武藤カズキ


「突き破れ!オレの武装錬金!!」

『週刊少年ジャンプ』に連載していた和月伸宏作のアクション漫画『武装錬金』の主人公。
12月1日生まれ。身長170cm、体重59kg。血液型はO型、同誌連載だった某カードゲームの主人公ではない。*1
私立銀成学園高校2年B組で両親の仕事の都合上、妹のまひろ共々寄宿舎で生活している。
アニメでの声優は『コードギアス』のルルーシュ・ランペルージや『テイルズオブデスティニー2』のカイル・デュナミスでおなじみ福山潤氏。
奇しくも後者ではヒロイン本作と同じ声優である。

かなりの熱血漢・正義漢で、人好きされやすい明るく朗らかな性格の少年。
所謂「天然ボケ」で後先を考えない一面もあり、周囲の失笑(もしくはツッコミ)を買うこともしばしばであるが、
「四バカ」の一人としてクラス内ではムードメーカー的な存在である。
周囲からの信頼も厚く、意外にも2-Bの学級委員を務める。青汁が好物。
「○○の達人」を自称し数々の特技を持つと言うが、似顔絵では絵そのものは上手いものの
ジョジョの奇妙な冒険』タッチ(四部の登場人物の漫画家・岸辺露伴のファンという設定もあり)であったり少々疑わしい。
また特撮物が好きなのか、L.X.E.アジトにおける合言葉の際は仮面ライダーZXの変身ポーズを披露。
更にさりげなく原作第1話でも披露している。

誰かを守るために自分を投げ出す強さを持ち、例えそれが敵であろうとも人間相手ならば情けをかけ、
時に自らの命を賭けて救おうともする。
相手が動物型ホムンクルスの場合はまだ序盤の未熟な時期でもあり、
斗貴子も大きなハンデを負っていて余裕がなかったため容赦しなかったが、
偶発的に無力化に成功した時には人間を襲わないことを誓わせるだけに留めようとしていた。
元々はすぐにガタガタブルブルする臆病な少年で「痛いのも怖いのも嫌」と本人も言っているものの、基本的にいかなる時でも自分の事は二の次であり、
ともすれば自己犠牲にも等しいほどに献身的であるが、同時に決して自分の生も諦めない強さも持ち合わせる。
緋村剣心もそうだが、和月氏の主人公は生き抜こうとする意思の強さを示しているキャラが多く、不撓不屈の精神性は割と命が安い少年漫画には新風を呼び込んでいる。

だが、その今時珍しいほどの正義感の強さ故に、蝶人パピヨンから「偽善者」と言われ、
自分の正義に伴わぬ力の無さを嘆き、涙したこともあった。
また、元はごく普通に暮らす高校生の少年であり、守るべき日常から離れた孤独な戦いにおいては弱さと脆さを見せることも。
ともすれば甘いとか偽善者と呼ばれる性分だが、カズキの強さの根源が比類ないほどの優しさと芯の強さである為、
それ抜きではカズキというキャラ足りえないだろう。
事実、カズキの性格に影響された者は多く、パピヨン自身も影響はしっかり受けている。

戦闘時においては闘志を前面に押し出しガンガン突き進むタイプ。
物語序盤から武装練金の扱いには非凡なセンスを見せ、戦術面での駆使には尋常じゃないほどの才を見せる。
また肉体的にも文字通り血の滲む修練を積み、戦士としての実力を飛躍的に伸ばしていった。
反面、戦略面は師であるキャプテンブラボーや津村斗貴子に任せっぱなし。
まぁ、戦士になって間もない元一般人である以上、上司を差し置いてどうこう出来る物ではないので仕方ないが。
そうして常に全力全開で戦ってきたため、本編終了後の外伝でも「サンライトフラッシャーの発光を軽い照明程度の光量に抑える」という加減しての応用が出来なかった。
上記の通り、基本的に敵であっても致死に至らせることは少なく、相手が戦闘不能になった時点で戦闘を終わらせる。
一度だけ師であるキャプテン・ブラボーが死んだ(実際には生きてたが)と思った時だけ激怒し、
相手を殺しかけたが大戦士長により未然に止められた。
斗貴子がほぼ無力な状態でパピヨンに保護されることになった時は「斗貴子さんに何かあったら、わかってるだろうな」といつになく怖い顔で恫喝し、
またパピヨンが倒されたと思った時も怒りかけたが、単に爆睡していると気づきあっさり怒りを納めた。

上記のパピヨンが倒れてるシーンで激情し掛けている事からも察せられるように、カズキもパピヨンとの決着にはかなり執着している。
敵対していながらも割と気心の知れた様子を見せたりと中々複雑な人間関係である。

+ 本編ストーリー(ネタバレ注意)

連載開始当初は、他に錬金術を扱った有名作品、同じ掲載紙では熱血漢の高校生がクールで小柄なお姉さんから力を与えられる作品
また完結済だが著名な主人公の武器が槍の作品があったせいで色々と読者の指摘もあったようだが、
作者曰く、むしろ第1話は『ウルトラマン』をイメージしていた事が語られており、
その後の熱血少年漫画然とした展開からファンの人気も高まっていった。
最終的にはジャンプのアンケート制の弊害もあり、打ち切りになってしまったが、その反響の強さから(打ち切り後に)アニメ化が決定。
また「赤マルジャンプ」で『ファイナル』『ピリオド』と60P超の完結編を2回も行った。
どちらも極めて高クオリティの作品であった為、 前回の打ち切りもあった懸念を見事跳ね除け
近年のジャンプマンガとしては成功した作品だと言えるだろう。
…和月氏は後のアニメ化に関して「今更ァ!?」と複雑な感想を漏らしてたが。

人気投票での順位は惜しくも2位。まあ周りが負けず劣らず濃すぎるからしょうがない。
…尤も、実は斗貴子側に一人で何百票も投票ハガキを送っていた阿呆が熱烈なファンによって
斗貴子さんが一位になっていただけで、それを除外すればカズキがトップとのこと。

余談だが、作者の前作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の登場人物・巻町操はカズキのモチーフとなった人物で、
前髪の一部に名残が見られるという。

武装錬金

所持武装錬金は突撃槍(ランス)の武装錬金「サンライトハート」。斗貴子曰く「考えなしで飛び出すキミの性格そのまんまだな」
特性は闘争本能に呼応しての飾り布のエネルギー化(そのエネルギー量は使用者の闘争本能の昂ぶりに比例する)。
エネルギーの色は山吹色(サンライトイエロー)であり、武装錬金の名前もこれに由来する(命名者は斗貴子)。
主人公の武器が槍で、飾り布によってその力を制御するという点が獣の槍に通じており、
これが上述のパクリ疑惑を高めているのかもしれない(影響を受けているのかもしれないが、効果自体は真逆)。
カズキの心臓を兼ねているのでサンライトハートへのダメージはカズキの生命に直接響く。
また、完全破壊・長期間の離別で死亡するとされている。
外側のアーマー部と内部の芯部分は分離可能で、芯部分だけでも武器として使用できる。
元になるシリアルナンバーLXX(70)の核鉄は、黒い核鉄とされたIII(3)を封印するためのダミーだった。
(本物はDr.バタフライが所持しており、後に早坂桜花の手に渡る)

アナザータイプは斗貴子の核鉄を発動させたものであり、従来より一回り小さくなっていて、細部も異なっている。
(カズキはこの時自身の核鉄とダブルで発動させているため、二刀流の剣のようにも見える)
デザインはデザイナー・神宮司訓之によるもの。モチーフは龍(アナザータイプはゲッターロボ)。
(初期設定では「ドラゴンヘッド」という、穂先に龍の頭の意匠があるデザインだった。現在でも最低限の龍の意匠は残されている)
原作1話でのみ、カズキの心情に呼応して表情が変わるという擬人的な表現が見られる。
作者がカズキの武器に槍を選んだのは映画『ロック・ユー!』の影響だとか。
攻撃が基本「突く」だけでアクションの幅が狭くなるので失敗だったと語っているが、それは作者の演出の引き出しが少ないだけでは

後にヴィクター化したカズキの影響を受け、形状と特性が変化した「サンライトハート改(プラス)」へとパワーアップ。
小型化して取り回しやすくなった(槍先を閉じた形態はどちらかと言うと剣に近く、基本は突撃槍だが剣の能力も得たと言える)と同時に、
新たな特性として創造者の意思に応じてエネルギーが発動、槍先を分解し、槍先のサイズを自由自在に変化させることが可能となった。
そのため機動力が大幅に向上し、旧サンライトハートの弱点であった接近戦にも対応できるなど、
戦闘のバリエーションが非常に豊富となっている。
エネルギーは創造者の体内で常時蓄積されている生命エネルギーそのものであり、
ヴィクター化した際は周りの生命エネルギーを取り込んで使えるので、
その出力はヴィクター諸共地球から月まで飛んでいけるほど絶大なものになる
(カズキ自身もこの力を危惧していたため、ヴィクター戦で一度きりしか使わなかった)。
旧サンライトハートと同様、刀身と柄が分離可能である。
石突(槍の尻の部分)は旧サンライトハートの穂先部分と同じ形状になっており、さらに石突の方からもエネルギー放出が可能。
なお「武装錬金の完全破壊(または長時間の離別)」で死亡となるため、刀身が破壊され石突のみが残った状態になっても
カズキが死ぬことはない。アニメ版では、エネルギーの斬撃を飛ばす能力を備えている。
カズキは戦うことを決めた当初自分の武装錬金を「意表を突いて”剣”」と命名することも候補に入れていたが、
(他の候補には「シンプルに”槍”」、「トンボ切り2003(アニメでは2006)」などがあった)
このサンライトハート改は本当に剣のような形態を持っている。


ニコニコにおける『武装錬金』

本作アニメのOPソング「真赤な誓い」(歌・福山芳樹)がニコニコ創設間もない頃から弾幕ソングの一角として有名か。
作品と合った非常に熱い歌詞と歌唱で人気を博した。
動画中はコマンド「red big」の使用が推奨され、サビに限らず真赤なコメントが流れ続ける状態が多い。
ちなみにジャンプ繋がり&苗字も同じというのもあるのか 「明日への遊☆戯☆王」 という空耳ネタもあったり。

なお、歌い手である福山芳樹は公式動画上にてニコ厨であることを明かしており、
自身の曲に流れる弾幕コメントに対して関心をよせていた。後、「真赤な誓い」は誤記との事。
しかしPC変換候補の都合か真赤な誓いより“真っ赤な誓い”の方がMADや歌唱などヒットするケースが多い。
その他の動画も熱いものが多い。


『ようこそパピヨンパークへ』での武藤カズキ

体力と攻撃力が一番高い以外は平均的な能力値。
闘争ゲージが高くなるとサンライトハート改が展開し、攻撃範囲と攻撃力が大きく増すが、
ゲージがないと剣状態のままでリーチが短く攻撃力もいまいち。
斗貴子と違い、攻撃が直線的で適当にボタンを連打するだけでは敵を吹っ飛ばしてしまいコンボが繋がらないため、
ヒット数を稼ぐには目押しやダッシュキャンセル、オーバーキルなどのテクニックを必要とする。
このため主人公でありながら初心者にはやや使いにくく、慣れが必要。
ただし能力値を最大まで成長させて、装備する特殊核鉄と敵の密集度合いによってはカンストも余裕。
全開!全開!全開!
ちなみに、本ゲームのオリジナルキャラとして「ソウヤ」という人物が登場するが、その正体は…


『ジャンプアルティメットスターズ』での武藤カズキ

ニンテンドーDSのゲーム『ジャンプアルティメットスターズ』では操作キャラクターの一人として登場。
性能だが、かなり上級者向けのキャラクター。慣れればさほど難しくはないが、慣れるまでに時間がかかる。
体力は平均より高く、移動速度は平均以下とパワータイプな一面も持ち合わせている。

やはりカズキで一番大切になるのが突撃槍での突撃。
これをどううまく使うかがカズキを使うに当たってかなり勝敗を左右する。
カズキは武器が大型のせいか、技の出がかなり遅く、コンボ、ガチンコ勝負にはかなり不向き。
総じて超乱戦奇襲型のキャラクター。必殺技も目隠し、タメ、キャラの数により攻撃力アップなど技が豊富。
どのコマを使うかもかなり大事である。
アビリティに突撃があるためガンガン突撃槍で攻めてもいいし、自己回復もあるため、突撃槍で逃げ回って回復もできる。
復帰能力は全キャラトップクラスなのでリングアウトはメテオなどされない限り滅多にない。


MUGENにおける武藤カズキ

初音ミクの技「ニコニコオールスター」のストライカーとして稀に登場したりしてはいるが、
『ジャンプアルティメットスターズ』仕様のものが以前より存在自体はしている。

海外製作者Akimoto氏により公開。完成度100%で原作をほぼ完全再現。サイズが小さいのは元ゲーの仕様なので悪しからず。
デフォルトでAIが付属されており、とにもかくにも突撃槍の突進でガンガン突っ込み、反確もお構いなしに槍を振り回す。
原作初期のカズキを思わせる「考えなしで飛び出す」戦い方である。
ただ実際、ガードさせても有利になりやすい突進を主軸にするのは間違いではなく、
超必殺技もタメが長くコンボには組み込めないため、人操作でも恐らく似たようなスタイルになると思われる。

残念ながら、現在は氏のHP閉鎖により入手不可。

出場大会



*1
作者の高橋 和樹 氏がジャンプ巻末のコメントで最近青汁にハマっているということを書いており、一部モデルになった可能性はある。

*2
ちなみに、同作者の『るろうに剣心』実写映画化に伴い執筆された『第零幕』のとある登場人物が
『エンバーミング』の登場人物の親戚という事実が単行本後書きの解説で(本当にさらっと)発覚しており、
さらに元々『GUN BLAZE WEST』は連載が続いていれば左之助の登場予定があった事から、
『るろ剣』『GUN BLAZE WEST』『エンバーミング』は全て同一世界の同年代の別地域の出来事という事態になっている。
作者により「『エンバーミング』は『武装錬金』のスピンオフ作品である」という旨の発言もあったりはしたが
結局ヴィクターとフランケンシュタインにはキャラデザイン以上の共通項は設定されること無く終わったため
事実上『武装錬金』だけが世界観から置いてきぼりにされたという形に……



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