ホワイト・グリント


フィオナ「貴方は、昔の私達と同じです

     考えてください。何のために戦うのか…」

非企業勢力ラインアークのリンクス
名アーキテクト、アブ=マーシュの手になるオリジナル機を操る
ランクは9だが、最高クラスのネクストであることは間違いなく
リンクス戦争では、単機で一企業を壊滅させている

アーマード・コア フォーアンサー』(以下ACfA)に登場するネクスト。
企業連と敵対する組織「ラインアーク」所属のリンクスが搭乗する。
ラインアークの所有する最も貴重な資産にして最高戦力であるネクストで、企業連に対抗出来る理由でもある。
搭乗者はカラードランク9位の「Unknown」(コレとは無関係)。
オペレーターは『AC4』の主人公のオペレーターでもあったフィオナ=イェルネフェルト。……大剣を持ったメイドさん?それは別の人です。
ランクこそ9位であるがそれは政治的配慮に過ぎず*1、その戦果から現行最高クラスの戦力と認知されている。
ちなみにこの政治的配慮はそこかしこに影響があり、トップクラスの実力があり前作からの生き残りという立場ながら、
ランクは全体30人中29位と異常に低いミセス・テレジアなどはその最たる例である。
『ACfA』のオープニングや、専門学校HALのCMで登場する機体はこれ。

フレームパーツは全てアスピナ機関所属のアーキテクト「アブ・マーシュ」の設計によるワンオフであり、
その特殊性から全ての肩装備と一部の背部装備を装着することが出来ない。
オーバードブースト時のブースターの可変機構や、アサルトアーマー使用時にカメラアイを保護するシャッターが降りる等、
他のネクストには見られないロマンが詰まった機体である(まぁOBの変形機構が肩武器と干渉するから装備出来ないという弱点にもなっているのだが)。
武装は両腕にそれぞれBFF社製の実弾ライフルである051ANNR、063ANARを装備し、両背部に分裂ミサイルのSALINE05(通称グリントミサイル)を装備。
初期レギュレーションでは、このグリントミサイルの性能に苦しめられた(と同時にお世話になった)リンクスも多いのではないのだろうか。
(ニコニコ大百科より抜粋、一部改稿)

『マクロス』等で有名なメカニックデザイナー河森正治氏がデザインした特徴的フォルムやHAL学園のPRにも使用されたこともあり、
『AC』シリーズの中ではずば抜けて高い認知度と人気を誇る。
プレイヤー達からは名前を略して「WG」とか「ホワグリ」「白栗」などと呼ばれている。
上記の通り何もかも特殊な機体なので補修費用などのランニングコストもバカ高く、
「ねんがんのホワグリを手に入れたぞ!」と嬉しさに任せて、
下手に乗り回していると大ヤケドするというまさしく超高級車的な存在である。
装甲や機動力などの基本スペック自体は高いものの、コアが抱える肩武器が装備出来ないという弱点も重く、
背中武器はミサイルにほぼ限定されるが連動ミサイルを装備出来ず、
また、防御用のミサイル避け武器であるフレアも装備出来ないため、ミサイルは撃つのも撃たれるのも苦手である。
しかもミサイルは軽量から重量機まで満遍なく積んでいることが殆どなので……。

『ACfA』劇中では敵もしくは僚機として登場。
企業連が差し向けた2機のネクストをラインアーク(組織の本拠地である海上都市)上にて迎え撃ち、
ランク1「オッツダルヴァ」が駆るネクスト「ステイシス」を水没させるも、自身も撃破される。
味方として登場するルートでは、オッツダルヴァを撃破した直後に戦闘不能となるため、
こちらではフラジールに撃破されたのかもしれないが、正直あんなのに落とされたとは思えないのでオッツダルヴァと相討ちか、
あるいはラストミッションにて登場する人物の正体から見て、撃破されたように見せかけた演技の可能性もある。
HARDモードで敵として登場した場合、一度撃破されるも直後に再起動するという離れ業を見せる。
逆に僚機として登場した場合は、フィオナの台詞が終わる前に撃破されてしまうこともしばしば…。

なお、前作『AC4』にも「ホワイト・グリント」というネクストが存在する。
機体構成こそ違うが、同じアーキテクトにより設計され、名前だけでなくカラーリングやエンブレムも同じ。
搭乗者は「アスピナの傭兵」ことジョシュア=オブライエン。フィオナとは旧知の仲。
ある時は味方として、またある時はプレイした難易度によっては敵として現れる、ライバルキャラのような存在。
主人公と共に戦場を駆け、企業を壊滅させるなど大きな戦果を挙げる。
しかし最後の最後で主人公の所属するコロニー「アナトリア」をプロトタイプネクストで襲撃、その際に主人公により撃破される。
その後の消息は不明だが、彼のセリフから主人公を返り討ちにしたとしても、そう長くは生きられなかった模様。

+ 『ARMORED CORE VERDICT DAY』では…
『ARMORED CORE VERDICT DAY』では、N-WGⅨ/Vと呼ばれる、ホワイト・グリントに酷似した黒い機体がラスボスとして登場する。
見た目通り、アーマード・コア・ネクストに酷似したクイックブースト、プライマルアーマー、アサルトアーマー、VOBなどの装備を有しており、
それらの機能がオミットされたACV世界のアーマード・コアを圧倒する性能を誇る。
プレイヤー間での通称も勿論「ブラック・グリント」あるいは縮めて「黒栗」。

作中では「かつて世界を破滅させた力の一つ」と評されており、専用BGMもフォーアンサーのBGM「Remember」に酷似しているなど、
それまで不明瞭だったAC4世界とACV世界の関連性を示唆する存在となっており、
名前の由来も「N(ネクスト)-WG(ホワイト・グリント)IX(「9」)/v(Vシリーズ)」 ではないかと推測されている。

また、搭乗者「J」の担当声優はジョシュア=オブライエンと同じく中田譲治氏であるため、
ジョシュアの意識を電子化してACに組み込んだ存在が「J」ではないかと推測されているが、やはり詳細は謎である。

+ ホワイト・グリントのパイロットについて
ぶっちゃけてしまうと上記のネクスト以外に関する情報は殆ど皆無である。
搭乗者名も「Unknown」となっており、作中でも話すことは一度も無い。
これはフロムお家芸の「設定はあるが敢えて公開せずプレイヤーの想像に委ねる」と言うものに基づくと思われる。
+ 明言されてはいないものの…
  1. オペレーターが前作ヒロイン
  2. 過去に複数の企業を壊滅させている
  3. 360サイコーッ!BLOGのアーマード・コア フォーアンサー特集【Answer From NEXT】第六回にて、
    宣伝担当の方が「オペレーターと関係が深い」「前作をプレイしてたらピンとくる」「搭乗者は○○○」「是非『あなた』の目で確かめて」
    といったヒントを出している。
1と2に該当する人物はもう一人いるものの、3の後半二つに該当しないことから、
前作の主人公であることはほぼ間違いないとファンの間では考えられている。
ハードモードでは一度撃破されても再起動して襲いかかって来ることや、
前作であれほど主人公を案じていたフィオナがホワイト・グリントが撃破されても冷淡な反応をしているのに加え、
前作主人公はネクストを動かすための適正が低く多大な負荷を受けていたこと、リンクスは短命であることなどの設定から、
主人公そのものではなく主人公を基にしたAIではないかとも…と言われているが、
作中でAIで動くネクストは御世辞にも強敵とは言いづらく、もしAIでホワイト・グリント並みの戦力が配備出来るのなら、
「各企業が低AMS適性のリンクスを戦力にしようとしたり手術で後天的にAMS適正を付与しようとしたり躍起になってリンクスを集めないのでは?」
と、上の情報が広まったことにより懐疑的な意見もある。
更に、あるリンクスもホワイト・グリントと同様に撃破された後再起動する(大抵画面外なので気付かないが)ので、
「人間が操縦している=再起動出来ない」というわけではない。
相変わらず手法は不明だが。

2010年10月に発売された、『AC4』『ACfA』の情報を纏めた公式設定資料集内におけるフィオナへのインタビューによると、
ホワイト・グリントは撃破されたものの、リンクスは生存しているらしい。
これが撃破されてもフィオナが冷淡でいられた理由では?という意見もある。
ただし、これはあくまで対外向けの取材に応えている形なため、防衛と外交の要であるリンクスの生死を正直に答えるかというと…だが、
撃破=死亡ではないので生きている可能性が無いわけではない。
撃破=死亡であれば、被撃墜時の台詞が平然としているリンクスが多いのは不思議である(達観しているリンクスは除く)し、
ゲーム上の都合と言ってしまえばそれまでなのだが、撃破されても平然と出てくるリンクスも居る。
また、ホワイト・グリントが撃破された際に「ラインアークは終わりかもしれません」と言っている辺り、
生死云々以前にもう戦える状態では無くなっていることが予想される……のだが、
設定資料集のインタビューでは次のネクストを用意していると話している。
ちなみにそのラインアークには『ACfA』主人公の手でトドメを刺すことも、企業の手から守ることも出来る。

様々な意見はあるが、ホワイト・グリントが撃破されて以降はそれもフィオナもストーリーに絡まなくなるので、真相は闇の中である。
CMやら雑誌やらでさんざん期待を煽っておいて、蓋を開ければ登場ステージは実質1つ(同じステージを敵側でやるか味方側でやるかの2種類)だけ、
というスーパー釣り機体である。何コレ……
+ 『AC4』時点での主人公の経歴。完全ネタバレ注意
『アーマードコア』シリーズとしては非常に珍しく、しっかりと設定が整えられている人物である。
壮年の男性で、なんと個人用のオリジナルエンブレム(と思われるもの)まで所持しており、
これは全シリーズ通じても主人公ポジションとしては彼のみの設定。
本作の主力機体「ネクスト」よりも格段に弱い前世代の「ノーマル」と呼称されるACに搭乗して活躍しており、
その中でも伝説的な腕を持っていたと言われている。
『AC4』以前に起きた、企業が各国家に敵対し勝利した「国家解体戦争」において重症を負い、
トルコ共和国付近の居住区「アナトリアコロニー」でオペレーターとなるフィオナ=イェルネフェルトに保護される。

アナトリアコロニーはネクストの技術を開発し、それを売ることが主要産業だったが、
中心的な科学者であるフィオナの父が死亡した際にそれら専門技術の殆どが外部流出。
貧困の危機に陥ったアナトリアは、最後の賭けとして研究用に貸与されていたネクストを使って傭兵業を行うというぶっ飛んだ金策を考案。
借りもので戦争するとか正気の沙汰とは思えない
そのパイロットとして、微弱ながらネクストのパイロット適正があった主人公に白羽の矢が立ち、彼は再び戦場に赴く。
……というのが『AC4』の導入部分になる。
この適正とはパイロットの腕前ではなく、神経接続時に違和感なく操縦出来るかどうか、という意味であり、
主人公は「腕前は抜群だが神経系への負担が大きい」状態で再び戦争に駆り出されることとなる。

作中では度々、本作のネクスト乗りを意味する「リンクス(Lynx、山猫)」ではなく「レイヴン(Raven、山ガラス)」と呼ばれるが、
これは上記のノーマル乗りを意味しており、また『AC4』以前のシリーズの主人公に使われる呼び名でもある。
シリーズのプレイヤーをニヤリとさせる演出ではあるが、「レイヴン」という単語自体が彼を示すほどの有名人だったということだろうか。

主人公は「ホワイト・グリント」と名付けられたネクストを駆るもう一人の傭兵、
ジョシュア=オブライエンと共に作中で起きる戦争において多大な戦果を挙げ、最終的に戦争を終結に導くほどの活躍を見せる。
しかし、その大きすぎる個人の戦力を見かねた企業によって、彼らは同士討ちを画策される。
最終的にジョシュアを討ち果たした主人公は、今後も刺客が襲って来ると考えアナトリアコロニーを出奔する……というのがあらすじである。
『ACfA』のホワイト・グリントを駆る人物が主人公であるならば、その後はラインアークに落ち着くことになる。
ジョシュアのものであった機体名を今の自身に冠して。


MUGENにおけるホワイト・グリント

脳内住民氏が製作したものが存在する。
精巧さに定評のあるコトブキヤのACプラモ「ヴァリアブル・インフィニティ」シリーズの画像を使用している。
readme曰く「全ステート自作で特殊な構造になっています、バグる可能性が高いですが…」とあり、
特殊なステート構造のキャラと戦わせる場合は気を付けた方がいいかもしれない。

ガードが出来ないが、防御力の上がるプライマルアーマー(PA)を装備している。
ただしアーマーのゲージが無くなると防御が大幅ダウンし、ゲージが回復するまで使用不可となる。
攻撃を食らっても転倒しない性能だが、スーパーアーマーではないので怯み、投げることが可能。

カラー差では、7P以降からはGAマンが援護に参上。
11p以降は原作HARDモード同様にリザレクション持ちになり、プライマルアーマーなどの性能が大幅アップする。
12PではPAの防御力が凄まじくアップし、本体の防御力も上がった超耐久モードになる。


出場大会

出演ストーリー



*1
実力的にはランク1位より強いので、高ランクを与えておかないと「低ラン機に負ける企業連のネクスト雑魚くね?」という話になり体裁が保てないが、
当然企業連としては敵対組織の機体に高ランクなど与えておけないので、「1桁台の最下位」である9位を与えられている。


最終更新:2020年12月24日 15:27
添付ファイル