キリンハンター


これなくして女性装備語るべからず。

―アンサイクロペディア「モンスターハンター」の項目より

CAPCOMの人気ハンティングアクションゲーム『MONSTER HUNTER(略称モンハン、MH等)』シリーズに登場する装備品の一種。
作中に登場する古龍種モンスター「麒麟(キリン)」を狩猟し、その角や皮、美しいたてがみ等の素材から作られる防具である。

キリンは『MH』無印の時代から存在した古くからいるモンスターで、
Wiiの『MONSTER HUNTER tri(トライ)』やPSPの『MONSTER HUNTER PORTABLE 3rd』にて、
キリンが狩猟対象として登場しなくなるまで無印からずっと存在した…訳ではなく、
実際はキリンが通常クエストで戦えるようになった『MHP』から出てきた装備である。
無印や『MHG』ではオンラインで期間限定で定期的に配信されるクエスト以外では
戦うことが不可能な文字通りの「本物の幻の獣」であった為の配慮なのかもしれない。

+ 素材元のキリンについての詳細
一本角が額から生え体が白い鱗と毛で覆われた雷を操る古龍種。名の由来は中国の同名の伝説の生物から。
全ての獣の守護者であり、常に中空を駆け植物や虫を踏みたがらないほど殺生を嫌う存在。
王が仁ある政治を行うと姿を現すとされる。
風水思想では四神(青竜白虎朱雀玄武)の中央に座する生物として黄龍ともう一説に挙げられる幻獣でもある。
キリンビールのラベルに描かれているあの動物といった方が日本人には分かりやすいだろうか
(モンハンのは麒麟というよりどちらかと言えばユニコーンに近い造形でもある)。

キリンは白く輝く美しい鬣を持った(比較的)小型のモンスターだが、
その肉質は異常なまでに硬い上にあらゆる衝撃を直前で遮断する「白光」を全身に覆っているため、
切れ味の悪い武器では弾かれて、まともにダメージを与えることすら困難となっている。
また他のモンスターには大抵存在する弱点属性も殆ど無いに等しく(唯一、炎属性のみほんの僅かだけ通り易くなっている)、
状態異常も毒と睡眠以外が無効という、相当に厄介な敵である。

そして小さめなだけあって非常に素早く、突進の他に雷を操る角の力で落雷攻撃、また二つを組み合わせた帯電突進で攻撃してくる。
移動も攻撃も隙が非常に少なく、なおかつ睡眠とダウン以外に足を止める方法が無い上、滅多にこちらがアイテムで回復する隙が無い。
それでいて雷の威力が高い上に、挙句麻痺させられることもあり、
一度のミスで再起不能に陥りそのまま殺されることも少なくないため、強敵と言っても過言ではないだろう。

プレイヤーからはそのこざかしい動きと異様な倒し辛さから、
同じような動きをする鹿のような小型モンスター「ケルビ」より名前を取られ、「ドスケルビ」という蔑称で呼ばれることもある。

唯一の弱点はその特徴的な一本角で、ここに強力な攻撃を叩き込めば一撃で吹っ飛ばすこともできる。
「ハンターがキリンと同じ方向を向いているときにキリンにダメージが一定量蓄積」と言う条件で豪快に吹っ飛んでダウンするため、
胴体しか狙う腕が無くても、せめて背後から攻撃することで角を狙うことができる。
また、「あと一撃加えればダウンする」まで攻撃を加え、キリンと同じ方向を向いて角の位置に一部の武器の攻撃を置くことで、
ダウンさせる現象を角を狙いながら利用でき(通称「背負い投げ」)、上手くすれば、
「ダウン中にダウン寸前まで蓄積」>「起きた後の確定移動に攻撃を置いて」>「ダウン」>以下ループ
なんてことも可能。

キリンに散弾を撃つと何故か弾丸が角に吸い寄せられて大量ヒットすることから、
硬い肉質を嫌がってボウガンで戦うハンターも多い。

『2(dos)』時代には回線や処理の都合でワープすることが非常に多く、
前から突進してきたと思ったら後ろから突っ込んできていたということも多々あったため、
時を止める能力を持つ説や、時間を吹っ飛ばす能力を持っている、と度々ネタにされていた。
2以降のシリーズでは回線の強化やPSP-PSP間でのアドホック通信がメインとなったために、
このワープ現象は滅多に見られないものとなって時期に風化していくかに思えた。
…が、『MHF』において登場したキリン特異固体は仕様としてワープを使ってくるようになっていた

また、『MHF』サービス開始初期のキリンは「やけに体力が多い」ということで話題になった。
その後解析により、4人で30分ほどかけて倒す超大型古龍のラオシャンロンと同程度の体力を持っているということが判明し、
その後しばらく「ラオキリン」と呼ばれていた(実際にはキリンの角を狙えば体力を多く削れるため、体感体力はもう少し低いのだが)。

前述のように、剥ぎ取れる素材は希少。
故に、強力な雷属性の武器を作る際には大抵同じく電撃を使う怪竜「フルフル」や、
ゴム質の絶縁表皮を持つ毒怪鳥「ゲリョス」から剥ぎ取れる素材と一緒に要求されることとなる。
もちろん性能は苦労に見合った物ばかりのため、キリン装備目当てでなくても戦う価値はある。

なお、キリンには因縁の深いライバルとも言うべき牙獣種「ラージャン(別名:金獅子)」というのが存在する。
常に群れを成さず、一頭で行動するモンスター(イベクエ?嘘はついてない)であり、キリン同様雷と肉体を武器にして戦う。

なおラージャンがキリンの蒼角を食べる=どのように手に入れるのかは当初は不明だったが
『MHWorld』の追加コンテンツ『ICE BORNE』のデモムービーにてラージャンとキリンが直接戦う様子が描かれた。
素手でキリンの蒼角を掴んでへし折り、それをまるでキュウリでも齧るかのように食べるラージャンのインパクトは抜群である。

性能は作品によって度々変わるが、概ね「属性攻撃強化」「全耐性+(?)」スキルが付いていることが多い。
物理的ダメージ量より属性ダメージ量で攻撃する片手剣・双剣等の武器と相性が良いと言える。
ペナルティとなるスキルとしては「アイテム使用弱化」が発動してしまう場合がある。
防御力も伊達に通常の大型モンスターより上の存在の古龍種で、特に属性弱点が存在しないキリンが元ということもあり、
それなりに性能は高い防具であるといえる。

…というまともな解説はさておき、これからがこの装備品の真価についてである。
その存在価値とは、女性版のデザインが作中屈指を誇る露出度ということである。
ただ裸を見たいなら装備品を全て脱ぎ捨てればインナー姿である。が、それ以上の魅力がこの防具にはあるのだ。
大きく肌を見せる胸元や腹部や腰、挙句の果てにはぱんつ(白)ルックスの足…など、
これで本当に防御力上がるのか?と言えるレベルである。
(実際はキリンの皮の特性により、前述の「白光」が防護してくれる。つまり物理的には露出度ZERO
その為モンハンの二次創作・同人等では恐ろしい程の出番・人気である。主にエロ方面で。
モンハンはプレイ経験無いけどこの装備のイラストとかは見たことがある…という人も多いのではないだろうか。

一方で、これを「男に媚び過ぎ、ていうか世界観から浮いてる」「オシャレ度はともかく実戦に装備してくるものじゃない」
「気のせいか装備者にパーティープレイで問題のあるプレイヤーが多い」「中の人ネカマだろ?
等と毛嫌いするプレイヤーもいる。出る杭はなんとやらか。
だが何だかんだで多くのハンターが好きで、モンハンを象徴する装備品の一つと言える。
こっそり一式作って観賞用にしてんだろ?ん?

ちなみに男性用キリン装備は女性用に負けない露出度を持ち、かつキリンの馬面がそのまま被り物になっており、
女性用とは別の意味で変態チックなデザインとなっている。

+ エロ装備亜流シリーズ
  • ○○ジャージシリーズ:○○には色名が付く。男性はまんまジャージだが、女性の場合ミニスカ。しかも度々見える。
  • 金剛シリーズ(剣士のみ):まるで土偶のような銅色のごつい代物だが、こちらもぱんつ(白)。
  • ボーン・ブランゴシリーズ:こちらは男性のみふんどしまさに変態チック
廃人向けモンハンであるWindows・Xbox360版『モンスターハンターフロンティアオンライン』では更にエロい装備が多く、
縞パンはおろか胸がでかくなる装備や乳揺れ装備まで作ってしまった。まさか職人の趣味?

冒頭で述べた通り、素材元のキリンが新作で出番をリストラされてしまい、この防具も作れなくなった。
……のだが、その代わり『3(tri)』以後では氷牙竜「ベリオロス」というモンスターの素材から、
キリン装備と良く似たデザインの「ベリオ装備」が作れるようになった。流石カプコン、期待は裏切らない紳士だぜ。
ただし、露出度は若干下がっている。畜生。
ちなみにこちらの男性用は騎士甲冑を思わせる中々格好いいものになっている。

他にも『MHP3』では牙竜種「ジンオウガ」から作成出来る「ジンオウ装備」でぱんつ(白)ルックスが復活するなど、
キリンルックスの血筋は今も不滅である。

『MONSTER HUNTER4』では待望のキリンが復活
それと同時にこのキリン装備も復活となった。
デザインは変わっていないため、本作も多くの紳士ハンター御用達装備となっている。
なお、本作よりマイナススキル「不運」が発動するようになった。
…この装備を纏うと薄い本で酷い目に遭う確率が高くなる、ということかもしれない。

さらに本作ではなんと亜種が登場
胴体部分が黒く染まっており、原種の雷に対してこちらは氷を操ることが出来る。
勿論この亜種を倒し素材を集めれば、原種とデザインがほぼ同じキリンUが制作出来る。

また、それらとは別に、イベントクエスト「かくもめでたきキリンかな」をクリアすることで手に入る「幻獣チケット」を使用することで、
「EXキリンUシリーズ」というものが作成可能になる。
一部部位が(特に女性用は)通常の防具以上に際どいデザインとなっている。
具体的には胴部分はブラジャー、脚部位はガーターストッキングにしか見えないというとんでもない外見をしている。良いぞもっとやれ
スキルはそこそこ充実している上、スロットが多いため拡張性も高い。
さらにマイナス耐性が一切無く、火・水が0、雷が+5、龍が+15、氷に至っては+30となっている。
ここまで聞くとかなり優秀な防具に感じられるが、実はこの防具、初期防御力が1しかない
骨や雑魚モンスターの毛皮以下の防御力しかないのである。
鎧玉を消費することで防御力を底上げすることが出来るのがせめてもの救いか。
また、これとは別に「発掘装備」と呼ばれるものが『MH4』に存在し、キリンシリーズの発掘装備のデザインがまさにEXキリンUシリーズのそれである。
実戦投入も検討している紳士は、是非とも発掘装備を手に入れてみよう。

余談だが、男性用EXキリンUは逆に露出度が下がっている……と言っても、ベリオGのような格好いい方向ではなく
「半裸だった部分がタイツ風になっているだけ」という辺り、流石は紳士御用達装備といった所であろうか。

更に更に、本作ではオトモアイルー用のキリン装備も用意されている。デザインは勿論女性版準拠である。
そのオトモ装備の説明には「多くのハンターが待ち望んでいた~」といったことが書かれており、
キリン装備はMH世界でも人気であることが窺える。

挙げ句の果てには、2017年発売の『MARVEL VS. CAPCOM: INFINITE』にて、まさかの格ゲー参戦を果たした。
厳密にはキリン装備は「モンスターハンター」名義で出演しているレウス装備の女ハンターのエクストラコスチュームとしての扱いではあるのだが、
このことからキリン装備の人気を改めて窺うことが出来るだろう。
なお、前作『UMVC3』でもナルホドくんが証拠品をランダムで取得する「さがす」で肉を引き当てると、
ヴァイタルソースが回復すると共に『MH』シリーズの回復SEが鳴るという要素が存在している。

他にも、2021年1月には株式会社ブシロードのリズムゲーム『D4DJ Groovy Mix』とコラボ。
本装備の着用者は「Photon Maiden」のDJである綺麗なつむつむ出雲咲姫(CV:紡木吏佐)。


MUGENにおけるキリンハンター

2体のキリンハンターが存在する。

+ 熊御老氏製作 キリンハンター
  • 熊御老氏製作 キリンハンター
栗栖などを手掛けた熊御老氏による、手描きドットのキリンハンター。
現在は弾丸マックス氏によって代理公開されている。

名前の通り、キリン装備一式のハンター。
ディスプレイネームは「HUNTER-A」だったが、後に「KIRIN_HUNTER」に変更された。
ポトレは大剣を持った説明書や公式サイトの武器紹介でお馴染みのスタイルだが、
原作とは異なり片手剣・太刀・大剣・ランス・ボウガンなど作中の武器数種を使うことが出来る。
イントロでクエストを受注する所から始まるなど、細かい所で原作再現がされている。
必殺技はハンターなら誰もが一度は経験するであろう、砂漠のお邪魔虫ガレオスが出現する「ガレオスUZEEEE」、
猫型の獣人アイルーが援護してくれる「オトモアイルー」、ハンター必須のアイテムである「閃光玉」「大タル爆弾G」、
挑発で「肉焼き」などが搭載されており、モンハンプレイヤーがニヤリとする技になっている。
ただし、投げ技や空中食らい時(エリアルレイヴ等)で姿が消えてしまったり、
一部の地上食らい時の判定が異様に小さかったりと、残念な部分も見受けられる。

クモ氏による最新版対応の外部AIが存在し、現在は本体同様弾丸マックス氏によって代理公開されている。
太刀や大剣の巨大な攻撃判定を活かした接近戦と、ガレオスUZEEEEによる実にウザい牽制を得意とするが、
上記のスプライト抜けや食らい判定の問題が解消されていない点には注意。
参考動画


+ とろろそば氏製作 キリン娘
  • とろろそば氏製作 キリン娘
こちらは手描きドットではなく、『モンスターハンターフロンティアオンライン』画像からキャプチャしたものを元に、
地球氏の教材用カンフーマンをベースとして作られている。
2013年5月8日にβ版が公開され、同年8月21日に完成版となった。

双剣の手数の多さとゲージ回収率の高さを活かして戦うキャラだが、
超必殺技の「排熱弾」「竜撃砲」「爆竜轟砲」がいずれも味方殺し技となっているのが難点。
よって、タッグ戦時には要注意(しかも相方のみならず自分にも当たるのが厄介)。
AIはデフォルトで搭載されており、簡易的なものとのことだが中々の強さ。

出場大会

削除済み

その他

週刊「載ってねぇ」(Vol.06、熊御老氏製)


最終更新:2023年09月24日 19:37