ゴルドス


  • 全長:30.3m
  • 全高:15.1m
  • 重量:199t
  • 最高速度:80km/h
  • 主な武装:ハイパーバイトファング、105mm高速レールガン×2、AMD30mm2連装ビーム砲、TRZ20mmリニアレーザーガン
                      マクサー30mm多用途マシンガン×2、GPS磁気探知機、パノーバ20mm地対空ビーム砲×2、チタンスパイク、ARZ20mmビームガン
(ZOIDS RZ-008 ゴルドス<ステゴサウルス型> パッケージより引用)

トミー(現・タカラトミー)の販売していた玩具『ゾイド』シリーズに登場するゾイドの一体。
岩石怪獣ではない。
中生代ジュラ紀に生息していた草食恐竜「ステゴサウルス」をデザインモチーフとしている。

+ ゾイドについての簡単な説明
ゾイドというのは簡単に説明すると、
惑星Ziに生息している野生の金属生命体(収斂進化により、大半は地球の動物に似た姿をしている)に、
電気信号で操縦するためのコクピットを搭載し各部を改造して武装させた、別名「戦闘機械獣」とも呼ばれるサイボーグ兵器である。
そのため搭乗式のロボット兵器としての性質も強いが、機種や個体毎の差はあれどゾイド自身の意思や感情・性格も存在する。
このように乗り物ではあるがというよりは馬のような動物としての性質もあるのも特徴であり、パイロットの事も「ゾイド乗り」と呼ぶ。
ゾイドの脳・心臓である「ゾイドコア」はビーム兵器の運用すら可能にする非常に高性能なエネルギー生成元であり、
戦闘用の兵器としてだけでなく日常の労働力としても広く使われる他、家畜やペットとして人間と共に生きるゾイドも多い。
そしてゾイドコアは野生のゾイドにとっては自然界で最も効率よく生存に必要な栄養素を取り込める良質な「餌」でもあり、
惑星Ziに生きるゾイドにとって互いのコアを狙っての厳しい生存競争と、それを生き抜く為に備わった闘争本能は決して切り離せない物である。

また生物を改造して作り出される関係上、兵器としては生産・運用に自然環境の影響(個体数の増減や絶滅等)を受け易いため、
所謂「ビグ・ザム量産の暁には」は物理的に不可能と言う設定になっている
(まぁ戦記物である原作ではデスザウラー(英雄譚であるアニメ版のラスボス)でさえ2,30機ほど量産されていたりするが。
 なお、原作の方ではアニメに登場しなかった対デスザウラー用ゾイド・マッドサンダーも量産されているのでパワーバランス的な問題は無い)。
野生のゾイドは単機でも己のゾイドコアを分裂・増殖させて自身の子孫となる個体を生み出す事ができるが、
戦闘用に改造されたゾイドはこの能力を失う為、無理な戦線投入は戦略的にもご法度なのである、

玩具としては、ゼンマイや電動モータにより独特の動きをする「組み立て式玩具」である
(玩具業界ではプラモデル扱いはされていない。
 娘を売った金をペットにつぎ込んでいる*1コトブキヤのHMM(ハイエンドマスターモデル)シリーズならプラモデル扱いだが)。
それも車輪などによる駆動ではなく、足による歩行で前進するものがほとんどである点が他の玩具とは大きく異なり、
足だけでなく口や背びれや尻尾を同時に連動させて動かす事で、妙に動物的で生き生きとした動きを実現していた
(ただしゴルドスの背びれと尻尾は連動しない。連動するのは足と口と首、おまけで背中の105mmキャノン砲)。
玩具としての大きな魅力の一つがこうした動きのギミックだった事が、同じプラモデルであるガンプラやミニ四駆などとの最大の違いだったと言えるだろう。
バンダイも対抗馬として『 レボルト 』シリーズを作ったが、奇抜すぎて受けなかったようだ

このゴルドスは惑星Ziに生息している野生のステゴサウルス型金属生命体を改造して作り上げた、
ヘリック共和国軍の電子戦用ゾイドという設定になっている。
背びれが高性能のレーダーに改造されており、偵察や情報収集に力を発揮する。
ただ電子戦向けなので武装の火力は低く、一般仕様だと大型ゾイドにしては戦闘能力は低め。
ただし大型ゾイドなので、重量のある武器も搭載可能で、
大型ゾイド向けのロングレンジバスターキャノンを装備した長距離砲撃仕様も存在する。
この仕様だとバスターキャノンの優れた火力と元々の優れたレーダー性能を活かした精密な長距離砲撃が可能で、
遠距離砲撃戦ではかなりの戦闘能力を誇っている。
しかし旧式機であるため、敵の新型電子戦機ディメトロドン相手には成す術もなくやられている
(火力では上回っているはずなので、レーダーを無効化された後に奇襲を受けたのだろう)。

生憎、子供に電子戦機の重要性は分かりづらいし、そもそも裏方仕事で華も無いので、ただの弱ゾイド扱いされる事が多かったのが残念だが。
なお、帝国軍が50年ほど後にゾイドの操縦用コンピューターをハッキングして同士討ちをさせる、
(当時の)最強ゾイド「ダークスパイナー」を造る事になるのだが、それはまた別の話。

玩具としてはダークグレーのカラーで1984年に発売、後の1999年にも緑にカラーが変更されて再販されている。
ビガザウロ系列のゾイドの一つであり、動力ユニット及び脚部のパーツ・ギミックはビガザウロと同じものが使われている。
ビガザウロ系列には他にゾイドマンモスと、かの名機ゾイドゴジュラスがある。

+ アニメ『ゾイド-ZOIDS-』では
アニメ『ゾイド-ZOIDS-』では、機体色が白くキャノピーが青い「ホワイトゴルドス」と呼ばれる機体が登場。
50年前の戦争で足を損傷し、部隊が撤退する際に放棄されたにも拘らず、いつか仲間達が戻ってくると信じ、
砦として利用されていた遺跡を守り続けていた(しかしパイロットは、自らの愛機が戦争を忘れて自由になる事を望んでいた)。
とある事情で遺跡を訪れた主人公であるバン達を襲撃するが、遺跡の中に残されていたパイロットの日記から事情を知ったバンに足を応急修理される。
その後賞金稼ぎアーバインとの戦いで危機に陥ったバンを身を呈して庇った後、
バンの「お前の戦争は終わったんだ!」という言葉を振り切るように遺跡へと戻っていった。

この話は第3話として放送されており、久しぶりの復活であったゾイドの、
「ただの機械とは違い、命と自らの意志を持っていて人間と絆を築く事もある」
という基本設定を最序盤に丸々1話使ってしっかり描いたのは、このアニメの評価が未だに高い一因となっている。
この個体以外のゴルドスは噛ませ扱いしかされていないが

+ イギリスのコミック版ゾイドでは
バトルストーリーやアニメなどのゾイドシリーズの中では比較的地味な扱いの多いゴルドスであるが、
かつてマーベルコミックのイギリス支社であるマーベルUK社から発行されていたゾイドコミック*2では、
ゾイド同士の戦争に巻き込まれたドリュー・ヘラー(子持ちのオッサンだけど主人公)率いる地球人一行が、
パイロットであるアンドロイドを破壊して鹵獲したGorgon(ゴルドスの英名)を中盤以降頻繁に使用しており、事実上の後半の主役機的な扱いだったりする。
まあ、「終わり無きゾイドの戦争と、巨大な陰謀に翻弄されるヘラーとその仲間達」というストーリーの都合上、そんなに活躍する機会は無かったのだが。

余談ではあるが、このゾイドコミックのストーリーを手掛けたグラント・モリソン氏は当時まだ無名のクリエイターだったが、
現在は『バットマン』や『New X-MEN』などのストーリーを多く手掛ける、アメコミ界の超大物クリエイターとなっている。

+ その他ゲームでのゴルドス
東芝EMIが製作したファミコンのゲーム『ZOIDS 中央大陸の戦い』では、序盤に仲間に出来る割に、
前述の長距離砲撃仕様を意識したのか比較的火力が高く、序盤の戦闘の柱として活躍してくれる。
余談になるが、MSX版ではゴルドスがいない代わりに彼のポジションをディバイソンが担っている。


MUGENにおけるゴルドス

ディメトロドンなどの作者であるヨップル氏(Youtubeでのユーザー名はHGGA12氏)が製作した手描きのものが存在している。
他の大型ゾイド同様、常時ハイパーアーマーで投げ技が効かないという特殊な仕様になっている。
ディメトロドンなどに比べてかなりサイズが大きく、画面半分を埋め尽くすかというような凄まじい巨体を誇る。
その巨体故ジャンプ力もほとんど無く、移動速度も遅いと機動力は低い。
基本的には全身の武装によるビームや砲弾などの飛び道具で戦う。
これらの飛び道具はゲージを消費するのだが、ゲージは自動で増加するのでほとんど気にせずに連発出来る。

相手に後ろに回られても、自動では振り向かないので注意。ただし噛み付き攻撃をすれば相手の方向に方向転換が可能。
とはいえこのハイパーバイトファングによる噛み付き攻撃は、攻撃範囲が狭く相手に当てるのは難しい。
ただしread meには書かれていないが、方向キーを押しながらハイパーバイトファングを使うと突進攻撃になる。
こちらはこの巨体で全身するため相手に当たりやすく、相手をダウンさせる効果まで付いている。
非常に迫力のある技なので、人操作の時は砲撃ばかり使わずにこの技も混ぜてみるといいだろう。
ぶっちゃけ砲台に徹してるだけで強~凶クラス程度なら圧倒出来るのは内緒

AIは搭載されていないが、そのハイパーアーマー持ちの性能上、
watch modeでの1Pカラー使用でも強クラス程度の相手となら充分いい勝負が出来てしまう。
(1Pカラーと書いたのは後述のようにカラーによってステータスが変化するため)。
AIの製作や改変は自由との事。
ちなみにパイロットのものと思われるゆっくりボイス(softalk音声)が搭載されている。
上記の通り改変自由なので、好みのボイスに変えても面白いかもしれない。

カラーごとの性能詳細

readmeには特に書かれていないが、やはり他の大型ゾイド同様カラーによって能力が変化する。
大幅に性能が強化される暗黒軍カラーや、アニメ『ゾイド-ZOIDS-』のホワイトゴルドスカラーまで存在している。
相手にあった強さに調整する時などに利用してみよう。
P 見た目の特徴 life 攻撃力
1P 黒に白ノーマルカラー life1200 通常
2P
3P 黒に緑の暗黒軍カラー life2100 通常の2倍
4P 黒にピンク life1300 通常の1.33倍
5P 緑に白 life1400 通常
6P 白(アニメ版のホワイトゴルドス) life1200 通常の1.33倍
7P life1400 通常
8P 青に金 life1500 通常の1.5倍
9P 抹茶色 life1100 通常の0.9倍
10P ノーマルだと緑
重装備版だと水色に赤
life1300 通常
11P ノーマルだと緑に黄色
重装備版だと抹茶色
開幕時はlife1700
ライフ常時自動回復有り
通常の1.5倍
12P ノーマルだと緑に青緑
重装備版だと白に赤
life1700 通常の2倍

通常版は12Pで何故か河城にとり専用機となり、隠し技が使えるようになる。
隠し技は3ゲージを消費して広範囲に爆弾になったキュウリを出現させる技で、広い範囲を攻撃出来るがゲージ消費の割に威力が低めであまり役に立たない。
ちなみにボイスはゆっくりのままである。備え付けのボイスチェンジャーとかじゃないのかなもう


ゴジュラス用長距離キャノン装備ゴルドス

同じくヨップル氏により、ゴジュラス用長距離キャノンと4連速射砲を搭載されたゴルドス(キャノニアーゴルドスverの機体)も公開されている。
通常のゴルドスに比べて少し移動速度が遅くなったが、防御力と火力が増大しているのでかなり強化されている。
なお、12Pはにとり仕様でなくなったが、それ以外のカラーの特徴は通常のゴルドスと同じなので、やはりカラーで性能を調整するといいだろう。
特に長距離キャノン砲が強力で、1Pカラーでも直撃すれば300近いダメージを与える事が出来る。火力が2倍になる3Pカラーなどだと威力は600まで跳ね上がる。
プレイヤー操作(0:30~)

出場大会

  • 「[大会] [ゴルドス]」をタグに含むページは1つもありません。

出演ストーリー

黄金の仮面伝説(にとり仕様が第23話に登場)

プレイヤー操作

除夜の鐘代わりに108体討伐(part2、ゴジュラス用長距離キャノン装備)


*1
「娘」とは美少女プラモブームの火付け役となったコトブキヤオリジナル作品『フレームアームズガール』(及び『メガミデバイス』)の事で、
「ペット」とは当然ゾイドの事である。
つまり「ゾイド(HMM)を開発する金があったらフレガの新作を開発しろ」と言うフレガファンからの揶揄、及びゾイドファンの自虐である。
まぁゾイドが2006年以降休眠コンテンツになったからであり、2020年に『ゾイドワイルド』が始まってからはこういった意見も減った。
そして当然のごとくコトブキヤはワイルドゾイドのHMM化にも乗り出した。

余談だが、タカラトミーの子会社トミーテックも半分の大きさのMSS(モデラーズスピリットシリーズ)を始めたが、生憎8種類で終了している
(ブランド自体は残っているが、自動車模型のブランドに変更された。 そもそもトミーテックの主力は鉄道むすめ鉄道模型。
 尤もタカラトミー(トミー側)の主力もトミカとプラレールなのだが(シンカリオンもプラレールの派生作品である))。

*2
ゾイドは日本発祥の玩具であるが、人気は海外が先行していた。
と言うか日本で失敗した『メカボニカ』を海外で『ZOIDS』名義で発売したら大ヒットしたので日本でも『ゾイド』として再販したと言う経緯がある。
なお『トランスフォーマー』の方は、日本でヒットしていた『ミクロマン』や『ダイアクロン』が原典なので経緯が違う。


最終更新:2023年10月08日 04:58