誤植


「誤植」(ごしょく)は、印刷物における文字や数字、記号などの誤りのこと。
ミスプリント(ミスプリと略することもある)、タイポ(typo, typographical error の略)、タイプミスとも言う。
植は写植の植であり、元々は活版印刷の組版で間違った活字を植字してしまうことを指す。
(活版印刷は大量の判子(初期は木製、後に鉛製)を並べて文章を作るもので、誤植とは写植屋がその判子を間違えたと言う事)
活版印刷以外の字の間違いは単に誤字と呼ぶ。
そのため原稿の誤字を正確に写植した場合は誤植と呼べない(読者には何処で間違えたかの判断は出来ないが)。
が、現在は印刷物の間違い全般に対して用いられている。
そもそも現代では写真製版の発明とコンピューターの登場により活版印刷自体が廃れてしまったので…。
タイポ、タイプミスと言った場合は、ワードプロセッサ、タイプライター、コンピュータのキーボードなどの、
タイピング上の間違いを広く指し、こちらは印刷物に限らず各種テキストに用いられる。

(以上、Wikipediaより引用)


格ゲーにおける誤植

格ゲープレイヤーにとって、誤植とは馴染みの強い要素の一つとしてある。
なぜなら、格ゲー全盛期に刊行されていたアーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』(新声社)では誤植が頻発していたからである。
「誤植」で検索すると関連用語に「ゲーメスト 誤植」と候補に挙がるほどの名物。
中でも特に有名なのは 「確かみてみろ!」「インド人を右に!」「ザンギュラのスーパーウリアッ上」 辺りだろう。

+ 確かみてみろ!
+ ザンギュラのスーパーウリアッ上

+ その他の『ゲーメスト』ネタ

『ゲーメスト』の流れを汲む『月刊アルカディア』でもしばしばこの時代の誤植はネタにされており、
2010年にはNEOGEO20周年企画で『飢餓伝説』や『餓死伝説2』、『サムライスピリッツ』、
『サムライスピリッツ 天草システム』などの迷誤植がプリントされたTシャツが発売された。

ゲーメストで誤植が多発された理由としては三つが挙げられている。
  • ゲーメストの編集者兼ライターは、そこいらの腕っこきのゲーマーをスカウトしただけなのでノウハウが一切無かった。
    極論を言えば商業規模の同人誌。そもそもライターと編集者が同一な時点で…。後期になるとちゃんと勉強した編集者も加わったらしいが。
  • インド人の件でも述べたが、とにかく字が汚かった。そして締め切りをギリギリまで延ばすので校正する時間が無かった。
    後期になるとワープロの使用(手書き文字がなくなった)で減ったらしいが。
    もっともそうなったらなったでタイプミスの連発であり、
    『飢餓伝説』も「餓狼」が一発変換出来なかったので「飢餓+狼」と入力して「飢」を消すつもりで間違えたのでは?と言われている。
    実際、ネット上でも『飢狼伝説』と間違えられることは割と多い。
  • 写植屋のおじさん達にゲームの知識が無かった。そのため意味不明の言葉が出ても「ゲーム特有の専門用語なのかな」とスルーされた。
    (そもそもでもなければ「大パンチ」でさえ意味不明な言葉である(正しくは「強パンチ」))
    と言うか、「態と確かみている」可能性もあるので、写植屋が勝手に文章を直すわけにはいかない。
    編集部から「せっかくのネタが台無しだよ」と言われたら逆に問題になるのだから。
冒頭の説明から考えれば誤植(写植屋が間違えた)ではなく誤字(原稿が悪い)の方が圧倒的に多いと言える。

+ 『ゲーメスト』以外の格ゲーでの誤植

+ 参考 格ゲー以外での誤植

+ 誤植ではないもの


MUGENにおける誤植

一部のキャラクターは登場すると誤字がネタにされたり、原作での誤字をネタにしたコメントがつくことがある。
また海外製のキャラクターは、技演出などで間違った日本語や脈絡のない言葉が使われていることがたびたびあるが、
ニホンゴはムズカシイので仕方ない
これはキャラクターに限ったことではなく、norokoのホームステージの壁には「すけて」と書かれていたり。
また海外の方達は漢字を「アート」として捉えているところもあり、「見た目が格好いい」、「強そう」、
「渋く見える」という直感で選んでいることも多く、その意味などは考えずに採用しているケースが多い。
そのため、海外の方達の日本語の扱いに関しては一概に誤植とは言い切れない点もある。
日本語圏での英語の扱いに関しても、割と似たようなケースが多いのも事実だし。
日本語訳のカンフーマンのcmdファイルでは本来「カンフーアッパー」となるはずの技が「カンフーッパー」になっている。
恐らく"upper"をローマ字風に呼んでしまったせいだろう。

大会動画・ストーリー動画内での文章でも付き物である。
大会動画では成長ルールをはじめとする特殊ルールを用いた大会での数字の間違い、
ストーリー動画ではタイプミスによる誤字・脱字・誤変換やキャラクターの名前・グラフィックの変え忘れなどが多く見受けられる。
これは校正を行うのが製作者自身の場合がほとんどであるため、気づかずに動画をあげてしまうという状況が多いからだろう。
特に元祖成長トーナメントの人ことseku氏は間違いの多さを自らネタにすることから 「MUGEN界のゲーメスト」 というタグまで付けられた。
現在このタグはseku氏の動画のみならず、誤字のあるMUGEN動画全般に付けられている模様。
もっとも、大会動画での間違いは編集上のミスであり、実際に試合を行っているときの数値は正しいものになっていることがほとんどなので、
見る側ではそこまで気にしなくていい。
…中には「わざとなんだからねっ」と言いだしたうp主もいるのだが。

しかし、ストーリー動画の場合、特にシリアスなシーンだとぶち壊しになってしまう恐れがある他、
そうでなくとも()や「」あるいは助詞などを間違えると台詞の意味が変わってしまうため、
作る側としてはできればなくしたいところである。
(珍しい例だと、キャラ設定は熟知しているのに「」が抜けてしまい、「うっかり喋らせてしまった」というものもある)
誤植も持ち味」なんて言われた作品もあるが、これはまあ一種の皮肉である。
もしそういう場面に遭遇してしまったら見る側は間違いには触れずにスルーするのが大人の嗜みであろう。

また、誤植ではないが、日本語は様々な使い方があり、使う人どころか専門の国語学者の間でも意見が分かれるものや、
「全+肯定形」に代表されるようにかつては正しい用法だったのに間違った用法となり、
最近になってまた使われるようになったという複雑な経緯を持つものも存在する。
また「」「他力本願」などのように、誤用と解っていて使われるケースもある。
前者は元々は「名役者に端役をやらせる」ような「役柄が不足している」と言う意味の歌舞伎用語
転じて「能力の高い人につまらない仕事をさせてしまう」という意味の言葉なのだが、
「役に対して自分が不足している」と勘違いされたのか、実力不足という意味の「力不足」と間違えて使われる事が多くなり、
後者は「仏様の力に頼る」だったのが文字通り「他人の力に頼る」という意味で使われるようになった。
今となっては両方共ある程度容認されている部分もある。
また、前者に関していえば 「自分ほどの実力者にこんなみみっちい相手は不相応」という意味なので別に誤用ではない という意見も。
(「お前じゃ(俺の相手は)役不足だ」ではなく「(俺にとっては)お前じゃ役不足だ」と言う事だろうか?「主語が誰か」と言う問題になっているが)
格ゲーでは「当て身」が攻撃技ではなく反撃技という意味になったり、「中段」が特殊な意味になっていたり、
「間欠泉」を意味する「ガイザー」が、「イザー」と読まれて、それが浸透しているのもあったりする。
もし動画内でおかしいなと思う使い方に遭遇しても、それを声高に指摘するのは控えるべきだろう。