バガン


「これこそ、われわれの最終兵器バガンだ。
 キミたちには、バガンの
 おそるべきパワーを、身をもって知ってもらおう!!」

ゴジラシリーズのSFCのゲーム『超ゴジラ』に登場した怪獣で、このゲームの最終ボス。
ゲーム『超ゴジラ』はゴジラを操って地球の侵略を企む謎の宇宙人が操る怪獣達と戦って撃破していくゲームであり、
この敵宇宙人が、古代中国の怪獣にゴジラ細胞とキングギドラ細胞を融合させて作り出した生物兵器がバガンである。
敵の最後の切り札として登場する怪獣であるため、非常に強力な戦闘能力を持っており、
ラスボスだけあってその強さは半端なく、通常のゴジラの攻撃は全く歯が立たない。
時間が経過するとイベントでゴジラがパワーアップして超ゴジラとなり、ここでやっとまともにダメージを与えられるようになる。

『超ゴジラ』では頭部の角をスパークさせてから腕の爪で相手に切り付け衝撃波を発生させるスラッシャー・クロー、
空中に向けてエネルギーを放ち、放ったエネルギーを菱形にして頭上から降らせるダイアモンド・ストーム、
口から強力な青白い光線を吐き出すプラズマ・ビームなどの技を使って相手を攻撃する。

+ 『超ゴジラ』でのバガンの身長体重設定、設定のみの技など
ゲームの説明書での設定によれば身長150メートル、体重28万トンの大型怪獣。
実際のゲーム中でのVSゴジラとの体格差もほぼその位の比率である。
説明書の設定ではゴジラ細胞、ギドラ細胞を融合したことで、
火炎攻撃、角からレーザー光線など今までの怪獣の技が使えるという設定だが、
実際のゲーム中では口から青白い光線のプラズマ・ビームを吐き、角から特に光線を放つことはなかった。
記載の順番からすると火炎攻撃がゴジラの放射熱線、角からのレーザーがキングギドラの攻撃らしい。
小学館の書籍『ゴジラ1954-1999超全集』での身長体重などの設定はこの説明書の記述をベースとしており、
ゲーム中の描写と異なる火炎攻撃、角からのレーザーもそのまま記載されている。

一方、当時のゲーム攻略本にも設定解説のページが存在し、
こちらでは体当たりした時に角を突き刺すという技や角からのビームが使えるという情報がある。
あらゆるものを引き裂く程の威力があるカギ爪や、全身の皮膚が骨のようにとてつもなく硬いという設定も語られている。
なお攻略本の記述では身長130メートル、体重9万トンとなっており、なぜか説明書の設定と矛盾している。

基本的にバガンが紹介される際には説明書や超全集の設定で紹介されることが多く、
攻略本での設定が使われることは少ない。
ただし後述するMUGENのバガンの使う技構成にはこの説明書や攻略本の記述と重なる技がいくつか存在しており、
MUGENキャラの技の設定説明としてこれらの資料を使用するのも面白いかもしれない。

元々は平成ゴジラシリーズの第一作目(1984年版『ゴジラ』)の企画時に登場予定のあった怪獣だが没になり、
後にモスラの敵怪獣として映画『モスラVSバガン』に出すという話もあったが、こちらも映画が没になったので登場できず、
更に映画『ヤマトタケル』の続編に登場させる案もあったのだが、続編企画が立ち消えになった為、ゲームのみの登場になったという経緯がある。
ただMUGENキャラの元となった『超ゴジラ』版のバガンにはこれらの没になった案での設定は反映されていないため、
詳細を知らなくても困らないだろう。
その後は『超ゴジラ』時のデザイン準拠で1996年発売のPC用CDROM『ゴジラ ムービースタジオツアー』に登場している。

+ 『ゴジラ ムービースタジオツアー』でのバガン
1996年発売のPC用CD-ROM『ゴジラ ムービースタジオツアー』には、
オリジナルポスター製作ゲームの素材として、バガンの画像素材が収録されていた。
超ゴジラ版でのデザインに基づいて実際に作製された人形の写真を使用しており、
実写のゴジラ等と並べてポスターにしても見劣りしないものになっている。
ただしこのゲームでのバガンのカラーは超ゴジラ版の茶色いカラーリングではなく、
白色を中心としたカラーリングになっている。
2023年にはこちらのバガンがソフビシリーズ「ムービーモンスターシリーズ」にて立体化された(ゴジラストア限定品)。
1:20~

ちなみに没になった『モスラVSバガン』では地球温暖化の影響で目覚めた古代中国の怪獣という設定であり、
この設定の一部は『ゴジラVSモスラ』に登場したバトラに受け継がれている。

+ 没になった映画での設定について
  • 『モスラVSバガン』でのストーリー案
森を守る古代中国の伝説の怪獣バガンが、地球温暖化の影響でヒマラヤの氷の中から復活し、地球を汚す人類を滅ぼそうとする所から物語は始まる。
同じころに人類を守ろうとするモスラとその卵も現れ、2大怪獣の死闘が繰り広げられる。
最初の戦いではモスラ成虫はバガンを食い止められず、2度目の戦いでとうとうモスラ成虫は息絶えてしまう。
しかしモスラ成虫とともに戦った幼虫モスラは繭を作り成虫へと羽化し、翼を得たバガンと空中での最終決戦に挑む。
そして最後にはバガンは封印され世界に平和が戻るというストーリー案が存在したらしい。
このようにストーリーラインには平成モスラ3部作の一つである『モスラ』(1996年版)に類似した点もあるのだが、
やはり関係についてはよく分かっていない。

  • 1985年版『ゴジラ』の企画案『ゴジラの復活』でのストーリー
航海中の船がゴジラに轟沈されるという事件が起き緊張が高まる折、伝説の怪獣である猿神獣、水神獣、竜神獣が目撃され、
伝説ではその三体を率いるというバガンの復活も危惧される中、上陸したゴジラと猿神獣が交戦するも敏捷な動きの前に
体力の消耗によってゴジラは敗走。水神獣に対する自衛隊の新兵器の攻撃によって三体の怪獣が同一の個体であり、
バガンとは3形態を持つ変身怪獣であることが判明する。変身の度に傷が再生するバガンと
原発を襲いフルパワーのゴジラの激闘の末、遂にバガンは3形態が混ざった正体を現して息絶える。
残ったゴジラを新エネルギーを研究中の科学者が決死の覚悟でエネルギー炉に誘い込み、倒すというものだったらしい。
完成版の'85年版ゴジラと『ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃』を組み合わせたようなプロットだが、関係についてはよく分かっていない。
ファンによる艦これキャラを使用した解説動画(4:23~)


+ 名前、怪獣デザインについて
漢字表記は「馬銜」。この字は通常、馬の口に含ませるハミという馬具を指すが、
古代中国の「龍馬銜甲」(龍馬、甲を銜(ふく)む)という言い回しを『「馬銜」という龍』と解釈したという説がある。
そのためハカンハガンではない。

没脚本用のバガンのデザインは吉田穣、西川伸司、韮沢靖などの手によって行われ、哺乳類の特徴が強いもの、
噴火口のような突起の生えた亀型のものや巨大な翼を持つ悪魔のようなものなど様々なデザインが作られた。
最終的な決定稿となったデザイン(下画像および『モスラVSバガン』のイメージボードのもの)は吉田穣氏の手によるものとなっている。
ただし超ゴジラにはその決定稿ではなく、吉田穣氏の描いた没になったデザイン(上の黒いバガンの画像)が使用されている


「お前たちがゴジラの体でためしたその細胞融合を、
 そのまま同じように使わせてもらったおかげで
 われわれの切り札ともいえるバガンが、さらに強力になったのだ…。」


MUGENにおけるバガン

ヘドラメガロの作者であるこぜに氏が製作したものが2010年8月21日に公開された。
この時公開されたバガンは凶以上の怪獣キャラに対するボスキャラ仕様となっている。

さらに同作者によって、強ランクの怪獣や一般キャラへのボスに適切な強さの「バガン+」も製作され、
2010年11月24日に公開されている。

両方のバガンに共通する特徴

スプライトは『超ゴジラ』のものが使用されている。
原作には歩きとカットインしかスプライトが無かったが、画像を切り貼りして動作を作っており、普通に怪獣らしく動く。
キャラのサイズは非常に大きく、ハウザークッパレギオンと同じ位もある。
そしてその巨体に相応しく歩きなどの各モーションの重量感も抜群である。

AIはあると強すぎるとのことで搭載されていないが、ハイパーアーマーにより仰け反らず、投げ無効なので、
投げやコンボでハメられて動けずに倒されるということは無い。
ただしライフの自動回復は搭載されておらず、攻撃力も全体的に低めで、
(相手に合った強さのバージョンやカラーを使っている限りは)相手が理不尽に瞬殺、封殺されることは無い。
実際watch modeでも凶以上の怪獣向け版、バガン+版共にボスキャラに充分すぎる強さで暴れ回ってくれる。

技も原作では少な目で遠距離攻撃が殆どだったので、数々のオリジナル技が搭載されている。
まず、接近戦用には、巨体での突進する運送技や突進して角で相手をかち上げる技
角を突き刺して相手の体内にエネルギーを流し込む技などのオリジナル技が搭載。
さらに腹部から強力な極太のプラズマエネルギーを放つ一撃必殺技も搭載されている。
茶色い体色とか3本角のせいでゴモラの最終形態みたいな気がするかもしれないが、多分気のせいである。
他にも取り込んだゴジラ細胞やキングギドラ細胞の力で、口からの放射熱線で攻撃する技や、
角から引力光線を放つオリジナル技もある。
これらの技には上記の超ゴジラの説明書や攻略本での設定に重なる要素もあるため、
これらの設定が元になっている可能性もある。
いずれにしてもどの技も外見のイメージからの違和感は殆ど無く、迫力もあるいいオリジナル技である。

各バージョンの詳細は以下の通り。
+ バガン+(一般キャラ向けボス仕様)
  • バガン+(一般キャラ向けボス仕様)
紹介動画。サムネは内容と無関係なので大丈夫
+ 性能詳細
前述のように各攻撃の火力は一般キャラに対しても低い位で、理不尽に相手を瞬殺しない。
ライフ自動回復は無いが、耐久力は一般キャラの2倍もあり、倒すのは大変である。
アーマー持ちで投げ無効なので、投げをメインとするキャラは苦戦するだろう。
とはいえ無敵などは無いので、一般キャラもAI戦で充分戦うことができ、
一般キャラが負ける場合も半分かそれ以上ライフを削れるのでそこまで理不尽には見えない。
ただし、残りライフが1/4以下になると一撃必殺技を使ってくるようになるので注意が必要である。
ただ後述する凶以上向けとは違い、一撃技はガード可能で後ろに回るなどで回避できる。
カットインもありチャージの時間もかかるので、人操作なら予測しての回避やガードも容易である。

このように一般キャラ相手のボス枠の怪獣としては絶妙な強さに調整されており、
演出や動きの見栄えもよく、一般の人の怪獣のイメージとも食い違っていない。
次に述べるような弱点や苦手とするキャラが相手で無ければ動画向きの戦いをしてくれるので、今後の活躍に期待したい。
無論そういったキャラで倒す時も、事前に強さを見せ付けておけば充分番狂わせとして盛り上げに使えるかもしれない。

後述のバージョンとは違い、ハウザーの火柱やスネーク・アイズの攻撃のような多段ヒットするアーマー殺しの攻撃が弱点で、
直撃すれば一撃で倒されてしまうこともある。
また、低身長の相手やちびキャラへの攻撃手段が少なく、そういった相手に追い込まれることも多い。
ステージ端に相手を押し込むことも多いので、SFC版『ウルトラマン』のステージのような
ステージ端が無いステージを使った方が見栄えがするかもしれない。

後述する凶以上の怪獣に対するボス仕様との違いは7~11Pの削除、能力値の弱体化や被ダメ後の無敵の削除、
時間経過が遅くなるシステムの廃止など。

+ バガン(凶以上の怪獣に対するボス仕様)
  • バガン(凶以上の怪獣に対するボス仕様)
強さはカラーに応じて3つに分かれているので、目的にあったモードを使うといいだろう。
+ 性能詳細
1~6Pカラー
1~6Pカラーは怪獣向けのボスキャラモードで、普通の怪獣でも頑張ったら倒せる強さであるとのこと。
下の解説のように、常時アーマーの怪獣の天敵であるアーマー殺しにも被ダメージ後にある無敵で耐えることができ、
ライフも高いので高威力の必殺技でもあっさりと倒されにくい防御性能と、
アーマー殺しも無く低火力の技と、低体力時にのみ使える一撃必殺技という怪獣相手に強すぎず弱すぎない攻撃性能を持ち、
這い寄る混沌氏製作の強めの怪獣や特異点氏製作の怪獣の下位カラーに対するボスキャラとしては、絶妙の強さに調整されている。

+ 防御性能の詳細
ライフが3000もあるので硬すぎるように見えるが、こうしたボスクラスの怪獣には珍しく、
ライフの自然回復を持っていないので、実はそこまで理不尽な硬さでもない。
相手のアーマー殺しの技や普通のキャラなら一撃という威力の必殺技にも、この高いライフと被ダメ後の無敵で耐え切ることが可能。
また、怪獣キャラには珍しく必殺技中にも無敵時間が無い(尤も常時アーマーなので、攻撃しても必殺技の発動は止められないのだが)。
これらの仕様のため、必殺技やアーマー殺しにあっさりやられたり、相手が全くダメージを与えられないという事態にもなりにくい。

とはいえネロンガなどのアーマー殺しや必殺技で普通にダメージも受け、ライフの自然回復もしないので、
這い寄る混沌氏や特異点氏製作の怪獣なら充分追い込むこともできる。
他にもライフの自動回復があるジェロニモンコダラースペースゴジラなども長期戦でダメージを与えていける。

+ 攻撃性能の詳細
攻撃力は他の怪獣に比べると割と低めで、怪獣の防御力や自然回復力なら耐えて戦うことが可能である。
またアーマー殺しとなる攻撃も持っておらず、高威力の必殺技も低体力時しか使えないので、
高火力すぎてあっという間に勝負がついてしまったという事にはなりにくい。
そのため大ダメージを無効化するレギオンや、アーマー殺しに弱いデストロイアの下位カラーなどの、
他の怪獣と相性の出やすい怪獣とも、どちらかが一方的でないようなかなりいい勝負ができる。

とはいえ、前述のように低体力にすると強力な一撃必殺技を使ってくるので中々倒せないという、
怪獣に対するボスキャラとしては正に絶妙な強さに調整されている。
またこの一撃必殺技は当たればトラウマガメラギャオスも一撃で倒せるので、
強すぎて中々戦わせにくい、ギャオスなどともいい勝負をしてくれる。

またバガンの相手が負けた時も、ライフ自動回復が無いのでここまで追い詰めたというのが分かりやすく、
一方的すぎて無理ゲーに見えるボスということにもなりにくいだろう。
ちなみにステージの広さも相手怪獣との相性に影響する事があるので注意。
特に下位カラーのレギオンと戦わせる場合は、幕張ベイエリアなどの広い範囲が表示されるステージの方が接戦になりやすく、
またどちらの怪獣も巨大なので見栄えがしやすい。
ただし、あくまで強い怪獣向けのボスキャラであり、当然普通のキャラでは全く歯が立たないので注意。
投げも効かないので投げが強いゴモラやどっちかと言えば格闘しているメガロなどでは苦戦するだろう。

なお、しゃがめずに高身長の怪獣キャラとの戦いを想定しているためか、低い身長の相手に対する攻撃手段に欠ける。
そのため、ちびキャラや四足怪獣であるガボラなどが相手だと、バガンの高いライフを削り切れず、
後述するタイム経過の遅さもあって展開がグダグダになりやすいので、その点にも注意。

+ タイム経過が遅くなることの詳細
ちなみにタイム設定が特殊で、どうやらバガンの攻撃が相手に当たった回数や、
バガンが受けたダメージの合計に応じてタイムが進むようである。そのためタイムが通常より非常にゆっくり進む。
バガンのライフが多いので、長期戦でバガンを倒せるようにするための仕様だと思われる。
ただし、無敵の多いキャラや攻撃の当たりにくいキャラとの戦いだとタイムが殆ど進まなくなることもあるので注意。
これらが原因で、低火力、自然回復、無敵のある技での防御、異常な根性値を持つキャラ(2010年前半版のmuu氏版タイラント12Pなど)
と戦わせた場合も試合がグダグダになりやすい。

とはいえ、これらの特徴の殆どは強い怪獣と良い勝負をするためなので、強い怪獣と戦わせていれば気にならないことが多いだろう。
中々強さが合わずに、一方的になりやすい怪獣や相性が出やすい怪獣とも良い勝負ができる貴重な怪獣キャラなので、
強力な怪獣と戦わせてみよう。

7~11Pカラー
7~11Pカラーは本気モードで、ゴジラさえ圧倒する原作ゲームの性能を再現したモードとの事。
ライフ自動回復などがついて、一撃必殺技がいつでも使用可能など火力が強化されている。
そのため1~6Pカラーでは中々勝てなかったk氏改変版ゴジラの1Pやキングギドラの1~12P、
トラウマガメラを圧倒する強さになっている。
一応初代ゼットンなら、ファイナルビームの連発で倒し切ることもあるが、ゼットンが先に倒されてしまう事も多い。

他に12Pの怪獣と戦える強さの12Pカラーモードが搭載されているが、タイム経過が遅くなるため動画に使いにくい。
ただし前述の『バガン+』の方にも12Pカラーが存在しており、こちらの12Pカラーだとタイム経過が普通になる。
ただし被ダメージ後の無敵などが無く、ライフが2000に下がるなど耐久面はかなり弱体化している。
とはいえ狂くらいの強さは充分あるので、こちらの12Pカラーを代わりに使ってみるといいのかもしれない。


また、2022年にはワーグナー氏によって改変されたバージョンも公開された。
ステータスの調整やAIの追加、カラーによる性能の変化などが変更点であり、
強さとしては狂中位~狂最上位とのこと。


「ば、ばかな…
 バガンがやぶれるだなんて……」

出場大会

+ 一覧
【バガン+(一般キャラ向け)】
【凶以上の怪獣向けのボス仕様】
凍結
【バガン+12P(狂キャラ)】
【バガン12P(狂上位)】
  • 「[大会] [バガン(12P)]」をタグに含むページは1つもありません。
凍結
削除済み

出演ストーリー

その他

除夜の鐘代わりに108体討伐(Part5、バガン+)


最終更新:2024年01月15日 21:23