写楽保介

「三つ目族の力を侮るなよ!」

週刊少年マガジンで連載された手塚治虫の漫画『三つ目がとおる』の主人公。
アニメ版での声は藤田淑子(24hTV版)、伊倉一恵(テレ東版)。

原作設定

額に眼球のような感覚器官を持つ三つ目族の末裔の男子中学生。
三つ目族というのは通常の人間を遥かに越える優れた頭脳、様々な超能力を持ち、
額の目を塞がれると知能が幼稚園児並みになってしまうという弱点を持った先住民族である。
如何なる経緯によるものか既に絶滅寸前であり、完全な三つ目族としては写楽が最後の一人。
一応、彼の叔父であるゴブリン伯爵も三つ目族なのだが、三つ目は既に失われてしまっている。
(ただ塞がれてしまっているわけではないので、知能はそのまま残っているようだが……
 原作初期では”突出した脳の一部”とされている為、少なくとも超能力等が劣っても不思議ではない)

一度絆創膏が剥がされて三つ目が表に出てしまうと、プライドが高く傲慢な性格の写楽へと人格が変貌。
三つ目族の超科学と超能力による世界征服を目論む……その性格に見合った思想を持った危険人物となってしまう。
尤もその世界征服も毎回予想外のアクシデントが起きて失敗するのだが……。
その為、普段は大きな×印型をした粘着力の強い特製絆創膏で三番目の目を塞がれ、
無邪気な幼児のような状態で(周りにバカにされたり笑われたりしながら)生活している。
この絆創膏は油を付けないと何やっても剥がれないぐらい強力。まあ事故で剥がれると困るしね。
あとどうも剥がすのにコツがいるようで、和登さん(後述)でないと難しいらしい。

尤も三つ目写楽も完全な極悪人というわけではない。
彼がもっぱら人類に対して悪事を働こうとするのは、 人類を裁く為 という理由が大きい。
優れた科学力を持ちながら争いによって自滅していった三つ目族の末裔として、
同様に愚かなまま文明を発展させてしまった人類は、脳味噌をトコロテンにすべきなのだ。
また、写楽を利用しようとしたり、絆創膏写楽をイジメた人々を始末していたりもするので、
多くの場合は自業自得と言っても良いのかもしれない。
(彼の義父である犬持医師でさえ三つ目写楽に手助けをしてもらおうとして、写楽に「勝手だ」と断られている)

しかし他人に対しての愛情が無いわけではない。
先祖からの遺言状を読んで涙を流し(本人は否定しているが、指摘されて明らかに動揺している)たり、
犬持医師が自分のせいで狙われるとうろたえたり、「近づいたら殺す」と言いながらも彼に絆創膏を貼られたり……。
自分の身近な人でも邪魔になったら排除するが、なんだかんだで親身にしてくれる人に後遺症を残したことはない。
(例外は下宿してるラーメン屋の同僚だが、写楽をイジメ、和登さんにちょっかいを出すなど、善人とはいえなかった)

加えて母親に対しての愛情・恋しさを持った少年であるという描写も多い。
写楽の母親は、病気にかかっていた幼い写楽を医者に託した後、雷に打たれて死んでしまったのだが、
母親の着ていた服を大事にしていたり、和登さんに母親の面影や愛情を求めたり、
懲りずに何度も騒ぎを起こすのも子供が悪戯をするようなもの、という風に受け取れなくも無い。
(モアという大きな鳥と三つ目状態で友情を結び、その死を悼んだ事もあった)

普段は絆創膏を剥がされそうになったり貼られそうになると激しく拒否するが、
時には自分から剥がそうとしたり、逆に貼られたがったりする描写があったりもする。
この事から三つ目の写楽も、絆創膏の写楽も、お互いの存在を感じていることが見て取れる。
三つ目の写楽の方が絆創膏の写楽より多少背が高く、三つ目の時には学ランをマントのように羽織り、
アニメでは学ランの色も、青から黒へと変化する演出で、人格の切り替えを描写している。

写楽も当然、三つ目人としての能力を全て持っている。
超能力を操り、その優秀な頭脳を駆使してガラクタから魔法のような機械を作ったり
難解な古代文字をすぐに解読出来たり、様々な作戦を組み立てるほか、
画像でも手にしている槍、三つ目族の遺産である 赤いコンドル を従えている。
呪文を唱えて呼び出すことで移動手段に使ったり、強力な熱線を発射する兵器として運用したり、
或いは写楽が作った機械や、様々な三つ目の古代遺産のスイッチにも使われる。
尤もこれはアニメオリジナル色が強く、原作漫画では槍をワープで呼び寄せる事は無く、
博物館等偶々近くにあった物を、物理的に呼び寄せると言う方法を使ったくらいであるが。

「アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク

我とともに来たり 我とともに滅ぶべし!」


世界中の古代遺産を飛び回り、その隠された謎を解明していくオカルトチックなストーリーは、
その解釈が既存の学説ではなく 独自の解釈 であったことに加えて、
当時オカルトブーム真っ盛りであった為、爆発的な人気を獲得することに成功。
『ブラックジャック』共々、人気の低迷していた手塚治虫を救った立役者的な存在なのである。
(信じられないかもしれないが、当時手塚治虫は落ち目だったのだ)

その能力と作中での描写から 悪の鉄腕アトム と称されることもあったりするが、
ヒロインであるところの和登千代子を助ける為に活躍したり、遺跡を悪用しようとする悪い奴を倒したり
何だかんだ言ってヒーローらしい活躍もしているので、主人公としても相応しいキャラクターである。
まあスターシステムで他の作品に登場する際は、悪役になる事が多いのだけど。
+ 特に……
ちなみにあるキャラ造形の元祖的存在といわれている。流石は手塚先生。
(赤いコンドルと同じく呼ぶと物理的に飛んでくる槍も後年の作品に出てくる)

和登千代子

「ボクは………キミの恋人だろ?」

『三つ目がとおる』のヒロインで、写楽のクラスメイトの女子中学生。通称「和登さん」。
運動神経抜群で、剣道や古武道を習っており、正義感も強く面倒見も良い為、色んな事に首を突っ込む。
その性格から苛められている写楽を助けることもしばしばで、それ故に三つ目の写楽の引き起こす事件にも巻き込まれていく。
しかし何度も写楽に助けられてるうちに、次第に絆創膏の写楽、三つ目の写楽に恋愛感情を抱いていくように……。
お寺の娘さんなのだが、住職であるお父さんからは男女交際を禁じられてたりするので、前途は多難。
どっちの写楽も、性格はちょっとアレだし。

余談だが、和登さんは恐らくボクっ娘キャラの始祖であると言われている。*1
流石は手塚先生。エロスにも定評がある漫画の神である。

なお、写楽と和登さんは同学年にも関わらず、親子と言っても問題ない位に身長差がある。
まあ漫画だから多少の誇張はあるのだろうけれど、写楽がチビで、和登さんがスレンダーな美少女だからだろう。
スターシステムで他作品に登場した際は実際に親子や姉弟という設定になったこともあった。学生なのに。*2
また、二人の名前は名探偵シャーロック・ホームズとその相棒ワトソンをもじったもの。

……しかしどっかで後年聞きそうな設定ですな。
+ ファラオがとおる!

(以上、Wikipediaより転載&加筆)


MUGENにおける写楽保介

maruhen氏によって製作された、3Dレンダリングの写楽が存在する。
イントロでは和登さんとの掛け合いがある他、前述の赤いコンドルを振るっての接近戦が主体となる。
また3ゲージ技として、赤いコンドルを用いてレムリアの秘密兵器ソドムを起動。
画面全体に硫黄の炎を降り注がせるという大技を搭載している。
またそこそこ強いAIも搭載されており、Ver1.00ながらも十二分に実戦に耐えうるキャラクターである。
キャラデータの取得は、現在不可である。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9773343

+ 必殺技解説

かなり完成度が高く、また原作への愛が篭っているので、今後の更新に期待したい。

出場大会



*1
正確には『リボンの騎士』のサファイアの方が早いが、彼女は“私”を使う事も多い。
と言うか、そもそも彼女の場合、天使の悪戯で男と女の心を入れ替えられたと言う事実があり、女の子の時はボクと言わない。
つまりサファイアの一人称は今で言う性同一性障害の表現である。
また二つの人格を読者が区別し易くするためのもの(写楽で言えば三つ目が「俺」や「俺様」で絆創膏が「僕」)でもある。
それに対し純粋に女の子でありながら「ボク」を使う千代子の方が、元祖ボクッ子に相応しいだろう。

*2
例を挙げると、アニメ『アストロボーイ・鉄腕アトム』では親子としても登場しており、
アニメ版『ブラックジャック』では姉弟という設定で登場している。



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