F.O.E.


森の道を進む君たちの耳に遠くから激しい咆哮が聞こえてくる!
何者とも知れぬ叫び声にあわせ蹄のようなもので地をける激しい足音まで響いてくる。
君たちの近くに、今まで戦った敵とは比較できないほど巨大で恐ろしい敵が近づいてきているのだ!


世界樹の迷宮』シリーズに登場する、フィールド上を徘徊するモンスターの総称。
本家シリーズ以外の『ペルソナQ』や『世界樹の不思議なダンジョン』にも登場する。
「F.O.E.」とは"Field on Enemy"の略であり、foeという単語自体も「敵」という意味を持つ。*1
フィールド上では記事上部の図のように動き回る一色の火の玉のような姿をしている
(4以降は個別の3Dモデルが表示されるようになったが、その後もこれがF.O.E.を示すアイコンとして用いられている)。

接触すると戦闘になり、そのフロアに登場する他の雑魚敵とは桁違いの強さを誇る
それと同時に、移動のパターンを読んだりマップ上のギミックを駆使したりすることで、F.O.E.との戦闘を回避出来るようになっている。
そのため通常攻略時は、思考錯誤を重ねてF.O.E.との戦闘を回避することになる。
まあ大抵は初見で動きを見切れず戦闘になり、為す術も無く殺されて(俗にこれをHAGEると言う*2)トラウマになるのだが。
なお徘徊、接触の判定は戦闘中のターン経過でも発生するため、一部のF.O.E.付近では戦闘ターンにも注意する必要がある。
「雑魚と戦闘中、F.O.E.が乱入してきて死んだ」「なんとか倒せるF.O.E.と戦闘中、他のF.O.E.が追加で来て死んだ」なんてことも。
その分強力な装備を作る素材を落とす相手も多く、十分な対策と準備の上で挑めばPTの大きな戦力強化も狙える。

『I』にて結局や素材のために「狩るべき敵」になってしまったことを反省してか、
『II』では『知恵を絞って避けるべき障害』であることを強調するため倒しても取得経験値が0になり、
代わりにマップ上でのF.O.E.の動きをコントロールするスキルやアイテムが登場したが、
不評(強いが故に苦労して倒しても見返り(=ボーナス特典)が無い)だったのか『III』では経験値を貰える仕様に戻っている。

+ 一種類だけでないF.O.E.の概要
  • オレンジF.O.E.
所謂ごく普通のF.O.E.。
一般的故に、まるで罠のように出たり障害物だったり、中ボスのように陣取ったり…と強さも出方もまちまち。
場所によっては雑魚顔負けの物量で攻める事もあったり、後述の赤F.O.E.と遜色ない能力の奴もいたりで油断ならない。

  • 赤F.O.E.
赤はその階層のボスより強い。
しかもF.O.E.の動きを制限する技も一切受け付けない。
『I』『II』でははっきり言って、初めて会う段階で戦うのは自殺行為
大体能力だけでなく、全体攻撃・状態異常など技が強いのが特徴である。
『III』ではやや弱体化したが、それでも撤退を必要とするほど消耗してしまう分には変わりない。
その分、動き方に特徴があり見切れば必ずやり過ごせるようになる。マッピングを積極的に行って動き方を見極めよう。
なお、ここに属する連中は強力な武具になるアイテムをドロップしやすい(条件付きならほぼ確定)。

  • 紫F.O.E.
『II』のトラウマメーカー
他のF.O.E.と違い、下マップに表示されない(警告表示には出る)。
「F.O.E.は見えるために回避する事前提」という概念を振り払う、精神ダメージをも与えてくる恐るべきF.O.E.。
おまけに登場も独特のものであり、気が付いたら囲まれていたというケースも。
終盤でも登場するが、仕様上初見では間違いなくハマってしまう恐怖の存在である。

  • 黄色F.O.E.
『III』で初登場。本作では「ケセランパサラン」という空飛ぶ毛玉の一種のみ。
こいつらの特徴は川は勿論壁すらも無視して移動する事。
すぐに逃亡しておまけに硬い厄介な相手だがその分経験値が高いというボーナスエネミー的な存在であり、
更に深層では経験値・獲得金どちらも凄い値になる種類も出現する。
この「黄色のFOEアイコンはボーナス敵」という概念は後のシリーズ作品にも受け継がれており、
『IV』では「プーカ」というステータスアップアイテムをドロップするモンスターに、
『新II』では迷宮内に稀に出現する「世界樹の芽(双葉・四つ葉)」というレアモンスターに割り当てられている。
……のだが、何故か『V』ではこれを逆手に取った(あるいはネタにした)ような謎の登場の仕方をしていた。
+ 『V』での黄色FOE
『V』では「万物を刈りしもの」というFOEに黄色アイコンが割り当てられているのだが、
この敵は上記のような基本ほぼ無害のボーナスエネミー達と違ってガチガチに強い
出現階が第5層25Fというゲーム中でもかなり終盤に登場する事もあって、下手をしたらストーリーボスよりも普通に強い
さらに、『IV』以降の作品はゲームの3D化に伴いFOEもダンジョン内にモンスターのモデルが歩いているようにされているのだが、
このFOEだけは『III』以前のように球体がそのままダンジョン内を浮いているように描画されている。

つまり、このFOE自体が旧作の仕様をネタにしたセルフパロディ的なFOEであり、シリーズ経験者に対するお遊びとしての要素が強いため、
FOEアイコンも他のFOEとは別物という事で黄色FOEにしたという事なのだろう。
……そのせいで旧作経験者にはボーナスエネミーと勘違いして突っ込んで呆気なくhageるという事が普通に起こり得る辺り、
お遊びにしては少々悪質な気もするが。

  • 黒F.O.E.
ボス級であり、シナリオを進める上で絶対に戦わなければならない相手であったり、隠しボスだったりする。
中にはシナリオクリア前に戦えるのにシナリオのラスボスより強い個体も。

なお、『II』では唯一経験値を出す上にドロップアイテムも出す(しかもどちらも高額)F.O.E.のため、狩りの対象にされていた
ちなみに『I』『II』では一度倒せば更に深い階から先制して一方的にぼこられる光景が見られた。
流石にあんまりすぎたのか、『III』では先制攻撃が出来ないように変更された。

+ 主なトラウマ一覧
  • 狂える角鹿(『I』)、狂乱の角鹿(『III』以降)
シリーズ最初に登場した記念すべきF.O.E.。
遭遇時点では圧倒的な攻撃力と混乱攻撃で無数のプレイヤーをHAGEさせた。
2以降は全体を混乱させる技を使用してくるので、厄介さが増した。
脚さえ封じれば混乱攻撃は使えない…と思いきや『新・世界樹』(『I』のリメイク)では自慢の角を使うようになったため、
新旧プレイヤーが仲良くHAGEることになった。
分かる人には分かるトラウマ動画

シリーズを問わず『世界樹の迷宮』をプレイしたなら誰もが知っているF.O.E.であり、MUGENのF.O.E.が鹿を召喚するのもこれが元ネタと思われる。
ちなみに「ゴールドホーン」という亜種が存在するが、こちらは力押し一辺倒。

  • 全てを刈る影(『I』)、刈り尽くす者(『II』)、全てを狩るもの(『III』以降)
巨大カマキリ。名前を変えながらも全シリーズに登場する常連。
毎作々々初登場時は態々イベントで「危険だ!」と知らせてくれるとてもイイ奴。
ただし危険と言われると挑んでみたくなるのがヒトのサガ。
戦闘になると即死効果付き高威力単体物理攻撃でPTを一人一人確実に葬る上に非常に固い。
しかも、通り抜けなければならない部屋のド真ん中に陣取りプレイヤーを追いかける。
特徴的なパターンで動くため、それを考慮してパズルのように部屋を攻略するのが恒例。
『III』ではプレイヤーやF.O.E.の位置をMAP上で確認できなくなるダークゾーンに現れるため、避ける事が余計困難に。
お馴染み即死攻撃に追加して全体ランダム複数攻撃が追加される等、深層部に登場するためかさらに強力に。
とはいえ、黄色に格下げされているので全力で相手すれば倒せなくはない。
毎度レアドロップ取得条件が1ターンキルである(『III』まで)ため、最終的には乱獲される運命にある悲しき虫でもある。
『IV』では迷宮内には登場せず、大地を飛び回るF.O.E.として登場。
これまで遅かった移動スピードが、なんと気球(冒険者の大地での移動手段)の移動速度のになっている。
縄張りと知らずに入ったプレイヤーに予想外の位置から戦闘を仕掛けてくるため、そのままパーティ壊滅も珍しくない。
『世界樹と不思議のダンジョン』では、まさかの大型D.O.E.(9マス分の大きさがある)として登場。
勿論そのままでは1マス分の通路を通れないので、迷宮の壁を破壊しながら移動してくる
(所謂ローグライク系(不思議のダンジョンシリーズもこの系列)には、こういう壁破壊系の敵は割と居たりする。
 なおプレイヤーも壁を壊したり造ったり出来るので、それを利用して敵を嵌める事も)。

「アイスシザーズ」や「デスマンティス」といった亜種も存在し、いずれも即死攻撃持ち。
余談になるが、『ペルソナQ』に登場する「刈り取る者」(『ペルソナ3』及び『4』におけるF.O.E.のような敵)も、似たパターンで移動する。

  • 飛南瓜シリーズ
ディフェンスに定評のあるカボチャ
青・緑・赤の三種類が存在し、作品毎に名前が異なる。
『II』では全てMAP上では姿が見えない紫F.O.E.。
見えないために初見では戦闘を回避しにくい上、氷・雷・無属性以外のあらゆる攻撃がほぼ無効
巡回ルートでランダムエンカウントしようものならいつ乱入されるか冷や汗モノである。
最下層に登場する「呪われし飛南瓜」は無限湧きしてジリ貧になることも。
しかしレアドロップ条件が比較的楽かつ事実上の最強鞭作成に3つ必要なため、「幻惑の飛び南瓜」の登場階層到達直後に乱獲される事も多い。
『III』では最下層の雑魚になったが、それぞれ全体脚縛り+全体高威力物理、全体頭縛り+高威力炎魔法、全体腕縛り&他二種の仲間を呼ぶ上、
3匹揃えば連携して全滅必至の全体攻撃を行い、耐久力も高いという非常に嫌らしいモンスターである。
『IV』では隠しダンジョン2FのF.O.E.として登場。
3体並んでマップを周回しており、プレイヤーが一体に接触すれば勿論残りの2体が乱入してくる。
『III』で登場した時と同様の嫌らしい行動に加え、順に無属性以外の全属性に完全耐性、全F.O.E.中最大のHP、全体回復技といった、
F.O.E.復帰に相応しい最早おかしいレベルの強化が加わっている。

  • 三竜
「雷鳴と共に現る者」「偉大なる赤竜」「氷嵐の支配者」の三体の隠しボスのこと。
全作に登場するクリア後の常連。
まず、1ターン目に超威力のブレスを吐いてくるため、無対策で突撃すると即死する
これを耐える対策を用意して初めてまともに挑戦出来るのだが、そもそも素の能力が非常に高い。
加えてブレス以外にもそれぞれがパーティ壊滅(あるいは撃破し切れない詰み状態)に繋がる手段を備えている。

『I』では倒せるようになっても、今度は彼らのレアドロップ(ランダム、0.1%程?)である「逆鱗」を求めて何度も戦うことになる。
湧き場所自体到達が面倒な場所にあり、ショートカット等も無いので、プレイヤーは過酷なマラソンを強いられるという二重のトラウマメイカー。
流石に『II』以降は条件さえ満たせば確実に落とす仕様に変更された。
『III』以降はこの三竜を倒す事で戦えるようになる、さらに強い竜も存在する。


MUGENにおけるF.O.E.

ソードマンも手掛けたKFC?氏によるものが公開されている。
ただし、その姿は毛玉の顔の下にやたらマッチョな体が付いているというものだが。

ドットのベースはユリアンのもの。毛玉を打ち出したり鹿を呼び出したり、タックルしたり…。
いや本当にどうしてこうなったと言わざるをえない。
一応無意味にマッスルになってるわけではなく、上記の動画(主に1:19~)が元ネタなのだが。
ネタ成分が遥かに上回っているのは確かだが、上記の原作F.O.E.が持っていた技っぽい攻撃が搭載されており、
効果音は世界樹の迷宮のものが使われているなど芸コマな部分もある。

外部AIはめそっぷ氏及び名無しのぽろろ氏によるものが公開されている。
なお、後者は12P専用なので注意。
めそっぷ氏AI
プレイヤー操作

この他、MUGEN入りしているクラーケン昏き海淵の禍神もF.O.E.の一種である。

+ 余談
『ペルソナQ』には「あしばや野郎」「したたり野郎」という、
仮面+褌一丁で体色が体の左右で異なる2色の筋肉モリモリマッチョマンなF.O.E.が登場する。
万が一MUGENのF.O.E.のベースがユリアンでなくギルだったら、それはもうそっくりさんな事態になったであろう事は想像に難くない。

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み

出演ストーリー

プレイヤー操作

実況付きP操作 Tarie配信(464キャラ目操作キャラ)


*1
『ペルソナQ』では「フューシス・オイケイン・エイドロン」、
『ペルソナQ2』では「フィルム・オプスキュリテ・エタンデュ」という名称だったり(尤も作中では殆どF.O.E.と呼ばれる)、
『世界樹と不思議のダンジョン』ではD.O.E.("Dungeon on Enemy"の略)という区分で登場したりするため、
(並外れた強さの)敵という意味であること以外に深い意味は無いと思われる。

*2
由来は2chの「世界樹の迷宮で全滅したらhageるスレ」("ageる"の入力ミス)。
公式用語では無いのだが、世界樹プレイヤーには広く浸透したスラングである。

驚くべき事に、『新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女』ではなんと「ぜんめつ」の予測変換でhageと表示される
これ以前にも公式が予期せずプレイヤー間で生まれた慣習(例:「アリアドネの糸(脱出用アイテム)は持ったか?」と迷宮の入り口にメモを貼る)を、
公式側で会話文にこっそり混ぜてきた例があるので、ノリが良い公式の一例と言える。


最終更新:2024年03月22日 23:37
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