なおドラキュラの転生者だが、実は蒼真一人だけではない。
2017年生まれの蒼真に先駆けること170年前、1846年に生まれたマルスという少年がそれである。
1852年を舞台にした『悪魔城ドラキュラ黙示録』に登場する、ワラキアの村から誘拐された記憶喪失の6歳の少年で、
暮らしていた村が魔物に襲われ、両親は惨殺、友達も殺害された末、彼は悪魔城へと誘拐されてしまったという。
主人公であるラインハルト・シュナイダーあるいはキャリー・ヴェルナンデスとは悪魔城内で邂逅。
二人はドラキュラ討伐に加え、マルスの救助も目的の一つとして戦いを繰り広げていく事になるが、
何故か助け出したはずのマルスは悪魔城に舞い戻り、徐々にその言動も不穏なものに変化していく。
「ねえ、両親の敵をとってくれる? 友達や、町の人たちを救ってくれる?」
「……無理だね」
「なぜならおまえは、ここで魔物たちの手にかかって無残に死ぬからだ!」
しかしその正体こそは8年前、妹を助けにきた獣人族の戦士コーネルの力を奪って「転生の禁呪術」を行った、真のドラキュラであった。
現在悪魔城に君臨しているドラキュラは、転生後の力の残滓、ただの抜け殻、身代わりなのだが、
まだ若年で経験不足のラインハルトはもちろん、若干12歳の少女に過ぎないキャリーではあんな怪しげな言動してたのに正体に気付けず、
自称最強のバンパイアキラーであるビンセントのみがその正体を看破し、主人公達は最終決戦へと突入する事になる。
しかしビンセントは経験豊富でこそあるもののベルモンドおよびヴェルナンデスほどの戦闘能力は有していないため
(キャリー編だと志半ばで倒れたヴェルナンデスの女戦士もいるため、天守閣にたどり着けるだけビンセントも凄いのだが)、
主人公達の悪魔城天守閣到着が遅れると既にビンセントは敗北しており、ドラキュラの正体を暴く事もできず、バッドエンド。
そして正体を暴いた場合でもマルスを救う事はできず、異形の姿を曝け出したマルス=真ドラキュラを滅ぼすのがグッドエンドとなる。
蒼真と異なり、マルスは魔の力を抑えられなかったのだろうか……若干6歳では無理もないが。
とはいえラインハルトの戦いは、吸血鬼に変えられたため無惨な末路を辿った少女ローゼを救うためといった趣が強く、
特にマルスと関わるのはキャリーの方で、そしてそれはドラキュラの正体を暴けなかったバッドエンドで顕著なものとなる。
無事にドラキュラを滅ぼしたキャリーは、救助したマルスと共に村への家路につくのだが……。
「あ、あの……あのね……その、村に帰ったら……僕のお嫁さんに……なってほしいんだ」
「え!?」
「だって、そんな、急に言われても……」
「そうね、じゃあ、考えておくわね」
「ダメだよ! いま返事してよ! 大きくなったら、僕のお嫁さんになるって!」
「はいはい。わかったわ」
「じゃあ大人になったら、私はマルスのお嫁さんになります。これでいい? うふふふ」
「……うん、充分だよ。今ので契約は成立した……」
知らぬ間に魔王ドラキュラの花嫁となる契約を結んでしまったキャリー、その未来には残酷な最期が待っている……。
6歳と12歳でショタおね調教陵辱エンドが確定っていうそれなんてエロゲ?
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