リオン=グンタ


 属性:虚/冥
 ウィザードクラス:使徒(要は天使)
 キャラクターレベル:不明
 性別:女
 年齢:18(外見)
 髪の色:漆黒
 瞳の色:淡青
 肌の色:白
 必殺技:不明(強いて言えば常に携えている書物〔後述〕)

(以上、『ナイトウィザード The 2nd Edition』ソースブック『スクールメイズ』等から引用)

「この結末もまた、この本に書いてある通り……」

ファーイースト・アミューズメント・リサーチ(F.E.A.R.)制作のTRPGシリーズ『ナイトウィザード』の公式NPC。マグナスではない。
ドラマCDやアニメ版でのCVは 柚木涼香 女史。

第八世界「ファー・ジ・アース」(=地球)の一つを成す裏界に住むエミュレイターの中でも、特に大きな力を持つ「魔王」の一人。
もとが古代神であるルー=サイファーベール=ゼファーとは異なり、第八世界が現在の形を形成した後に出現した。
「秘密侯爵」の二つ名と、その名の通り侯爵位を持つ。
紫のローブを纏った、体格の良い地味目の少女の姿をよくとっている。
いつも大きな本を持ち歩いており、その中にはありとあらゆる「秘密」が記されているという。
このため、彼女に対して隠し事はいっさい通用しないし、知り得ない事もほとんど無い。
ナイトウィザードの名物キャラでアニメ版主人公でもある柊蓮司の秘密も分かる
(ただし、リオンでさえ恥ずかしくて口に出せないほどの秘密らしい。どんな秘密だ)。
ただし、秘密にされていない事は一切分からない。
つまり「誰かが普通に近所の店に買い物に出かけた」のような事は能力で知る事は出来ない。

アニメ版や同時期のメディアミックス作品では秘密以外も平然と知り、未来さえも正確に予知しているような描写が有ったが、
これはTVアニメでは設定解説に尺(時間)を取れない事や、原作者である「きくたけ」こと菊池たけし氏の、
「アニメ版では新規視聴者に配慮し、原作を知らないとわからない設定は敢えて減らす」という方針もあり、
「本を読めばなんでも分かる」というキャラの方が都合が良かったからだと思われる。
実際、アニメ版以前あるいはアニメ版終了以降の関連作品では、再び「秘密しか分からない」タイプの能力に戻っている。
ただし、得た情報を元に知識と照らし合わせ的確かつ迅速に処理する事で予言に近いレベルでの予測は出来る。
また秘密であれば何でも分かるため、相手に質問して相手が答えない→秘密だから隠した答えが分かる、
と言う話術を用いて相手の考えを読み取った事も。

ちなみにこの手の知識を与えるタイプの魔王はリオン以外にも何人かいるのだが。
ルー=サイファーの腹心・“魔王女”イコ=スーは過去現在未来全てを見通す代わり自身に関わる事は見通せない、
“知恵者”アニー=ハボリュウは現在までのあらゆる知識を知っている代わりに未来予知出来ず本人の階級も低い、
と上手く差別化されている。
また、“告発者”ファルファルロウと言う、新しい知識を収集してこれらの魔王(リオン含む)に情報ソースを提供する魔王もいる。

「主の命か、公爵以上の位にある魔王、もしくは自身の落とし子の要請なき限り、その秘密を口にする事は決してない」と言う設定も有るのだが、
リプレイ「愛はさだめ、さだめは死」では、力こそ与えたものの落とし子でも魔王でもないゲシュペンスト*1の求めに応じて情報を提供している。
そもそも、自身の知る秘密をメモに書いて戯れにバラまき、
それが「秘密侯爵のメモ」と言う購入可能なアイテムにもなっているので、能力の制限ではなくただの建前や信念の類のようだ。

+ アニメおよび関連作品ネタバレ
アニメ版では“皇帝”シャイマールに関する秘密が分からず「書物に書いていない」と動揺するシーンが有るため、
「自身よりも遥かに力が大きい相手の秘密」には能力が及ばないようだ。

ただ、1st時代は前述の「秘密侯爵のメモ」に、所有しているとルーおよびその部下から優先的に攻撃を受けてしまう、
《おおっと悪口》という能力が付随しており、この事からリオンはルーの秘密を知っていたと類推される。
にも拘らず「ルーの正体はシャイマールの転生体である」と言う秘密が分からなかった。
その点から考えるに、「上位者は秘密を隠す事も出来る」と言う方がより正確だと思われる。

なお、2ndの《おおっと悪口》は、魔王全てから優先的に攻撃を受ける事がある、と言う能力に変更されている。

元々はルーの部下だったが、リプレイ「合わせ鏡の御子」での事件以降はベルと共に行動し、相棒兼ツッコミ役の立場にある。
現在の仲のいいリオンとベルを見ると違和感があるかもしれないが、「合わせ鏡の御子」ではガチでベルと戦闘していた
その後リオンがアゼル=イヴリスと共にベルに鞍替えするに当たってはルーの正式な許しを得ている。
ルーに仕えていた頃は裏では平気で裏切っていたりしていたが、ベルに対しては裏切りを働いた事はないので、
リオンにとってもベルは相当おちょくりがいのある馬の合う相手なのだろう。
…もっともソースブック『ファー・ジ・アース』によれば、ベルは裏界の魔王の敵たる「冥魔」に絡む何らかの秘密を有しているらしく、
ベルがリオンとくっつくようになったのは、リオンがどこまでその秘密を知っているかを探る意味合いもあるらしい。

自分よりも高位の魔王が相手だった時には鎧袖一触にされるなど、単純な戦闘能力は地位ほどには高くないようである。
といってもそこは魔王。一応最弱クラスの魔法でさえ並のウィザードを軽く吹き飛ばす程度の力はあるようだ。

リプレイではベルの軍師格、もしくはウィザードに対する助言者(もちろん真意を隠して、ではあるが)として登場する事が多いが、
CDドラマ「無常の月」(ファンブック『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』収録)では、自らの主導で第八世界の破壊を企てる珍しい姿を見せる。

性格は大人しめで無口。
余計な事を吹き込んでベルをからかったりしているが、「年が離れた妹の我がままに付き合う姉」と評されるように面倒見の良いお姉さんみたいな感じである。
ただし、その本質は魔王らしく非常に悪質で、肝心の所をぼかして秘密を教える事で、致命的な事態を引き起こすのを最大の楽しみとしている。
その時のお決まりの言葉「だって、聞かれなかったし」は、彼女を象徴する言葉でもある。
ベルにはその辺りの言動のせいで「能力がなかったら殺してるのに」「いつか殺そう」などと思われてたりする。
…が、そもそもベルの場合はリオンに「結果が分かっているゲームなんて面白くないから教えるな」と毎回厳命するのが大元の原因。
肝心な所を聞こうとすればちゃんと答えてくれるので、リプレイ「モノクロームの境界」では、
ベルは自分にゲームを仕掛けてきた魔王ローズ=ビフロに対して、リオンから必要な情報をしっかり聞き出して手玉に取った事がある。
…ベルがその気になってリオンにしっかりと情報を聞き出さない事は、確実に第八世界の平和に貢献していると言えるだろう。
アニメ版ではその気になってリオンにちゃんと情報聞き出したのに予想外の事態で失敗したけどね!

ただ、リオンはベルが大コケするのを楽しんでいる一方、あまりに失敗を繰り返す事には呆れている一面もあるようで、たまにベルに対して説教を行う事がある。
アンソロジーノベル集『大魔王は、世界滅亡の夢を見るか?』では、ベルはリオンの説教をガチで恐れている
どちらが立場が上なのか分かったものではない。ベルの何が悪いのか、と言われて「すべてです」と一刀両断するし。

その反面、偽名を考えるのが恐ろしくヘタ
前述のゲシュペンストの求めで登場した際、「名前は名乗らないでください」と言われた時に使った偽名は「秘密侯爵」であった。
それなりに捻った偽名を出してくるベルとはえらい違いである。
また、ベルほどではないが多少ドジな部分もあり、リプレイ『ベル・ゲーム』では、
自身の関わる計画についての秘密をそれとは気付かずペラペラ喋ってしまい、気付いた後に慌てて忘れるように要求している。

あまり感情の起伏は無いが、能力故か予想外の事が起きた場合には取り乱す姿も見られる。
また、何故か重度の鉄道オタクで、「召喚儀式に限定ゲージモデルを使うと呼びやすい」
「召喚のための魔法陣は山手線の路線図で、召喚呪文は2020年品川-田町間に開業予定の新駅を含む山手線の全駅名」とか。
鉄道が廃線なんて話になると、その前に一度見に行こうと出かけてしまう。この時ばかりはベルの言う事でも聞いてくれない。
その他、「魅力的な女性の仕草」を研究した手書きのノートを持っていたり、ノリノリでアイドル系の演技指導を行ったりと愉快なキャラになりつつある。

このように一筋縄ではいかないキャラではあるが、リオンはベルをからかい、彼女があたふたするのを楽しんでいるものの、
ベルの大抵の我儘に付き合ってくれるなど「姉」とも評される面倒見の良さは本物であるし、決してベルを裏切ったりはしない。
ベルも口では結構物騒な事を言うものの、リオンの事は信頼しているし、彼女が困っていたらフォローしようとする(そしてリオンにおちょくられる)。
要するにお互いツンデレの良き相棒関係と言えよう…現状では。

ちなみにローブで隠れていて分かりづらいが、戦闘力は大変豊かとの事。無いぺたのベルとはある意味好対照である。

+ 元ネタについて
元ネタとなる悪魔はソロモン72柱の魔神の1柱で、地獄の36の軍団を率いる序列71番の悪魔「ダンタリオン」。
無数の老若男女の顔を持った存在として描かれており、手には書物を持っている事が多い。
あらゆる芸術と科学に関する知識を教えてくれる他、人間の心を読み取るのも上手く、他人の心の内も的確に教えてくれる。
愛を燃え立たせる力、および、望む場所に幻覚を送り込む力を持つ。
そんな名前でリオンそっくりのキャラが出てくるラノベでご存じの方も多いかもしれない。元ネタが同じだから仕方ない。

ところでこのダンタリオン、参考文献によってその爵位が非常にブレており、大公爵だったり公爵だったり侯爵だったりする。
その中でも公爵である記述が比較的多いようだが、リオンは侯爵である。敢えて低い地位を取っているのは、
きくたけ氏の事だから、これもまた何かの伏線の可能性もあるし、特に考えは無いのかもしれない。

しかし、そのせいかリオンも称号を「秘密公爵」と誤記される事が非常に多い。
と言うか、google検索ではそっちの方が多く引っかかる
そもそもにしてリオンが初めて紹介された1stのサプリメント『ロンギヌス』でさえ、
解説の文頭に堂々と「偉大なる裏界の公爵」と書いてある。称号はちゃんと「秘密侯爵」なのに。
2ndの『スクールメイズ』ではちゃんと「偉大なる裏界の侯爵」になっているので、恐らくミスだと思われるが、
公式でそんなミスをされるくらい、爵位が定まらない魔王である。


MUGENにおけるリオン=グンタ

幾つかのストーリー動画では出番があったもののキャラが存在しなかったため、パチュリー・ノーレッジが代役をしている事が多かったが、
ベール=ゼファーも製作したまっしろ氏による、パチュリーと幽々子を改変したものが存在。
現在はムゲぎこ氏によって代理公開されている。

やはりスピードが遅くてもっさりした動きであるが、飛び道具「ヴォーティカルショット」や反射技「応報する因果」で、遠距離から立ち回っていくのが得意。
ただ連射がきかないため、ガチの遠距離系相手に遠距離戦を挑むとかなり不利が付く。
また当て身技「秘密の花園扉」もあり、背後に回り込んでどこかで見たような動きで相手を攻撃する。
ストライカーが飛び蹴りをする「ゲシュペンストキック(アースハンマー)」に、体力とゲージにダメージを与える投げ技「秘密の囁き」も搭載された。
超必殺技「禁断の秘密・未来の日記」は上空から人工衛星を落とす大技だが、味方殺し技なので要注意。
更に投げ超必「禁断の秘密・破滅の言葉」に、電車による轢き逃げをする「裏界の時刻表」や、原作の大技「スターフォールダウン」が搭載された。

戦法としては下段ガード不可のゲシュペンストを使いつつ、速度の遅いヴォーティカルショットを追いかけて接近戦を挑むのが主な戦法になる。
なおロマンの域になるがゲージさえあれば10割も可能との事。

なお「ゲシュペンストキック」は、彼女が力を与えたウィザード「ゲシュペンスト」を召喚する技であり、別にリオン自身が蹴るわけではない。
……と思ったらまさかの御本人登場。5%の確率で登場し、『ヒーロー戦記』を宣伝して去っていく。
ちなみにこのゲシュペンストというキャラ、本来はキャスター(攻撃魔法メイン)のはずなのだが…格ゲー補正と言うやつだろうか。
しかしリオンで『スパロボ』と言うと、どうしてもDCの量産型アーマードモジュールを思い浮かべてしまうのだが
(むしろ『OG』シリーズでは、量産機の主力がゲシュペンストからリオンに取って代わられたのである意味皮肉ではある)。

+ エラー(強制終了した)場合
commmon1ファイルの
[State 5900, 3] ;Intro
type = ChangeState
triggerall = teammode = turns ;←の all を
value = 190
[State 5900, 3] ;Intro
type = ChangeState
trigger1 = teammode = turns
value = 190
に書き換えれば起動するはず。

ちぃたま氏による外部AIが存在する。
基本的に上記の戦法を取り、相手によるが強中位くらいまでの強さとの事。

出場大会

削除済み

出演ストーリー



*1
『愛はさだめ、さだめは死』に登場するウィザード。
冥魔「喰らい尽くすモノ」の封印を監視するため、太古より転生を繰り返してきた。
本来の肉体はとうの昔に失われており、リオンの力を借りて精神生命体となり、イノセント(ウィザードの力を持たない人間)に憑依する事で存在し続けている。
「何で魔王がウィザードに力を与えてるんだ」とお思いになられるかもしれないが、
それは、『2nd』で追加された魔王と契約して力を得たクラス「落とし子」や「侵魔召喚師」
…とは関係ない(ゲシュペンストのクラスは「ウィザード:転生者/スタイル:キャスター」)。
関係ないのだが、上記の経緯があって事実上リオンの僕と化している。
しかも当人は目的のためには手段を選ばない不遜な性格であり、同リプレイでは無関係な少女の体を乗っ取って活動する。
挙句の果てにプレイヤーが「好物は世界滅亡の危機」と豪語するきくたけである。本当に世界を守る側なのかはガチで疑わしい。疑わしいだけだが。
余談だが、同リプレイではリオンもゲシュペンストの求めに応じて召喚され、攻略のヒントを言う事になったのだが、
この時は自分の下僕の求めと言う事もあってか、重要な点を隠すような真似もせず普通にヒントを教えて帰って行った。
ってか、かなり饒舌に喋って去り際に「喋りすぎて疲れました」などと言い残すなど、どこかすっとぼけたキャラではあったが。


最終更新:2024年04月03日 15:51
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