グランゾン


「グランゾンの力を以ってすれば造作もありません」

  • 全高:27.3m
  • 本体重量:42.8t
  • 全備重量:85.6t
  • 装甲材質:超抗力チタニウム
  • 動力:ブラックホールエンジン(旧シリーズ)/ 対消滅エンジン(『α』シリーズ、『OG』シリーズ)

スーパーロボット大戦』シリーズに登場する機体。溶岩怪獣ではない。初登場作品はスパロボにパイロットという概念が現れた『第2次スーパーロボット大戦』。
『魔装機神』シリーズの主人公「マサキ・アンドー」のライバル「シュウ・シラカワ」(声: 子安武人 )が開発・搭乗した人型兵器である。


「多数の特異点から生まれるロシュ限界は、万物悉く原子の塵へと化します……
 事象の地平に消え去りなさい」

パイロットのシュウ・シラカワについて簡単に紹介すると
「グランゾンのパイロット兼開発者だが、裏がありそうな事をする謎の男」と言った所。
その裏事情が作中で判明したり、次回へ丸投げされてたり、解決済みだったりするため、立ち位置は様々。
自由である事を何より愛している事と、自分を利用する事=自由を侵害する事を何よりも嫌っている事は全シリーズ共通である。
そのためスパロボオリジナルで最も怒らせてはいけない人物とファンからは扱われている。
あまりの完璧超人っぷりにスパロボのジョーカーとの声も多く、スパロボ開発側も美味しい所を全部持っていくと評するほど
(ただ、状況によっては対応策に困っている場面もあり、「私も万能ではありません」と匙を投げた事もある。
 …直後に周囲との会話から自信はないと前置きしつつも次の策を捻り出したが)。
余談だが『魔装機神LOE』の邪神ルートにおいて、邪神の洗脳をマサキの説得で破ったせいか、EDで身内にホモ疑惑を持たれた事もある。
…というか、そのさらに以前の『EX』においても「ホモなんじゃないかと思うくらい女性に興味がない」と(自分の無意識から作られた使い魔に)言われている。
更にはプレシアを気にかけているためマサキにロリコン疑惑を抱かれた事がある。
この件に関しては尊敬しているゼオルートの娘であるためで、同様に尊敬しているビアンの娘であるリューネに対してもそれなりに気にかけている。
その他、『α』のみ念動力を持っている。

+ 主な経歴
本名はクリストフ・グラン・マクゾート。
地底世界ラ・ギアスの主要国家神聖ラングラン王国の大公カイオンの家に生まれた大公子。れっきとした王族である。
母親は白河美咲という地上人で「白河愁」という名前は母親から贈られた私的名称である。
本名で呼ばれる事は好まず、仲間には本名で呼ぶ事に慣れていたモニカやテリウスにもシュウと呼ぶように言っている。
王位継承権3位だったが、幼少時のある事件で破壊神サーヴァ・ヴォルクルスと契約、その信徒となる。
『魔装機神』の第一部後半で事実を明らかにした際に、マサキの義父である剣皇ゼオルートを殺害している。
その後、第一部終盤では策略を巡らせた上で遂にラングランを壊滅状態に追いやり、そのまま地上へと転移した。

地上では異星人に対して武力による防衛を主張するディバイン・クルセイダーズ(DC)に所属しており、
地上への転移直後に、実質異星人に降伏し、地球を売るために行われていた会談をブチ壊しにし、
地球連邦とDCによる戦争(DC戦争)の発端を作った。
DC戦争の際には自分を追ってきたマサキと何度か交戦しつつも積極的には相手にせず、
DC総帥ビアン・ゾルダークの勧めに従い、DC戦争終盤でDCを離脱した
(なお、ビアン博士はシュウが「考えに惹かれた」とまで言った数少ない人物である)。
以後はL5戦役(『OG』のみ)やインスペクター事件、修羅の乱(『OG』のみ)においては自軍部隊に協力する一幕もあった。
L5戦役のみゲーム本編ではほぼ手出ししていないけど
ちなみに『α』ではビアン博士の主張が認められたため、DCが地球連邦と敵対する必要が無くなり、上記の事件も発生せずに味方組織になっている。
これによりシュウも最後まで味方で、自分を利用しようとしたユーゼス・ゴッツォに対して報復を行っている。

しかし、『第3次』『α外伝』『OG外伝』の終盤にて、突如ヴォルクルスの信徒として破壊を撒き散らすために、
グランゾンの真の力を発揮してプレイヤー部隊と対決、死亡する。
あまりに不可解かつ死に急ぐかのような行動にマサキですら「一体何の得があるんだ!?」と問い詰め、
ある人物「私達ではない何かに抗っているように見える」と評していたが…。

「これで私も…全ての鎖から…解き放たれることが…

 出来…まし…た…」

+ そして…彼は蘇った
「この世界で、私に命令できるのは……私だけなのです」

「ヴォルクルス……許す事はできません。この手で復活させ、その存在を消し去ってあげますよ」

実の所、シュウがこれまで行ってきた所業は、幼い頃にやむを得ない事情でヴォルクルスと契約した事により、
無意識の内にヴォルクルスが望む事を自分の考えとして行ったものであった
(ただし、DCとしての活動はある程度地球防衛に対する自分の考えに従っているため、ヴォルクルスに洗脳されたためだけとは言えない)。
シュウ自身も一度目の死の以前に自分の行動を「もどかしい」と感じるなど、その事実に薄々気付いていたのだが、
ヴォルクルスの支配に逆らう事はできず、それ故に敢えてヴォルクルス信徒として全力でプレイヤー部隊と戦い、
討たれる事で自らの自由を取り戻そうとしたのであった。

しかし、死という形で自由になったはずのシュウはルオゾールによって蘇生され、再び現世へと帰還する事になってしまう。
ところが、不完全な蘇生により過去の記憶が欠如した事が幸いし、ヴォルクルスとの契約が消えてしまい、その支配から脱する事に成功する。
自らの自由を取り戻す絶好の機会を得たシュウは真意を隠しつつ、自分を利用したヴォルクルス及び教団に対し復讐を開始
ヴォルクルス復活の儀式においてルオゾールを抹殺し、わざと復活させたヴォルクルスをも討つ事に成功するのであった。

その後は地上へと上がり、邪神以外にも自らを利用した者として、グランゾンに細工して事件を多発させていた(後述)、
テイニクエット・ゼゼーナン、『OGシリーズ』ではさらにその共謀者である異星人の戦争商人ゴライクンルの一味に対して復讐している。
その過程でプレイヤー部隊及びマサキ達と再度共闘し、ひとまず和解した。

地上での戦いを終えたシュウは共闘した仲間に「地上で何かあれば必ず駆け付ける」と約束し、ラ・ギアスへ帰還(これは『OGシリーズ』のみの描写)。
『魔装機神LOE』の邪神ルートでは、記憶が完全に戻った弊害により再び邪神に操られるが、マサキの説得により邪神の支配を自力で打ち破る。
その後も教団と戦い続け、マサキ達ともルートによって協力したり敵対したりしつつ、
『魔装機神シリーズ』最終作となる『F』にて、マサキ達と共にヴォルクルス達邪神の大本であった巨人を倒し、教団及び邪神との因縁に終止符を打った。

教団及び邪神との因縁にケリを付けたシュウは、諸事情で精霊の力が使えなくなったサイバスターを動かすための代替機関を開発。
サイバスターのテストとクロスゲートの調査のためにマサキと共に地上へ上がるが、そこで待っていたのはまたも窮地に陥っている地球と、
かつて「地上で何かあれば必ず駆け付ける」と約束した戦友アルバーダの死であった。
アルバーダの死を知ったシュウは「気が変わった」として、プレイヤー部隊である鋼龍戦隊に参加。
彼との約束を果たすために戦乱へと身を投じるのであった。
アルバーダを殺した張本人であるスペクトラは特大の死亡フラグが立ったともっぱらの評判

ちなみに『旧シリーズ』および『OGシリーズ』では若干の違いはあれど大体上記の通りだが、
『αシリーズ』では『α外伝』以後登場していないため、生き返ったか不明。
ただし『第二次OG』や『OGDP』では『α外伝』後に登場したガンエデンの下僕やクロスゲートの虚憶を持っているため、
ファンからは『αシリーズ』でも同様の経緯を辿ったと推測されている。
「地上人召喚事件」が起きていないため、完全に一致というわけでもないが。

+ 結局シュウっていいヤツなの?悪いヤツなの?
周囲の人間曰く、かつてのシュウは穏やかな性格で、『LOE』第一章の事件を起こすような人物ではなかったらしい。
ヴォルクルスの支配から逃れた現在も尊大な態度は変わっていないが、基本的に悪事を行うような事はなく
(『魔装機神II』冒頭ではヴォルクルスの分身体復活を敢えて傍観しているが、これは何らかの考えがあった模様)、
「何より自由を愛する」という性格から、常に傍観者になっているという印象が強い。
実際の所、ビアンの考えに惹かれ、DCに所属していた事からも分かるように、異星人の地球侵略に対しては徹底抗戦という武闘派であり、
自分を利用した者達への復讐の他にも、ラ・ギアス及び地上防衛の為に自ら出張る事も多々ある。
また、実の所仲間意識はかなり強く、特に常に行動を共にしているサフィーネ、モニカ、テリウスについては「家族のようなもの」とまで言っている。
その他、共闘した仲間を助けに来た際に口ではなんだかんだと理由を付け、素直に助けに来たとは言えない辺り、ツンデレな所もある。

自分が行ってきた悪事についてどう思っているかは不明だが、
自分の行動のせいで親や恋人を失った者達とも何度か対面しており、直接的な謝罪も弁明も行っていないが、
内心被害者に対して気にかけている事が窺える行動を取っている。
特に恋人をシュウに殺されながらも共闘し、その人となりを知って敢えて見逃す選択を取ったアルバーダに対しては、
礼を述べてから立ち去るなど、本心では自分のやってきた事に悩み苦しんでいる模様。

「最後に……一言言わせて下さい」

「ありがとう」

基本設定

表向きはアーマードモジュール(飛行機に手の生えた外見のリオンシリーズと同じ規格)として、
地球外知的生命体の武力侵攻に対抗するために開発された、つまりは対宇宙人用ロボ。
多くのEOT(エクストラ・オーバー・テクノロジー、つまり地球外=異星人の技術)が詰め込まれ、
主となる重力制御技術の他にも、開発者の一人であるシュウが独断で採用した技術なども含まれている。
プロジェクトの全容はコアスタッフであるビアン・ゾルダーク(敵組織ディバイン・クルセイダーズの首領)でさえ知り得なかった。
南極での異星人との会談にてテストパイロットのシュウが会場を強襲し、会談を破談させるという鮮烈なデビューにて彼の愛機となる。

…というのが、地上世界の話。実はそれ以前に地底にある別世界であるラ・ギアスにて、
既にシュウがこのグランゾンを操り一騒動起こしていた。

+ ネタバレ(大体こいつのせい)
その実態は、地球外知的生命体に地球の技術応用力を示し、地球の価値を示すために、
異星人に地球を売り渡す腹積もりのEOT特別審議会が、徹底抗戦派のEOTI機関に建造させたという奇妙な思惑が介在している。
その特殊性からEOTI機関内でも開発に携わるスタッフはごく僅かに限られている。
そしてまさにその、表向きは和平、実際は地球を売り渡そうとしていたEOT審議会と南極での異星人との会談は、
皮肉にもそのグランゾンが破談させる事となった。

なお、ラ・ギアスにて活動していた期間、地上ではダミーを国連に管理させていた。
ラングラン王国の予言で予知された「魔神」であり、直接的にではないがラングラン王国を崩壊に導いている。

動力源は対消滅エンジンであるが、魔術的エネルギーのアストラルエネルギーをも使用可能となっている。
この事はそれを操るのに必要な「カバラ・プログラム」を組み込んだシュウ本人とエリック・ワン以外には知られていない。
こういった意味では、科学と魔術が高レベルで融合した結果の機動兵器という事ができる。
ライバルのサイバスター同様にゲートを開き地上世界とラ・ギアス(異次元世界)を自由に行き来する事が可能。

そしてある意味一番の特徴が、心臓部である「特異点」である。これは上記のEOT特別審議会を通して南極で会談した異星人側が搭載させたもので、
地球の技術では扱いきれないブラックボックスだったが、この操作された特異点により、
グランゾンの存在がある限り偶然が起こりやすくなる
つまり「短期間で大事件が多発する」というスパロボの世界を設定に組み込んだ最大の舞台装置でもあった。
これらの解明は地球側には不可能と高を括っていた本人の前で、実は解明できていた事が暴露される事となる。
なお、この特異点を破壊するために『第4次』ではビムラーを使っていたが、『第2次OG』ではどうやったかは不明。

このように実際の行動から内蔵機能まで、あらゆる点で『スーパーロボット大戦』というシナリオに貢献している。
ただし、『OG』シリーズでは特異点以外にも混乱の原因があるらしく、破壊しても地球の混乱は止まらないらしい。

武器は刃自身が次元振動を起こし、空間それ自体を虚の次元へ放逐する「グランワームソード」、
両腕部の重力制御装置で重力波を発生させて、周囲の物体を押しつぶす「グラビトロンカノン」、
ワームホール越しに胸から発射したビームでオールレンジ攻撃を行う「ワームスマッシャー」、
直列に配置した歪曲空間に一条の熱線を放射、延長線上に存在する物体を消し飛ばす「ディストリオンブレイク」、
マイクロブラックホールを生み出し、それを相手に打ち込む「ブラックホールクラスター」等、遠近万全であり、
装甲は素粒子段階で強化された超抗力チタニウムを使っており、かなり頑丈。
さらに、肩部アーマー内に「歪曲フィールド発生装置」を備え、敵からの攻撃による衝撃を無効化する事も可能
(しかも歪曲フィールドを使わなかった作品では、シュウ自身の操縦技術で防御に徹した状態でのみという制限付きながら、
 効果的には同等の防御能力を発揮した事がある)。
推進機能には「ネオ・ドライブ」を使用、重力干渉を受けないため最高スピードはサイバスターをも凌駕する。
その上作中の表現を察するに、自身が生み出したワームホールの中を通り、好きな場所にいける様子。

旧シリーズおよびαシリーズでも設定は異なるが、大筋の設定は上記まで共通。
地球側の文明が旧シリーズに比較して向上しているαシリーズだと、更に機体性能がインフレしており
T-Linkシステムを搭載し念波による遠隔操作も可能としていて、
さらにさらに、なんと最高65535体の目標に同時攻撃できる16ビットの情報処理・火器管制能力を持っており、
コロニー落としも地球に落ちる前に楽に全て破砕できると言われていた。
実際キョウスケサイドの漫画版OG1『ディバイン・ウォーズ Record of ATX』では、
地球に向けて放たれた無数のズフィルードクリスタルをワームスマッシャーで撃ち落としている。
また、同じく反則ロボとして名高いアストラナガンとは「本気でぶつかり合えば宇宙が崩壊する」と言われている
(ちなみにアストラナガンは並行世界から事実上無制限にエネルギーを引き出す事ができ、
    並行世界を跳躍したり、時空を遡り対象の存在自体を無かった事にする事すらも可能
)。
「インフレにも程がある…」と呆れたプレイヤーも多数。
ただし、素のグランゾンのままではアストラナガンやジュデッカ(黒)を相手にするのは厳しいらしい。
なお、グランゾンを作るためにDCの予算の2/3という凄まじい資金が注ぎ込まれている。
『α』のグランゾンはDCが味方という事もあって、ヴァルシオンとヴァルシオーネに続く究極ロボ3号機であり、
R-0(グランゾンの技術がSRX計画の技術の元の一つになっているため)であるという設定になっている。

このように作中でも圧倒的な戦闘力を持っており、グランゾンの開発に関わったエリック・ワン曰く、
「搭乗者が人知を超えた能力の持ち主ならば、1日で世界を壊滅に追い込む事もできる」
というレベルの代物である。チートってレベルじゃねえぞ!!

上記の通りトンデモ性能なのだが、逆に『α』シリーズほど設定がインフレしていない旧シリーズの『F完結編』ではなんと型落ち。
というのも、元々旧シリーズでは「地球人は文明は低いが、兵器開発能力にかけては異常に優れている」という設定だったので、
「異星人の技術を使用して作られたグランゾン+シュウがこっそり強化」したグランゾンは異星人の兵器すら上回る力を持っていたのだが……
シリーズ中で結構な時間が経過したため、「その技術を更に異星人に応用され、向こうがより強力な兵器を開発してしまった」という設定なのである。
まぁ、型落ちの最大の原因はネオ・グランゾンの力を封印しているためで、これはシュウがその気になれば解放できてしまうので、
広い目で見たら別に型落ちしていないとも言えるが。
ネオグラにならずともゲーム的には相変わらず高い数値を誇るし、正式に参戦した時にはグランゾンはフル改造されているので、
それなりの戦力になってくれるのだが、設定上のパワーダウンは物哀しさが残った。
とは言え、『第4次』ではグランゾン+お供の2機でラスボスを倒す寸前まで持って行っている
(プレイヤー部隊が介入しなくても間違いなく倒せた。というかシュウを敵に回すと実際に倒してしまう)のでその性能は計り知れない。
余談だが、旧シリーズまではワームスマッシャーは空間を歪める矢のようなエフェクトを飛ばす単発攻撃だった(後のディストリオンブレイクの元ネタかもしれない)。

ちなみに『OG』シリーズのグランゾンの性能はと言うと、チカ(シュウの使い魔)が「チートなグランゾン」などと言ってる辺りでお察し。
『魔装機神II』のグランゾンは武器性能が可哀想なくらい残念だけど
その後発売された『第2次OG』では高い装甲値、ダメージ半減の歪曲フィールド、シュウのエースボーナスとガードのおかけで不沈艦として猛威を振るっている。
武器も『魔装機神II』と違い軒並み高性能となっている。
なお、『スパロボEX』のシュウの章を基にした『スーパーロボット大戦OG ダークプリズン』では、この性能は据え置きどころか更に強化されている
但し、シナリオの都合で出撃自体できなかったり、武装が制限される回も割とある為、仲間の育成も進めないと苦戦する局面が出てくる。
グランゾン自体は相変わらずの不沈艦ぶりを発揮しているが、腐ってもシュウの章と言うべきか。
なお、『OG』は作中の時間がそれほど経過していないため、『第二次OG』にて旧作や『F』での原作再現でゲストが襲来した時も型落ちしていない。
それどころか情報のリークがあったとはいえゲストの第一陣が自軍でもガイアセイバーズでもない連邦軍にまで撃退される始末

+ 武装機甲士グランゾン
初出作品である『第2次スーパーロボット大戦』の開発時、スパロボオリジナル作品を登場させることになり、その中で出たタイトルが、
『魔装機神サイバスター』『武装機甲士グランゾン』『次元烈風狩狼哉』の3作品だった。
そして、もう一つ候補に挙げていた『機甲魔界サイバスターvs魔装機甲士グラジオン』のグラジオンにグランゾンの設定を統合し、
サイバスターのライバルキャラクターに変更、『魔装機神サイバスター』という一つの作品になったと、
寺田貴信プロデューサーが『電撃ホビーマガジン』のコラム(『電撃スパロボ!』Vol.3に収録)で述べている。
元々『武装機甲士』の方のグランゾンはダークヒーロー物だったらしく、ライバルキャラとしての設定に上手くはまったようである。

ちなみに『次元烈風狩狼哉』は複雑な設定から没になった。
後に出た『スーパーロボット大戦Z』のオリジナル機体「シュロウガ」は狩狼哉と似た名前だが、関連については明言されていない。
また、シュロウガの攻撃演出にはグランゾンやサイバスターとの関連を思わせるものがあるが、
あくまでも『Z』のオリジナルであるらしい。
…しかしながら『第2次OG』のラスボスがシュロウガへ変化する可能性らしき事を仄めかしていた為、更にややこしい事になりそうだが。

(以上、Wikipedia・スーパーロボット大戦Wikiから引用、改述)

なお黒歴史と名高いアニメ『魔装機神サイバスター』では何故か4人乗りの人型戦車だった。というか原型すら無い。
はっきり言えば殆どのキャラや機体は名前を借りたオリジナル作品だがアニメ自体の評価は散々で、
「主題歌と形は違えどシュウとグランゾンを完全に倒したぐらいしか良かった所は無かった」という声も…。
勿論黒歴史呼ばわりされるのは嫌と公言する人物も存在しており、有名どころだと声優の杉田智和氏がその一人。
本作で初めてアニメのレギュラーを務めたのに加え、初主演もラジオドラマ版『魔装機神サイバスター』であり、『サイバスター』には強い思い入れがあるようだ。


原作における性能

ストーリー上では大抵暗躍しているが、ゲーム上での扱いは敵だったり味方だったり裏切ったりと様々。
敵として登場する(or裏切る)場合、ラスボス・隠しボスとして後述のネオ・グランゾンが使われる事が多く、
グランゾンとして敵で現れる機会は意外と少ない。
『魔装機神』ではいざ敵として出てきたら出てきたで、いくらでも復活するのをいい事に、
主役補正山盛りのサイバスターに資金稼ぎのために膾切りにされたケースもあった。悪名高いチート対策チートグランゾンもその場面だけど
一方、味方としては強めのユニットではあるが、スパロボにしばしば登場するぶっ壊れユニットほどの性能は持っておらず、設定の割には良心的。
シュウ本人が主役を張る『EX』(シュウの章)や『OGDP』を除くと味方加入は最終話もしくは終盤も終盤の時期なので、
せっかくの高性能を生かせない事が多い。
裏切りを考慮して余分な経験値すら与えられずに二軍送りにされる可能性もあり、ある種不遇のユニットと言える。
大抵の場合火力が高く、防御面では避けるより耐える性能を与えられている。

+ ネオ・グランゾンについて

「これがネオ・グランゾンです。あなた達にもう勝ち目はなくなりました」

破壊神サーヴァ=ヴォルクルスの呪力によって変異したグランゾンの真の姿。
だが、ヴォルクルスから解放された後はシュウ自身の意志で変化出来るようになった模様。
むしろ、シュウ曰く真価はそっちで発揮する。
『第3次スーパーロボット大戦』の隠しシナリオ「ラグナロク」にて初登場し、以降複数の作品でラスボス、隠しボスなどを務めた。
また、先述の通りシュウが主役を張る『EX』(シュウの章)では、隠しコマンドで味方として使用する事も可能である
(さらにクリアデータを別の主人公に引き継ぐ事で敵として戦う事も可能)。
ヴォルクルスの呪術によって変異したのに当のヴォルクルスより強いと専らの評判

上記の画像はスパロボEXの物だが、なんと縮退砲の威力が18000まで急上昇した。
さらに、味方として改造した場合と『第4次』で隠しボスとして登場した場合は、これにフル改造分を足して19400となる。
『EX』の方はダメージが9999でカンストするのでこの高火力にはあまり意味が無いが、『第4次』ではそれが無い為、
紛れも無いスパロボ歴代史上最大攻撃力(ダメージ計算式などの違いから、最大「ダメージ」ではない)。
参考までに、この作品の味方の最強武器はアトミックバズーカの9400で、次点がスーパー系主人公機の8300。
他シリーズも含めたとしても、『第3次α』のイデオンガンですら15000である。
挙句の果てに全盛期はこれを48発も撃てた。対峙するプレイヤー側の部隊は20機までしか展開できないのに。
この驚異的な最大火力が、ネオ・グランゾンの強さがプレイヤーの間で語り継がれる一因となっている。
恐ろしい事に『第4次S』では分身して3体になる(性能はそのままで)。何、この……何?
まあ当時はHPが今ほどインフレしてないので、上記のアトミックバズーカに魂をかければ射程外からまとめて一撃で倒せたりするけど

『α外伝』では第9話という超序盤で登場し、プレイヤーのド肝を抜いた。
まあ、序盤のボスなので最強武器がワームスマッシャーだったりとそこまで強くないのだが。
本機を倒した際のワームホールにより、プレイヤー部隊は時空振を防げず荒廃した遥か未来の地球に飛ばされる事になる。
そして、ハードモードではイージス計画の成否を巡ってラスボス性能のネオグランゾンと戦う事になる。

そんなネオ・グランゾンだが『OG外伝』ではラスボスにも拘らずその直前のボスの方が強いため、弱いラスボスという烙印を押されてしまった
(リメイク版の『LOE』ではいつも通りの性能だが、ヴォルクルスに洗脳されている状態だった為だろうか?)。
ちなみにお供にヴァルシオン改を連れているが、こちらも直前のマップのライディーンソーディアンズガードの方が強かったりする。
『OG外伝』でネオ・グランゾンを知った方には是非リメイク版『LOE』をやって、いかにネオ・グランゾンがチートな機体か味わって頂きたい。味方だし。
一方で、『魔装機神II』のグランゾンがガッカリ呼ばわりされる一因を担っていると言えなくもないのだが…。
『魔装機神II』ではシュウはネオ・グランゾン力を一切使用せずにグランゾンで戦っているので、
『魔装機神II』のグランゾンは武器性能(と言うより主にブラックホールクラスター)が非常に残念なわけで…
(一応フォローしておくと、機体性能に限れば全味方機体中ぶっちぎりのトップな上に、
    シュウの専用スキルで防御に徹すると異常に硬い
という長所も存在する)。

そんなファンの嘆きが天に届いたのか、『魔装機神III』ではPV第1弾にてネオ・グランゾン形態でサイバスターと対決していた
敵側で左手にグランワームソードを持っているので味方になるのがバレバレだが
魔装機神IIでマサキがポゼッションできるようになったので素のグランゾンでは相手にならないという事情もあるだろうが。
しかしPVで対決しているのは通常のサイバスター
やはり本編で使用できる機会は少ないが、特定のルートやキャンペーンマップではその力を思う存分堪能できる。
しかし、とある事情により全盛期の半分程度の力しか発揮できなくなってしまっており、歴代でもかなり弱いネオグランゾンになってしまっている。
また、この作品から縮退砲がMG(EN)消費となっており、以前ほど気軽に連発できなくなった。ゲームバランス的にはそれが普通
全武装アニメーション
逆襲のネオ・グランゾン

そして『OGDP』では第20話と最終話にて、無条件で使用できる(2周目以降隠しコマンドで常時使用可能)。
HP6桁とはいかなかったが、それでも機体能力と相まって鬼のように強く、図鑑でも「凄絶な恐怖の化身」とか言われてる始末。お前本当に主人公か?
しかしHPに辛うじて味方補正が掛かっている事以外は味方に許されていい性能ではない領域に達している。
挙句の果てに、シュウが最終決戦でこれを引っ張り出した途端に「あなた達にもう勝ち目はなくなりました」と戦う前から勝利宣言する始末。
どっちがラスボスだよ
実際、フル改造ボーナスのビーム吸収が付いているとラスボスを完封する事も可能。
ちなみにネオグランビームは『ヒーロー戦記』でグランゾンが使っていた物が復活した形となる。
その他、武装面ではグランゾンの完全上位互換かと思いきやそうでもなく、ディストリオンブレイクの消滅や、
ブラックホールクラスターの射程に穴ができるなど、近距離や低気力時はやや劣る。
前者に関しては遠距離攻撃が主体のユニットなので普通のプレイではそこまで気にする事ではないが。
なお、縮退砲の演出が露骨にアレを意識したものになっており、もうダメだぁ…おしまいだぁ…感バリバリである。
余談だが、今作のラスボスよりBGM優先度が高かったりする。
ネオグラの邪神イジメで銀河系がヤバイ
最凶チート降臨(17:01~)
フルチューンした能力値(15:20~)

そして遂にやってきた魔装機神シリーズ最終作『魔装機神F』。
ネオ・グランゾンはPV第一弾で破壊されていた。……どうしてこうなった。
なんというか、素のグランゾンといい勝負の浮き沈みっぷりである。
シュウが主役扱いの艦長になっているのはこいつにとっていいのか悪いのか
今作では、ネオグランゾンは魔装機神のポゼッションと同様の扱いになっており、マップ中任意で使用できる。
その際に全回復するので継戦能力がとても高い。
また、魔装機神他も含めた「ラ・ギアス七大超兵器」という呼称も誕生した。
なお、今作では予想外の出来事で驚くシュウという珍しいものも見る事ができる。

そして『魔装機神F』での戦いの末、ネオ・グランゾンを顕現させるためのアストラルエネルギーは使えなくなり、
事実上この形態になる事はできなくなったのであった…。

…と思ってたか?思ってました

『魔装機神F』後の時系列を描いた『OGMD』では、
ポゼッションが使えなくて不調状態のサイバスターを尻目に、当然のようにネオ・グランゾンに顕現可能であった。

+ 歴代グランゾンの戦闘デモまとめ
旧シリーズ~OG外伝
魔装機神II
ダークプリズン


「事象の地平に近づけば、相対時間が遅くなります。
 あなたにとっては一瞬でしょうが、こちらでは永遠です。理解できましたか?」


MUGENにおけるグランゾン

スパロボキャラに定評あるhyuga氏が製作したものが存在する。
パッと見使用しているドットは『α』及び『α外伝』のものに見えるが、実際はGBA作品である『OG』のドットをブラッシュアップしたものである。
他の氏製作のスパロボキャラ同様、コンボゲー風味によく攻撃が繋がる仕様。
まだ完成版ではないようだがキャラクターとしての完成度は十分で、武装も一通り再現されている。
特徴として最初からゲージが1本半溜まっている他、HPが615を切ると「さて、おしまいにしましょうか」という台詞と共にゲージが2本上昇する。
その他、LIFEが1500と普通のキャラより固めになっている。
AIもデフォルトで搭載されている。

また、ルフトゲルング氏によりスプライトを『OGS』の物に差し替え、
カラーパレットや強化カラー(ゲジマユ・一部技の制限解除)などを追加したものがブログで公開されている。


「たとえ本当の神であろうと、私を操ろうなどとする存在は決して許しませんよ」

出場大会

+ 一覧
更新停止中

出演ストーリー

夜風物語(シュウ・シラカワとして登場)
幻想の郷より愛を込めて
東方夢現抄


最終更新:2024年04月12日 20:54