シャドーマン





 識別:DWN.024
 長所:変わり身が早い
 短所:考えが浅い
 好きなもの:人を驚かせること
 嫌いなもの:つまらない仕掛け

「フッ、驚く顔が目に浮かぶ」

CAPCOMのアクションゲーム『ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?』に登場する8大ボスの一体。探偵少年カゲマンの助手ではない
『スーパーアドベンチャー ロックマン』や『ロックマン バトル&チェイス』、
『ロックマン2 ザ・パワーファイターズ』などにも登場している。
CVはブルースゼロ(X)、『戦国BASARA』の豊臣秀吉等、カプコンゲーではお馴染みの 置鮎龍太郎 氏。

いつの間にか作業現場にいただの地球外文明によって作られたのをワイリーが発掘しただのと言われており、
存在自体が謎だらけで、詳細なデータは殆ど存在しない。
…ただ、所詮は8ボスの一体でしかないため、別に後の伏線でも何でもなかったようだ。
この辺りの設定に関しては「クラブ☆カプコン(1994年春号)」のお便りコーナー「Dr.ライトのわしに聞け!」にて触れられており、
「シャドーマンは地球外のロボットと言うのは本当ですか?」という質問に対し、
Dr.ライトは「異星の古代文明の遺産をワイリーが改造して悪用したのでは」という推測を述べている。
事実、シャドーマンのボディーに使用されている金属は地球上の物質ではないとのこと。……謎は深まるばかりである。
だが、『ロックマン&フォルテ』のデータベースではその辺り完全スルーで、「忍者を元に造られた」としか書かれていない。
『スーパーアドベンチャー』や『バトル&チェイス』などでも一切触れられないため、
現在ではその設定は無かったことになっているのかもしれない。
後に『ロックマン8』にも地球外文明製のロボットが登場している。

『ロックマン3』での登場時のパターンは「数回ジャンプした後、スライディングかシャドーブレード」の2択であるが、
どちらも非常にスピードが早く、出してくる技がランダムで飛んでくるタイミングが微妙に違い、
これらの攻撃を飛んでくる瞬時に見分けて適切な行動を取らければいけないため、シリーズでも非常に手強いボスとされている。
スライディングに対してはジャンプ、シャドーブレードには逆にこちらがスライディングで回避するのが最も適切とされているが、
至近距離でこの2択を見切るのは達人クラスの腕前が要求されるため、基本的には遠距離戦を心掛けたい。
弱点はタップマンから得られるタップスピン(ダメージ7)であるが、このタップスピンはその場で回転して敵に体当たりする技という関係上、
相手を倒し切れない場合はロックマン自身もダメージを受けるという特性があり、どうしても消耗戦を強いられてしまう。
また、ロックマンか敵がダメージを受けて無敵状態の時にタップスピンを当てると、当たり判定が連続発生して武器エネルギーが急激に減るという、
バグか仕様かは不明だがかなり厳しい特性も有しているため、考え無しに連射するとすぐ空になってしまう。
慣れないうちは遠距離からバスターを使った方が安全に倒せるかもしれない。タップスピンのダメージの多さは魅力ではあるが……。
意外なことに、今作のボスの中ではハードマンに並んで硬い方であり、
タップスピン以外の特殊武器では、そのハードマンのハードナックルで2ダメージ受ける程度である。
ただ、『3』のボスには全員「自分の武器がそのまま弱点」という特徴があり、彼も例外なくシャドーブレードは4ダメージとなっている。
特にこだわりや縛りが無いのなら、ボスラッシュではシャドーブレードを使用した方が安全かつ確実だろう。
綺麗だなさすが忍者の花火大会きれい

余談だが、彼のステージは忍者である彼の意向は全く無く、マグマが垂れ流しになっている火力発電所のような見た目となっているが、
これは元々別の炎系ボスのステージだったものを流用したためという説がある。バトチェでの願いが「忍者屋敷を建てたい」なのはこの影響(ry
ちなみに、ドクロボットステージ化した際のボスは親友のウッドマンと炎ステージ故かヒートマンのドクロボットが登場する。

特殊武器は手裏剣状のカッター「シャドーブレード」
シャドーマンが使用する場合は正面と斜め上の二方向に同時に投げてくる。正面のシャドーブレードはスライディングで回避可能。
ロックマンが使用する場合は一度に一発しか撃てないが、左右以外にも真上と斜め上の五方向に撃ち分けることができ、
ある程度飛ぶとそのまま折り返してくる、所謂ブーメラン系武器。
前作のメタルブレードには及ばないものの、使い勝手は中々良好で、燃費も悪くない。

ゲームボーイで発売された『ロックマンワールド3』では最初に戦えるボスの1体として登場。
攻撃パターンに加えてステージも原作を丸々踏襲した内容になっているのだが、ブルースが乱入してくるシーンがカットされている他、
ステージ内で所々登場していたメカッケロやパラシューといったウザかった雑魚敵が溜め撃ちによって対処しやすくなり、
シャドーマンも動きが非常にノロくなっていたりと、前半面特有の弱体化が顕著になっている。
それでいて特殊武器のシャドーブレードは原作を踏襲するどころか、画面が狭くなった恩恵を受けて強化されていることもあり、
正に「初心者は最初にここから挑戦して下さい」と言わんばかりの扱いに……。どうしてこうなった。

+ うるせえ!! お主に忍びのなんたるかを言われたくねえ!!

「忍者は常に冷着沈静であるべし──か。まったくその通りだ──」

有賀ヒトシ(現・ありがひとし)氏の漫画『ロックマンメガミックス』及び『ギガミックス』では細身でやや背が伸び、渋めの印象が増している。
クイックマン同様の高機動タイプのロボットであるが、
「クイックマンと比較すると“シャープ”。機動力ではクイックマンに及ばないが身のこなしはこちらが上」という有賀氏の解釈により、
クイックマンほどではない数だが姿勢制御ブースターが肘や膝裏に配され、
足裏は足音を消すための特殊なクッション製となっているなど、随所にアレンジが為されている。
出番はワイリーロボの中ではトップクラスに多く、下手するとフォルテより見せ場は多いかもしれない。
ワイリーの護衛や諜報などを主な任務としており、前述のシャドーブレード以外にも日本刀や煙玉などを装備しており、
変わり身の術や、物質の影に潜んだりワープしたりする能力、水面にテレビの映像を映写する能力など忍者らしい多才な能力を持つ。
右目は各種センサーとなっており、そこから得られた情報はワイリーの元へ送られるのだが、普段は閉じられている。
その一方でワイリーに内密で相手と話をしたい時は意図的に閉じられたり、ちょっとした感情の揺らぎで開いてしまったりもしているが。

忍びの者らしく、冷徹で任務に忠実……に振る舞おうとしているが、実際は熱くなりやすく、情にも流されやすい性分。生真面目かつ不器用。
オマケに逆境にも弱く己の境遇に迷うなど、ワイリーロボの中でもトップクラスに人間らしい性格をしている。だがそれがいい。
一人称は基本的には「拙者」だが、素が出ると「俺」になり、前述の台詞のように口調が荒くなったりする。
ブルースとは『アステロイドブルース』や『史上最大の敵』での件から犬猿の仲。というか、シャドーマンが一方的に毛嫌いしている。
とはいえ、『ギガミックス』終盤では共通の敵を前に傷ついたブルースの手当をしたり、身を呈してブルースを救ったりしている。このツンデレめ!
ちなみに戦闘力は『バーニングホイール』でフォルテに賞賛されるなど高そうに見える描写もあるが、後述の『メタルハート』を始め、
『史上最大の敵』では煙玉で撤退しようとしたらあっさりヤマトマンとトマホークマンに捕捉されてしまったり、ブルースに手玉に取られたり
スペースルーラーズ編』ではクイックマンの強さに驚愕していたりもする。まあ、この作品のクイックマンでは相手が悪すぎるが…。

初出は当然『3』を再現した『アステロイドブルース』であるが、ここではサードナンバーズの一体としてあまり目立った活躍はしていない。
とはいえ、事実上ワイリーに楯突く態度を見せるブレイクマンことブルースに激昂するなど、この頃から既に彼との因縁が発生している。
『3』の後日談である『メタルハート』では、スライディングが可能であるため後半はロックマンとタッグで行動している。
この作品は『メガミックス』の中で、唯一リメイク前作品である『リミックス』からそのまま収録された古い作品であるためか、
古風な言葉使いを多用し語尾に「ござる」をつけるなど、より忍者らしい口調になっている。
前述の『アステロイドブルース』とは違って、コミカルに描かれているサードナンバーズ同様に、
彼もまた「イエローデビル系の弱点が目玉であることを知らず、それを得意げに分析してドヤ顔をする」
「一気にイエローデビルMk-Ⅱに突進したら一撃で潰される」など、後のシリーズとは違い散々な所を見せている。
しかし、ただ母親を求めていただけだったイエローデビルMk-Ⅱを「回収が不可能な時は破壊せよ」というワイリーの命令を実直に守り、
背後からシャドーブレードの一撃でトドメを刺してしまうという、これまた後のシリーズには見られない非情な行動も取っている
(ただしこれは真相が明かされた時に彼は前述のように気絶していたからであり、事件が終わった後真相を知った彼はどう思ったのだろうか…)。

『史上最大の敵』ではワイリーから極秘任務を受け、この話のメインキャラであるコピーロックマンの影に潜んでいた
(余談だがこの時の宴会シーンで、「ロボ桜」なる焼酎っぽい何かをメタルマンと一緒に飲んでいた)。
その任務とは、「コピーロックマンを監視し、万が一面倒なことになった時は…」という物で、右目のセンサーでワイリーに情報を送っていた。
しかし、カットマンに破壊されそうになったコピーを庇い、右目を閉じた状態で己を見失っていた彼に全てを話し、
「助けたのはワイリーの命令ではなく自分のきまぐれ。何も死ぬことはないと思った」「これからどうするかは自分で考えろ」などと諭した。
しかし、コピーは最終的にはフォルテと共に自爆してしまい、こうなることを予想していながら放置し事実上コピーを見殺しにしたブルースに、
読者に始めて口調が乱れたシーンを見せるほど激昂する。
ちなみに、隙あらば本物のロックマンの暗殺も狙っていたのだが、やはりブルースに邪魔されて叶わなかったらしい。
基地に戻った彼は独断行動を咎めるワイリーに無言で反抗するほどブルースを憎んでいた。

バトル&チェイス編である『バーニングホイール』では、原作同様に愛機の「シノビマスター」を駆使してレースに参加するが、
実際には同じくレースに出場していたロールの車に爆弾をしかけ、ロックマンを誘き出そうとしていた。
まあ、途中ギリアムナイトの大群に襲われた時はナパームマンと一緒にロールとアイスマンを守ってあげたり、
最終的にはこれまたワイリーの命令で、自分で仕掛けた爆弾を自分で回収することになったのだが。
ちなみにこの話以降、同じ影繋がりだからか『7』のボスであるシェードマンと行動を共にすることが多くなる。
彼曰くシェードマンは「口数以外は、ワケ知り顔であちこちに出没する辺りがブルースそっくり」らしい。やっぱツンデ(ry
ちなみにシェードマンとの合流時、彼に10分以上も気配を察知出来ないまま背後を取られたりもしている。まあ、かなり後ろの後継機ですし…。

『ギガミックス』の最終章である、『白い悪夢』から連なる『スペースルーラーズ編』では全編に渡って登場しており、もはや完全に主役である。
この話ではこれまで以上にシャドーマンの「心の弱さ」が強調されており、突如としてワイリーシティを強襲した「謎の白いロボット」によって、
仲間が次々と倒されていく中、仲間を見捨ててワイリーと共に脱出することを躊躇する姿を前述のシェードマンに叱責されたり、
ワイリー軍団で生き残ったのが実質自分一人であることの失意故に、笑いながら涙を流すなど、非常に人間らしい姿を垣間見せている。
しかし、ワイリーを守るために敢えて敵であるライトナンバーズにワイリーの保護を頼み、土下座をしたり事前に陰腹をするなど、
最後のワイリーナンバーズとして、そしてワイリーの護衛役としての信念を持ってライトナンバーズと共に行動し続けた
(厳密にはこの時点ではまだ別行動をしていたフィフスナンバーズが健在だったが、結局後に彼らも全滅してしまった…)。
そのためか、スペースルーラーズとの宇宙での最終決戦のメンバーに、ロックマンやリングマンと共に選ばれ宇宙に上がり、
激闘の果てに、ネプチューンとマーキュリーの二人を刀で串刺しにし、そのまま大気圏突入をするという捨て身の戦法を見せた…。

ちなみに、原作には無かった赤いマフラーを巻いていたり、粋な着流しを着込んでみたりと、意外とオシャレさん。
『ギガミックス』のエピローグでは「修行の旅に出て色々考えてみる」と言いながら笠を被った浪人者のような姿も披露し、
シェードマンからは「本当に形から入るのが好きですねぇ」などと言われていた。ちなみにワイリーの護衛任務はシェードマンに任せることになった
(余談だが、この時シャドーマンは彼に「貴様も相変わらず人を驚かすのが好きなようだな」と言っているが、公式プロフィールではそれはお前のこ(ry
 まあ、短所の「考えが浅い」の部分は結構メガミックスでの彼も共通してい(ry)。

他のサードナンバーズが殆ど登場しないこともあって、クイックマンと同様彼もまた有賀先生のお気に入りキャラの一人であると言われている。


「──まだだ。まだ「拙者」には…やることが…ある!!」

+ エグゼシリーズのシャドーマン
ロックマンエグゼ』シリーズでは、『1』『2』『5 チームオブカーネル』に登場する。
メインカラーが青から紫に変わった他、口元をマスクで隠し、赤いマフラー状のパーツをたなびかせていたりと、
原典から更に「忍者」らしさを強調したデザインにアレンジされている。

『1』では所謂隠しボスであり、特定の条件を満たすと特定のエリアで固定エンカウントする。セリフも掛け合いもない。
本格的に登場するのは『2』からで、この時は犯罪組織ゴスペルに雇われネットワーク壊滅作戦の隊長として暗躍する。
高いネット技術を持つアジーナ国の部隊をたった一人で壊滅させ、国王のナビを暗殺(デリート)することに成功する。
次にニホンの科学省のマザーコンピューターを狙いに定めるも、駆け付けた熱斗とロックマンの前に敗れる。
この一連の騒動の際、場合が場合とはいえ熱斗とロックマンがアジーナ国の国宝であるプログラムを一時的に盗んだことはよく突っ込まれる。
よく国際問題に発展しなかったものである…。なお、そのプログラムの影響は『3』でも残っている。

『5』ではカーネル版のみ登場。本作でようやくオペレーターの素性が判明する(オペレーターの存在自体は番外作品『トランスミッション』で示される)。
ナイトマンの言語プログラムを盗み逃走したが、それは熱斗とロックマンの実力を図るためで、実際はバレルの依頼を受けチームオブカーネルに協力する。
リベレートミッションでは操作することが可能だが、カーネル軍の中では最高クラスに優秀な性能である。
偵察役ナビの特徴として開放されていないパネルの上を移動出来るため単独で先陣を切っていくことになるが、HPが低めな点を除けば一人で十分戦える。
チャージショットの手裏剣が優秀、少し浮いているため毒やヒビパネルなどの影響を受けない、コマンドでカワリミが出せるなど挙げるとキリがない。
少しはその使いやすさをナンバーマンに分けてやれよ…

ストーリーを進めるとロックマンがシャドーマンの魂と共鳴し、シャドーソウルへの変身が可能になる。
コマンドでのカワリミ、フロートシューズ装備、ソード系チップを溜めて使うと背後から斬りにかかるなど決して弱くはないのだが、
変身用のいけにえチップとしてインビジブルなどの無敵系チップを要求するので、対戦で使われることはあまりない。
なお、カオスユニゾンでの溜め打ちはABD戦法で悪名高い「ダークインビジ」。どうしても倒せないボスがいるなら連発するといい。

敵として戦う場合、エリアに2体の分身を発生させてこちらを撹乱してくる。分身の耐久力は低いが、何度でもすぐ復活するため厄介。
HP表示がないので本体との見分けはつけやすいが、射撃系チップを盾になって防がれたり、他の技が回避不能になったりするので出来る限り消すこと。
奥の手として、減ったHPの数値分のダメージを与えるソード「ムラマサ」を持つため、追い詰めても油断はしない方がいい。

ナビチップは『1』『2』『5』のどれも手裏剣を3回投げるという内容なのだが
『1』で隠しナビであったために強過ぎたのか、『2』で威力が下がり、『5』で更に下がった。
特に『1』のV3チップは敵単体にどこからでも100×3ダメージなので使い勝手が良く、
作中最高性能のドリームオーラを剥がしつつ200ダメージを与えることが出来たため、
間違いなく最強のナビチップであると言える。ラスボスもフォルテもこれ4回使うだけで沈む
『2』からシャドーマンのナビチップを使ったP.Aの「ボディーガード」が登場。
その内容はシャドーマンが敵に100ダメージの手裏剣を計18回投げるという性能なのだが、
1回当たれば残り全弾確実に命中する上、シャドーマンが手裏剣を投げてる間ロックマンは自由に動けるので
手裏剣を浴びて身動きが取れない相手に仰け反り無敵の無い攻撃で追撃し続けることも可能となり、
その攻撃に耐え切れる相手はいないと言っていいぐらいに非常に強力なP.Aとなっている。


MUGENにおけるシャドーマン

真カズマメキシカンタイフーンなどで知られるO Ilusionista氏の製作したシャドーマンが存在する。MUGEN1.0以降専用。
グラフィックはGate氏による手描きで、『MVCロックマンがベースになっている模様。
システム的にも基本は『MVC』で、アドバンシングガードやスーパージャンプが使用可能。
シャドーブレードももちろん所持しており、発生こそやや遅いものの弾速が非常に速く、下段・正面・斜め上と撃ち分けが可能。
他には色々な忍者キャラからパク……インスパイアした技を複数持つ。
ただ、超必殺技の一つ「Shadow Replica」は影を飛ばして乱舞させるのだが、画面が暗転するせいで乱舞が全然見えなかったりする
ちなみにボイスは複数のキャラの物が使われており、かと思ったら突然太い声で「まきびし!」とか叫んだり、ちょっぴりカオス。
海外製だからしょうがない
AIもデフォルトで搭載されており、中々の強さを誇る。
プレイヤー操作(2:44~、13:26より解説)

この他に、ファミコン版ドットのシャドーマンも海外で作られている(作者は不明)。

出場大会

プレイヤー操作



最終更新:2023年10月07日 13:22