小夜ちゃん


1986年にタイトーからリリースされた任意スクロールアクションシューティング『奇々怪界』の主人公。
名前は「さよちゃん」と読む。名字に音無とか付かない。
見た目どおり正統派の巫女さんで、ゲーム業界における巫女キャラの歴史は、この小夜ちゃんから始まったと言っても過言ではない。

初代アーケード版『奇々怪界』から始まり、以降のシリーズ作品でも一貫して主役を務めている*1が、
各作品の小夜ちゃんは「名前は同じでも別人」という設定があるため、性格も外見もそれぞれ微妙に違う。
ただ「紅白の巫女服」「武器はお札とお祓い棒」「妖怪が巻き起こす騒動を解決する」という点は殆どの作品に共通している。
後の世に受け継がれる巫女キャラのテンプレ、その産みの親とも言えるだろう。

登場キャラの書き込まれたかわいいドット絵、特に小夜ちゃんのやられモーションの種類の多さと可愛らしさは人気があり、
当時からゲームそのものの評価・キャラ人気ともに高かったため、直接の続編や家庭用機への移植のみならず、
他のゲームにゲスト出演したりプライズゲームの景品になったり、お菓子になったりボードゲームになったりとマルチな活躍をしていた。
2010年に入ってからも新作の小説が発売されるなど、かなり息の長いシリーズになっている。そして萌えキャラ化が進んだ。

+ 歴代の小夜ちゃん

初代『奇々怪界』では七福神に仕える巫女で、さらわれた七福神を救出するため単身妖怪たちに立ち向かう。
本作のラスボスである化け狸の「魔奴狸(まぬけ)」は、以降の作品では小夜ちゃんのサポートキャラとして登場する。
「魔」から始まるいささか強引な読みの名前で、当初は敵だった巫女のパートナー……どこかで聞いたような。
初代はFCディスクシステム、MSX2、PCエンジンと幅広く移植されており、また独特なアレンジが加えられているものもある。
なお後述の美紀ちゃんはこのディスクシステム版(奇々怪界 怒涛編)が初出。

二作目『奇々怪界-謎の黒マント-』は発売・開発元がナツメとなり、機種もスーパーファミコンとなった。
友人となった魔奴狸とともに、西洋妖怪軍団を率いて日本征服を企む謎の妖怪「黒マント」との戦いに赴く。
ちなみにこの作品は一作目の数年後という設定のため、小夜ちゃんも同一人物である。

三作目『奇々怪界-月夜草子-』も同じく発売・開発はナツメで、機種もスーパーファミコンである。
豊作の祭りの夜、鬼にさらわれたかぐや姫を助けるため
化け狸の「魔奴化」、くの一の「しのぶ」、怪力坊主の「たくあん和尚」と共に旅立つ。

四作目『奇々怪界あどばんす』では復活したヤマタノオロチを封印するため、美紀ちゃん(見習いの巫女)、魔奴狸と共に旅立つ。
この美紀ちゃんは一言で言えば「緑色の2Pキャラ」であり、さらに前述の小説版では巨乳という設定がついた。
2Pで緑で巨乳の巫女さん……これまたどこかで聞いたような……。

とまあ、言うまでもなく、某同人の巫女さんシューティング作品にも多大な影響を与えている。
+ というか…

そして2006年末、PS2で『奇々怪界2』の製作が発表されていたのだが、諸事情により開発が中止されてしまった。
後にこの作品は、データを流用した(と思われる)『雪ん娘大旋風 さゆきとこゆきのひえひえ大騒動』という
タイトルで発売されており、マイナーながらも中々好評の様子。
なお、タイトルが『奇々怪界2』だったという事は、上記の『謎の黒マント』『月夜草子』『あどばんす』の3つは
外伝扱いだったのかもしれない。

ちなみにアルファ・システム製作のSTG『式神の城』シリーズに登場するキャラクター、結城小夜は
このゲームの発売元がタイトーという事もあってか小夜ちゃんがモデルとなっている。
そしてセガのPSP用アクションRPGである『ファンタシースターポータブル2』に登場する祈祷師小夜ちゃんは
結城小夜がモデルであり、さらにそのモデルということで小夜ちゃんに繋がっていく。
これは『ファンタシースターポータブル2』の開発元が『式神の城』と同じアルファシステムだからできたことである。

参考動画
奇々怪界 謎の黒マント
月夜草子 そして幻となった奇々怪界2の小夜ちゃん
式神の城
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1385064


MUGENにおける小夜ちゃん

たまご寒天氏が製作したものが存在していた。現在は氏のブログ閉鎖に伴い入手不可。
いわゆるちびキャラであり、ドット絵は『レインボーアイランド』に出演した際のものである。
通常技には本家『奇々怪界』で使用していた各種お札投げやお祓い棒攻撃が採用されている。
お札は通常、連射、貫通、巨大の4種類ありどれも空中発射、斜め撃ち可能。
また、お札は相殺されないので、連射すれば某腋巫女もかくやな弾幕を張ることができる。

2011年7月10日につづら氏のAIが公開された。
J・J氏のサイトでの代理公開を経て氏のonedriveに移行していたが、本体と併せて現在は公開停止。

また、アリ氏による手描きドットの小夜ちゃんも2012年のエイプリルフール限定で公開されていた。

出演動画



*1
実は企画段階では主役は一休さんのような小坊主で、
小夜ちゃんの原型である巫女さんは主人公が妖怪に取り憑かれた時にお祓いをしてくれる脇役だったのだが、
「プレーヤーはこっちの方が良いんじゃないですか」と数分で変更になったらしい。
その後の『地獄めぐり』の主人公、覚蓮坊との人気の差を見ると、やはりナイス判断だったと言わざるを得ない。