ゲシュペンスト

「コール、ゲシュペンスト!」

  • 全高:21.2m
  • 重量:75.2t
(HG ゲシュペンスト 説明書より引用)

スーパーロボット大戦』シリーズに登場するPT(パーソナルトルーパー、人型機動兵器の区分)。
名前の由来はという意味のドイツ語。
メカデザインは大御所・大河原邦男氏。
ファントムキングダム』の骸骨型戦車ではない…が、そのデザインに加え、他の乗り物も名前が(ヨシツーナを除いて)ドイツ語である事から由来は多分同じ。

初登場はSFCのRPG『ヒーロー戦記』におけるギリアム・イェーガーの乗機であり、当時はパワードスーツであった
同作ではガンダムパワードスーツという設定にされており、設定上サイズ自由のウルトラセブンと違い、
人間サイズを離れられない仮面ライダーと共闘させるための設定だと思われる。*1
ページ冒頭の台詞のように「コール、○○!」というコマンドで転送・装着される様子は、
まるで『宇宙刑事ギャバン』などのメタルヒーローのようである。
そのため、当時の別のコンパチシリーズでは、ギリアムが「ゲシュペンストの頭(ヘルメット)を脱いでいる」描写があったりする。
当時のSDイラストにも「瞳」が描かれており、バイザーの奥からギリアムの瞳が透けて見えている描写になっている。
性能としては悪くはないが、序盤でギリアムが行方不明になるため、登場期間はそれほど長くはない。
デザインのモデルは『機動警察パトレイバー』に登場した試作機「グリフォン(形式番号:TYPE-J9)」という説が一般的だが、
さらに基を辿れば『鉄人28号』に登場したライバルメカ「ブラックオックス」になるとも言われている。*2
余談だが、ブラックオックスがモチーフの機体には他にもこんな奴がいたりする。

その後、『第4次スーパーロボット大戦』にて後継機のゲシュペンストMk-IIと共に主人公の初期搭乗機を務め、
ヒュッケバイン・グルンガスト・アルトアイゼンなど、今では大人気のオリジナルロボットの多くが、この機体を祖とした系譜として生まれている。

無印ゲシュ、Mk-IIまでの容姿は色以外同じだが、『第4次』『F』はスーパーかリアルか主人公の系統を選ぶ事により、
同じ名前でも全く違う性能を発揮する機体だった。
『α外伝』ではそのどちらでもない「量産型ゲシュペンストMk-II」が登場し、
『COMPACT2』や『IMPACT』では捕らえたヴァイスリッターを解析したアインストが、そのデータを基にゲシュペンストMk-IIを複製し、
『A』『OG2』では下記の特殊仕様の量産型が、いずれも敵としても登場している。

後の『OG』で初めて作品内で名称によって細分化され、無印、Mk-II共々、
「T(テストタイプ)」「S(スーパー)」「R(リアル)」「量産型(『OG』ではM)」T-LINKシステム試験機の「TT」がユニットとして登場
(ちなみに、現在の設定上はSは「Strength」の、Rは「Rapidity」の略称となっている)。
『OG』第一作の序盤はパーソナルトルーパー開発黎明期を舞台としているため、
味方機がほとんどゲシュペンストとその近しい派生機となっており(キョウスケ編では特にその傾向が顕著)、
挙句に敵の幹部までゲシュペンストで登場する場面があったため、一部では「スーパーゲシュペンスト大戦」とも呼ばれてるとか。
性能は量産型が味方最弱ユニットで、それよりほんのちょっとだけ強い念動力者用のTT、それよりさらに少し強いR、別次元の存在としてS*3と言った所
ガンダムで例えれば量産型はGM、TTはニュータイプ用装備を積んだGMのカスタム機、Rはガンダム、S型はシャイニングガンダムあたりだろうか)。
改造機も含めればMk-IITを改造したヴァイスリッター、無印Tを改造し生まれたMk-IIIのアルトアイゼン、
無印Rをギリアムとカイ・キタムラの案で改造され、もはや別物と言っても過言ではない程に強化を遂げたRVなど、
元祖とあって中々の機体バリエーションがある。
特に『OG外伝』で登場した「量産型Mk-II改」は先行試作型故か、バランスブレイカーの1機に数えられるほど強い。
『第2次OG』での性能はバランスを壊さない範囲ではあるがやはり高水準で、換装パーツにより様々な局面に対応できる。
しかし、『OG』や『A』の世界では、コストパフォーマンスや敵の策略のせいで量産がストップされてしまい、
その代わりに「リオンシリーズ」「量産型ヒュッケバインMk-II」や、『機甲戦記ドラグナー』の「ドラグーン」が量産され、
敵側のシャドウミラーがとある事情で(本来有り得ないはずの)改造された量産型を運用している。*4
ちなみに、元々戦車の延長線上として開発された機体だそうで、他のPTと比べてかなり重かったりする。

『T』では『V』のヒュッケバイン&グルンガスト、『X』のサイバスターに続くOG枠として参戦。
本作では複合巨大企業VTXユニオンの特務一課が開発した地球連邦軍次期主力量産機の候補という設定。
同様に特務三課の開発したティラネード(主人公機)のライバルにあたり、男女主人公のうちプレイヤーが選択しなかった方が搭乗する。
このアニメーションを流用して『30』にも参戦。こちらではギリアムと共に『第4次』、もしくは『F』と思しき世界から転移してきた設定になっている。

初代『Another Century's Episode』では量産型Mk-IIが登場。
プレイヤーが最初に使う事の出来る機体であり、性能そのものは他の作品主人公機やライバル機に見劣りするものの、
十分に最後まで使っていける為、真の主人公機として愛用する人も少なくない。
ちなみに、当機のパイロットは「名も無き一パイロット」であり、特にキャラ造形はされていないようだ。

また、『無限のフロンティア』には「ファントム」という名前で登場。
こちらは3mサイズの自律機動兵器で、大型ビームソードの「グラン・プラズマカッター」など、他のゲシュペンストには無い装備を持っていた。
+ 以下原作ネタバレ
本来の機体名は「ゲシュペンスト・ハーケン」。
本来の姿は他と同じく20mサイズの有人操縦の機動兵器だったが、実際には設計図のみで開発されておらず、
『無限のフロンティア』の舞台であるエンドレスフロンティアに落着した戦艦のデータから、現地の技術で製造されたダウンサイジングモデルである。
先に製作され行方不明になった、兄弟機でもある「ナハト」と「アーベント」を討伐するために製作され、その使命に従って各地で暴れ回っていた。
正確には、
「使命の邪魔になる存在を薙ぎ払っている内に指名手配される→それで襲ってきた者を薙ぎ払う→更に危険視される→薙ぎ払う→更にk(ry」
と言う悪循環によって結果的に暴れ回ってしまう形になっていたようだが。
機械だから融通が利かなかったのかも知れない。
なお、本機はシャドウミラーによって設計された、W00ことハーケン・ブロウニングの専用機となるはずの機体であった。
そのためのサポートAIの様な物もブラックボックスとして組み込まれたのか、最終的には本来の主であるハーケンに従うようになる。
『無限のフロンティアEXCEED』では敵のハッキングを拒絶し、ハーケンの呼ぶ声に応えて参上するなど熱い一面を見せる。

「イイ奴だな、ミスター。」
「…………。」

そんな彼(?)だが、クロスオーバー作品『PROJECT X ZONE』ではしっかりとハッキングを受け敵に回ってしまっている。
独り彷徨って暴れていた初登場時とは違い、今回は持ち前の電子線装備をフル活用して、
そこら辺の機械系エネミーを支配下に置いては物量戦を仕掛けてくるといった風にタチの悪さが遥かに増している。
『EXCEED』での熱い展開はなんだったのか……と思いきや、実はハッキングを受けたのではなく、
仲間のドロシーが勝手に付けた強化パーツのせいで暴走していただけらしい。ひでぇ。
流石にハード面の問題には抵抗のしようもなかった様だ。規格外パーツの不正使用ダメ絶対!

戦闘面では援護攻撃専用のキャラだが、非常に使いやすいと評判である。
続編の『EXCEED』ではやや使い辛くなったものの、その安定性はまだまだ健在。
余談だが他作品キャラも援護攻撃でファントムを呼び出す時は「コール・ゲシュペンスト!」「ゲシュペンストキック!」と言ってくれたりする。
クロスオーバー…というよりゲスト出演の醍醐味と言うべきか。
ハーケンが出演するクロスオーバー作品『PROJECT X ZONE』や『スーパーロボット大戦OG ムーン・デュエラーズ』(OGMD)にも出演。
『OGMD』ではデータからマリオン博士が元祖S型を設計ベースに新規建造した機体が登場。
アシェンを固定サブパイロットとした複座型で、更にハーケンの使っているライフル・杭打ち機・剣がセットのナイトファウルを大型化したものを装備している。
固定装備以外のスペックは通常の量産型Mk-II改と大差ないものの、ハーケンがアタッカーとして優れたステータスを持つためかなり強力な機体に仕上がっている。
最強武器の「フェニックス・ショウダウン」では中からアシェンが飛び出して攻撃、更にDTD状態の彼女からパイロットへのコメントがある。
…メタ満開だったり、ギリアムに至っては何故かアポロン総統時代の話を中途半端に持ち出してきたりとカオス極まりないが。

武装は種類によって様々で、それを考慮してか『OG』シリーズに登場した際には汎用携行武器を多く持てる。
内蔵武器では名前の通りの「スプリットミサイル」、腕に付いたシリンダー(プラズマステーク)を伸ばし電撃を与える「ジェットマグナム」
(この腕のシリンダーの部分はプラズマカッターと呼ばれるビームサーベルに換装できる)を初めとして、
タイプTTの専用武装で念動力で刃物を飛ばす「T-Linkリッパー」、胸や銃からビームを出すもの(名称多数)など、
タイプによって様々な武装がある。
特殊な例では『スーパーロボット大戦F』のスーパー主人公ルート序盤で性格が「真面目で優しい熱血漢」の場合、ゲッターチームの特訓を見学した際に、
女主人公なら「必殺!ゲシュペンストパンチ」。そして男主人公ならば「究極!ゲシュペンストキック!」を編み出し、以後武装として使えるようになる。
また『OG外伝』からは「ハロウィン・プラン」によって量産型の強化改造が行われており、固有武装がグンと増えたり、
素の状態から砲撃支援特化・近接戦特化に換装できるようになっており、殴り合いに専念できたり遠距離砲撃もそつなくこなせるようになっている。
「電撃ホビーマガジン」2012年8月号から連載された外伝企画『スーパーロボット大戦OG 告死鳥戦記』では、
量産型Mk-II改のカスタムタイプ「量産型ゲシュペンストMk-IIシュテルベン(アーイ!のアレではない)」が主人公機として登場している。
更に『ダークプリズン』では第3次αで主人公を務めたセレーナが「ゲシュテルベン改」に搭乗していた。

ちなみに『OG』世界では、武装が無いMk-IIRに搭乗中に謎の敵と遭遇したイケメン(通称「トロンベ」)が、その謎の敵を素手で捕獲。
これにより「手を使った兵器」の有用性が認められロボットの生産が本格化した……という事になっている。
ただ、原作であるドラマCDでは普通に捕獲しただけなのだが、
ゲームの『OG』では仕様上、ロボットのステゴロでその謎の敵をぶっ潰しまくる事になる。リアル……タイプ……?
リアルマンタイプの間違いじゃ?(リアルマン:良く言えば「男の中の男」、悪く言えば「脳筋」を指す)
ちなみに最初のPTという事でかなりパーツの流用が効くらしく、サイバスターも地上での修復の際はゲシュペンストのパーツを流用している。
…なまじ流用が効くせいで、『Record To ATX』ではゲシュペンスト用の資材が尽きかけていたが。

また、前述の「究極!ゲシュペンストキック」だが、『OG』世界では『2』以降のゲシュペンストMK-IIタイプSの標準搭載武器として復活し、
「行動の名前を叫ぶ事で登録されているモーションを行う」というシステム上、名前を叫ばないと撃てない
(『Gジェネ』シリーズにおけるシャイニングゴッドガンダムみたいなもの)屈指のネタ武装となった。
特に『OGs』以降は声優陣の熱演もあり、熱いゲシュペンストのイメージが広まった。
ノリノリな声優達の演技を拝聴せよ!!

そして『OG2』のアニメ『ジ・インスペクター』でもやらかしました。
「SHOUT NOW!!」という文字が出ている事から、やはり(?)叫ばなければ技が出ない仕様らしい事が公式HPでも示唆されている
(一応まだ正式な設定ではないようだが)。

ちなみに、ゲシュペンスト・Sの発展であるバンプレオリジナルにおける元祖スーパーロボットこと「グルンガスト」は本当に音声入力式である。

同じ姿のゲシュペンストでも、作品によって立場が大きく異なるのは以上の通りだが、
「ギリアムの強化スーツ→主人公機→量産機→その世界の機動兵器の出発点→キックのロボ→最強の量産機」
という波乱万丈なイメージの移り変わりの歴史を歩んでいる。

+ パイロットについて

「俺はギリアム……ギリアム・イェーガー。
 過去に犯した罪により、平行する世界をさまよう宿命を背負った男だ」

様々な人物が搭乗し、末永く愛機として使われている事も多いゲシュペンスト系列機体だが、
初代の漆黒のゲシュペンストの代表的なパイロットと言えば、やはりギリアム・イェーガーを指す事が多い
(更に言うなら、後述のゲシュペンストタイプSを駆る、ガルイン・メハベルことカーウァイ・ラウも挙げられる事が多い)。
年齢は自称27歳。中の人は『ゼノギアス』のシタン・ウヅキ、PS2版『ファントムブラッド』のジョナサン・ジョースターや、
『キン肉マン』のテリーマン等を演じている 田中秀幸 氏。
バンプレストオリジナルキャラとしては、マサキ・アンドーやシュウ・シラカワら最古参に次ぐ位置にあるキャラである。

初登場はSFCのRPG『ヒーロー戦記~プロジェクトオリュンポス』。初期ゼウスメンバーとして登場しゲシュペンストに乗る
(というより『ヒーロー戦記』でのゲシュペンストはパワードスーツという扱いなので「装着」が正しいか)。
また、「ヘリオス・オリンパス」といった別名や、「漆黒の堕天使」という通り名を持つ。

以下、各シリーズでのギリアムの役柄を掻い摘んで紹介する。 

+ 多少のネタバレを含むため注意
  • 『ヒーロー戦記』
ヒーロー戦記では記憶喪失としてゼウスに拾われた男として登場し、アムロ・レイモロボシダン南光太郎と共に戦う。
一見、クールな外見や謎めいた一面を持つが、その本質は義に篤く情に弱い熱血漢であり、激情家。意外とノリのいい部分もある。
そのため、謎めいた出自の割には仲間からの信頼も厚い。以降のギリアムのキャラ造形は大体これに則っている。
しかしその性格が災いしてに捕まってしまう事もあった。この件と『スパロボ』でのNPC登場時の暴れっぷりから突撃狂とか言われる事も。
救出後、ショッカーとの決戦で少女を救うために行方不明となったが、この時記憶を取り戻し、
同時に予知能力により世界に破滅の未来が訪れる事を知ってしまい、
「アポロン総統」を名乗って禁断の機動兵器「XNガイスト」を操りゼウスのメンバーと敵対する事となる。
そしてゼウスとの戦いに敗れてその正体を現し*5、贖罪のために平行世界を彷徨い続ける宿命を背負う。
この際、かつての仲間であるアムロ達をわざと見逃すなど情に弱い部分を見せており、本人も彼らを「俺の最大の弱点」と言っている。
また、かなりのカリスマ性を持っており、アポロン時には部下にシロッコシャドームーンヤプールがおり、
しかも全員がアポロンに強い忠誠を誓っている。原作の彼らを考えると正に有り得ない光景である。
ちなみにギリアムに「生きて罪を償え」と言ったのはあのてつである。これが10年越しで後の『OG』に繋がるのだから分からないものである。

…色々やらかしてしまったが、あくまでその行動原理は私欲ではなく「世界を救うため」。
自分が間違っていると悟りつつも、世界の破滅を阻止すべく行動を起こしたギリアムはヒーローと言って差し支えないはずである。

  • 『バトルドッジボールII』
『ヒーロー戦記』の後、『バトルドッジボールII』にてギリアムがゲシュペンストを装着した姿でラスボスチームの一員として登場するが、
『ヒーロー戦記』がシリアスな内容だっただけに、それを忘れてドッジボールを楽しむ姿には、
「総統…もとい、ギリアムさんなにやってんすか」と言わざるを得ない。
なお彼が所属したチームは、前作に登場した伝説のアイテムを優勝賞品にした大会を主催することで人々を駆り立て、
夢をなくした世界に熱いバトルという夢を与えつつ、
伝説のアイテムを巡る熱狂がいつまでも続くように自らが優勝し続ける最強のチームとして君臨していた。
シャドーミラーも戦争ではなくドッジボールによる永遠の闘争を目指すべきだったのか…?
余談だが、『OG』の漫画では敵が発射したボール弾を、ドッジの如く受け止めて投げ返すシーンがある。

  • 『第4次スーパーロボット大戦(S)』&『スーパーロボット大戦F(F完結編)』
ドッジを楽しんだ後、『第4次スーパーロボット大戦』(『F』も含む)にてスーパーロボット大戦シリーズに初参戦する(ゲスト参戦ではあるが)。
本作では「エゥーゴ」に参加している。ゲシュペンストMk-IIを駆り、『F』ではリアル系ルートでゲシュペンストMk-IIを主人公に明け渡す。
前述の予知能力を持っているという設定(『第4次』では忘れられていたようで、『F』より。『OG』にも登場する)に加え、
長命種の超人という裏設定が付け加えられたのもこの作品からである。GBA版『OG』でのギリアムのテーマ曲「TIME TO COME」はこの作品が出典。
この作品でのギリアムのBGMは「熱風!疾風!サイバスター」だったのは秘密
ちなみに、この作品のゲーム終了メッセージで「ヒーロー戦記もよろしく!」と言った事により、これがギリアム最大の迷言として語られる事になり、
ヒーロー戦記から15年が経過した『OGs』においても終了メッセージで「ヒーロー戦記もよろしく!」と言わされている。
よろしくされても、ゲームアーカイブス等で配信されていないので手に入れようが……
と、長年言われていたが、『ロストヒーローズ2』の限定版に同梱される事が発表された。ヒーロー戦記もよろしく!
…『OG』シリーズとの密接な関係を思うとそっちに同梱した方がよかったんじゃね?とか思ったら負け
『第2次OG』では「ヒーロー作戦もよろしく!」と言ってヴィレッタに突っ込まれている。
また、『第4次』では戦いが終わった1年後に突然行方不明になった事がエンディングで明かされるが、
『第2次OG』にてこの作品のラスボスのゼゼーナンに対して「どの世界でも同じ末路を迎える」と断言しているので、
「あちら側」の世界へと転移したようである。
『OGMD』では「ネタが尽きてきた」と前置きした上で、「バトルドッジボールIIもよろしく!」と言っている。
上述の通りこの作品でのギリアムはラスボスチームの一員だったのだが、メッセージでも「俺はラスボスだった」とぶっちゃけている。

  • 『スーパーロボット大戦OGシリーズ』
元特殊戦技教導隊の一員で現在は情報部所属。階級は少佐でやはり自称27歳。コールサインは「ゴースト2」。
『OG1』ではエアロゲイターの目的を推測し、彼らに捕われサイボーグにされた教導隊の隊長カーウァイ・ラウを撃破。
エアロゲイターへの怒りを露にした。また、マサキ・アンドーを見て激しく動揺している。
この時のギリアムの反応から、『ヒーロー戦記』の正史は隠しキャラのマサキを仲間にしてXNガイストと対決したと思われる。
実は『第4次』でもマサキと会話しているのだが、気にしてはいけない
他にも、SRXチームの指揮官であるイングラム・プリスケンを以てしても正体を掴めず「とんだイレギュラー」と発言させている。
このイングラムは『スーパーヒーロー作戦』というゲームが初出であり、ギリアムと同じく平行世界を渡り歩く宿命を持つ者であるなど、
明確にギリアムをモデルとしたキャラ>であるため、ヴィレッタ・バディムを含め彼らとギリアムは『OG』ではしばしば意味深な会話をする事がある。
ちなみにこのシリーズで共闘しているキョウスケも、
「一見クールだが、内面は熱血漢」「突撃癖持ち」「乗機がかつてのゲシュペンストMk-IタイプTの改造機」と、
ギリアムを意識した面があったりする。

『OG2』では所々『ヒーロー戦記』を匂わせる部分(というか、事実上の後日談)があり、物語のキーパーソンとして描かれている。
『スパロボ』ではお馴染みのパラレルワールドから来た部隊「シャドウミラー」に単身戦いを挑むが、逃がしてしまう。
そこでギリアムは今まで誰にも語らなかった自分の素性を話す。
その後、かつてこの『OG』世界のパラレルワールド(前述のシャドウミラーの世界)において、
ギリアムが元の世界(恐らく『ヒーロー戦記』の世界)へ帰るために研究していた平行世界への転移機能を持つシステム、
「システムXN・アギュイエウス」を使い、
シャドウミラー隊長ヴィンデル・マウザー諸共因果地平の彼方へと飛ばし、贖罪を完遂させようとするが失敗。
(なお、ゲームでは死ぬつもり満々だったが、アニメ『ジ・インスペクター』この場面で、
 「死ぬつもりはない」とかつて光太郎に諭されたように生き抜いて贖罪を果たす決意を語った)。
それだけでなくアインストによって逆に利用されてしまい、ラスボスである「シュテルン・レジセイア」を生み出してしまう。
アインストとの決戦後、「システムXN・アギュイエウス」を自ら破壊した事により、二度と元の世界へ戻れなくなってしまった。
なお、「システムXN・アギュイエウス」は『ヒーロー戦記』のラスボスであったXNガイストのコアを修復したものであった。

『OGs』ではギリアム専用機のゲシュペンスト・タイプRVが登場。さらに専用BGM「英雄戦記」(ヒーロー戦記のOPテーマのアレンジ)が追加された。
特に専用BGM「英雄戦記」の評価は非常に高く、またタイプRVにはヒーロー戦記でゲシュペンストの「ひっさつ」であった、
「ヴァンピーア・レーザー」や「メガ・バスターキャノン」といった武装が追加されており、
『ヒーロー戦記』を知っているスパロボプレイヤーの中にはこれだけで購入を決意した人も少なくないだろう。
更に修理装置を付けて「リカバー」を再現した浪漫溢れるタイプRVを使うプレイヤーもいるとかいないとか。
後はタイプRにあった「ニュートロン・ビーム」さえ復活すればなぁ…

『OG外伝』では特にこれといった活躍は無いが、OVA版のバルトール事件の際に、
腕を組んで壁に寄り掛かった姿があまりにも様になっていたため、リュウセイに「壁際のいぶし銀」というあだ名を付けられてしまう。

『第二次OG』『OGMD』でも要所要所で出番があるといった程度で派手な活躍は少な目だが、
両作品で物語のキーとなるクロスゲートや、ゲートと関わりの深いラスボスに対して意味深な反応を見せている
また、直属の上司や部下が専用グラ付きで登場している。

『OGクロニクル』におけるギリアム主役の一編「渡る世界は鬼ばかり」では前述の『バトルドッジボールII』のネタなど、
『スパロボ』以外でギリアムが登場した作品のネタがふんだんに組み込まれていた。
特に注目すべきは『ヒーロー戦記』のあの決め台詞と共にゲシュペンストを起動させるシーンだろう。
このシーンはファンに好評だったらしく、アニメ『ジ・インスペクター』ではそっくりそのまま声付きで再現されている。
余談だが、情報部員として直属の部下が3名おり、名前は「」「」「光次郎」。
顔付きもかつての彼の戦友達にどことなく似ている。


「コードクリア、メインタームアクセス、モードアクティブ!

 CALL!GESPENST!!」

「コール・ゲシュペンスト」が声付きで聞ける日が来るとは、良い時代になったものである。

  • 『スーパーロボット大戦30』
無料アップデートの第1弾としてゲシュペンストとともに追加参戦。『第4次』、もしくは『F』の世界から『30』の世界に転移してきた。
「南極に向かっていた所を転移に巻き込まれた」とモノローグで語るが、そのような場面は『第4次』にも『F』にも無い
その上これらの作品ではゲシュペンストmKⅡに乗っていて、初代ゲシュペンストに乗ったことは無く、ますます謎が深まった。
『T』のゲシュペンストを使い回すために整合性は犠牲になったのだ…
戦闘でも「バケモノとは戦い慣れている」とか「怪獣退治の専門家というわけではないが…」とのたまったりと、
どちらかと言えばヒーロー戦記寄りの描写が目立つ。
他にもアムロとの邂逅を内心で喜んだり、『ULTRAMAN』(ヒーローズの漫画版の方)に本物のウルトラマンの面影を見たりとちょくちょく顔を見せる。
なお、ギリアム役の田中氏は『ULTRAMAN』のアニメ版で早田進を演じているので、ある意味では声優ネタと言えなくもない
(ちなみに同作にはウルトラセブンをモチーフにしたSEVENも登場しており、こちらも『30』にてギリアムと共演している)。
これで『30』に『仮面ライダー』シリーズも参戦していれば完璧だったんだけどなぁ…
また、主人公機ヒュッケバイン30とグルンガスト(これも無料アップデートで登場)の共演に、
「遠い未来を見ているようだ」「また共に戦う日が来る」
…とモノローグで語っている所を見るに、まだOGシリーズの世界には行っていないようである。

+ 名言
  • 『ヒーロー戦記』より
「コール・ゲシュペンスト!」
「オレが助けたあのぬいぐるみを探してた女の子…助かったのか?」 
  • 『スーパーロボット大戦シリーズ』より
「ゲシュペンストの真の力を見るがいい…!」
「俺はギリアム…ギリアム・イェーガー…過去に犯した罪により、並行する世界をさまよう宿命を背負った男だ」
「ODEシステムだ…」
「ヒーロー戦記もよろしく!」


MUGENにおけるゲシュペンスト

『スーパーロボット大戦OG2』のドットを用いたasd氏勢作のものが公開されている。
攻撃に使うボタンは一つだけとシンプルではあるが、スプリットミサイルやニュートロンビームなど、原作の武装が搭載されている。
更に上記のゲシュペンストキックも3ゲージ技で追加されている。…ギリアムの乗るタイプRでは使えないはずだが気にしない。
システム的には和訳カンフーマンそのままの部分が多く、ブロッキングなどもそのまま搭載されている。切り払いかバリアだと思おう。
踏み込みが足りん!
更に使用後に当たった攻撃の威力が1.5倍になる精神コマンド「熱血」と「ひらめき」っぽい回避が実装された。
『ヒーロー戦記』で共闘したとの特殊イントロもある。

3ゲージ技「究極!ゲシュペンストキック」はジャンプ中のコマンド技なので、人操作だと慣れない内は扱うのは難しいかも知れない。
ただ、「熱血」発動中に使用すると約8割と驚きの火力を発揮するので、優秀なAIが搭載されたら化けるだろう。
AIはデフォルトでは存在しないが、誠治氏によるものが2012年9月2日に公開された。


この他、feizy氏によるレンの改変キャラとして「ゲシュレンスト」というキャラも存在。ギリアムを含む多数のボイスパッチも同時公開されている。
また、まっしろ氏が製作した『ナイトウィザード』のリオン=グンタストライカーとして、
5%の確率で『スパロボ』のゲシュペンストが出現し、ゲシュペンストキックを決めた後『ヒーロー戦記』の宣伝をして去っていく。
なお、この場合はガード不能で通常の三倍のダメージとなっている。


「ヒーロー戦記もよろしく!」

出場大会

凍結
削除済み

出演ストーリー

半人半霊のこころ(うp主操作)


*1
一応、コラボ作品『スーパーバトル ウルトラマンVS仮面ライダー』(1993年)にて、仮面ライダー1号が巨大化する奇跡が起きた事がある。
尤も石森先生はかなり難色を示していたらしいが
(交換条件で出したのが「(マッハ5で空を飛べるはずの)ウルトラマンを(500km/hしか出ない)バイクに乗せる事」であった。
 後の円谷プロがノリノリでウルトラマンにバラエティ染みた仕事をさせまくるとは、当時は思いもしなかっただろう)。

*2
これに限らず、バンプレオリジナルはその時点では参戦が見送られたような作品をモチーフにしていると思しき事がしばしばある。
魔装機神などその際たるもので(詳しい事はグランゾンのページ参照)、
他にも『R』の女主人公用最終形態は必殺技のモチーフが『DETONATORオーガン』の「グランドクルスアタック」であるとか、
『第2次Z』の主人公は名前や金に困っている辺りが『デモンベイン』の九郎に似ているなんて言われたりもする。前作からマスターテリオンっぽい人もいたし。
なお、この辺で挙げられた作品はことごとくが後のタイトルで見事参戦を果たしている。鉄人は1980年のリメイク版ではあるが
バンプレ(現BBスタジオ)の版権交渉力恐るべしと言った所か。

*3
+ 『OG』ネタバレ
タイプSがどれほど別次元かと言うと、まず登場からして無印Sはボスキャラとして
Mk-IISは隠しユニットという特別待遇。
性能面で見れば散々使ってきた量産型に比べ、装甲が段違いに厚く硬い上に、運動性も落ちていない。更に空まで飛べる。
この「空を飛べる」は「テスラドライブ」(『OG』世界の飛行動力)を積んでおらず、地球技術の別動力では飛べる形状をしていないのに、
「実際に飛んでいる」と言う点が世界観的に別次元なのだ。
武装もキックのモーションデータに胸装甲からのビームがあるという、
他のゲシュペンストが携行武器以外の固定武装はスプリットミサイルと腕のジェットマグナムといった中では異質すぎるチョイスである。
まあ、原作再現っちゃあその通りなのだが、グルンガストより強いのは流石にどうなのだろうか……。

量産型と見た目が変わらないのに、内蔵武器だけで大立ち回りができてしまうのは、
正にスーパーロボットのSが付くだけの事はある(設定上は「Strong」だけど)。
さらにWゲージ(携行武器の制限を決めるゲージ)も高い上、強化パーツスロットも4つもある贅沢ぶりである。

*4
+ 『A』ネタバレ
『A』の世界におけるラスボス、ヴィンデル・マウザーは並行世界から来た軍勢「シャドウミラー」の指揮官であり、
「後に一機で戦局を変えるPTの全てがゲシュペンストを祖としたため」という事からゲシュペンストではなくドラグーンを採用させる事で、
こちら側の世界の兵器の弱体化を計った。……が、そこまでして採用させたドラグーンも、
ケーン・ワカバ達によって運用された試作D兵器・ドラグナーが大きな戦果を挙げ、優秀な兵器に仕上がってしまったためにあまり有効打にはなっていない
(シャドウミラーがいた世界では試作D兵器はケーン達が乗る事は無く、ろくなデータも取れないまま大破し破棄されていた)。
というか主人公の存在といい、シャドウミラーはどうもやる事なす事裏目に出てばっかりである。
余談だが、『A』などでシャドウミラーが連れているゲシュペンストはこちら側のゲシュペンストと比べても異常なまでに高性能であり、
『A』や『OGs』で自軍を苦戦させると同時に「あっちの方が欲しいなあ…」と思わせたとか。
むしろ厄介なのが、パイロットのシャドウミラー兵の援護防御の技能レベルの高さ。
PSP版の『AP』ではHPが10000以上に上がっている事に加え、シャドウミラー兵が全員援護防御の技能を持っているので、
密集されると援護防御されまくって撃破に手間取ってしまう。

*5
+ 『ヒーロー戦記』ネタバレ
この際自身がアポロンとなった理由を語るシーンでは、『ヒーロー戦記』という作品の概念を根底から覆す、
ある種のメタフィクション要素を含んだ衝撃的な台詞を放っている。

「おかしいとは思わないか?モビルスーツ怪獣サイボーグ、更には異星人までも1つの世界に存在している。
    こんなデタラメな世界が自然に存在するはずがない!!
    何者かがこの世界を人工的に作りあげた… この世界は実験室のフラスコなんだ…」

この「実験室のフラスコ」設定は後の『OG』シリーズでも触れられる事になる。
『α』シリーズと大きな接点のある『スーパーヒーロー作戦』にも関係のある言葉であり、
その『α』シリーズの最終作『第3次α』でゲンドウパパもこの言葉を口にするなど
『スパロボ』シリーズ全体と強い繋がりのある重要な設定なのである。



最終更新:2023年12月04日 03:48