エルフ

1996年にCAPCOMが元祖RPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(D&D)を基に発売した
ベルトスクロールアクションゲーム『ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム』および『シャドーオーバーミスタラ』の主人公の一人
デフォルト名は1P(金髪ロン毛&緑服)が「ルシア」、2P(金髪ポニテ&青服)が「ケイラ」。
『TOD』では一つの職業は一人まで(結果的に戦士、クレリック、エルフ、ドワーフの4人プレイとなる)なので唯一の女キャラの奪い合いだっただが
『SOM』では2人までは同キャラを選べる様になった(また同作には女シーフが追加されたので全員が女キャラになる事も可能)。

+ エルフとは
北欧ゲルマン神話に起源を持つ妖精や精霊のような存在。外見や受け止められ方は地方や時代によって様々であり、
美しい人間のような姿であったり、いたずらものの小さな妖精であったりする。
J・R・R・トールキンの「指輪物語」以降、不老あるいは長命で美しく、長く尖った耳(エルフ耳)や魔法の力を持つというエルフ像が定着した。
トールキンのエルフは半神に近いチート性能であり、腕力や耐久力も含め全ての能力において人間を上回る。
ただし、場所によって文化の差も激しいらしく、
『ホビットの冒険』にはドワーフからアホの子扱いされている(実際はそうではないと説明がある)陽気ではしゃぐ裂け谷(Rivendell)のエルフや、
「(裂け谷エルフより)頭が悪く乱暴」と酷い事をナレーションに言われている闇の森(Mirkwood)のエルフなどもいる。
また、トールキン作品では人間とのハーフエルフも登場するが、この手の話にありがちな迫害対象ではなく、
人間の王がエルフの血を引いている事を自慢にするほどで、裂け谷のエルフの王であるエルロンドも「人間の英雄とエルフの間の子孫」であり、
全てにおいて優れた人物とされている。
一方で長命すぎて保守的と言うか世俗に興味が無いと言う性格が(人間から見れば)問題ではある。
また繁殖力も低い。もっともエルフの寿命で繁殖力が高かったらとんでもない事になるが。
おかげで人間の支配地はエルフより広く、他の作品でも人間の勢力がエルフを上回る理由になっている。

当時の『D&D(現・クラシックD&D)』では唯一、戦士と魔法使いのマルチクラス(人間を除き種族=職業)だが、それ故レベルアップが遅いとされる。
D&Dを元に作られた『ウィザードリィ』ではゲームバランスのために、知力は高いが腕力や耐久力が低いと言う設定を与えられ、
それに倣って後のファンタジー物に登場するエルフにもそのような位置付けが定着していった。
そのため「ハイエルフ」と言う上位種族も作られた。それでもトールキン設定ほどの能力を持つ事は少ない。
旧来のファンタジーの流れを汲むものが多いローグライク系のゲームでは、
トールキン式エルフとしてハイエルフが採用されている事も多いが、代償として職業が同じでも他種族よりレベルアップが遅い。
なお現代の多くの和製ファンタジーに登場する一般的なエルフ像はこちらである。ちなみに彼女もハイエルフ(非トールキン式)。
対抗の存在としてダークエルフが登場する作品も少なくない。

実は本来(トールキン以前)、エルフとは妖精全体を指す言葉のため、
小妖精(フェアリーやスプライト)のような姿で登場する漫画や、半魚人人魚をエルフとして扱うゲームも希少ながら存在する。
これが原因らしいややこしい事態として、『ドラゴンクエスト5』では序盤にベラという少女が登場するのだが、
本編中で出会って速攻「私はエルフのベラ」と本人が言っているにもかかわらず、ステータス画面では「ようせいびと」表記で向かう先は妖精の国、
そして『DQ10』などの以後のシリーズに彼女がゲスト登場した際は、エルフとは別の「妖精」というグループに入れられている。
ちなみに某中型トラックも今のイメージが日本に入る前に付けられた(1959年に初代が出ていると言えば分かるだろう)、
「すばしっこい小人」のイメージで付けられた名前である。
凄いのになると英訳された昔話『金太郎』に登場する天狗も「wood-elf」と訳されているケースも。
古典ではドワーフもエルフの一種であり、ダークエルフも「闇に住む妖精」と言う意味でしかない
(地下に住んだり夜行性だったりとそのままの意味での「闇」であって、悪党の比喩的な意味の「闇」ではない)。
つまり本来ダークエルフとはドワーフやノーム(ついでにコボルトトロール)などを指す。


CAPCOM版『D&D』におけるエルフ

剣と魔法の両方に長けており、攻撃アクションや移動が素早いのが特徴的。
マジックユーザーのいない『TOD』では、アイテム無しで直接攻撃系魔法を扱える唯一のキャラ。
さらに、その素早さから位置取りや回避が楽で、歩きハメ(前進しつつ攻撃の初段を当て続ける半永久)も狙いやすい。
反面、本来長剣を装備出来るはずなのに素早さ重視からか小剣を装備しているため、リーチが短めで攻撃力も低く、
レベルアップの遅い種族(職業)特性の再現のため、他のキャラより低レベルなのに加えて、
個人的な能力として耐久力にペナルティがある(一般的なエルフよりHPが少ない)ためHPが低く、
板金鎧を装備出来るはずなのに見た目重視からやはり素早さ重視からか軽装の革鎧であり
(同じく板金鎧を装備出来るはずのクレリックも鎖鎧を着ている
 その割に戦士やドワーフと同速だが、彼も個人的な能力として素の素早さが低いと言う設定になっている)、
ガードの性能も良くないため打たれ弱く、ザコ敵にあっさりやられてしまう事も多い。
またアイスストームやクラウドキルといった強力な全体攻撃魔法も、レベルが高くなった最終面のセーブルタワーでしか使えない。
このため終盤は強いが攻撃力と魔法の乏しい序盤は苦労しがち。

なお『TOD』の彼女にはバグが存在する(厳密には彼女自身のバグではないが)。
対ブラックドラゴン戦で相手が3度目のブレス(酸の息)を吐く前に魔法で瞬殺するのはやめましょう。フリーズします
(自前の攻撃魔法を持たない他のキャラでの瞬殺は不可能(攻撃魔法アイテムは存在するが数が足りない))。

『SOM』では専用技能として固定アイテムのアローを弾数無限で連射出来るようになった他、序盤から高レベルなため強い魔法も使えるようになり、
打たれ弱さも(ゲーム性の変更も大きいが)かなり改善されたオールマイティーなキャラになった。
(なお、本作で初登場のマジックユーザーは他と同じく耐久力ボーナスを持っている(一般的なマジックユーザーよりHPが高い)。
 まぁ布の服(防御力0)なのは替えようが無いが)
この他インジビリティやヘイストなどエルフしか使えない強力な魔法も持っている。
逆に高レベルスタート故に後半はレベルが上がらず、やはり終盤のHP不足が悩みの種
(クラシックD&Dでのエルフは10レベルでカンストするため。なお人間は36、ドワーフは12、本シリーズでハブられたハーフリングは8
 今はルールが変った(故に当時のD&Dはクラシックと呼ばれている)のでレベル上限に種族差は無くなった上、種族≠職業になっているが)。
とどのつまりは動きの未熟さも終盤の低HPも魔法でカバー出来る、初心者から上級者まで使いやすいキャラと言えるだろう。

ちなみに、彼女は外見からして13~14歳ぐらいに見えるが、
クラシックD&Dのエルフは人間の8倍の寿命がある(ドワーフは4倍、ハーフリングは2倍)ため、実年齢はなんと101歳である…すごい種族だ。
…え、ハイティーンに見えるって?日本人が童顔なだけデスヨ


MUGENにおけるエルフ

procyon氏が製作したものが存在していた。現在はOneDriveの消失により入手不可。
原作での技が概ね搭載されているが、元がベルトスクロールなので幾らかアレンジが施されている。
格闘ゲームでは相手は一人なので、動物に変えるガード不能の投げ技「ポリモーフアザー」や、
画面全体をガード不能で攻撃する「コンジュアエレメンタル」などが凶悪である。
大オイルハメも再現。
プレイヤー操作
巨大ロボを討伐せよ!(3:37~)

出場大会

プレイヤー操作



最終更新:2023年04月06日 23:24
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