Lucifer

いわずと知れた魔界の王。その名は「光を掲げるもの」「輝きを拡げるもの」という意味を持つ。ルシフェルとも。
キリスト教の堕天使。元は唯一神の右に侍る事を許され、美と気品に満ち、神に最も愛された大天使(もしくは熾天使)。
しかし、神を倒してその座を奪おうとしたため、ルシファーに従った天界の三分の一の天使と共に地獄に落とされた。
彼は地獄に万魔殿(パンデモニウム)を建て、神と完全に敵対した。
あらゆるキリスト教観の世界に存在しており、ダンテ作曲の「」において、
地獄の最下層、「コキュートス」にてイエス・キリストを裏切った罪でユダを永遠に噛み砕く存在として描かれている。

「混沌と秩序、どちらに与するのかね…」



FCゲーム『デジタル・デビル物語 女神転生』から登場し続けている女神転生シリーズ最古参の悪魔*1
『真・女神転生』シリーズでは世界の真の解放を目指し、唯一神と戦うChaos(混沌・自由)勢の長として登場し、
人間界に干渉する際には、ルイ・サイファーという謎の紳士として関わる。
メガテンではサタンが神の裁きを下す大天使である為、対立する存在として描かれている。


本シリーズではCHAOSの軍団がキリスト系の悪魔のみならず、仏教やヒンドゥー教、神道、道教、今は滅んでしまった古代宗教など、様々な宗教の同盟軍であり*2
ルシファーはその軍団の盟主というとんでもない立場に立っている。
そのため、本来は「陛下」と呼ぶべきで、実際に女神転生シリーズにおいてもほとんどの場合、作中の魔王からは「ルシファー陛下」や「ルシファー様」と呼ばれている。
しかし、どういうわけかファンから「閣下」と呼ばれており、『デビルサマナー葛葉ライドウVSアバドン王』ではとうとうアスタロトまで「閣下」と呼ぶようになってしまった*3

大魔王という立場ではあるものの、「人間も悪魔も大人しく神に従え、逆らうなら死ね」と考えるLAW側とは違い、
ルシファーは人間に対してもある程度好意的な態度を取ることが多い。
人間の持つ力や可能性に対しては一定の評価を下しており、特に強い才能を開花させ、CHAOS陣営にとって有益と考えた人間に対しては助力を惜しまない。
その一方で、単純にCHAOSの思想に囚われるだけではなく、CHAOSもLAWも突き詰めてしまえば同じものだという事を理解する度量をも持ち合わせている。
計略に関しても長けており、天使たちが間違いを犯すと確信した上で悪魔と人間の合体に関する技術をわざとLAW側に流したり、百数十年後の未来に向けて布石を打ったり、
自分が死んだ後でも狙った通りの大破壊が引き起こるように仕向けたりと、その思慮の深さは計り知れない。
ここまで聞く分にはCHAOSの世界も悪くないように聞こえるが、公平を期すために言えば
大体のCHAOS系悪魔は種族として圧倒的に劣る人間を歯牙にもかけていない。
そもそも、CHAOSの基本思想は「弱肉強食」であり強ければ人間でも悪魔同様にやっていける反面
弱い人間(つまり、大部分の一般人)はもちろん力の弱い悪魔にとってもCHAOSの世界は地獄にしかならない。
強者に気に入られ配下になることで生き延びることも出来るだろうが、そこに安息と自由は存在しないだろう。
強者はのし上がり、弱者は食い物にされるか死ぬしかない、それがCHAOSの世界であり、決して人類の安住の世界とはならないのだ。
ルシファー自身も力や才覚に秀でた主人公達を気に入ったり、目をかけたりする事から勘違いされやすいが、普通の人間に大しては全くの興味対象外であり
大量の人間が死ぬ作戦を実行したり、自分の計略で混乱と狂乱に陥る帝都を眺めてほくそ笑んだりとやはり魔王である事に間違いはない。
人間たちを愛することはないが、逆に見捨てることもない」という本人の弁が彼の行動や考えを最もよく表している。
逆にLAWは唯一神に従っていれば弱者でもある程度の生存権は認められる。
とはいえ、その従っていれば、というのが難しい世界なのだが…

これだけならば凄まじくカリスマじみた、まさに魔界の王と呼ぶに相応しい御仁なのだが、ファンからは「暇人大魔王」とか「サボり魔王」等と呼ばれている。
それというのも、前述のとおり人の姿で地上界に自ら降り立ち、策略を巡らしているのだが、その時の行動がちょっと怪しい。
「ルイ・サイファー」として登場したのは『真・女神転生』からで、この時は金色の謎めいた紳士の姿を取っていた。
『真II』でも同じ紳士の姿であったが、『真III』では少年、『真IIIマニアクス』では老紳士、『アバドン王』では青年、そしてSTRANGE JOURNEY』ではなんと少女の姿をしている。
もっとも、名前が全部ルイ・サイファーな上に姿も「金髪」「長髪」「美形」「山羊のシルバーアクセ」と共通点が多いため、
大抵のメガテニストからは一発で正体を見破られるのがオチ。まさに「謎の男(笑)」である。
魔界の住人達すらも「誰もが正体を知ってるけれど、黙っているのがエチケット」などと言い切ってしまうほどにバレバレ。
と、思ってたら真・女神転生Ⅳではルイ・サイファーという名前でも金髪でもない姿で登場した(本作では人間が悪魔に覚醒するため、
ルシファー本人ではなく、ルシファーという悪魔に覚醒した人間である可能性もあるが)。
しかも出没場所がBARやミルクホールなどの遊び場であるため、傍目から見ると暗躍しているというよりは、単にほっつき歩いているようにしか見えない。

『デビルチルドレン』シリーズでは人間の女性との間に子供を作ったためか(後述)かなり性格が丸くなっており、シリーズ全体でも珍しい穏健派のルシファーになっている。
もっとも、『黒の書・赤の書』だと世界征服を狙う偽者に成り代わられたり、『光の書・闇の書』だとヴァルハラを支配した皇帝兄弟になすすべもなく倒されたりと
他作品に比べると情けない姿が目立ってしまっている。そのためカマセキャラ呼ばわりされることも…
+ デビルチルドレンについて

『女神異聞録デビルサバイバー』に至っては、魔界の勢力を塗り替える程の古代神が復活するという事件が起きているのに、
「戯れ」と称して自分に叛意を持つ魔王にベルゼブブを加勢させ、自分は「興味がない」の一言で無視を決め込んでいたにも関わらず
主人公がベルゼブブを倒すとわざわざ自分から赴いて主人公の力を試したり、『真III』でも人修羅の戦いを眺めて楽しんでいる節があったり、
『真III』以降は、主人公に負けても余裕綽々で主人公の力を褒め讃え、褒美を授けて帰るというパターンが多い。
その結果「実は魔界の王って凄く暇で暇つぶしをしたいだけなんじゃないか」とか「面倒な仕事は部下に押しつけて遊び呆けているんじゃないか」と冗談半分に言われてしまっている。
…実際、『STRANGE JOURNEY』では人類がLAWとCHAOSの戦争に巻き込まれるのではなく当事者として戦う物語であり、
ルシファーは事実上傍観者で軍勢も持たないため一人でシュバルツバースを見学してる始末。
ニコニコでも閣下が登場する動画では決まって「閣下仕事してくださいよ」「また遊んでるんですか閣下」などのコメントが付く。
まぁ、実際にはGBA版『真II』で部下のルキフグスが「このままだと経済がインフレになってしまうので、またルシファー様に食い止めるようお願いしなくてはいけない」と
ボヤいているのを観るに、ちゃんと魔界の政務にも勤しんでいるようである。
『ラストバイブルIII』でも魔界の貴重品を取り戻すため短期間ではあるが仲魔になり、現場で仕事をする珍しい姿を見れる。

アニメ『ペルソナ4』では最終話に第一話からの相棒であるイザナギや、最強のペルソナと称されるヨシツネや、御立派なマーラ様や、アトラス最萌えの一角であるアリスちゃんを差し置いて
ちゃっかり魔王状態のルシファーがペルソナとして登場している。ラスボス相手に苦戦する主人公を攻撃から守り、
とんでもパワーで敵を倒す様は、まさしくメガテンの顔役と言える活躍である。

この他にも、閣下なりのシャレなのかお茶目な行動を取ったり、一見するとCHAOSにとってどう有利に働くのか解からない作戦も実行するため、
腹心からも「何を考えているのか解からない」と言われている。
しかし、多くの大物悪魔や神々を従える実力や求心力は本物で、ルシファーの命令を無条件で受け入れる悪魔も珍しくはない。
大魔王としてのカリスマやシリアスさ、そして決してそれだけに留まらぬ人間臭さを併せ持つ存在として、メガテンシリーズ最大の大物として変わらぬ存在感を保っている。
ソウルハッカーズには登場しないが、部下のルキフグスは登場しており、倒すと「こんなに強い人間がいるとは、ルシファー様に報告しなくては」という旨の発言をする。


原作中の性能

作品毎に性能は異なるが、ラスボスか隠しボスとして登場する事が多い。
初登場の『デジタル・デビル物語 女神転生』ではラスボスとして登場、全回復魔法の「メディカル」を使用してくるため、それを封じる「白龍の玉」を用意しておく必要がある。

『女神転生II』と『真II』では最終ボスに唯一神YHVHが控えている為、終盤の中ボスという立場であった。
こちらでは確かに強いことは強いものの、あくまで「普通のボスとしては」という範疇に収まっているので、レベルと装備が十分なら撃破は難しくない。

問題は、それ以降の作品である。
『真IIIマニアクス』や『真IIIクロニクル』では、全ての属性に対して強力な耐性を有しており、特定のスキルを所持していないとほとんどダメージを与えられない。
攻撃面でも、ランダムでこちらの体力を1/2、1/4、1/10に変化させた上、バッドステータスを付加する「初めに闇ありき」や、
全体攻撃+状態異常の「王の中の王」高確率の魅了攻撃「悪しき輝き」など危険なものばかり。
しかし、なんと言っても閣下最大の脅威は「 デコピン 」である。
これは単なる通常攻撃で、対象を指差すあるいは摘むような動作がデコピンに見えるというだけなのだが、その性能が異常。
  • ノーマルでも1/3、ハードだと半分以上をもって行く高威力。
  • 絶対命中でなにをしようと回避できない。
  • クリティカル率が70%。
  • 万能属性であるため、防ぎようがない。
と、他のゲームなら特殊技扱いでもおかしくない。
ハードならば閣下のデコピンクリティカルで一撃死という事態も珍しくはなく、
補助魔法をかけまくっていても「初めに闇ありき→デコピン」のコンボで沈む事すらある。
『真IIIクロニクル』では全回復魔法であるディアラハンを使ってきたり、「初めに闇ありき」に補助魔法解除の効果が付与された。
時間をかけてようやくHP削ったのに、全回復されて唖然とした人も多いはず。

続く『デビルサバイバー』では腹心であるベルゼブブを倒した主人公に興味を示して出現。
ただでさえ高い能力に加え、ほぼあらゆる攻撃を無効化・反射する。
こちらでは「メギドラダイン」というMAP上の全ての敵に必中のダメージを与える専用魔法を使用。
最初はせいぜいが大ダメージといった程度の威力なのだが、使用する度あるいは閣下のHPが減っていくごとに威力を増し、
最終的にはこちらのHP最大値が999なのに普通に4桁ダメージをたたき出す。
倒すには、『真III』の時以上に専門の対策をとった仲魔や育成を行う必要がある。

『アバドン王』では流石に今までが強すぎたとおもったのか、攻撃手段が極めてぬるく、時折戦闘形態を解いてわざと攻撃させるという事までやってくる。
このゲームではこちらの攻撃力がかなり高い為、戦闘が始まってすぐに倒せたなんて事も。

ペルソナシリーズではシナリオには関わらず、数あるペルソナの中の一体としての立場に徹底している。
しかし、全ペルソナの中でも最高のLVを誇るあたり、さすがの大魔王である。
単体での性能も高いのだが、最大の特徴は『ペルソナ3』におけるライバルのサタンとの合体魔法「ハルマゲドン」にある。
回避不能の全体即死攻撃(9999固定ダメージ)であり、なんとラスボスすら一撃死という凄まじいもの。
ただしルシファーを召喚する頃には余裕でクリアできる状態になっているので、ほとんど遊びの範疇である。
最も、隠しボス相手に使おうとすれば逆に使われて全滅するが。



MUGENにおけるルシファー

エメル氏によるものが存在する。
『真III』の絵を元に作られており、女神転生ではお馴染みの魔法攻撃を使う。
カラーによって撃破難易度が異なり、1P~4Pがもっとも弱く、5P~8P、9P~10P、11P、12Pの順に強くなる。
受けるダメージは全て固定で、カラー毎の規定回数の攻撃を受けると撃破可能。
1P~4Pは10回、5P~8Pは15回、9P~10Pは20回、11Pは50回、12Pは100回で撃破可能。
また耐性も異なり、1P~8Pは耐性無し、9P~10Pは飛び道具無効、11Pは投げ属性以外無効となる。
使用する技も1P~8P、9P~10P、11P、12Pでそれぞれ性能が異なる。

なお『真III』風に作られている為か、かなりデカイ。とにかくデカイ。更に当たり判定は顔の部分だけというAI殺し
12Pカラーとなると専用技を使い、攻撃を受けると反撃する技や即死攻撃が使用可能。
特定の攻撃以外を受け付けない、即死攻撃そのものが効かない、勝利時、タイムアップ時に体力全快、
まさかの体力全回復技持ち、鬼巫女12Pカラーと対等に戦う等、ほぼ準論外的な強さで魔王の名に恥じない力を見せつけている。

コマンド技は、閣下が常に正面を向いている事もあり、いわゆる「波動コマンド」というモノがない。
代わりに「上や下を押しながら」攻撃ボタンを押す方式を取っている。
初期バージョンではポトレが無い・即死当身が不安定などの不具合があったが、のちの更新で解消された。
その後の更新で、試合が終わってもK.O.判定が出ない等のバグが修正されている。
なお、現時点でAIは搭載されていない。

DLは製作動画から。

また同じくエメル氏により、全体的に超強化改変された「D(Diabolus)-Lucifer」が公開されている。
接待モード、羅刹モード、本気モード、魔王モードの4種に別れており、羅刹モードから一部即死が解禁、本領は本気モードから。
接待・羅刹モードなら10回殴れば倒せるがそれでも狂上位~準神クラスはあり、
本気モード以降なら殺傷力面でも親変更や強制死の宣告と上位神クラスのものを持ち、更に恐ろしいのはその耐性面。
元々かなりの耐性を持っていたものが更に強化され親捏造でも殆ど効かないほどになっており、直死や%nF1も使われた時点でMUGENを落とす。
ダメージ条件も以前の12P以上に厳しくなり、実質専用対策以外無効状態。魔王モードだと結界による攻撃無効化まで付いてくる。
更にオプションには回復技スイッチを搭載、ONにするとメディカルで情け容赦無く全回復してくるようになる。
この他オプションには空想具現化スイッチを搭載、ONにするとモード設定を無視して限りなく純に近い論外状態になる。

出場大会


出演ストーリー


*1
余談だが、女神転生シリーズの原点である西谷史原作の伝奇SF小説『デジタル・デビル・ストーリー』から登場している。
*2
厳密には同じ神話に属していても属性が同じとは限らないし、道教はNEWTRALの立場であることも多いが。
また、属性としてのLAW・CHAOSと、陣営としてのLAW・CHAOSも微妙に違ったりする。
具体的な例を挙げれば、真1でエキドナは種族が邪神(DARK-LAW属性)にも拘らずCHAOS陣営に属していたり
真2では魔王アバドン(DARK-CHAOS)がLAW陣営に組している。
*3
「閣下」という言葉は確かに位の高い将官などの高貴な存在への敬称だが、
普通その対象は軍人や官位を持つ人物であって王や皇帝には使わない。