青鬼


noprops氏製作のRPGツクール製フリーゲーム『青鬼』に登場するキャラ。
ちょっとした冒険のつもりで山奥の屋敷に出かけた四人の男女を執拗に追い掛け回す謎の存在。
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作品名ではと銘打っているが、角はなく虎縞の衣装も身に着けていない等その姿は一般的な鬼のイメージとは全く異なり、
登場人物からは「ブルーベリーみたいな色をした全裸の巨人」と形容されている。
青鬼の追跡を振り切りながら広い館の中で謎解きを行い、脱出を目指すのがこのゲームの目的である。
所謂フィールドマップ上に出現するのだが、触れると即ゲームオーバーなため、必死こいて逃げ回らなければならない。
「青(い巨人と命がけの)鬼(ごっこ)」略して青鬼と言えなくもない。
作中では質量的に通れるかも怪しいような場所からも出現したりと、その神出鬼没さからプレイヤーを大いに怖がらせる。
基本的には一定時間逃げ続ける事で追跡を振り切る事が出来るが、最終局面では延々と追いかけ続けてくる事も。

度々バージョンアップが行われており、そのつどマップや謎解きが変更されているので以前プレイした人でも楽しんで再挑戦出来る。
バージョンごとに謎解きの難易度が変化していたり、青鬼の追跡時間が短くなる代わりに回避しにくくなっていたりする。
また最新版ではある隠しコマンドによって主人公の性能が変化したり、おまけシナリオが出現する。

バージョンによっては元は人間だった事を匂わせる描写や、青鬼の出来損ないのようなモノ達が閉じ込められた牢屋を見られる。
また登場人物の頭を噛み千切ったり死体を執拗に踏み付けたり、何か小さく呟きながら追いかけてくる姿も見られる。
最新のver6.0以降では、その正体の核心に迫る描写もあるらしいが…?
+ その真相は……?
でもやっぱり正体は謎のままである。

2016年12月22日には続編である『青鬼2』がスマートフォン向けアプリとして登場し、
更に『2』に繋がる1の6.0をベースにした最新バージョン『青鬼2016』がツクールMVで公開された。
ただ『2』に繋がるといっても『1』で青鬼に追い回されたひろし達が、『2』で懲りずに廃墟探索をし、さらに青鬼の事を知らないような矛盾があるため、
厳密にはパラレルワールドだと思われる。
+ 青鬼VS…
2017年1月26日に2016の追加要素として『貞子vs伽椰子』とのコラボシナリオ、『青鬼vs貞子vs伽椰子』が公開された。
こちらは青鬼3.0の後日談となっており、『貞子vs伽椰子』のキャラも登場し、さらに小説版のシュンについても多少触れられている。

2013年2月27日には黒田研二氏による小説版が発売された。
ゲーム版の主人公ひろしや他のメインキャラ3人に加え、小説独自の要素として二名の新キャラが登場し、
そのうちの一人である、ひろしの友人シュンが小説版の主人公を務めている。
ver3.0以降をベースとしているが、登場人物の内2名が悪質ないじめっ子など前verの要素も取り入れられ、
更には原作ゲームで不明瞭のままだった青鬼の正体の核心にも強く言及している。
+ 小説版で語られた真相(核心ネタバレ注意)
小説作中における言及によれば、病気で身体の弱かった娘を治療するため、生物学者である親が特殊な遺伝子治療を施し
その結果、一時は娘が元気を取り戻すも、副作用の連鎖反応で見るも悍ましい怪物に変異してしまった、という事らしいが……。

そもそも小説版1作目では、青鬼は元々シュンが自作して配信していたフリーゲームに過ぎなかったのが、
虐めっ子に殺された彼の妄念で現実の存在として具現化し、彼らを呼び込んだという描写になっており
上記の青鬼の素性に関しても、シュンがゲーム中には用意しなかった裏設定の類とされている。
最終的には夢オチか白昼夢か定かでない現実の中、彼らが出会った「青鬼」が虚構の存在ではない事を示唆するような幕引きを迎えているが……? 

+ 小説版2作目で語られた真相(核心ネタバレ注意)
小説版2作目では、
なんとシュンの自作したゲームと現実の屋敷(作中ではジェイルハウスと呼ばれている)が密接にリンクしているという事が明らかになった
(原理は不明。1作目に起きた事件もシュンの怨念ではなく、直前にひろしとシュンがプレイしていたゲームがPCの時間をいじっていたために、
 時間差で再現されていた事だった。その後に起きた夢オチのような現象もPCの時間を巻き戻したため)。

その事実を事件の記憶が唯一残っていた事で気付いたシュンは、周囲にジェイルハウスに行かないように警告していたが、
それが聞き入れられる事はなく、卓郎達は再びジェイルハウスに向かってしまう。
そこで、シュンは卓郎達とリンクしているゲームのPCを捜し、ゲーム側から卓郎達を助けようと試みるが……。

そして2014年7月5日、何と実写映画が公開された。登場人物は上述の小説版に準じているようだ。

ニコニコにおいてはホラーゲームという事からか実況動画が多い。
+ 参考動画集
ver1.0
ver3.0
ver5.2
ver6.1
プロの絶叫(ver5.2)
載ってねぇでお馴染みMametang氏の実況(ver6.22)
神も恐れるその恐怖
こんなのまである

+ 派生作品
その人気の高さから、ブルーベリーみたいな色の青いツナギを着たいい男が登場する『阿部鬼』という派生作品もある。
当然ながら追い付かれると掘られてゲームオーバアッー!
しかもシリーズ化されており、二作目の登場人物が一作目の主人公達の血縁者だったりする。
エンディングも複数存在し、主人公の行動次第で生還するキャラクターや進むルートが変化する。

さらにもしもシリーズで派生していたりする。

+ 夢の世界へ進出
2018年1月28日に発売されたPC用ソフト『YUMENIKKI -DREAM DIARY』では、おまけ要素のミニゲームとして窓付き共演した。

海エリアの桟橋を越えた霧の深い森にある隠し通路に入ると古い洋館の門前で古びたファミコンのカセットを入手出来る。
門は開かないので元来た道を戻るのだが、フェードアウトする際に… ああ!窓に!窓に!
フリーのRPG同士という事でクロスオーバー系の二次創作が多い両作だが、本編で青鬼が襲ってくる事はない。
窓付きを執拗に追いかけてくる鳥人間やマネキンに捕まってもスタート地点に戻されるだけでゲームオーバーにはならない
(そもそも『ゆめにっき』にはゲームオーバーというものが存在しない)。

回収したカセットは夢の世界の自室のテレビで使う事が可能で、起動するとファミコン風のドット絵になった青鬼がプレイ出来る。
自機である窓付きを操作しながら、館内で逸れたポニ子、モノ子、モノ江と隠された鍵を見付け出して館から脱出…
という大まかな流れは従来の『青鬼』と同じだが、探索に手間取っていると「仲間が青鬼に捕まって青鬼に改造されてしまう」という、
過去の作品にあったバッドエンド(青鬼が仲間に化けて主人公も青鬼に変えられる)が再現されており、
最大4匹の青鬼から襲われる羽目になってしまうので鍵探しよりも合流を優先しよう。
ゲームオーバーになるまでひたすらスコアアタックという形式でエンディングはなく、偶然か『ゆめにっき』のミニゲーム「NASU」と共通している。


MUGENにおける青鬼

かつては飯井音子氏が製作した青鬼と、有志によるAIが無限ロダで公開されていた。
現在はどちらとも同ロダの閉鎖で入手不可。
基本的に移動しか出来ないが食らい判定が無く、触れた場合問答無用でゲームオーバー
一定時間逃げ切るか、タイムアップになると撒いた事になりプレイヤーの勝利となる。
所謂AI殺しの類ではあるが、サイズが大きいためプレイヤー操作でも飛び越すのがかなり困難。
1~6Pはランダムの時間で自殺する(カラーが低ければ低いほど時間は短くなりがち)が、7P以降はタイムアップで体力が満タンになる。
更新で複数の即死を使用するようになった。あと挑発でこっちみんな
しかし、即死対策は搭載されていないようで、即死技OTHキラーの攻撃が有効。

この他に、ピコビィ氏により『青鬼3』のラスボスである「千手観音鬼」もMUGEN入りを果たしている。
プレイヤー操作(6:50~)


出場大会

凍結

プレイヤー操作

R-9cで色々と戦う動画(part44、千手観音鬼)


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最初のバージョン(ver1.1)では設定が異なり、二人の少年がいじめっ子達に強制的に館に連れられ、
そこで青鬼と遭遇する……という内容となっている。
ver3.0以降は登場人物の名前や設定が前述のものに一新され、最新版までほぼ変わらずにいる。


最終更新:2020年11月27日 00:14
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