リリア=ミスティーズ


「……きっと助けが来るわ……
 それまでなんとか逃げ延びないと。」

サークル『BlueSky』作成のRPツクール製ARPG(?)『ムーンライトラビリンス』(略称ML)の主人公。ミスティーズ家18代目王女。
性格はお姫様らしく温和で優しい性格。必死で逃げながらも状況を打開するなど、行動力はあるようだ。

原作のストーリー

王位継承の日、リリアは王家に定められた契約により、魔術師ガレスの手によって突然古城へと連れ去られてしまう。
怪物達が闊歩し無数の罠が配置された塔の中、何も抵抗する術を持たないリリアは生き残れるのか。
そして、ガレスや古城に秘められたミスティーズ家の呪われた運命とは…。

+ 本編の過去のお話、重大なネタばれ
今は亡きレクイエム王国では、人と獣の間に生まれた獣人がある厄介な病のために迫害を受けていた。
その病の名は「バーサーク症」。
発症すると理性を損ない、獣人特有の高い身体能力も相まって大変危険な状態となるのである。
だが突然変異か、人と獣の力を制御することのできる一族が誕生した。
その名は「ミスティーズ」。
人の智と、獣の力をもって獣人たちをまとめ、新たなコミュニティを形成していくこととなる。

獣人達の手に入れた安らぎも束の間、獣人を疎い、またその力を恐れたレクイエム王国はミスティーズを危険視。
ミスティーズ王国の者達もかつて迫害を受けた過去もあって、戦争が起きてしまう。
戦況はミスティーズ優勢であったが、双方共に自国に深い傷を受けてしまう。
そこで、当時のレクエイム王子であったガレスとミスティーズ王女であったルナの政略結婚をもって停戦。
和平交渉が結ばれることとなった。獣人達への偏見も実際的な交流によって薄れていくこととなる。

しかし、レクイエムの上層部の者達はそれをよしとせず、あくまで獣人を汚らわしいものとして認識。
憎悪の果てに彼らは狂った復讐劇を企てる。
自らの治めるレクイエムの民を、魔物や獣人達を隔離するために作られた監獄城へ幽閉、
獣人を模した冷酷で残虐な罠によって虐殺し、その怨念をもってガレスを魔王として覚醒させたのであった。
ガレスはその策謀の一切を知らなかった。
ただその惨劇をミスティーズによるものと誤認させられ、半永久的にミスティーズを呪い続けることとなってしまう。
ルナを愛する気持ちも憎しみへとその姿を変え、やがて私刑による悦楽を甘受するようにさえなっていくのであった。

一方ミスティーズ王国では初代ミスティーズ王がバーサーク症を再発。
父の乱心によってレクイエムの民が苦しめられているということ(実際はレクイエムの開発した秘薬によるものだったのだが)、
そして行方知れずとなった夫ガレスを探し出すためにルナは弟に王位を明け渡し、監獄城へ潜入するのであった。

+ 本編ネタバレ
真ルート終盤においてリリアはバーサーク症を発症し、背中から翼が生え、徐々に人の心を失っていく。
そしてガレスを倒し、仲間達と共に古城から脱出した後、リリアは姿を消した。

……と思われたが、実は兄クリスの手によって地下室に幽閉されていた。
クリスはリリアのバーサーク症の治療を諦めておらず、密かに治療法を探し続けていたのだが、リリアの自我が先に壊れてしまう。
最後は完全に人の心を失い、暗転した中で何かを壊すような音が響いて物語は幕を閉じる。
トゥルーエンドというが、完璧にバッドエンドである。全EDがこんな感じだから全く救われない。
せめてもの救いはリリアの手で悲劇が再来することは無いということか。

一応ノーマルエンド2については、ご先祖の王女ルナが自分ごとガレスを封印し、他全員は生還するという一番マシなエンディングになっている。
数百年後にガレス復活というおまけ付きだが、一応ガレスの脅威を後世に伝えて備えるよう警告はしているようだ。

上でARPGと書いたが、リリアに出来るのは実質逃げることのみであり、もしトラップにかかったりモンスターに襲われれば容赦なく即死である。
一応仕掛けを解いてモンスターをやりすごしたり、消滅させたり出来る場面もあるが。
寄生ジョーカーの前に作られた作品ではあるが、鬼畜っぷりはむしろこちらの砲が上だろう。
その鬼畜さは、作者自ら15個のセーブファイルを全部使うようにと注意書きをするほどである。
一箇所でも失敗すると死亡が確定する謎解きや初見殺しも多数存在しており、作者のドSっぷりが窺い知れる。
ちなみに同作者が今作の後に出した作品『寄生ジョーカー』と同じく、リリアの死に様も異様に豊富である。

+ ニコニコ動画における扱い
実況動画がいくつも存在している。現在ゲームがDL不能ということもあり、それらを見て雰囲気を掴むのもいいだろう。
また寄生ジョーカーのご乱心の人も動画を上げており、その見事なまでの回避スキルを見ることが出来る。
そういうゲームじゃねえからこれ!!

+ さらには…
有志がこんな改造版まで作ってしまった。本編の恐怖や感動をぶち壊しにしてくれること請け合いである。

「あれですね。こんな陰惨な仕掛け作っておきながら、
 『青空』とか爽やかな名前付けるなんて、
 人をバカにしてるのかと……」


MUGENにおけるリリア=ミスティーズ

びーがぶー氏製作のものが2種類存在していたが、現在はいずれも入手不可。

+ 旧バージョン
  • 旧バージョン
比那名居天子を改変したもので、今は亡き無限ロダにて公開されていた。
実質通常技が存在せず、全ての技がワンボタンで出る。
針やスライム、鏡からのレーザーや地雷など、原作に登場した各種罠を使って戦う。
Ver4からAIがデフォルトで搭載された。

+ 使用技解説
  • 剣投げ
兄クリスの剣を投げる飛び道具。投げる前に当たると強攻撃の判定になる。
シンプルで使いやすい遠距離攻撃だったが、Ver4以前は鏡レーザーの性能に隠れ気味だった。
Ver4から鏡レーザーが0.5ゲージ技になったことで使う機会も増えた。
原作ではバッドルートとの分かれ目となる、重要なアイテムである。
ちなみに原作でも投げるが、渡すために投げているのであって刺そうとしているのではない。

  • スライム投げ
前方に弧を描くような軌道でスライムを投げ付ける。
着地すると投げられたのとは逆方向へ進み出し、攻撃判定が付く。
ヒットすると相手をダウンさせるため、それなりに相手の動きを制限することができる。
一度に投げられるスライムは3体までになっている。
原作では意外に嫌らしい動きをするため、横をすり抜けようとした無数のリリアが犠牲になった。

足元のスイッチを踏むと、前方に針山が出現する。
密着状態では当たらない・出がやや遅い・隙がかなり大きいと短所も多いが、
  • 威力が高い
  • 中距離まで攻撃できる
  • 相手が上に飛ぶので追撃しやすい
  • 発生時間が長いので起き攻めなどにも使いやすい
と、長所がそれ以上に多い優秀な技。
原作ではスイッチで針が出る場所を切り替えて先に進むギミックで、踏むと当然即死。

  • たれりりあ
垂れて匍匐前進する。攻撃技ではない。
食らい判定が下に小さくなるため、全く使い道が無いということもないのだが、
どちらかというと挑発の代わりに存在するような技。
原作では瀕死の演出でよく使われた。当然その後は死ぬ。こちらの挑発にも出てくる。

Ver4からゲージ技になった鏡レーザーの代わりに搭載された技。
地面から刃を出す攻撃技、出が早く密着状態でも当たるので接近戦でも少しは戦えるようになった。
原作では通路の壁から飛び出るトラップだった。
リリアはもちろん、このトラップは他にも犠牲者を出してしまうため、トラウマになっている人も多いだろう。

  • 地雷
しゃがんで地面に地雷を設置する。コレデヨイかは分からない。
更新により時間経過で消えるようになった。
接近戦が苦手なリリアの生命線とも言える技で、積極的に近付いてくる相手の動きをかなり制限できる。
威力が高いのも強みで、うっかり相手が地雷を踏むとかなりのダメージを与えてくれる。
地味に設置中に食らい判定が無いので回避技としても使えるかもしれない。
なお、一度に設置できる地雷の数は3つまでになっている。
原作では色のせいで床と判別しにくく、スライムとの合わせ技で無数のリリアが吹き飛ばされた。

  • 瘴気
空中攻撃。ゆっくりと漂うガスを発生させる。
空中に設置する技で設置した瘴気はゆっくりと下に落ちてくる。
一度に出すことの出来る瘴気は3つまでになっている。
原作では、まるで生きているかのようにリリアに迫ってくる。
動きは遅いが数が多いため、状況によっては詰む事も多々あった。

  • ランプ
空中からランプの火で相手を攻撃する。現在の所唯一の通常近接攻撃。
多段ヒットするおかげでそこそこのダメージを出してくれる。
原作では罠ではなく、先へ進むためのキーアイテムの一つだった。
プレイヤーにはランプ自体より、入手前にある多量の杭トラップの印象の方が強いだろう。

投げ技。下から飛び出す杭で相手を貫く。
原作では一定間隔で飛び出すトラップで、多くのリリアの身体を貫いた。

  • 鏡の偽者
自分の偽者を囮として出す。食らい判定は無い。
Ver4以前は1ゲージ技だったが、Ver4からゲージ消費がなくなった。
偽者にはAIが反応するようになっているので中々嫌らしい性能の技になっている。
原作では鏡から抜け出して周囲をウロウロするだけだが、
素早く進まなければいけない時にコイツに引っかかって死ぬこともあり、地味に邪魔者。

  • 鏡(反射)
飛び道具を反射する鏡を出す。反射する度にゲージを消費する。
原作では様々な形で鏡が登場するが、大半はデストラップであった。
「ひび割れた鏡の中を通ろうとして途中で割れてしまいデッドエンド」「鏡が自分から割れて大量の破片を浴びてデッドエンド」
「ひび割れた鏡の中に無理矢理叩き込まれてデッドエンド」等々。

  • 鏡レーザー
しゃがみ攻撃。鏡からレーザーが打ち出される。
Ver4以前では、
  • 出が異常に早い
  • 威力が高い
  • たれリリア状態になるので食らい判定が小さくなる
  • 攻撃範囲が広い
  • ゲージ消費無し
  • 攻撃を受けてもレーザーは発射されて隙もキャンセルされる
という鬼のような性能だったが、Ver4では0.5ゲージ技に変化。
多段ヒットするようになった代わりに威力がかなり落ちたので、割と大人しい性能になった。
しかし、多段ヒットのおかげで拘束力が上がり、他の面も相変わらずなので優秀な技であることに変わりはない
原作ではこれが壁に沿って動いており、映画版『バイオハザード』ばりにサイコロステーキにされたリリアが多数出現した。

1ゲージ技。何かに当たるか、一定時間経過で範囲が広がる。
Ver4以前では4ゲージほどあればこれを連発するだけで10割ダメージを叩き出すほど凶悪な技だったが、
Ver4では蟲が残っている間に続けて蟲を出すことができなくなり、連発して繋ぐことは不可能となった。
また、広がるまでの時間が短くなり、広がった地点で動きを止めるようになったため、射程もかなり短くなっている。
そしてver5では壁や天井に当たって乱反射する0.5ゲージ飛び道具になった。
原作では狭い通路で不規則に動くため、コイツが原因で詰むハメになった人もいる鬼畜トラップ。
ちなみに黒と白が存在し、黒は部屋を暗く、白は部屋を明るくすると消える。

  • 毒沼
所謂空中投げ。相手諸共真下に現れた毒の床に落ちる。
原作では移動速度が遅くなる床で、踏み入れてから一定時間以上経つとゲームオーバーになる。
上記の瘴気との組み合わせで非常に凶悪なエリアになっている所もある。

  • 魔王
超必殺技。バーサーク症を発症したリリアが爪で相手を切り裂く。
2ゲージ消費のアーマー付き突進技で、相手を画面端に押し込みたい時などに力を発揮する。
機動力の低いリリアにとっては貴重な移動手段でもある。
もちろん威力も高いので普通に攻撃技として使っても優秀。
…が、ver5では移動距離と隙が大幅に弱体化されてしまった。
魔王という技名は、原作でこの姿になるとリリアの職業欄が魔王となることから。
具体的な変化は…前述のネタバレを参照されたし。

+ 新バージョン
  • 新バージョン
フル手描きドットに一新されたリリア。
こちらは最初から魔王状態で、罠以外にも爪や翼での攻撃や突撃技などでアクティブに攻めていく。
AIもデフォルトで搭載されている。

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2021年06月27日 19:27
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