ミミック


なんと!宝箱はミミックだった!

『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するモンスターの一体。由来が同じと思われるマーベルキャラクターはこちら
初出は『ドラゴンクエスト3』で、これまでは「アイテムが入っていて当然」だった宝箱に擬態したトラップモンスターとして、世に出る事となった
(厳密に言えば、『1』でも『2』でも宝箱に罠が仕掛けられていた事はあったが、「モンスター」が出てきたのはこれが初)。
ただし普通にプレイしていれば下位種の「ひとくいばこ」の方が先に遭遇する上、
そっちが出るピラミッドに「本物だが開けると番人のミイラおとこがやって来る」という宝箱もあったので、
モンスター登場というだけなら今更驚く事はないだろう。
しかし、ひとくいばこはボスを除けば最高レベルの攻撃力の持ち主で(それも結構な序盤で出る)、
守備力が上がってそれに対処出来る頃になって遭遇するミミックは守備力もHPも関係無い即死呪文を使い、プレイヤーを恐怖に陥れた。
元々は『2』で登場する予定だったが、容量不足のため削除されたらしい。
上位種に「パンドラボックス」や「ヘルギフト」が存在、総じて痛恨の一撃を高確率で出してくる。
類似種で、壺を割ったり覗き込むと現れる「悪魔の壺」や「ツボック」も存在するが、出番は『5』~『7』と少ない。
ちなみに目がミミックに似ている。
その後、トラップモンスターはどんどん種類を増やしていき、井戸に入った「いどまじん」、本棚に入った「あくまのしょ」、
柱のモンスター「エンタシスマン」(調べなくても近付くと倒れて戦闘になる。何故かBGMボス戦)、
見た目が凶悪になったミミック「トラップボックス」などが出てくる。
なお、キングミミックはトラップボックスの色違いだが、フィールドの宝箱に擬態している事は無い。
設定もモンスターになった宝箱であり、宝箱に潜んでいる訳ではなく、厳密にはミミックとは別種。
『10』にて、とうとうタンスにさえ擬態したタンスゴン「たんすミミック」が登場。
更にこのたんすミミックは、なんと仲間にする事が可能である。
『トルネコの大冒険』シリーズでは基本的に宝箱がないので、アイテムや階段に化けており、近付くと正体を現わす。
たまにその場所には絶対登場しないアイテムに擬態している正体バレバレな奴もいる。
『2』からは特定の方法でアイテムとしても入手可能。

+ ミミックとは
「ミミック(mimic)」とは日本語で「ものまね、擬態」の事。広義では「迷彩塗装」等もミミックの一種と言えるだろう。
生物学では周囲の環境に擬態する性質を持った種の名前にも用いられ、「ミミックオクトパス」などが実在する。

転じて、SFやファンタジー作品において物体に擬態する能力を持ったモンスターを指す。
(イミテーター(偽者)またはシェイプシフター(姿を変える者、つまり「宝箱に似た生物」ではなく「宝箱に化ける生物」)とも)。
その正体と生態については作品によりまちまちで、
一般的には宝箱の姿をしているが場合によっては扉や床、天井などの構造物や壷などの容器に擬態していたり
武器や防具、宝石や黄金(金貨)などの宝物そのものである場合や、「ダンジョンそのものがモンスターだった!」などのケースも。
広義の意味では、石像に擬態しているガーゴイルなどもミミックと言える。
ちなみに、『ドラクエ』にもガーゴイルは登場するが石像に擬態していない(動く石像や土偶は別にいる)。

「迷宮に眠る財宝」、そしてその「財宝に潜む危険な罠」というモチーフが好まれ、多くの作品にトラップ型のモンスターとして登場する。
その強力な牙で噛み付く攻撃の攻撃力は非常に高く、打ち倒そうにも金属で補強された頑丈な宝箱の外郭を持つためにかなりの労力を要する。
また、冒険者にステータス異常を与える行動や酸による特殊攻撃、冒険者を即死させる行動を使ってくる場合もあり、
一度戦闘になると倒すのに非常に苦労する設定が多い。
TRPGにおいては、GMの判断によりデストラップ(プレイヤーを即死させる罠)として運用される事もあり、
冒険者の天敵の一種と言っても過言ではないだろう。

日本では『ドラクエ』での扱いが有名になったため、日本のRPG業界ではミミックと言えば大抵は宝箱の姿をしたトラップモンスターとして登場する
(世界的には『ウルティマ』の影響。『ドラクエ』自体が『ウルティマ』(を参考にした『夢幻の心臓』)を参考にしている)。
固有名詞ではないため様々な作品に同名のモンスターがいる。
宝箱の口部分を巨大な口部分に見立て、鋭い牙が並んだデザインである事が多い。
デザインに関してはベースを宝箱としたものが主流だが、
細かい部分については差異が多く目や舌、手などのパーツの有無に始まり、中に別の生命体が入っているなどの場合もある。
特に『DARK SOULS』シリーズのものは箱を開けた途端に長い手足を伸ばして8頭身ボディとなり、プレイヤーを捕まえて貪り食らう。
更に先制攻撃を加えても防御力が高いので中々倒せず、ガード不能の掴み攻撃や竜巻旋風脚まで繰り出してくる強敵として知られている。
新・光神話 パルテナの鏡』にも、このミミックに近いタイプとして、女の艶めかしい生脚が特徴の「ミミッ子」が登場する。
こちらも強敵であり、同作や『大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS』の「フィールドスマッシュ」でも辛酸を舐めさせられたプレイヤーは多い。
漫画『ダンジョン飯』では、宝箱や木箱などに住み着き、不用意に接近した冒険者を襲う巨大なヤドカリ(ヤシガニ)型のモンスターとして登場。
甲殻類なので宝箱に閉じ込めた所を酒蒸しにして美味しく頂かれた

また、作品によっては別名だったり宝箱型ではない似たようなモンスターが登場する場合もある
(一応後者の姿もその世界における宝箱と言えなくもないが、サイズが数倍あるのに騙される不思議)。
中には『ファントムキングダム』のように、スライム系モンスター(スライム少女)として扱われている(箱の中にスライムが入っている)作品もある
(特に、2000年代からの創作ミミックはこう言った「中に美少女の姿をした「何か」が入っている」タイプが人気である。
 このタイプの元祖は『カオスエンジェルズ』と言うエロRPGで、中から飛び出した少女が変形した宝箱を鎧として纏って攻撃してくる)。

ゴブリンスレイヤー』では本編に直接登場しないまでも、TRPG版などで「やつし(ミミック)」としてその存在が言及されており、
外伝作品では怪物からの「朝は四足、昼は二足、夜は三足の生き物は?」という謎掛けに、
女神官が「ミミックですよね?」と解答して切り抜ける一幕が描かれた。
答えは人間って……そんな朝昼晩で姿が変わる人間なんているわけないじゃないですか常識的に考えて
(元ネタは『ファンタジーRPGクイズシリーズ(五竜亭シリーズ)』において、冒険者の宿に集う冒険者の一人が、
 スフィンクスの謎掛けに対し「ボンボエリカ虫や!」と架空の虫をでっちあげて切り抜けたと言うエピソード。
 なお「クイズ」と言っても答えはひとつとは限らない。要は大喜利

サイバーパンク活劇小説『ニンジャスレイヤー』では、
都市の自動販売機に擬態するベンダーミミックなるものの存在が語られていたりする
(正確には本編ではなく設定資料集的な番外編且つ都市伝説的存在としての紹介ではあるが)。
触手で襲うというイメージの為か人気を博し、何故かベンダーミミック合同同人誌なども作られた。

1997年には『ミミック(原題もMimic)』というタイトルの同盟短編小説の実写映画版も公開されている。
監督は後年『ブレイド2』『パシフィック・リム』を手掛けたギレルモ・デル・トロ氏。彼のハリウッドデビュー作にして出世作。
タイトル通り、人間に擬態する巨大昆虫(元は遺伝子操作されたゴキブリの近縁種)と人間達との戦いを描くという作品。
元は伝染病を媒介するゴキブリ駆除のためにシロアリとカマキリをかけあわせて作られた、ゴキブリの近縁種にして天敵である「ユダの血統」という品種で、
本来はメスに断種処理がされていたため駆除終了と共に「ユダの血統」も絶滅するはずが、オスが産卵能力を獲得したことで生き延び、
駆除のため加速された世代交代により数年間で肺を獲得して巨大化、「知性ある人間サイズの捕食昆虫」という人類の天敵種に進化してしまった。
人間に擬態する、といっても、「暗がりや遠目だとトレンチコートを着た大柄な人影に見える」程度の幾分か現実的なものになっている。
しかし『2』『3』とデル・トロ監督の手を離れ迷走するのに反比例して擬態能力を強化し、人間の皮を被って成り済ますまでに進化を遂げた。
とはいえ一作目は「人の身勝手で作り出され、人の身勝手で生きる事を否定される怪物の悲哀」をグロテスクに描いた傑作なので、一見の価値あり。

第3回アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテスト(Aコン)では、
ミミック(のなりそこない)をヒロインにしたRPGツクール3作品『Boxful Treasure』が好評を受けて入賞している。

なお、一概にミミックと言っても自然生物型(CRPGでは少数派)と人工生物型(CRPGでの多数派)の二種類がおり、
自然擬態型は不注意な人間を襲う(食う)ために宝箱に似た姿に進化しただけの生物(迷宮の奥では餓死しそうだが)なので、特に宝は持っていない
(一応、腹の中に犠牲者達の遺品があるかもしれないが、それは他の人食いモンスターも同じである)。
一方、人工生物型は財宝の守護のために造られた存在。
つまり倒せばミミックが守っていた金品財宝を得る事が出来る。特別な強さのミミックならば貴重な武具や財宝を隠し持っているかもしれない。


MUGENにおけるミミック

+ 夫氏製作
  • 夫氏製作
宝箱に住む魔物。油断した冒険者への先制攻撃で抵抗する冒険者の体力を奪い取りそのまま捕食する。
擬態を見破ったとしても、宝箱というものは多少の力では破壊できないため
相当な力を持つ冒険者でないと先制攻撃ができず、戦闘力の差を見ることとなる。
この一族の特徴として宝箱内で貴金属を生み出す力があり、運良く討伐できた場合は
魔物の年齢にもよるが、ちょっとした財宝にも劣らない金額になるとされる。
(本体フォルダ内のreadmeより抜粋、改稿)

見た目は正に宝箱で、箱の構造を活かした噛み付き技を持っている。
スプライトは恐らく『ザ・キングオブドラゴンズ』のものだろう。
しかし、その一見出来る事が少なそうな外見とは裏腹に実に多芸。
体の中から剣とか幽霊とかコインとかを出したり、自分の体を木とか岩とか回転ノコギリに変えたりする。
見栄えのみならず性能的にも特殊な技があり、例えば「ダークインジェクション」を相手に当てると自分のライフが少し回復し、
「コインシュート」という技を相手に当てると次に放つ必殺技に分類される技が一回分だけ強化される。
魔法を使う事も可能なようで、メラミ火の玉を放ったり、すっごく発生の早い大型レーザーを放ったりする。
ザラキ」を唱える事もできるが、普通ならばMPが足りないので挑発同然の効果しかない。
という事はMPは23未満だろうか。
この他、ジャンプはややふんわりとしており、ホバリングが可能。

夫氏曰く「久々にまとも?なキャラ」であり
(宝箱がか?と思う人もいるかもしれないが、前の作品とかを見てみれば納得するかと)、
技は全体的にリーチが長いが、喰らい判定が同時に出る技も少なくない。
また、スピードもややゆっくりしてるため、
人操作で使いこなすならばうまい事得意なリーチで立ち回るテクニックがいる。
ただし、7P以降はハイスピードミミックとなり、全体的な動作がとても速くなり途端に凶悪になる。
さらに12Pでは上記のザラキをマスターした状態となり、ノーコストで発動可能となる。

デフォルトで「相変わらずのインフレについていけていない弱AI」(夫氏の言葉そのまま)が搭載されている。
しかし、通常版でも相性次第では勝てたりする。

+ サクラ氏製作
  • サクラ氏製作
サクラ氏による『ドラゴンクエスト』シリーズのミミック。
こちらは手描きドットで製作されており、カラーによってひとくいばこ、ミミック、パンドラボックスと、
原作のミミック系列のモンスターに変化し性能が変わる。
デフォルトでAIが搭載されており、隙こそ多いものの火力が非常に高いので中々の強さを持つ。
一時は作り直しのため公開停止になっていたが、後に再公開された。
11Pと12Pカラーのパンドラボックスモードが強化されており、スイッチ次第で狂キャラ化するようだ。

出場大会

【夫氏製】
削除済み
【サクラ氏製】

出演ストーリー



最終更新:2023年08月24日 00:00
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