ガンダム試作2号機


「待ちに待った時が来たのだ!
 多くの英霊が無駄死にでなかった事の証の為に!
 再びジオンの理想を掲げる為に!
 星の屑成就のために!

  ソロモンよ、私は帰って来た!!!」

  • 形式番号:RX-78GP-02A
  • 全高:18.5m
  • 本体重量:54.5t
  • 全備重量:83.0t
  • ジェネレーター出力:1860kw
  • 装甲材質:ルナ・チタニウム合金
  • 武装:60mmバルカン、ビームサーベル、アトミックバズーカ
(HGUC 1/144 ガンダム試作2号機 説明書より引用・改変)

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMS(モビルスーツ)。

一年戦争終結後に連邦軍再建計画の一環として発動された「ガンダム開発計画」の基に、
アナハイムと共同で極秘開発されたガンダムタイプの1機
コードネームは、「サイサリス」。ホオズキの属名から取られている。花言葉は「偽り」「心の平安」。
ただし、実際にはホオズキの属名Physalisはピサリス、フィサリス、ファイサリスなどと読まれ、サイサリスとは読まれない。
サイコ(PSYCO)のPSYとPHYを見間違えたのだろうか

本機は最強の攻撃力を持つMSとして、核弾頭を装備する事を念頭において造られた。
搭載されているのは戦術核弾頭とされているが実際には戦略核クラスの物である。
当初はMSの機動力を生かす事で敵陣営の中枢を強襲する機体として計画され、
徹甲弾、炸裂弾、ビーム攪乱膜散布弾、プラズマリーダー射出用多弾頭弾などをバズーカにて発射する予定だった。
しかし、Mk-82型核弾頭を用いる事で壊滅的なダメージを与えるという核装備型MS計画へとコンセプトが変更され、
反面本体武装はバルカン砲とビームサーベルのみと対MS戦は不得手となり、
後述のシールドもバズーカの砲身格納や、核弾頭による熱や衝撃を遮ると同時に機体を冷却する程度でしかなく、
シールドを損傷する事は砲身や冷却装置の損傷にも繋がるため、核攻撃が行えなくなる。
コンセプト変更に伴い核弾頭を確実に誘導・命中させるために本機体自身も爆心地に近づく事を余儀なくされ、
強襲用として高い機動力を求められたがバックパックには核弾頭を収納するスペースを設けたため、
スラスターユニットを背部に併設する事が出来なくなり、ジェネレーターを内蔵し3基のバーニアで構成される、
フレキシブル・スラスター・バインダーを両肩部に設けている。
また、核爆発の熱や衝撃の対策として、冷却装置を内蔵し大型化した脚部やラジエーターシールド、高温時に揮発して機体を保護する特殊塗料、
耐熱・耐衝撃処理を施し通常のMSと比べて強固に設計された球型コクピットなどが組み込まれている。
逆に言えば、これらが破損すれば核攻撃など行えなくなるので、見た目によらず作戦まではデリケートに取り扱う必要がある。
尤も、これらの対策にも拘らず核爆発の衝撃を吸収するには不十分で、劇中ではその余波で左眼が潰れたり左腕部が作動しなくなり、
そこをガンダム試作1号機に突かれる形となった。
なおこれは「撃った後どうなるか」という実験をする前に盗まれた上に、弾が1発しかないのでテストもできなかったため仕方のない事である。

ガンダム試作2号機は実験のためにトリントン基地に搬入され、Mk-82型核弾頭の装填が完了した所を、
ジオン公国軍残党組織「デラーズ・フリート」の幹部、アナベル・ガトーに強奪される*1
後にデラーズ・フリートの「星の屑作戦」の一環としてかつてのジオンの軍事要塞ソロモン
(連邦軍に接収された際に、「コンペイトウ」と改名)にて行われた観艦式の襲撃を行った。
連邦軍艦隊やMS隊の迎撃を掻い潜り、ソロモン上空から冒頭の台詞と共に連邦艦隊旗艦バーミンガムに向けてアトミックバズーカを発射。
バーミンガムは蒸発し、観艦式に参加した連邦艦隊の2/3が航行不能に陥った。
その後ソロモン宙域から帰投する途上でガンダム試作1号機と遭遇、激しい白兵戦の末に相打ちとなり爆砕した。
+ ……が。
……が、漫画『機動戦士ガンダム カタナ』にてシン・フェデラルの手によって再生され、
組織の真のリーダーであるカネサダ・ツルギの乗機として復活。
ここでは後述のMLRS装備型で登場した他、イフリート・ナハト等に搭載されていたジャミングシステムも搭載していた。
作中ではビームサーベルの刃を弾として飛ばすなど圧倒的な強さだったが、強化したリチャードが駆るドルメル・ドゥーエに敗れ去った。

ちなみに名前に関しては登場するゲーム作品や時期によって異なり、
登場した初期の頃は「GP02」「GP02A」「GP02Aサイサリス」などの名前で呼ばれる事が多く
『SDガンダムジージェネレーション』シリーズの初期作品でも「GP02Aサイサリス」の名前であった。
現在は殆どの作品で「ガンダム試作2号機」の名前に統一されている。

+ ガンダム試作2号機のパイロットについて
パイロットはアナベル・ガトーCV 大塚明夫 氏。
一年戦争時に「ソロモンの悪夢」と恐れられ、連邦軍の現代戦史の教本にも載ったエースパイロット。
その当時の階級は大尉だが、後にデラーズ・フリートに参加し少佐に昇進。
0083作中での年齢は25歳。その割に老け顔だがガンダムにはよくある事である。35歳に設定されたシーマ様カワイソス
大義を掲げた、まさに漢というべき男な訳だが、名前はアナベルとおもいっきり女。
女の名前で悪いか!私は男だよ!とか言った事があるかどうかは定かではない。
だからなのか、劇中でもファンからも専らガトーと呼ばれる。まあガトーも甘くて美味しそうな名前だけど。場所もコンペイトウだし。

だが、大義や信念があったとは言え、彼らが実際に行った事は、
多数の罪なき民間人をも巻き込んだ大規模テロ以外の何物でもないという事は留意しておくべき点であろう。
また、デラーズ・フリートの戦いはティターンズ設立の切っ掛けとなり、後の宇宙世紀の歴史において、
スペースノイドがより弾圧されていく流れの発端ともなった事も忘れてはならない。
母国への愛ゆえに戦う、戦争の「華々しさ」を象徴する彼の存在は、
逆に母国から裏切られ、ただ生きるためだけに戦いと裏切りの人生を強いられた、
戦争の「汚さ」を象徴する人物であるシーマ・ガラハウの存在と対になっているとも言えるかもしれない。

この問題を深く追求すると色々と難問に突き当たってしまう側面もあり、史実でも植民地解放運動などで行われてきた事で、
現在のイスラエル問題などと似通っている部分もあるため、どのような判断をするのかは各人の判断に任せたい。
正義の敵はまた別の正義という言葉もあるが、どんな理由があるにせよ戦争やそれを起こした者達や、
イデオロギーのために殺人を犯す行為が、絶対悪以外の何物でもないという意見も、決して間違いではないのだ。

この辺りは特にボンボン版コミカライズでも強調されており、ガトーはエースパイロットとしてコウを圧倒するものの、
そのテロリズムめいた主義主張は、コウから「そんなものはお前の野望だ」の一言で完全に切り捨てられてしまっている。
加えてコウが度々自分の妨害をしてくる事には極めて感情的になって激昂しており、精神的にはむしろ逆に押されっぱなし。
さらにモンシア中尉やニナの支援を受けて心身ともにめきめきと成長していくコウに、MS操縦の実力でも迫られてしまう。
そして結果的に星の屑作戦成就とコウの撃破とがどっちつかずになった事が、最終決戦での敗北を招く要因となっている。
つまりガトーにとっての大義とは、宿敵の打倒と天秤の両側に乗せられる程度の、個人的欲求に過ぎなかったのだ。

また、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』収録の短編では、
若き日のウモン・サモンが操縦する「機動戦士Bガンダム」(ボールにハリボテを付けてガンダムの頭部に似せた機体)を見間違えた、
ジオン軍の「ガンダムは開戦直後に撃墜された」というデマを鵜呑みにしてソロモンから離れ、
アムロ・レイの駆るガンダムのソロモン攻撃を許してしまっている様子が描かれた。
……お、オフィシャルではございませぬぞぉぉぉ!!

+ ゲームでのガトー少佐
『Gジェネレーションギャザービート2』や『GジェネレーションDS』では、
デラーズ・フリートを戦争を深刻化させるための捨て駒とさせたギレン・ザビに怒りを表すガトーが見られる。
…デラーズ・フリートがあるのにギレンが生きてるって?両作品でも死んだと見せかけていただけです、はい。
そもそもガトーはドズル派であり、心酔している相手もギレンではなく、命の恩人であるデラーズに対してである。
そのデラーズが命を散らしてまで報いようとした相手が実は生きていて、
その事を隠していた理由が「多数の組織を蜂起させるための生贄としてデラーズ・フリートを利用するため」と言われれば怒るのも無理はない。
コウより主人公らしい? だってコウより人気があるからしょうがない
5:58~

人気があるためか、『スーパーロボット大戦』シリーズでは待遇が良い。
能力値もニュータイプに匹敵するくらいのエースクラスだったり、仲間になる事が多かったりする…が、
あっさり敵に戻ったりする。それ故、仲間フラグを無視して倒すプレイヤーも少なくない。
特に『IMPACT』では隠しシナリオのシャアの逆襲編でLv99というトンデモな状態で敵になるのでスルーする人も多いだろう。
ジオン・ダイクンの息子であるシャアとの絡みも多い(クワトロで説得して仲間にしたり、シャアの反乱に加担したり)。
とある作品では月基地で兵器奪取に失敗し捕らわれるというファン卒倒な展開も。
また、作品によるが、コウとのライバル関係も終始ガトー優勢だった原作とは違い、
ガトーが補正諸々かかって成長したコウを互いの信念を賭けて戦うに値する宿敵と認め、激突するなど、
主人公であるコウも、(結果的にガトーに引き上げられる形で)原作以上に扱いが良い事もある。
ついでにハゲじゃない。あと「鎧袖一触」の使い方が違う。昨今のスパロボなら撃墜演出にできたろうけど。

『Card Chronicle』では一年戦争当時からガンダム試作2号機に搭乗するのだが、よりによってギレンの策略により、
原作のソーラ・レイの代わりに連邦・ジオンの艦隊を核で殲滅、知らずにデギン殺害の実行犯にされるという悲劇に見舞われる。
+ そしてさらに続く衝撃の展開
この事実を知ってしまったガトーは直後に飛ばされた異世界バイストン・ウェルで傭兵として死に場所を求めるようになり、
そこで元の世界に戻る事なく死亡する。なんという事だ…。

当然、後に乗り換えるはずのMAノイエ・ジールに乗る事もないのであるが…(続きはそちらの記事にて)。

『ガンダム無双3』にも2号機共々待望の参戦と思いきや、実際は前々作『ガンダム無双』においても、
アムロ編のソロモンに敵として出ており、そして何故か並び順が本来主人公のコウより上。
…コウ、お前は泣いていい。

『ギレンの野望』では、映像作品ではついぞ叶わなかったアムロとの交戦の際の専用台詞で「連邦の白い悪魔」と発言し、
それまで統一された設定の無かったアムロの異名を瞬く間に定着させた
(「連邦の」の付かない「白い悪魔」は小説版『0083』において、連邦軍がガトーの乗る巨大MAノイエ・ジールの姿を形容した言葉)。

+ SDガンダムシリーズでは
『SD戦国編』では『地上最強編』にて、青龍頑駄無やその出世後である蒼龍頑駄無として登場。
影舞乱夢(えいぶらむ)(中国に相当する地域)の住人で、ストーリー上の元ネタは関羽
白龍や赤龍と共に敵を倒したが、次の世代に移った『超機動代将軍』での甥の輝龍頑駄無との稽古では本気を出され、気絶した。
最初から最後まで一度も敵に回らなかった事で驚いたファンも多かったとかなんとか

『SDガンダム外伝』では『聖機兵物語』にダバード王国の重騎士ガンダムGP02として登場。
最初は味方だったが、物語中盤に手に入れた魔の盾に心を支配され、重騎士アトミックガンダムとなり敵になってしまう。
続編の『機甲神伝説』では再び敵として登場するが、盾が破壊された事により正気に戻り、無事に味方へと戻った。
また聖機兵ルーンレックスを創った邪神として伝わる地裂神ガイアスもガンダム試作2号機がモチーフ。

『SDコマンド戦記』ではコスモザタリオン帝国の精鋭軍「黒の部隊」所属、
帝国最凶として恐れられる3人組の暗殺チーム「Gキラーズ」のガンキラーIIとして登場。
同僚のモビルモンスタービグザムかガンキラーIとのダブル合体や、3人全員のトリプル合体が可能。
モビルモンスタービグザム1人でも惑星を破壊する火力を持っており、トリプル合体した強さは想像を絶する。
古代文明の遺産である巨大兵器を巡る戦いでは、遺産を入手しようとするSUPER G-ARMSを遺産諸共葬り去ろうとした。
一方、4コマ漫画『元祖! SDガンダム』では、切り札として暗殺任務が下る日を待ち続けていたらいつの間にか終戦してしまっていた。

『SDガンダム三国伝』ではなんと孫策の演者として起用。
アトミックバズーカがモチーフのトンファーを獲物に戦う豪傑として描かれている。
原作では蚩尤ノイエジールに体を乗っ取られ、轟大帝となった弟の孫権に救われた。
アニメ版では父親である孫堅亡き後、孫策軍の将軍となったが、呂布に倒され、将軍の座を孫権に託し戦死した。

(以上、Wikipediaより一部加除)

本機はアナハイム社に吸収されたジオニック系技術者が多く在籍する部署で開発され、ドム系のコンセプトが反映されているという説もある。
ドムはジオニックでなくツィマッド社製なのだが、この設定は二次作品から公式に昇格したものであり『0083』当時はまだ曖昧だった模様。
まぁ新製品の開発の際、同業他社の製品を分析したうえで参考にすること自体は不自然ではないのだが
また、記録は抹消されたものの『Ζガンダム』に登場したドム系の流れを汲むアナハイム製MSのリック・ディアスは一部媒体において、
「連邦軍のMSの基礎フレームなどを流用し即戦力として経費の節減と建造期間を短縮した」と設定されている事から、
この「連邦軍のMS」が同じドム系の技術の使用された本機の事ではないかとも言われる他、
ティターンズには腕にムーバブル・シールド・バインダーを持つギャプラン、アクシズには肩にバインダーを持つリゲルグやキュベレイなど、
『Z』の各陣営で大流行するアームや可動装甲の先にブースターの付いたシステムへの影響を、
GP01Fbのユニバーサル・ブースト・ポッドやGP04のサーベルラックと共に指摘する声もある。

悪者顔ながらインパクトの強い機体コンセプトとデザインから、ある程度安定した人気のあるMSなのだが、
ガンプラとしてはマスターグレード 1/100スケール版が同シリーズ史上最悪の出来と不評だった。
(設計上の欠陥で肩と腕の接合部が弱すぎて、魔改造しないと特徴的な大盾とバズーカの保持がほぼ不可能!)
また旧キット1/144版も同じくガンプラワーストクラスと酷評されるキットであり、ほとんどGP02の立体物が他に無いこともあって当時のファンを落涙させた。
(色分けもプロポーションも劣悪、可動域も悪く、ポリキャップ全盛期なのにプラ関節あり、高評価の0080キットに比べて後発がこれでは……などなど)
とはいえこういったキットに大改造を施して見栄え良くするのを好む人もおり、ポイントポイントで光る部分はある……のかも。
ゲーム「戦場の絆」登場のMLRS仕様も作られたHGUC 1/144版は、前述のような欠陥が無いため評判は悪くない。

ギャグとしてはアイドルアニメ『アイカツスターズ』が制作会社繋がりでアトミックバズーカをぶっ放していた。
一応中身は核弾頭ではなくサボり娘を捕まえるための網なので御安心を。
流石に問題があったのか、DVD版では色替えされて対核シールドも消去されている。


「この機体と核弾頭は頂いていく。ジオン再興の為に!」


ゲームでの性能

ゲームなどでは「核攻撃機」という点を生かしたものになる事が多い。

格闘ゲーム『ガンダム・ザ・バトルマスター』では主に対空攻撃専門のキャラとなっており、
必殺技はバズーカを空中に撃ったり、シールドを構えて空中に飛び上がるもの。
基本的にパンチよりキックの方が強いゲームだが、この機体のパンチ攻撃は巨大なシールドで殴りつけるという物のため、
例外的にパンチの方が強力となっている。
飛び道具のバズーカは、発生がやや遅くビーム攻撃には一方的に打ち消されるという弱点があるものの、
ヒットすれば相手を怯ませる事が出来るという長所もある。
超必殺技のアトミックバズーカも対空技であり、ヒット数がかなり多く、範囲も広いが
アッガイのように体が小さく、地上にいる相手には当たりにくい。
クィン・マンサビグ・ザムなどのように体の大きいMSやMAに対しては非常に絶大な効果がある。
アトミックバズーカをポンポン撃っていいのかよというのは禁句
飛び道具の弾数消費が少なく、かつダメージが大きいのが良い所。
また、スラスターでの移動距離、持続時間が他のMSと比べて格段に大きく、空中を素早く移動する事ができる。
ゲーム中での名前は「GP02A」。MSセレクトの際には「サイサリス」の名前で呼ばれる。

+ わしの農場が!

「おまえにも見えるじゃろう!
 この閑散とした宇宙に広がったわしの農場に、
 新しい息吹が溢れ出すのを!」

『ガンダム・ザ・バトルマスター』におけるパイロットは巨大な農場の主、ラルゴ・フォード
彼の作った穀物は非常に上質であると評判であり、それは彼の家族への愛故だと言われている。
彼の夢は、息子の代までに自分の農場を国一番の物にする事。
そのため、警備用のGP-02Aを駆る賞金稼ぎとしての顔も持っている。
『1』のEDでは、獲得した賞金で農業用コロニーを一つ丸ごと買い取っている。
そんなに儲かるのか、賞金稼ぎって。

そんな彼に対する突っ込みどころは、『2』の主人公であるグロリア・チェンバレーの発した一言に集約されている。

「農場の警護に核を積んだMSを使用するなよ!」

ですよねー。まぁMSの動力は全部核なんだけど

それにしても、大義を盾にして農業地帯にコロニーを落とし、多くの罪なき人命を殺戮する悪行に加担した本機が、
本作では逆にラルゴの愛機として農業に貢献するというのも、また妙な運命である。

余談だが、『ガンダム・ザ・バトルマスター2』の海外版である『ガンダム・バトル・アサルト』では、
パイロットは全て原作のキャラになっている……のだが、背景等は『バトルマスター』のままのため、
農場で核を搭載したガンダムに搭乗して待ち受けるガトーという凄い絵面になっている。
お前はそんな所で何をしていたんだ……。

なお、宇宙世紀を扱った後年の作品『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』では本当にMSに乗って戦う農夫が登場しており、
搭乗機も作業用MSを改修したものと、少なくとも機体に関してはラルゴよりも穏当といえよう
(尤もその作業用MSもビームシールドの搭載を前提とした仕様といい、やろうと思えば戦闘仕様に出来たりするのだが)。

+ その他のゲームでの性能
+ 『Gジェネレーション』シリーズ
『Gジェネレーション』シリーズでは、超強力MAP兵器であるアトミックバズーカを装備している。
威力はMSはおろか大半の戦艦ですら一撃で消滅するほどの高さを誇る。これより攻撃力の高いウイングガンダムの自爆ってなんだろうな*2
しかしながらそれ以外の武装はサーベルとバルカンのみであり、通常戦闘能力はとても低い。
……が、GジェネWARSでアトミックが通常武器化した。数値だけなら全武器中最強。
まぁ、燃費も悪けりゃ命中率も絶望的に悪いんだが……当たった方は本当に悪夢としか言いようがないだろう。
だが、『OVERWORLD』にてガトーのマスタースキル(マスターユニット時に使えるスキル)に、
テンションUPと命中100%がある。何に使うかは言わずもがな。
そのため超強気以上になると防御と引き換えに攻撃がかなり上昇するOP等を装備すれば本作のラスボスも一撃で沈む。
まあ相変わらず燃費と命中は最悪だが。核ならこっちも使えるしね
なお、開発する場合はまずGP01からGP02を開発し、そこからGP02Aになる。即ち核を装備した2号機と装備していない2号機で分けられていた。
装備していない2号機の価値は勿論ない。ただし、「魂」以降では、別の選択肢としてMLRS仕様を開発できる(後述)。
MLRS仕様はミサイルの他ビームバズーカも持つのでGPシリーズの中では一番使い易い。
後のシリーズではミサイルが仕様変更で多段ヒットから単発ヒットになったり、設定的にできそうなマルチロックができなかったりする。
やはり本来の2号機が核しか取り柄のない燃費の悪い機体になってしまうのを避けるためか。

+ 『ギレンの野望』シリーズ
『ギレンの野望』シリーズではPS版から登場。
やはりゲーム中最高クラスの広範囲兵器アトミックバズーカを持つが、使用すると外交面での大きなデメリットがある。
本当に困った時だけ使うようにしよう。
ちなみに外交値が下がる条件は「アトミックバズーカの使用」であって「アトミックバズーカの発射数」ではない。
つまり1ターンに何発撃ち込んでも下がる外交値は同じ。そのため大量生産して各地の戦場で片っ端から撃ちまくるのが正しい戦術である。
…大丈夫か地球環境。
また核弾頭抜きでも優秀な性能を持ち、バルカンがなんとガンダムのビームライフル以上の火力を持つ。
ビームサーベルの性能も同時期に開発出来る他のMSを凌駕するため、
多量の物資を消費する核を使用するより直接戦闘を仕掛けた方が燃費がよく継戦能力が高い。
敵配置がバラけている場合などは核を使わない方が結果的に多くの敵部隊を殲滅する事が出来たりする。
それでも戦闘は4回が限度と燃費はかなり悪いので拠点上で闘うなどの工夫が欲しい。

+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
『スーパーロボット大戦』シリーズではパイロットのアナベル・ガトーの能力の高さに加えて、
マップ兵器「アトミック・バズーカ」が非常に強力なため、固まっている所に撃ち込んで自軍をピンチに陥れてくる。
作品によってはビームライフルが装備されている事があり、『EX』ではプラズマリーダーが核の代わりに装備されている
(舞台が地底世界ラ・ギアスで、結界により核が使用できないため)。
逆に条件を満たせば自軍で使用できる作品もあり、その場合は強力なマップ兵器持ちユニットとして重宝される。
ただし作品によっては、アトミック・バズーカのみ別条件を満たさないと使用できない場合もあるので注意。
後のシリーズではビームバズーカを持っている場合も多い。また『IMPACT』ではシーマ・ガラハウも搭乗する他、
『α外伝』では黒歴史の遺産としてムーンレイスによって発掘され、『∀ガンダム』に登場する小悪党、ミドガルドが搭乗した。
また、これとは別に熟練度により難易度が「易」であると、自軍もマウンテンサイクルから、もう一体別の試作2号機を手に入れる事が出来、
ミドガルドと戦わせる事で、全ガンダム二次創作でも珍しい「試作2号機VS試作2号機」という、悪夢のような対決が可能となる。
ちなみに『α外伝』の試作2号機はMSとしては異様に硬く、装甲を改造して強化パーツを付ければ、
ラスボスの攻撃もあっさりと防ぐスーパー系顔負けの盾となれる。まあ、結局アトミックバズーカが無ければ役に立たないのだが。

その続編の『第2次α』『第3次α』でも隠し機体として参戦。条件次第で核も追加される。
また当初は敵として出現し、最終的には『Ζガンダム』のヤザン・ゲーブルが乗ってくる。
しかもそのステージの敗北条件に「ガンダム試作2号機がアトミックバズーカを発射する」と風変わりな条件が存在。
設定にあるバルカン、ビームサーベルの他にビームバズーカを装備し、核弾頭抜きでも優秀な機体になっている。
ビームサーベルは何故か射程が長く、ΖΖのハイパー・ビームサーベルと同値の攻撃力。
まぁ原作でもサーベルのリミッターを解除して試作一号機を圧倒していたため、
火力に関してはある種の原作再現と捉えられなくも無いのだが…。

核バズーカの性能は超威力&超範囲を誇った『第4次』が全盛で、以降はそれなり程度に抑えられている。
脅威である事には変わりないが、致命的な程ではない。
やはり、スーパーロボット達による夢の祭典だけど最強はやっぱり核というのは流石にどうかと思ったのだろう。多分。

+ 戦闘デモ
『第3次』版
『F』版
『64』版
『α』版
『IMPACT』版
『第2次α』版
『AP』版
『X-Ω』版

+ 『Another Century's Episode』シリーズ
『Another Century's Episode』シリーズでは『2』に登場。
ゲーム序盤のストーリーが『0083』をベースにしたものであるため、何度も戦う事になる。
トリントン基地でのガンダム強奪事件の再現ミッションでは、『機甲戦記ドラグナー』の「ギガノスの蒼き鷹」こと、
マイヨ・プラート大尉との“地球政府に抗う同志”としての掛け合いが見られるなど見せ場も多い。
条件を満たせば自機としても使えるようになるが、前述の通り本体武装が貧弱な上に頼みの綱のアトミックバズーカも1発しか撃てず、
さらにリロードにも非常に時間がかかるため使い勝手が悪い。
しかし、経験値を貯めてリミッターを解除(弾数無制限になる)すると、
核を無制限に撃ちまくるという悪夢のような光景が見られるようになる。

+ 『ガンダムvs.』シリーズ
今やゲームセンターの常連となった『ガンダムvs.』シリーズにも登場。
初出は『VS.ガンダム』で、コンセプトとしては「核が撃てる格闘機」。

原作で殆ど射撃武装を使わなかったせいか、核以外の射撃武装は頭部のバルカン、
及びモビルアシスト(ストライカー)のザメルのみとかなり寂しい事になっている。
その代わりに格闘攻撃のバリエーションはかなり豊富であり、
サブ射撃に振り当てられた三連蹴り、サマーソルトキック、ストンピングに加えて、
格闘機相応の高性能を誇る各種サーベル攻撃と、特殊格闘の急上昇移動を有す。
また、抜刀状態で一定時間経過する毎にビームサーベルの威力が上がる特性も持っている。
『EXTREME VS.』以降は格闘チャージで強化状態に移行するように変更された。

初出となった『VS.ガンダム』では所謂7強の一人として扱われている。
その理由は二つあり、主に特殊格闘の上昇移動に集約されている。
この手のアクションシューティングでは、空中から着地した際の所謂「着地硬直」が隙である事が多いのだが、
GP02は着地硬直を上昇移動でキャンセルできるというアクションシューティングを根本から否定するような機能が備わっている。
また、特定の格闘を繰り返す事で急上昇した後永久に空中浮遊する事もでき、
サブ射撃のストンピングを絡めた変則的な高速移動及び浮遊は多くのプレイヤーに恐れられた。
そこに核を絡めたプレッシャーが加わる事で、本機は手のつけようがない機体として、
多くのゲーセンでは使用の自粛が暗黙の了解となっていた。
またこの機体とフリーダムの組み合わせ同士もしくはフリーダムとΖガンダムがコンビの対戦で、
双方の腕が一定水準以上の時互いにまともにダメージを与える事が不可能となり、
その結果伝説となった「逃げずに戦ってください。」の事件が起こる事となった。

次回作『NEXT』では至極まともな調整が加わり、前作から一転して慎重な運用が求められる格闘機になった。
ただし、各種格闘を絡めた変則的な機動性能は健在で、
NEXTでは変則的な移動で距離を詰めつつ、アシストと核、
そして本命の格闘、そこからの核を利用した起き攻めを駆使してダメージを奪っていく事が求められる。
だが、「当たり判定が大きい」という事と、格闘の布石となる射撃がない事から、
やはり多くのプレイヤーからは弱機体と見られている。
しまいには、アシストのザメルが高性能な事をネタにされて
「アシスト(ザメル)が本体」「二号機は核を撃つアシスト」と言われる事も……。

『EXTREME VS.』でも「核を撃てる格闘機」というコンセプトは相変わらずだが、
アシストがザメルだけでなく、ドム・トローペンを突進型のアシストとして利用出来るようになった。
しかしその代償にザメルが弱体化を受けている。
本作での肝は、前作でもこの機体の重要な武装であった各種格闘の一部が仕様変更を受け
「相手の攻撃の誘導を切りながら移動できる」移動技に生まれ変わったという事。
これにより、この機体だけの高い回避能力、至近距離での回り込み能力を得た。
そして、お馴染みの核弾頭やそれらの移動技以上に大きな特徴となっているのが「火力」
一般に格闘コンボで240~250近いダメージが出れば十分高火力コンボと呼べるゲームなのだが、
二号機のコンボは妥協しても250~260ダメージ、主力コンボなら約280ダメージ。
さらに全機体共通のパワーアップシステム、いわゆる「覚醒」を使用すれば補正上の限界値である350ダメージを平然と叩き出す。
2000コスト帯どころか3000コストすら凌駕する最強の格闘火力、そして強力な覚醒を有している。さすがはソロモンの悪夢。

…しかし弱機体である。
まず、相変わらずまともな射撃が無い。中遠距離で何もできないに等しい。頼みの綱のザメルも単に飛んでるだけの相手にすら当たらない。
「じゃあ近距離なら!」と思うだろうが近距離すら弱い。
そもそもこのゲームでは格闘を当てる事自体が難しすぎるため、
多くの格闘機は「近距離で有用な射撃」から格闘を当てるのが基本。あのキングオブハートすら射撃頼みである。
流石にマスターガンダムのような最高コスト格闘機にもなれば優秀な格闘で格闘始動コンボも容易に狙えるのだが、2000コストの二号機では…。
要約すれば「牽制手段がない=敵に近づくのが難しい」「近づいてもそうそう簡単には格闘が当たらない」
といった格闘機として致命的な弱点を持っている。
まさに「当たらなければどうという事はない」…いや、「当てられなければどうにもならない」
…まぁそれを補うための超火力なのだが。厳しい戦況を火力で覆すというロマン抜群な機体で、わびしい性能の割には愛好家も多い。
なにより相方との相性が重要で、前線で目立つ高コストの影でうまい事闇討ちができれば星の屑も成就できるだろう。

続く『EXTREME VS FULL BOOST』ではなんとコストが2000から2500に上昇し、それに伴いようやく全体的な性能強化が為された。
格闘にスーパーアーマーが追加され、多少強引に格闘が当てられるようになり、他格闘機体にない強みを獲得。
火力も覚醒が若干弱体化した以外は今まで通り。
しかしゲームシステム的にスーパーアーマーは調整の難しい要素であり、あまりに強くなりすぎるのを懸念してか少々控えめな性能になっている
(アーマー発動時間が短め)。
さらにコストの上昇で、より慎重な運用を必要とするようになり、高い回避能力を生かして被弾を抑える事が今まで以上に重要になっている。
3000コストと組むならば回避を最優先しつつ、それでいて相手に高い格闘火力で睨みを利かせる、最終的に格闘を当てる事が求められる。
逆に自分が前衛を務める場合、基本性能の向上によって前作よりはいくらかマシに動けるようになった。
それでもやはり一筋縄ではいかないのが二号機。肝心の射撃性能は大きく強化されたとはいえ他格闘機には未だ及ばず。
しかも今回の強機体には襲い掛かってくる相手をはねのける「自衛力」が高い機体が多いため、
スーパーアーマーまで得ても格闘が当てづらい事は変わらず。
2500というコストによる運用のシビアさと前作同様の弱点を抱え、やはり相方に依存しがちな機体。間違いなく前作より大幅に強くなっているのだが…。
追加された覚醒技(覚醒中限定の大技)はアトミックバズーカコンボ。
サーベル突きからサマーソルトで打ち上げた相手に、直接核弾頭をぶちかます豪快かつ派手な技。
汚ねぇ花火だ…隙が大きく核発射までに邪魔される事も多いが、これで試合を決めた時の快感もひとしおである。やはりロマン機体。

『マキシブースト』にも継続参戦。
新武装として「ビームバズーカ」が射撃CSで追加された。
しかし、通常時のスーパーアーマーは削除されてしまい、覚醒中のみ前作同様のスーパーアーマーが付加されるようになった。

『EXVS2』ではMLRSが追加。しかし、コマンド配置の限界からかサーベル強化がなくなり、格闘性能が調整された。

+ 『戦場の絆』
アーケードゲーム『戦場の絆』では、地球連邦軍・ジオン公国軍双方に配備されている珍しい機体。両軍共に最高コスト。
ジオン公国軍の物は、「連邦から強奪した機体」という設定なのだが、何故か専用武装がある事には突っ込まないでおこう
(一応、設定では「別の用途で作られたものを改造・流用したもの」となっている)。
ゲームシステム的にアトミック・バズーカを使わせるわけにはいかないので、
両軍共に「採用されなかった幻の中距離装備プラン」という設定で独自の武装を備えている。
連邦軍はMLRS仕様(誘導ミサイル)。単発高威力のA型と複数への同時攻撃が可能なB型の二種類の武装を
使い分ける後方からの援護を主とする機体。高い誘導性能を生かしてジオン軍の侵攻を遅らせたり、格闘攻撃の妨害などが強力。
ジオン軍はビームバズ仕様。汎用性の高いビームバズAと、チャージする事で攻撃力が増すビームバズBの二種類が特徴的。
特にビームバズBの最大チャージ射撃は一発で戦局を引っ繰り返す可能性もある、ジオン兵のロマン
ただし、チャージ中は殆ど動けないので、味方の援護が必須である。
このビームバズBはRev1の頃は対拠点能力が非常に高くタンクの代わりになれた。
またミノフスキー濃度が高い戦場で複数で出撃し、3~6人でタイミングを合わせ最大チャージを打ち込めば
一撃で本拠点が落ちた様な錯覚を連邦のプレイヤーにあたえ混乱させるロマンも存在した。

ちなみにこのMLRS仕様、本来の2号機を差し置いて参戦しているゲームも少なくない。
アトミックバズーカは1発しか撃てないはずだし、それ以外はビームサーベルとバルカンしかないからね
そもそも前述の「ゲームシステム的に使わせるわけにはいかない」と言うのも
弱いガンタンク系MSを守ったり倒したりしながら、味方のガンタンク系で敵拠点を破壊する」のが目的のゲームである『戦場の絆』において、
全員が試作2号機に乗り、一斉に敵拠点に突撃して核をぶっぱするだけのゲームになるのは流石に避けたかったのであろう。
試作2号機をガンタンク並みに弱くしたりする手もあるが、それは流石に悲しいしね

+ 『ガンダムトライエイジ』
トレーディングカードアーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』では0弾「進化への序章」から参戦している。
0弾ではなんとシャアザクやGP01Fbを差し置いてパーフェクトレア(本作における最上級レアカード)の一枚に君臨していた。
敵の攻撃から味方をかばう「鉄壁」持ちのバランス型でスピードも他と比べると高い部類に入る。
必殺技は「サイサリス・インフェルノ」。
ファンには説明無用の「あの」バズーカを構えて遠距離からぶっ放す。
子供向けも視野に入れたゲームで「着弾してドッカーン」は厳しかったのか、本作では高出力のビームにアレンジされているが、
攻撃自体はビームとは別の扱いになっている。
発動コストが8と重い分威力5000という凄まじい破壊力を秘めており、並大抵の機体なら一撃粉砕できる。
…のだが、コスト8の必殺技は弾が進む毎に威力が上昇し、気がつけばコスト8の中では最低威力になってしまった…。
後にコスト9、コスト10の必殺技も登場し、更にコスト6、終いにはコスト5でも威力5000を超える事も。インフレってホント非情。
余談だが、ガンナーとディフェンダーのカードは通常攻撃でビーム・バズーカを使用する。
ここまでは0弾パーフェクトレアを見てきたが、全体的に能力は悪くないもののスピードが遅いカードが多いため先攻が取りにくく、
必殺技のコスト比率が重いという弱点を抱えているため総合的に見れば上級者向けの機体と言えるだろう。

1弾「新たなる救世主」では「MSホロキラカードキャンペーン」の一枚として登場。
アタックが抑え目な代わりにスピードが高いこの機体としては珍しいカード。
アビリティは0弾と同じく「鉄壁」。

「ジオンの興亡 3弾」では特殊レアカード「ザ・ライバルセレクション」の一枚として登場。
アビリティはHPが0になると一度だけ撃墜を回避できる「不沈」。
弱点だったスピードの遅さが改善されており、「サイサリス・インフェルノ」はコスト9、威力5300と更にパワーアップしている。
こんなのを喰らわされた暁には、MSどころかMAも一発で消し飛ぶだろう。
その後、『0083』と『00』が本格参戦した「ビルドMS 2弾」や、次の「ビルドMS 3弾」にもレアで登場している。

「ビルドMS 8弾」では「U.C.コレクション」キャンペーンで登場。
アビリティはスピード差に関係無く問答無用で先攻を獲得できる「先制」。
「サイサリス・インフェルノ」はコスト9、威力6000と極限までパワーアップしている。
更に都合のいい事に、「U.C.コレクション」でチームを組むと底上げできる能力は必殺技。
ここまで来るとMA飛び越して戦艦も宇宙の藻屑となる威力である。「鎧袖一触とはこの事か!」
つまり、これまで抱えていた弱点を一気に二つも克服してしまったわけである。もう「扱いづらい機体」なんて言わせない。
強いて言えばアビリティが先制のカードとしてはスピードが高い事が気になるが(それでも十分鈍足であるが)、
現在はこれも補う方法がいくつかあるため十分実用範囲。

「ビルドG 3弾」ではクロスifカードの1枚として登場。
Ζガンダムの時代に、ガトーから機体を譲り受けたクワトロが登場しているというif設定。裏面の証言によればアムロに渡すつもりらしい。
カードイラストには試作2号機と共にガトー専用機カラーのリック・ディアスが描かれている。
このカードに限り、クワトロとアムロをパイロットにしても専用機補正が付く(シャアは対象外)。
アビリティはロックオンした敵に割合ダメージを与える「無双」。ステータスはコモン相応だが、試作2号機の中では必殺技コストが低め。

専用機パイロットでもあるガトーも0弾で同時参戦。
…なのだが初登場以降長らくコモン止まり、というか1弾以降音沙汰ナシ、とガトーには悪いが寒い時代が続いていた。
とはいえ、「ジオンの興亡 3弾」において『第08MS小隊』が正式参戦したので『0083』本格参戦で未参戦の機体共々高レア化が望まれる状況だったが、
その「ジオンの興亡 3弾」でレアカードの一枚として足掛け一年ぶりに「私は帰って来た!」
でも、ライバルのコウは帰って来なかった…(次の「ジオンの興亡 4弾」で帰って来たが)
レアの割にステータス補正が高く優秀なスキルを持つが、代わりにバーストレベルが低いという少々特殊なカード。

その後、『0083』が本格参戦した「ビルドMS 2弾」で、なんとパーフェクトレアで登場。
「このアナベル・ガトーは二年待ったのだ!」これを快挙と言わずになんと言おう。主人公のはずのコウはマスターレア止まりだったというのに
スピード重視のスピードバーストで、ラウンド2突入時敵全員のスピードを30%減少させるスキルを持ち、スピード勝負に強い。
同弾で登場したノイエ・ジールPレアとの相性は抜群。スピード低めのカードが多い試作2号機との相性も悪くない。

また、「ビルドMS 2弾」においてビルドMSオリジナル機体としてガンダム試作2号機(デラーズ・フリート仕様)が参戦。
特定の条件を満たす事でノイエ・ジール、ジオング、パーフェクト・ジオングから開発できるビルドモビルスーツになっている。

「デラーズ・フリートが奪取した試作2号機を自軍カラーに塗り直していたら」というif設定の機体。
緑の胴体に青い頭と手足という、ガトー専用ゲルググと同じようなカラーになっている。
アビリティは「不沈」。「ビルドMS 5弾」以降はガトーが専用機パイロットに設定され、チューンアップを重ねる事で、
攻撃を完全回避し反撃する「反撃」、HPが半分以下の時の通常攻撃時に強力な攻撃を行う代わりに自分のHPが10になる「捨身」も選択できる。
必殺技は「ブレイジング・デラーズ」。
演出はサイサリス・インフェルノと同じ。

後に大会参加者限定プロモカードとしても登場。
例によって例の如くスピードの遅さを除けば扱いやすい一枚。
アビリティはHPが減らされているほどダメージアップする「逆襲」。


MUGENにおけるガンダム試作2号機

+ taurusac195氏製作
  • taurusac195氏製作
『ガンダム・ザ・バトルマスター2』仕様のもの。
バトルマスターキャラ全てに言える事だが、挙動がとても遅い。
これは元ゲーがぬるぬる動く上にMSの重量感を良く表現しているため、原作再現のキャラもそうなってしまうからだと思われる。
技としては拳やキックの各種通常攻撃以外に
  • バズーカ発射:普通の飛び道具。強だと2発出る。出が遅い。空中可。
  • バズーカ分裂弾発射:斜め80度位にバズーカを発射、少し置いて10発ほどのバズーカ弾が上から画面全域に降り注ぐ。
    出れば強いが出が極めて遅い。
  • ビームサーベル:ビームサーベルを振る。出が極めて遅い。空中可。バグ有り(後述)。
  • シールド突撃:シールドを頭上に掲げて真上に突進する。横移動はゼロなので対空専門。出はそこそこ。
  • アトミックバズーカ:自分の斜め上で核バズーカを爆発させる。
    それなりの背のある相手なら立ち状態でも当たるので意外とぶっぱが有効。無敵は発射前に切れる。
見て分かる通り技も殆どが発生が遅く硬直が長いので他のゲームのキャラと殴り合うのは難しい。
有効な射撃兵装が少ない本機は更にその傾向が強くアトミックバズーカのぶっぱが生命線となるだろう。
一応、対空に核バズーカを撃つ程度の簡易AIも搭載されている。

なお、空中でビームサーベルを振ると空中に静止してしまうバグがある。
ダウンすれば元に戻るが、そこから更にジャンプしてサーベルを振ればもっと上まで行く事も出来る。
地上でしかビームサーベルを使えないのが本来の仕様と思われる為、気になるならcmdファイルの「value = 1300」を修正した方が良い。

+ STG氏製作
  • STG氏製作
上記のものの改変版。ガトーのボイス入り。
氏曰く「バリエーションごちゃ混ぜ」との事で、『バトルマスター2』本来の実弾バズーカ・アトミックバズーカに加え、
ビームバズーカやMLRSなども使うオプションパーツ全装備状態の模様。2号機のバズーカ多機能すぎだろ!
射撃武器以外にもシールドを地面に打ち付け衝撃波を飛ばす技や、ビームサーベルによるゲージ技も搭載。
オプションでデフォルトAIの常時起動の他、タイムアップ回復やゲジマシといった強化から弱体化するゲージ回収率半減化、
アトミックバズーカ使用時にBGMを流すといった設定が可能。
攻撃中アーマーや全攻撃割合ダメージなどを持ち、デフォルトのランクは狂下位。
カラー毎にゲージ変数管理化やヘルパーアーマー化などが付いていき、12Pでは狂最上位まで上がる。

出場大会

削除済み


*1
この機体を強奪した後、デラーズ・フリートの首魁エギーユ・デラーズは、
「南極条約違反のこの機体が密かに開発された」としてプロパガンダに利用している。

『南極条約』とは、一年戦争初期に地球連邦とジオン公国との間で結ばれた、ABC兵器の使用制限や捕虜の取り扱いに関する条約であり、
核弾頭の使用と捕虜への尋問に熱々おでんを使う事は原則的に禁止とされている。
ジオン残党の意気向上には役立ったようだが、南極条約はあくまで一年戦争時に結ばれた条約であり、
地球連邦の側からするとこの宣言には意味はないのだが、ジオン公国軍残党勢力は戦争終結を宣言したのはジオン共和国であり、
ジオン公国は戦闘を継続中であるという事で、南極条約は有効だとしている。
実際ΖやΖΖ時代のアクシズ紛争でも特に条約の取り決め等がされていないようなので、有効であったと言えなくもないのが困り物である。
もっとも連邦に言わせると「どれも紛争であって戦争ではない」ため、条約を結びようが無いのだが
(『Ζ』は連邦の内紛そのもの、『ΖΖ』と『逆襲のシャア』のネオジオンはジオン共和国がある以上、国ではなくテロリスト扱い、
 デラーズフリートなら言わずもがなである)。
現実世界で言えば、テロリストにジュネーブ条約(捕虜に対しての虐待や拷問の禁止)は適応されないため、虐待や拷問も可能と言う事。

まぁ、連邦軍も大概なものでU.C.0133時(漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』)に木星帝国が核を使う事に対して南極条約を持ちだしており、
木星帝国側の反論は「地球で結ばれた条約であり、木星には関係ない」とこれまた南極条約を存在自体は認めているので、
どうも南極条約は一年戦争以降も効力を持っているらしい。一種の慣習法のようなものなのだろうか。
ただし、この場合でも核弾頭の「使用」は禁じられているが「製造」は禁じられていないため、明確に違反しているわけではない。
詭弁ではあるのだが、現実世界でもそんなもんである(いわゆる、違法ではなく脱法)。
ついでにいうと、南極条約が結ばれたのはジオンがさんざん核バズーカ(ただし戦略核より弱い戦術核)を使った後に、
ザクの攻撃力を落としたい連邦側の思惑は当然として、
コロニー国家であるジオン側もコロニーに核ミサイルを撃ち込まれる前に連邦軍の核ミサイルを封じる思惑があったからである。
そして締結後でも、ジオン側による核及びそれに準ずる兵器での攻撃が(未遂なのを含めて)結構な数あったりする。
TV本編でさえ使用した人間がおり、ガンダムが弾頭だけを切り落とすと言う離れ業をやって事なきを得たに過ぎない。
そういう意味では、ジオン残党であるデラーズ・フリートが連邦に対して条約違反だと謳っているのは図々しい話である
(尤もデラーズはともかく、ガトーあたりはジオンの汚い部分は見ていないのだろうが。
 逆にそれが(ジオンの汚い部分を押し付けられた)シーマをいらだたせる原因にもなるわけだが)。

とは言え条約がどうあれど
「連邦軍の開発した核兵器搭載MSをテロリストに奪われたあげく、その核兵器により連邦軍艦隊が壊滅した」と言う事実は大不祥事であり、
結局「あれはテロリストが作ったもの」「ガンダム開発計画なんて無かった」と言う事にされた
(おかげで3号機を強奪したコウは
 連邦軍&AE社「ガンダム試作(2号機と)3号機の強奪事件って何の話ですか?ウチにそんなものありませんよ」
 と言う事で不起訴になった)。
ついでに後発機のはずのガンダムMk-IIに全天周モニター等の試作計画の技術が反映されてないと言う設定上の矛盾を「開発記録抹消」と言う形で解消している。
(メタ的には『機動戦士Ζガンダム』より本作の方が後年に作られたため、『Ζ』当時のスタッフが本作の設定を知っているわけがないから)
が、完全に消されたわけではなく、AE社が開発したMSシミュレータ(という設定のワンダースワン用ソフト)『MSVS』に、
GPシリーズのデータが開発者のメッセージと共に隠されているらしい…。
まぁ関係者が口封じとして粛清された訳でもないし、「裏でこっそり開発が続けられていた」はSF作品としては古典の部類である。
近年では『機動戦士ガンダムMSV-R ジョニー・ライデンの帰還』でもこの辺りの事情を掘り下げるエピソードが描かれており、
同作ではディジェ(の原型であるリック・ディアス)にはガンダム試作2号機の技術が用いられていると設定されている。
更に主人公部隊が最終的に搭乗する事になる新型MSの開発では、試作1号機とそのパイロットのデータが非常に大きな役割を果たした。

ちなみに、『ガンダムトライエイジ』には、
「ガンダム開発計画が予定通りに進んでいたら」というif設定のガンダム試作1号機(ティターンズ仕様)なんてものも存在する。
…開発記録抹消が徹底されすぎているため、ジャミトフ(ティターンズ総帥)が、
「(政敵の)コーウェンの息がかかった物は全て消去しろ」と命令したという(非公式の)説もあるのだが。

余談だが、ゲーム『スーパーロボット大戦A』では、この試作機の製作を命じたのが、
ガンダムとは関係の無い作品『闘将ダイモス』登場人物で『スパロボ』屈指の過激なネタキャラの三輪長官となっている。
尤も思想的にティターンズの幹部をやっていても違和感の無いキャラ…と言うか『スパロボ』では実際にティターンズに所属し、
製作理由も「南極条約は異星人には適用されない」という、異星人嫌いな彼らしい理由になっているのもまた…。
なお、その後の顛末は原作通りガトーに強奪される事となる。

*2
参考までにアトミックバズーカの攻撃力は42000。前述の通りMSやMAならまず即死、戦艦でも耐える奴はそうはいないレベルである。
で、問題のウイングガンダムの自爆の攻撃力は99999。なんとアトミックバズーカの2倍以上のダメージである。
というか、最大値ダメージ。
勿論、耐える奴などいやしない。まぁ、範囲が自分の周囲一マスだわ、自爆なんで当然ウイングガンダムが失われるわ、
後のシリーズでは採用されていないわと使い勝手は最悪だが。
しかし、核以上の威力の自爆って一体何なんだウイングガンダムと爆心地にいながら「死ぬほど痛い」で済んだヒイロ


最終更新:2024年03月24日 01:38