ガイバーI


生命。科学が及ばぬ無限のエネルギー

今、その力を恐るべき武器へと変えて、何かが襲ってくる!


「ガイバァァァァァァッ!!!」



概要

1985年より連載開始され、30週年を向かえなお継続中の高屋良樹の大人気漫画『強殖装甲ガイバー』の主人公・深町晶が「殖装」した姿。
本作はその特撮テイスト溢れるストーリー、長期連載にも関わらず破綻しない設定やSF考証、怪人のデザインなどで内外より高い評価を得ている。

父子家庭で育ち、幼馴染の少女・瑞紀に片思いする、ごくごく普通の高校生だった深町晶(ふかまち・しょう)。
ある日の放課後、爆発事故に巻き込まれた彼は、偶然「ユニット」と呼ばれる物体と接触してしまう。
「ユニット」を纏った晶は「ガイバー」と呼ばれ、それを狙う秘密結社クロノスとの戦いに巻き込まれていく。

「調製」と呼ばれる遺伝子操作により強大な力を持った怪人「獣化兵(ゾアノイド)」達。
更にクロノス幹部が殖装した第二の「ガイバーII」の襲撃。
漆黒の強殖装甲、第三の「ガイバーIII」こと巻島顎人の暗躍。
そして獣化兵を遥かに凌ぐ力を持つ「超獣化兵(ハイパーゾアノイド)」。
晶は苦戦しつつもガイバーの能力でこれらの強敵を撃退していく。
クロノスは自分たちの目的のため、無関係の人々を無慈悲に容赦なく犠牲にしている。
晶が戦いをやめれば、父や親友、瑞紀といった大切な人たちを守る事ができなくなる。
自分のせいでみんなを巻き込んでしまったことに苦悩しながら、晶は戦いを続ける決意を固めていく。

やがてついにクロノスが最重要拠点とする「遺跡」――古代に地球へ降り立った宇宙船へと乗り込む晶。
だが、クロノスの最高指導者・獣神将を束ねる 原初の獣神将(オリジナルゾアロード) アルカンフェルの前に完敗を喫する。
必殺のメガ・スマッシャーも跳ね返されてしまい、ガイバー亡き後、あろうことか世界は クロノスによって征服 されてしまう。

それから1年後……晶は戦場となった遺跡宇宙船の中枢を取り込む事で蛹となり、かろうじて生き延びていた、
昏睡の中で晶はアルカンフェルに対抗しうる力を渇望し、それに反応した中枢がさらなる規格外を呼び起こした。
ガイバーIはさらなる強殖装甲「巨人殖装(ガイバー・ギガンティック)」という強大な力を得て復活を果たす。
晶は悪の秘密結社によって統治された世界で、侵略者の尖兵として人々に恐れられながら、人類の自由と平和のために戦い続ける。

強殖装甲とは

元々地球に生体兵器開発の為にやってきた宇宙人連合、通称「降臨者」の標準装備――要は単なる宇宙服である。
降臨者は様々な種族で構成されているため、殖装した種族に合わせて形を変える強殖装甲の方が扱い易かったらしい。

降臨者達は宇宙戦争で勝利するための生体兵器として地球に様々な命を生み出し、
最終的にゾアノイドの素体として 人類 の開発に成功する。
そして降臨者達は実験の一環として、特に期待せず、人類に自分達の標準装備である強殖装甲を与えたのだった。
ところが、それを殖装した一人の地球人(通称 ガイバー0 )が、とんでもない戦闘力を発揮。
何の偶然か、地球人は強殖装甲をゾアノイド以上の兵器へと変貌させることができたのだ。

自分達に属するどの種族よりも圧倒的な能力の増幅ぶりに「思わぬ発見があった」と喜ぶ降臨者達であったが、
これまた何の偶然か地球の生命には降臨者が施した服従システムを解除する因子が眠っており、
強殖装甲がその因子を活性化させた結果、突如として最初の殖装者が降臨者に反旗を翻してしまう。

たった一人の反逆者の手によってゾアノイドの大軍団はなす術もなく壊滅。降臨者はあわや全滅の危機に追い込まれてしまう。
忠臣であり地球生命体の支配者である獣神将・アルカンフェルの働きでなんとかその反乱を鎮圧したものの、
自分達に反逆する可能性がある地球生命を自分たちの手に負えない「規格外品( ガイバー )」としたのだ。

そのため作中の「ガイバー」とは基本的に「地球人の殖装体」を指しているが、本来は「地球人そのもの」に対する蔑称である。
強殖装甲は「ユニット・G(ガイバー)」と呼ばれる事もあるが、当然人類側の呼称に過ぎず、降臨者による正式名称ではない。
強殖装甲の本来の機能は身体機能の維持であり、降臨者にとっては規格外と言えるほどの代物ではないのだから。

一方、圧倒的な戦闘能力を持ちながら降臨者の精神支配を受けつけないガイバーは、まさに「規格外品」である。
クロノスの科学者の発言によると、エネルギーは獣神将(ゾアロード。謂幹部クラスの特別な個体)に匹敵。
その小柄な体躯を考慮すればエネルギー変換効率はそれ以上との事。
(ガイバーが人間をみっちり包む程度のサイズ、獣人将は個体差はあるものの人より巨大で、個体によっては100mを超す)
また特殊能力を持つゾアノイドがそれに特化せざるを得ない一方、ガイバーは多数の武装を持ちながら高い汎用性を保っている。

外観に関しては見た目の影響も大きいのか人類、特に日本人視点だと特撮番組用のリアルな着ぐるみに見える程度の質感らしく、
作中序盤では晶が通っていた高校の生徒が、殖装した晶の姿を見て部活の自主製作特撮映画の着ぐるみに入っていると勘違いしていた。

武装

超高効率の額に装備された赤外線レーザー・ ヘッドビーム
肘部の突起が伸長して形成される、一種の超音波カッター高周波ソード
腰部重力制御球(グラビティ・コントローラー)から供給されたエネルギーを両手の甲にあるエネルギー・コンプレッサーを介して、
5指の間に収束し、極小のブラックホールを形成しその蒸発時の圧力を投射する プレッシャーカノン
口の部分にある「バイブレーション・グロウヴ」から対象の固有共鳴周波数と同調する振動波を発射し、対象を粉砕する ソニック・バスター
そして胸部装甲の下に存在する器官から発射する、100メガワット以上の出力の粒子ビーム・ メガ・スマッシャー
そして頭部に配された複合三次元センサー群”センサーメタル”よる周辺警戒及びスキャン能力、
グラビティ・コントローラーによる重力制御での飛行能力、強殖細胞の持つ高い自己修復能力。
これらによる獣化兵を凌ぐ圧倒的な戦闘力で秘密結社クロノスに立ち向かう。
なお強殖装甲は初装着時に装着者の精神状態を含めて最適化されるため装甲や武装がある程度個体差が出る様になっており、
何が起こっているか分からず恐怖に怯えていた晶のガイバーⅠは装甲が厚めで再生能力が重視された防御寄りフォーマット
「力」を求めて装着したガイバーⅢは高周波ソードが両腕に二基の計四基付いた攻撃寄りフォーマットとなっている。

「その力は厚さ500ミリのコンクリート隔壁を一撃でぶち抜き!!」

「自らに数倍する体躯を誇る獣化兵を……」「たやすくひねりつぶす!!」

「これが、ガイバー!」「ユニットGによる人類の殖装形態……」

「ガイバーだ!!」


巨人殖装

簡単に言えば「ガイバーの上にさらにガイバーを纏う」と言った物。
コントロールメタルを通して晶と接続された遺跡宇宙船が、より強力な戦闘力を求める晶に応えて発現させた。
3m近い身長、バリヤー、メガスマッシャーの100倍以上の威力の ギガ・スマッシャー 等、さらに圧倒的な力を持つ。
さらに巨獣神変化(ドラゴニック・バースト)により全長100mを越す巨大な怪獣となった獣神将・カブラール・ハーンとの戦いにおいては、
身長52mの赤い巨人ギガンティックXD(エクシード) となるなど、作中でも最強クラス。


弱点

……こう書くとまるで無敵のような印象を受けるが、実際の所物語序盤の時点で沢山の弱点が発覚している。
  • 額部のコントロールメタルを破壊されると 制御を失った強殖生物に喰われる。
実際に破損のあったユニットで殖装していたガイバーII・リスカー(スタジオライブ版では何故か女性に変更されている)が、
ガイバーⅠとの戦闘でコントロールメタルを破壊され、暴走したユニットに捕食されている(とどめは恐怖にかられた晶のメガ・スマッシャーだが)。
実際、作中を俯瞰で見ればコントロールメタルの破壊に徹すればガイバーはあっけなく負けていると判断出来る描写も多く、
晶が生き延びている理由の一つとして「クロノス側がコントロールメタルの確保・捕獲に熱を入れ過ぎている」部分も否めない。
なんで一番の急所がむき出しとなった作りなのかと思うかもしれないが、前述の通り本来は戦闘用ではなく、
またこのコントロールメタルは降臨者の用いた生体宇宙船の操縦インターフェースともなっているため、仕方がないのだ。
逆にクロノスの首領アルカンフェルの目的を達成するためには、この宇宙船を操縦する必要があるので、
クロノスもコントロールメタルを傷付けるわけにはいかないのである

ガイバー0がゾアノイドに近い人類(現代人類は降臨者撤退からの長い年月でゾアノイド用能力が退化してしまっている)、
ガイバーIIはクロノスの幹部級、ガイバーIIIはクロノス幹部候補としてそれぞれ高い身体能力を持っている。
後に不完全に再現されたガイバーIIFという女性ガイバー(上記OVA版とは別物)が登場するが、女性と言えどもプロなので戦闘能力は晶以上。
(コントロールメタルが不完全なので変身時間に制限があったり、生体宇宙船のコントロールには使えなかったりするが)。
つまり5体(0~3および2F)存在するガイバーの中で、主人公はスペック上 最弱 なのである。

  • ガイバーの強殖生物による生体装甲は、ガイバーIIのデータから序盤早々に解析が完了している。
そのため爪から生体装甲を溶解してしまう分解酵素を分泌するゾアノイド「エンザイム」が登場。
初戦で胸部装甲を破壊されてメガスマッシャーを封じられ、腕を噛み千切られ、腹をぶち抜かれ、コントロールメタルを抉り出され、 晶は死亡した
その後、コントロールメタルが無事だったためかろうじて復活したが、以後も同タイプのゾアノイドには度々苦戦を強いられている。
しかもエンザイム絡みでトラウマイベントがあった為、一時期はエンザイムタイプが出て来ただけで殖装不能になったことまである。
+一体なにがあったのか?
エンザイムの有効性から、クロノスは確実に晶を仕留めるため捕らえた晶の実の父親をエンザイムIIの素体に使用
父親相手に戦うことのできない晶は、遂にエンザイムの爪で 脳髄を破壊されてしまう
……だが、ユニット・ガイバーはその程度では晶を死なせてはくれなかった。
宿主が再生するまでの間、ガイバーは生存・再生の為の安全確保を目的に自動的に戦闘を開始
容赦なくメガ・スマッシャーでエンザイムIIを殺害してしまう。
意識を取り戻した晶が目にしたものは、かつて父であったモノの腕の一部だけが残る、焼け焦げた更地だった。

PTSDに陥った晶は無意識にその記憶を封じ込んでしまい、そのため殖装不能に陥った原因もわからず苦戦を強いられる。
これを克服することができたのは、ひとえに自分が巻き込んでしまった幼馴染の瑞紀を守るためであった。

他にも弱点と言うには大げさかもしれないが、メガスマッシャーを撃つ時は胸の装甲を自らの手で開く必要がある。
そしてメガスマッシャーを撃つレンズ状の器官は「肺が退化したスペースに増設された物」。つまり内臓が剥き出し状態であり、諸刃の剣ともなっている。

これらの弱点により 全身がドロドロに溶けたり脳髄を粉砕されたりメガ・スマッシャーを跳ね返されて跡形も無く消滅したり ……死に方が豊富

更に同じ高校の生徒会長でありクロノス内部で下克上を狙う幹部・が変身するガイバーIIIと合流したは良いが、
自前の組織に情報を持ち逃げされた上、獣神将との戦闘中にギガンティックを剥ぎ取られる 等かなり散々な目にあっている
しかも剥ぎ取られた原因は「精神コントロールの命令力が上」という理由で、物理的妨害や策略のせいではないという、主人公ェ…な場面であった。
後でやり返せたけど。

弱点が多いとはいえ、額のコントロール・メタルさえ無事であれば肉片の一つからでも再生可能なので致命的事態にはなっていないが、
記憶まで同じコピー』が再生されるだけなので、厳密には前述通り 1巻の時点でオリジナルは死亡している。
まあ本人が魂のありかなどを気にしてしまう事がなければ問題は無く、実際、晶は自分が複製である事を「実感がない」の一言で片付けている。
たださすがに切断された腕から蘇生した「記憶のない強殖細胞体」との戦いには躊躇いを覚え、 システムに取り込まれたのは自分だ と恐怖したが。

更に実は通常のガイバーの状態で超獣化兵を倒したことは無く、もっと言えば獣神将を自力で倒したといえるのは、カブラール戦のみである。
(一応プルクシュタールには勝ったといえなくもない。両者ともトドメを刺したのは晶ではないが)。

おまけに敵である秘密結社クロノスが世界征服に成功してしまったため、クロノスと戦っているガイバーは異星からの侵略者尖兵扱い。
一般大衆からはヒーローどころかテロリストとして見られている。
……世界征服を成功させた悪の軍団があっさり一般大衆に受け入れられ、それに抗うガイバーの方が悪者扱いされてるの一見変な話に見えるが……。

クロノス

前述通り人類を規格外品と認識した降臨者たちは地球の放棄・破壊を決定し、小惑星を地球に打ち込んだ。
しかしそれに怒ったアルカンフェルの反撃で地球破壊は失敗。
こうして、人類は地球で順調に増え、幾多の文明を築き上げるに至ったのである。

一方、アルカンフェルは小惑星破壊の反動、降臨者との戦闘で体の機能を狂わされ、長い休眠を余儀なくされながらも、
降臨者に会って文句を言うため に、地球を惑星国家として成立させてからの外宇宙進出をスローガンとして『クロノス』を結成。
まずは前準備である世界征服を達成するために暗躍を始めた………。

そんな中、自身の不調を治療するために強殖装甲を欲していたアルカンフェルは、
日本に残っていた遺跡宇宙船から3つのユニットを発見することに成功する。
しかし調製に失敗してクロノスを恨んでいた獣化兵が破壊を目論んで持ち出してしまい……第一話に繋がることになる。
そして最終的にガイバーIに勝利したことで、一年も経たずにクロノスは世界征服に成功。地球全土を穏便に統治している。
というのも後ろめたい部分は隠しているものの、
  • 自分たちの技術を惜しまずに民間へと提供し、調整技術の副産物である医療を中心にテクノロジー水準を大いに上昇させる
  • 上記同様生命科学・工学技術を惜しみなく使い自然環境を地球規模で改善
  • 国境の政治的撤廃による紛争・経済問題解消
  • ゾアノイドヘの調整は必要と訴えつつも、義務ではなく希望者を募る方式を採り、各種優遇措置を図ることで希望者の能動的増加を促す
など、善政に善政を重ねた極めて真っ当な方式で統治しているからである。
さらに言えば前述通りクロノスの最終目的は外宇宙進出、上位種族である降臨者への反発と目的自体は極めてまとも。

結果、世界中の一般大衆はすっかりクロノスの統治を受け入れてしまっており、
日本に至っては大衆の意識操作目的で送り込まれた、全員がゾアノイドのビジュアル系ロックバンド 『獣歌団』 に、
若い女性ファンたちが黄色い声を上げる始末だったりする。
ちなみに獣歌団は演奏中に変身して曲が終わる辺りで元に戻るというパフォーマンスを得意としており、
元に戻った後は例外なく全裸という際どさが女性に支持される秘訣なんだとか。女性アイドルでもお願いします!

これだけならクロノスの方が正しい様に見えるが、ゾアノイドは上位統率者であるゾアロードに思念波に逆らうことができない。
つまりクロノスは全世界レベルで洗脳と人体改造を推し進めている、まごうことなき「悪の秘密結社」なのである。
ただし他のゾアロード達(元地球人類)はともかく、地球の管理者として生み出されたアルカンフェルに悪意は無いのだろう。
羊飼いが羊を家畜として扱うのは当然の話である(正確には、降臨者=羊飼い、アルカンフェル=牧羊犬、と言ったところか)。
そしていずれ降臨者と対峙する事を思えば、人類を「本来の姿」であるゾアノイドに戻して戦力を強化する事も必要なのだろう。

しかし地球人類にとっては、クロノスの統治の果ては個人の意思・自由が奪われた世界でしかない。
深町晶は仲間達と共に、人類の尊厳を守るために戦うただ一人のガイバーとしてクロノスと対決する道を選んでいる。

深町晶

そんなわけでここまで散々な目にあっており、クロノスにも破れ、スペック上なら間違いなく最弱のガイバーなのが主人公である。
……が、決して主人公(笑)というわけではない。

単なる巻き込まれた高校生(一応特撮研究会所属でアニメや特撮等に詳しい「オタク高校生」の類ではあるが)であり、
戦わなければ生き残れなかったとはいえクロノスとの対決を決意し、
獣神将ですらめったに会えないというクロノス総帥に迫り、激闘の末、遺跡宇宙船からギガンティックを造り出したのも彼である。
そのギガンティック形態でなら多数の超獣化兵を相手に暴れまくっている上に、獣神将でも太刀打ち出来ない程強い。
OVA版ではガイバーIで超獣化兵を倒している作品もあるし、ガイバーIIIを精神力で打ち破ってギガンティックを取り戻したり、
危機的状況下でXD化に目覚めたり、そもそも苦戦するのが当然という戦力差で戦い続けているため、決めるときには決めてくれる。

これに関しては、原作者のコメントで
「(晶は) あくまでも平凡な一高校生として描いていきたい 」という明確な意図の下描かれているからであり、
更に「(例えば) ヒロインが殺されて、(精神的に)どうにかなってしまうような展開にはしないつもりです 」とまで明言。
あくまで受け手に感情移入し易くする為に、こういったキャラクターに設定したという事である。
……そんな一高校生が世界征服を企み(そして成功させた)強大な悪の秘密結社にたった一人で立ち向かい、
獣神将より強いギガンティック、果てにガイバーIIIですら太刀打ちできないほど強さと大きさが跳ね上がったXDにまで進化する辺り、
単行本1巻の設定資料集で書かれた様に晶と共に成長する、 最弱故に最も伸び代が大きい ガイバーであるとも言えよう。

さらに晶は一部の獣神将による独断で偽ギガンティックによる無差別テロ事件が起こった時、
敵である筈の前述の獣神将・プルクシュタールや、その上に立つ同じく最初の獣神将・バルカスから、
「あの忌々しいガイバーIII・巻島顎人めならばとにかく、 あのガイバーI・深町晶が無差別テロじゃと?
と、その人間性に関して、極めて高く評価されている事が明かされている。

そして前述のプルクシュタールとの交戦も、偽ギガンティックの事を知らなかったプルクシュタールが、
偽ギガンティックによるテロ活動を防ぐ(真相を知る)という目的で出撃した事が、その発端となっていたりする。
クロノス幹部である彼がわざわざ直接出向いたのも、前述のバルカスの疑念とほぼ同じ考えに基づいていたためであり、
偽ギガンティックがプルクシュタールの差し金だと思い激怒して闘いに臨んでいた晶と対決することで、結果的に晶の潔白は証明された。
さらにプルクシュタールの親友であり後任のシンは、ガイバーIをプルクシュタールの仇だという仲間(※偽ギガンティック作戦およびプルクシュタール殺しの真犯人)の説明を全く信じておらず、
実際に対決してガイバーIの策にしてやられた時も恨むどころかいたく感心していた

実際、必要な情報交換の為に、シンが「話が通じる相手」と信用し交渉を行ったりもしてるし、
晶自身も「(クロノスのやり口は極めて問題だが)組織としては必要な存在」と、ある程度の相互理解が行われている。

他、クロノスの命令で晶に戦いを挑むも返り討ちで仲間達を殺されて復讐の機会をずっと狙っていた戦闘生物アプトムも戦いの中で晶を認め、
生死不明になっていた間も 必ず晶は大切な者の傍に戻ってくる と確信し、晶の親友と幼馴染を影から守り続けた。
もちろんそれは帰還を果たした晶と決着をつける事が目的だったのだが、その後もなんやかやと共闘を続けるはめになり
戦闘でも強殖装甲の上から融合合体することで ガイバー・アプティオン という形態を取るなど、出会った頃からは想像もつかない戦友ぶり。
今では一度人質に取って全裸に剥いた晶の幼馴染からさえ「家に上がっていけば良いのに」と言われる関係になっている。
余談だが、アプトム自身もある意味ガイバー(規格外品)である。
元々精神支配を受け辛い調整失敗作であったため、そんな気配は最初からあったものの、
復讐の為に無茶な調整を繰り返し受けた結果、元ゾアノイドながらもゾアロードの精神支配を一切受け付けなくなってしまっているのだ。
能力的にも'まるで意思を持った強殖生物''だと追加調製した本人バルカスが戦慄するシーンがある。

……まあ、ガイバーIII=顎人は野心が高すぎてクロノスを裏切った人間であり、ぶっちゃけ作中一番の悪人。
ガイバーIIは既に亡く、ガイバーIIFもクロノス離反者かつ高圧的な態度を取るわりにうっかり負けることも多いという有様で、
これといった人格上の問題がなく、勝てなくとも諦めず戦い続ける晶が、内面を敵から好意的に評価されるのも致し方ないのかもしれない。

顎人も話自体は通じる相手だが、他人を道具としか考えていないので、いつ裏切るか判ったものではない。
クロノスによって両親を奪われたコンプレックスを盛大にこじらせた彼は、強さを追い求め、地球の頂点に立つ事を目論んでいる。
晶同様、彼にも仲間や幼馴染の少女はいるが基本的に全員道具扱い、幼馴染も「使用人の娘」なので最初から対等に見られておらず、
同じくクロノスによって父を殺害されながら瑞紀を守るため戦う晶とは対象的に、支えてくれる幼馴染が居るにも関わらず顎人は道を踏み外したまま。

そういう意味では、晶こそ間違いなく もっとも心の強いガイバー だと言えるだろう。

映像化

劇場アニメ1本(OVA化もされている為スタジオライブ版と表記される事も)、OVA2シリーズ(こちらはバンダイビジュアル制作)、衛星放送版アニメ1本(WOWOW制作)、実写映画2本と映像化に恵まれている。
特に実写映画版は、初めてハリウッドで映画化された日本漫画原作作品である。
獣化兵が関西弁を話したりと内容はツッコミどころ満載なのだが、『スター・ウォーズ』のルーク役だったマーク・ハミルが準主役だったり、
着ぐるみ造型がプレデター造ったのと同じスティーブ・ウォンだったりと、かなり力が入った作品となっている。
また、実写映画二作目の方は前作の反省点を踏まえて制作されているため、日本人から見ても十分見応えのある作品として完成されている。
おかげで海外での人気は根強いようであり、MUGENでのガイバーがどちらも海外製なのも、これが関係しているのだろう。


メガスマッシャーがショボイとか言ってはならない

作品周辺

日本国内でもマイナーではあるが特撮・模型業界の玄人業界人などにファンが多く、
OVAが発売されていた90年代のホビージャパンではタイアップ記事があったりと人気の実績はあり、
連載中の雑誌が休刊して移籍したことが二度あったものの雑誌の休刊と同時に打ち切られない程の根強い人気を誇る。
『超人ロック』と並んで漫画界の死神とも…。
ただし最初の掲載誌では創刊号から連載を始めて10年以上経っての休刊なので、死神等ではなく単に話の進みが遅すぎただけだが。
長期連載となっているのはこの展開の遅さによるものも大きく、「無告知休載当たり前」「掲載されたと思ったら8ページ」「しかも見開きで2ページ使う」という体たらくで、単行本の巻末でネタにされたこともある。
「掲載されたと思ったら下書き」という事例のある作品といい勝負である。

尚、連載開始に当たり編集から「仮面ライダーのようなヒーローもの」を求められた作者はまず
当時特撮ヒーローの主流だったメタルヒーローをモチーフにした案を提出したが、インパクトが弱いと言われ
ナマモノ系要素を加えて企画を進めていると、直前になって他誌でナマモノ系ヒーロー「バオー来訪者」がスタートするという
肝が冷えるシンクロニシティを経験したとか……

MUGENにおけるガイバーⅠ


海外の製作者であるNadjib "Jeeb" Assani氏によるものが存在する。
ネームは「Guyver2」。2といっても上記のガイバーII事リスカーではないので、ver.2.0くらいの意味であろうか。
手描きキャラで、高周波ソードやプレッシャーカノン、メガスマッシャーといった技のほか、
LGM(Limited Gravity Manuvers)ボタンがあり、これ+レバーでナギッっぽい高速移動が可能。
実は前述の海外実写映画で脚本や撮影の都合等々の事情で極端な飛行表現が出来なかったため、
代わりにグラビティコントローラーの重力制御機能表現として創作されたモノなんだとか。
動きのベースとして意識したのはGGXとのことで、そのせいか高周波ブレードでの攻撃パターンが多い。
一方ポートレイトが大小ともに無かったり、しばしば消えたり、やられボイスがカンフーマンのままだったりと、未完成という印象がある。
ポートレイト用と思われる画像は用意されているのだが、どうやらイメージ番号が間違っている模様。
正しく設定すればこのようになる。

これにやはり海外製作者であるYoungDragun氏が改変したものが存在する。
オリジナルより少し小さめのサイズでネームは「Ultimate Guyver」。デフォルトカラーは緑色。
イントロでは深町晶が登場し殖装する。このドット改変元は七夜志貴。細身学生服キャラが他にいないということだろう。
ヘッドビーム等の技が増えた他、メガスマッシャーは必殺技と超必殺技の二つがあり、超必版は一度高周波ブレードで攻撃し、ヒットするとメガスマッシャーを放つ即死技となっている。
また、cnsファイルが二種類存在し、通常の状態では神キャラ状態になっているのでご注意を。

出場大会



添付ファイル