1986年にタイトーからリリースされた任意スクロールアクションシューティング『奇々怪界』の主人公。
名前は「さよちゃん」と読む。
名字に音無とか付かない。『ふるふるぱーく』出演時は「紙守」という名字が付いているらしい。
見た目通り正統派の巫女さんで、
ゲーム業界における巫女キャラの歴史は、この小夜ちゃんから始まったと言っても過言ではない。
登場キャラの書き込まれたかわいい
ドット絵、特に小夜ちゃんのやられモーションの種類の多さと可愛らしさは人気があり、
当時からゲームそのものの評価・キャラ人気ともに高かったため、直接の続編や家庭用機への移植のみならず、
他のゲームにゲスト出演したりプライズゲームの景品になったり、お菓子になったりボードゲームになったりとマルチな活躍をしていた。
2010年に小説『奇々怪界 狐の里入り』が発売され、2022年に『黒マントの謎』が出るなど、かなり息の長いシリーズになっている。
ついでに毎回イラストレーターが変わるので顔もころころ変わる。
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歴代の小夜ちゃん |
AC版 |
FCD版 |
PCE版 |
SFC版(黒マント) |
SFC版(月夜草子) |
GBA版 |
PS2版(奇々怪界2) |
Wii版(ふるふるぱーく) |
小説版 |
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二作目『奇々怪界-謎の黒マント-』は発売・開発元がナツメとなり、機種もスーパーファミコンとなった。
友人となった魔奴化と共に、西洋妖怪軍団を率いて日本征服を企む謎の妖怪「黒マント」との戦いに赴く。
ちなみにこの作品は一作目の数年後という設定のため、小夜ちゃんも同一人物である。
三作目『奇々怪界-月夜草子-』も同じく発売・開発はナツメで、機種もスーパーファミコンである。
豊作の祭りの夜、鬼にさらわれた
かぐや姫を助けるため
化け狸の「魔奴化」、くの一の「しのぶ」、怪力坊主の「
たくあん和尚」と共に旅立つ。
四作目『奇々怪界あどばんす』では復活した
ヤマタノオロチを封印するため、美紀ちゃん(見習いの巫女)、魔奴化と共に旅立つ。
この美紀ちゃんは初代のFC版移植『奇々怪界 怒濤編』で初登場したキャラクターで、
一言で言えば「
緑色の2Pキャラ」であり、さらに前述の小説版では巨乳という設定が付いた。
2Pで緑で巨乳の巫女さん……これまたどこかで聞いたような
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というか… |
第一作の前に未発表の習作を製作したらしいのだが、
そのゲームには小夜ちゃんや同じくタイトーのアクションゲーム『影の伝説』の主人公「影」がキャラとして出ていたらしい。
それぞれのテーマ BGMも作られており、第一作に流用されている。
そして小夜ちゃんのテーマの名前が『 東方怪奇談』。これが作品タイトルの由来らしい。
また旧作作品は「プカプカ」にそっくりな雑魚キャラ「 化け化け」を始め、全体的な雰囲気がかなり近い。
そして新作ではとうとう、 化け狸のキャラが主人公の紅白巫女に化ける(しかもご丁寧に尻尾はそのまま)という 弾幕が登場した。
その名も「変化「 まぬけ巫女の偽調伏」」。本当にありがとうございました。
これ以外でも多数のタイトーリスペクトを行っている作者ことZUN氏が、
後にタイトーに入社したのはある意味必然だったのだろうか?(現在は退社している事がZUN氏自身の発言により明かされた)
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2006年末、PS2で『奇々怪界2』の製作が発表されていたのだが、諸事情により開発が中止されてしまった。
後にこの作品は、データを流用した(と思われる)『雪ん娘大旋風 さゆきとこゆきのひえひえ大騒動』というタイトルで発売されており、
マイナーながらも中々好評の様子。
なお、タイトルが『奇々怪界2』だったという事は、上記の『謎の黒マント』『月夜草子』『あどばんす』の3つは外伝扱いだったのかもしれない。
2007年にwiiで発売された『ふるふるぱーく』というミニゲーム集に『奇々怪界』の1面がリメイクされている。
過去作品の流用では無い完全新作なのだが、さすがにこれはシリーズの一作品としてカウントされてはいない。
2022年に『謎の黒マント』の続きとなる五作目『奇々怪界 黒マントの謎』
ややこしいが発売。
『あどばんす』から数えても約20年が経過していただけでなく、
「SFC作品からの続編」という看板を背負い、
「据え置き機」で
「見下ろし型・2Dドット絵のアクションシューティング」として送り出すという、
ポリゴンや3D視点が当たり前の令和の時代にあって一気に平成初期までタイムスリップさせたような仕様に、
「懐ゲーとして一過性の話題を提供するだけで終わるのではないか」と不安視する声が大きかった。
……が、蓋を開けてみれば、大胆なストーリー展開や『謎の黒マント』では不完全燃焼に終わった黒マントとの決着、
新キャラクターの追加など大幅にボリュームアップを遂げた上で、スタッフの執念が感じられる美麗な次世代ドット絵描写、
そして何より、難易度はやや高めながら丁寧に練り上げられたゲームバランスから、良ゲーとして口コミで広がっていった。
その結果、各種レビューで高評価を得たのはもちろんの事、作品売り上げにおいても
発売から3ヶ月超で販売本数10万本を越える、
2020年代のこの手のジャンルとしては異例のロングラン・スマッシュヒットを記録。
旧来のファンの期待に十分応えただけでなく、各方面で驚きをもって迎えられたのだった。
ちなみにアルファ・システム製作のSTG『式神の城』シリーズに登場するキャラクター「結城小夜」は、
このゲームの発売元がタイトーという事もあってか小夜ちゃんがモデルとなっている。
そしてセガのPSP用アクションRPGである『ファンタシースターポータブル2』に登場する「祈祷師小夜ちゃん」は彼女がモデルであり、
さらにそのモデルという事で小夜ちゃんに繋がっていく。
これは『ファンタシースターポータブル2』の開発元が『式神の城』と同じアルファシステムだからできた事である。
参考動画 |
奇々怪界
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謎の黒マント
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月夜草子
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そして幻となった『奇々怪界2』の小夜ちゃん
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式神の城 |
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MUGENにおける小夜ちゃん
たまご寒天氏が製作したものが存在していたが、現在は氏のブログ閉鎖に伴い入手不可。
所謂
ちびキャラであり、ドット絵はFC版『レインボーアイランド』に登場した時のものである
(正確には魔奴化が化けていた偽の小夜ちゃん)。
通常技には本家『奇々怪界』で使用していた各種お札投げやお祓い棒攻撃が採用されている。
お札は通常、連射、貫通、巨大の4種類ありどれも空中発射、斜め撃ち可能。
また、お札は相殺されないので、連射すれば
某腋巫女もかくやな
弾幕を張る事ができる。
2011年7月10日につづら氏の
AIが公開された。
J・J氏のサイトでの代理公開を経て氏のonedriveに移行していたが、本体と併せて現在は公開停止。
また、アリ氏による手描きドットの小夜ちゃんも2012年のエイプリルフール限定で公開されていた。
出演動画
*1
実は企画段階では主役は
一休さんのような小坊主で、
小夜ちゃんの原型である巫女さんは主人公が妖怪に取り憑かれた時にお祓いをしてくれる脇役だったのだが、
「プレーヤーはこっちの方が良いんじゃないですか」と数分で変更になったらしい。
その後の『地獄めぐり』の主人公、覚蓮坊との人気の差を見ると、やはりナイス判断だったと言わざるを得ない。
*2
五作品出ている内の『初代』『謎の黒マント』『黒マントの謎』は同一人物設定であるため、
『月夜草子』と『あどばんす』がそれぞれ別設定で合計3種類。
また、『月夜草子』と『あどばんす』のどちらも魔奴化が仲間になっているので『初代』の続編であると思われ、
『初代』から分岐した世界が3つあるという感じであろうか。
幻となった『奇々怪界2』が出ていたら、4つめの“『初代』から見ての第二作”となったのだろう。
最終更新:2023年03月29日 21:35