全に密封され、血の臭いに閉ざされたアイアンメイデン。
彼らはそれを持ち帰り、異次元で最も強固で、最も深い牢獄に封印した。
──その中に何が入っているのかは誰も知らない。だが、それを聞く者は誰一人としていなかった。

そしてそのまま400年の月日が経った後、
ある日突然、アイアンメイデンは開かれた。

Animusは自分を起こし、扉を開いた人物の声を聞く。
姿を見せないその声はFinalと名乗った。
その人物はAnimusを息子と呼び、滞りなく牢獄の番人を虐殺した事を褒め称えた。
AnimusはFinalに、アイアンメイデンに閉じ込められていた間、
ずっと疑問に思っていた事を口にする。

何故、自分だけ死ぬ事が許されないのか?
何故、自分以外の存在は死という「喜び」を持っているのに、
何故、自分だけがそれを持たないのか?

これは「父親」からの罰なのか?

問いかけるAnimusに対してFinalはただ、「我が元に来る」よう促すだけだった…。

+ EDネタバレ+考察
待ち望んだ死を得る為に自身の父親を捜し、対峙するAnimus。
血によって快楽を得たとしても、己の存在自体に既に飽いていた彼は
父親に自分を殺すように言う。
だが、父親はそれを拒んだ。
お前はまだ、遺産の継承という「使命」を理解していない────。
それを聞いたAnimusは笑う。
殺さないと言うのなら、父親だろうと存在価値は無い。

激しい戦いの末、AnimusはFinalに勝利した。
血の大河を流そう。
みんなみんな殺してしまって、「死」が行き場を失くしてしまえば────
「死」が自分の所に来てくれるかもしれない!
笑い、苦悩するAnimusを前にして、
Finalは遂にAnimusを殺し得る存在、Janoh(=Ananziの父親)の名を口にする。
そして今現在Janohが、Finalの持つ王の心臓を狙いここを目指している事を話した。
やっと自身を殺せる人物が現れた事に喜ぶAnimusだったが、
FinalはAnimusがJanohに殺される事を許さなかった。
反論するAnimusに対して、Finalはその理由と、Animusの出生を明かした。

王の心臓、それを手にした者はありとあらゆる力を手に入れる。
それを使えば、Finalのような混沌から生まれた存在の全てを消す事も可能だった。
Finalはその心臓が他の者の手に渡らぬように、ある事を思い付く。
彼はまず、人間界のとある女性に目を付けた。
その女性は人間の間で強い権力と影響力を持っていたが、
性格は非常に加虐的で、しかも性欲が女性にしか向かなかった
(明記されていないが、恐らく己の城に秘密の地下室を作り、
 そこの拷問器具で領地の女性を攫ってはいたぶっていたと思われる)。
しかし、一際強くFinalの興味を惹いたのは、
彼女の妄執とも言える「不死」への渇望だった。
彼はその感情を使って、自らの「不死の僕」を作ろうとしたのだった。

そしてFinalは人間界に赴き、女性を強姦してその腹に子供を宿す。
生まれた子供を見た女性はその外見に錯乱し、配下に子供を殺すよう命じた。
だが、あらゆる手段を使っても、決して赤ん坊が死ぬ事は無かった。
「不死の子供」──遂に女性はその子を地下室にあった拷問器具の一つ、
アイアンメイデンの中へ閉じ込めてしまったのだった。

AnimusはFinalの、王の心臓を守る下僕でしかなかった。
Finalは抵抗するAnimusに、王の心臓を無理矢理継承し、
この力を以て来るべき脅威と戦うよう命じる。

こうしてAnimusは死ぬ事を許されないまま、自身が死ぬ最後の希望を殺すのだった。


Animusが死なない理由は母親の妄執から。
Animusを一番最初に古城から持ち出した王子とはJanohの事。
JanohはAnimusの存在に気付いており、後の脅威にならないよう牢獄に封印した。
また、モーションによってコロコロ性別が変わる事についてだが、
Animusの母親が(性癖を指して)「女性の身体に囚われた男性」と言われたとあり、
これがAnimusの外見変化、そして名前に繋がったと思われる。
OPでアイアンメイデン(鉄の処女)からAnimusが男性の姿で現れる事もこれに引っ掛けている。
不死を望んだ心から生まれ、生まれた子は死を渇望するとはなんとも皮肉な話である。


性能

アイアンメイデンの中に囚われていたという設定からか、地面から伸びる刃物が自分の体を貫通したりと、自虐的で痛々しい技が多い。
でも、そんな技を使おうと相手からダメージを受けようと歓喜する様に笑う。紫鏡と良い勝負である。
といっても流石にKOされた時には笑っていない。
しかしなんと首切りKOされた際には生首が笑っている。なんという生命力…。
ちなみに女性時にはダッシュがステップとなり、ステップ中に空中攻撃(もちろん中段)を行う事も可能。

+ 技説明
Nadasdy spear 236+パンチ
Animus後方から伸びてくる巨大な刃物(「spear」なので槍?)で自分ごと敵を攻撃。
もちろん自分にはダメージは入らないので安心。
弱は前に、強は上に伸びる。
Metal figure 214+パンチ
当て身技。上中下段に反応するため使いやすい。
手をプラプラさせているモーション中に攻撃を食らうと、
変わり身の術のごとく鉄の人形と入れ替わり、頭上から登場し相手を刃物で叩き切る。
ただしロックはしないため、場合によってはガードされる事も。
Torture dance 214+キック
日本語で「拷問ダンス」の意。
女性の体へ変わり、バレリーナのように回転しながら攻撃する
突進技で範囲は意外と広いが、攻撃判定がそれほど強くなく、ガードされると危険なので連続技用に。

Super Attack

全て1ゲージ消費。必殺技の上位互換版と言ってもいい。
Impaler 236+パンチ×2
その場で足を踏み鳴らし、トリプルゲイザーのごとく地面から次々に刃物を全部で6本出現させる。
画面端に近いと後半の刃が画面外に出現してヒットせず、反確となってしまうので注意。
Iron virgin 214+パンチ×2
当て身技。女性型の鉄の鎧を纏い前方に数歩歩く。
攻撃を食らうと相手を掴み、体から突き出る棘で貫く。
この技でトドメをさすと、ブリス技に変化。
相手をブリス化させた後、地面から突き出た十字架で貫き、焼き尽くす。
といっても焼き尽くす方の対応キャラはかなり少ないが…。
ちなみに「Iron virgin」はアイアンメイデンと意味が同じ。
Walk of pain 214+キック×2
足元から出現する回転丸鋸に飛び乗り前方へ突っ込む。
丸鋸が出てしまえば、上にいるAnimusが攻撃を食らっても鋸の判定は出たままなので使いやすい。

KillerMode

Purification パンチ+キック
2ゲージ以上で使用可能。『The Black Heart』の共通システムである、
ヴァンパイアセイヴァー』のダークフォースのような技。
Animusが体中火達磨となり、自分の残り体力が少ないほど攻撃力とリーチが伸びる。
逆に体力満タンの時には全然効果が無い。
また、通常攻撃ヒット中に発動すると発動前に追加攻撃を行う。
「Purification」とは日本語で「浄化」の意味。

Fatal move

Midnight bath 236+キック×2
3ゲージ消費。『The Black Heart』の共通システムである一撃必殺技
相手の体力が3分の1以下の時にゲージが溜まっていれば使用可能。通常技からキャンセルできるのでコンボにも組み込める。
前方に向かって飛び込み敵を捕らえた後、後ろから出た刃物で敵を串刺しにする。
その血飛沫でAnimusが血塗れになって喜んでいたりするが、他のキャラと比べるとかなり地味目。
まあ対応キャラだと串刺しの後、下半身を引きちぎって真っ二つに切断してしまうが。
「Midnight bath」とは日本語で「深夜の入浴」という意味。
響きがミッドナイトブリスに似ているが、もちろん関係は一切無い。

AIはデフォルトで搭載されているが、昨今の強いAIと渡り合うにはいささか力不足である。
外部AIはおまけの人氏及びホルン氏によるものが存在。
おまけの人氏のAIは当て身を多用するため、インファイター相手にはかなり強いが、最新版には対応していない。
ホルン氏のAIは最新版に対応しており、恒例のコンボ・立ち回り・反応・ガードレベルに加え、Fatal moveを使用するか否かの設定が可能。
なお、Fatal moveを使用する場合は1ラウンド取った後にゲージを温存するようになるので、実質弱体化する点に注意。
想定ランクは強との事。

『The Black Heart』のキャラの中では認知度が低い方なのか、ニコニコ動画における出番はかなり少ない。

出場大会

出演ストーリ-



最終更新:2023年05月24日 11:25