氷結界の龍トリシューラ


「破壊神より放たれし聖なる槍よ、今こそ魔の都を貫け!」
「シンクロ召喚!氷結界の龍トリシューラ!!」

遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』に登場するカード。
初出はデュエルターミナル(以下DTと記述)という、『遊戯王OCG』内でも独自の世界観を築くアーケード筐体の第8弾「トリシューラの鼓動!!」。
DT内に存在する「氷結界」と呼ばれるカテゴリーの一族によって封印されていた龍であり、同カテゴリーの切り札的存在。
とある(あらゆる)理由から『遊戯王』史上でも稀に見る強カードで、その恐るべき効果でDTの世界と現実世界を荒廃させた事から、
『遊戯王』版世界の破壊者と化している。

以下、DT第8弾「トリシューラの鼓動!!」での背景設定
様々な勢力の乱立により、惑星は荒廃と堕落の中にあった。
戦いが戦いを生み、秩序なき同盟と争いが繰り返されていた。
氷結界の一族は、古の龍ブリューナク、グングニールを中心に
混乱の収拾にあたっていたが、ついに最後の封印を解くことを決定する。
最古にして最強の龍トリシューラが今、目覚める!

また、DTのスピードデュエルにおいてシンクロモンスターに「氷結界の龍」を3体スキャンすると登場する、
隠しデッキ「トリシューラの咆哮!!」の解説はこのカードに関するストーリーとなっている。
魔轟神に対抗するため、氷結界たちは多大な犠牲を払いながらも、
かの地に封印されし古の龍(ドラゴン)その最後の1体を目覚めさせてしまう!
しかし永き刻を経て蘇った龍(トリシューラ)は、全てを破壊しつくさんと
暴走するのだった…
はたして、この世界に 再び平和が訪れることはあるのだろうか?
彼らの戦いはまだ終わらない──

なお、マスターガイド3によるとトリシューラの復活が原因で第8弾までの世界は時の歩みを止めてしまった
その後、氷結界の神精霊が我が身を犠牲にする事で再封印されたが、ヴェルズに侵喰され変異。
リチュアによって封印が解かれた事で、「ヴェルズ・ウロボロス」と名を変えて復活した。

+ 破滅をもたらす龍
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/ドラゴン族/攻2750/守1950
レベル4モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材(エクシーズ召喚に使用したモンスター)を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
以下の効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限りそれぞれ1度しか選択できない。
●相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。
●相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。
●相手の墓地に存在するカード1枚を選択してゲームから除外する。

ヴェルズ・ウロボロスをスキャンする事によって使用できる隠しデッキ「円環のウロボロス」の解説では、
「リチュアが力欲しさにトリシューラを解放した所、既にヴェルズに侵喰されており暴走した」という旨の説明がある。暴走しすぎである
リチュアは氷結界の鏡に宿る魔力を禁呪に転化し、氷結界の龍たちを再び封印から解き放つ。
しかしかの龍たちはすでに邪念に侵されており、世界の全てを破壊し尽くそうとするのだった…。
生者は破壊され、復活する(ヴェルズとなる)。
始まりも終わりも無い、死と再生の狂宴が幕を開けようとしていた──

上記の「ウロボロス」以外にも派生・リメイクカードが多く、
融合モンスターの「氷獄龍 トリシューラ」、トリシューラの力を利用した儀式モンスター「トリシューラの影霊衣」、
「氷結界」テーマのストラクチャーデッキから進化系の「氷結界の還零龍 トリシューラ」が登場している。


OCGの性能

シンクロ・効果モンスター
星レベル9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):このカードがS召喚に成功した時に発動できる。
相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んで除外できる(手札からはランダムに選ぶ)。

+ シンクロについて
シンクロモンスターとは『遊戯王5D's』にて新たに追加されたカテゴリーである。
それまで『遊戯王OCG』に無かった白いカード枠が特徴で、「エクストラデッキ」と呼ばれるメインデッキとは別に用意するデッキに入れて使用する。
エクストラデッキは元々は「融合デッキ」と呼ばれていたが、シンクロモンスターの登場に伴うルール改正で名称変更された。
通常のモンスターとは別の手順を踏んで召喚される特殊召喚モンスターの一種で、この正規の特殊召喚方法を「シンクロ召喚」と呼ぶ。

シンクロ召喚のルールは以下の通り。
  1. シンクロ召喚を行うには「チューナー」というカテゴリのモンスターが必要
    (シンクロ召喚する場合、シンクロモンスターは表側攻撃表示・表側守備表示のどちらの形式で出しても構わない)
  2. 自分フィールド上に存在するチューナー1体を含むモンスターを墓地に送り、エクストラデッキからシンクロモンスターを選び召喚する
  3. 基本的に自分フィールドに存在するモンスターのみを使用する(融合や儀式のようにデフォで手札のカードを使用する事はできない)
  4. シンクロ素材のレベルの合計が、シンクロ召喚するモンスターのレベルとぴったり同じでなければならない
  5. トリガーとなる魔法カード等は不要

チューナー以外の素材モンスターはレベルさえ合えば何でもよく、さらに素材が揃えばエクストラデッキからすぐに呼び出しが可能。
さらに(5)がシンクロ最大の強み、フィールドにモンスターを並べるだけで良いので大量展開がしやすいのである。
エクストラデッキから呼び出せるが、融合用の魔法カードが必要で素材モンスターの指定が厳しい融合召喚、
レベル合計が一定以上ばらば生贄は何でもいいが、対応する儀式魔法と召喚するモンスターも手札に揃える必要のある儀式召喚、
二つのいい所取りをしたと思われる召喚システムで、実際にこのシステムが誕生してカードゲームの環境は一変した。

場のモンスターのレベル調整などある程度はシンクロ召喚を意識したカード選びが必要だが、基本的にはデッキを選ばないシステムで、
尚且つその手間を補って余りあるオーバーパワーを持つカードも多く順当に現環境の主力となり、『遊戯王』はシンクロの炎に包まれたのであった…

余談だが、アニメ版『5D's』においては、遊戯王OCG同様このシンクロ召喚が原因で未来の世界が崩壊してしまっている。
作中の人物曰く「シンクロ召喚は間違った進化だ」…との事。
カードゲームが原因で世界崩壊…… まぁ『遊戯王』シリーズではよくある事である。1枚のカードから生まれた世界だしね!

現在はチューナーさえも必要無く同じレベルの普通のモンスターを並べるだけで召喚できる「エクシーズモンスター」が登場し、
さらに強力なシンクロモンスターやチューナー、サポートカードが軒並み規制を受けてしまった事で、既に全盛期は過ぎたと言える。
しかしそれでも手軽で強力な召喚方法の一つとして定着し利用され続けている。

また、『5D's』の後継作である『遊☆戯☆王ZEXAL』ではチューナーとシンクロモンスターが一切登場しておらず、
エクシーズモンスターが広く用いられている(なお融合モンスターや儀式モンスターは登場している)。
これは意図的なもので、本作の監督も世界観(シグナーの龍、イリアステル滅四星など)に関わる部分であるためノーコメントとしている。

+ 禁止行きの経緯その恐るべき性能
このカードが持つ「シンクロ召喚成功時に相手の手札・フィールド・墓地からカードを1枚ずつ同時に除外する」という効果自体も確かに強力だが、
それ以上にこのカードは多方面で優遇されている。

まず除去効果が「破壊を伴わない除外」である故に、このカードは「破壊」への耐性・対策を持つカードを無視して相手のモンスターを消し去る事が可能。
「破壊」に耐性のあるカードは数あれど、除外に耐性のあるカードはほとんど無いのである。
さらに効果が手札にまで及ぶため、1キル対策のお供である「バトルフェーダー」をはじめとした、手札の対抗策すらも除外されてしまう
(カードの情報が出た時は「手札を見て1枚選んで除外する」ではないかという噂もあったが、流石にそこまでは無情ではなくランダムで除外となった)。

極め付きにトリシューラの効果はどういう理屈か「効果解決時に除外対象を選ぶ=発動時には対象を取らない効果」という裁定が下され*1
「効果の対象に選ばれない」効果を持つカードでも容赦なく除外できる特権がある。
その上処理ルールの関係でこの効果に対する相手の回避行動などが全て終了した後で除外するカードを決められる
「亜空間物質転送装置」等で本命を逃がしても、他のカードが除外されてしまうため被害量は変わらない。

また、このカード自体を破壊してもルール上効果を無効にはできないので、
「奈落の落とし穴」に落とそうが、最終的にはほぼ必ず3枚除外されるという鬼畜仕様。
ここまで来るとこいつを前に立っていられるのは耐性効果を初めとした複数の効果を持つ(が召喚難度が高く、隙も多い)「毒蛇神ヴェノミナーガ」や、
異次元シリーズ及び「奇跡のジュラシッグエッグ」等の除外への耐性を持つモンスター、
そしてこいつの効果の発動及びシンクロ召喚そのものを無効にできるモンスターくらいであり、
どれもこいつほど様々なデッキに入るような高い汎用性を持ったカードではない。
専用のデッキ構築をしなくてもそれなりに出せるため「素材を指定しないシンクロは強い」という事実が当初から現在まで続いており、
このトリシューラも素材を指定していないのが強さの一つとなっている
(同じ素材指定無しなのにこのカードと同じレベルなのが災いし、
 存在価値無しとまで断言された「A・O・J フィールド・マーシャル」なんて奴もいるが…)。

攻撃力2700というのもミソで、デッキに入れられる最大枚数である3体並べてダイレクトアタックを決めれば2700×3=8100のダメージとなり、
遊戯王OCGの初期ライフ8000をちょうど削りきれる量となる。
一般的に攻撃力2700のモンスターは「戦闘で破壊した相手モンスタ-を自分フィールド上に特殊召喚できる(=奪って自分のものにできる)」という、
これまた狂った効果を持った攻撃力2800のシンクロモンスター「 ゴヨウ・ガーディアン 』の餌食になるか否かの、
所謂『ゴヨウライン』の2800にギリギリ届いてない事で皆評価がパッとしないのだが、
こいつの場合はゴヨウなんぞが出てくる前にはデュエルが終わっている。
ちなみにゴヨウは2011年3月1日の制限改訂で一時期禁止カードになった経歴がある(詳細は上記リンク先の記事を参照)。

トリシューラ登場直後の無制限時代は、デッキ内容によってはこのカードを1ターンに3枚も召喚して合計9枚のカードを除外するなどといった暴挙ができた。
しかもさらに酷い場合だと、その後なんらかの手段でこのカードをデッキに戻しまたシンクロ召喚して効果を再発動する事で、
先攻で相手の手札を5枚除外するというコンボが割と普通に見られた。
遊戯王は初期で手札が5枚なのでようするに相手の手札全滅。
相手は返しのターンで新たに引いたカード1枚だけで合計攻撃力8100のトリシューラ3体を防ぎ切らなければならないのだ。
北斗の拳』で言えば開幕直後に死兆星+ゲージ空まで持っていかれるようなもので、無論そんな事されればほぼ負け確定である。

設定上では「魔轟神」に対抗するために復活させられたはずなのに、その魔轟神デッキとの相性が妙に良く、
一気にこのカードが大量召喚されるという事態が多発していた。
その他にもBF、ガエル、真六武衆などの多くのシンクロ召喚を主力とするデッキで切り札となり、
特にトリシューラを3枚投入した手札0枚で効果発動するカード群で構成された「インフェルニティ」は、
登場時の不安定さはどこへやら、圧倒的な1キル性能で一時期環境の一、二を争う強さヘと躍り出た事もあった。

なお「インフェルニティ」の使い手・鬼柳京介*2の声を演じた小野友樹氏もこのデッキを使い、関係者大会で優勝を決めたという。
ページ冒頭の召喚口上は、小野氏がオリジナルで考案した口上とのこと。1ショットキルで満足するしかねぇ!
肝心のトリシューラは口上を叫んだ後、トラップカードでデッキに戻されるという痴態までも披露してしまったのだが…
これでも往年の「カオス」に比べるとまだマシという声もあり、10年の歴史というのは実に深いものがある……かもしれない。
ちなみにこのカオスというのは「混沌帝龍 -終焉の使者-」「カオス・ソルジャー -開闢の使者-」「カオス・ソーサラー」の事を指し、
いずれも禁止指定経験を持つ。

流石にこんなカードが野放しにされるわけもなく、高速でデッキ1枚制限送りになった。…とはいえ1枚だけでも脅威としては申し分ない性能なのだけども
(この制限送りも『遊戯王』の歴史の中では異常な早さだが、
 それでもトリシューラより短期間で禁止送りになった危険過ぎるシンクロモンスターも約1枚いたりする)。*3
設定の通りデュエルで暴走した結果と言える。

ちなみに氷結界のシンクロモンスターは4枚存在するがその内の3枚が制限を経験している。カードパワー強すぎってレベルじゃねーぞ!
他の2枚は、手札の続く限り対応の難しい「手札に戻す」で容易に場を殲滅
(特にシンクロモンスターは手札に戻れずエクストラデッキに戻るため、事実上完全な除去になる)、
『遊戯王』のパワーバランスを勢い良く引っくり返した「ブリューナク」(現在はエラッタにより弱体化したのもあり無制限)。
他のカードを絡める事によって1ターンキルが可能な上、更にトリシューラを絡める事によって、
タイムオーバーデス(時間切れによる勝利を狙う戦法。現在はルール改訂により不可能だがそれ紛いの事が可能)紛いな行為が可能な「ドゥローレン」
(現在はエラッタされたこともあり無制限)。
唯一規制の経験のない「グングニール」はシンクロ素材の制限があり、デッキを選ぶだけでポテンシャルは高い良カードである。

なお、氷結界自体は足止め用のロックパーツをメインとしたデッキであり、下級モンスターを複数並べ場を硬直、
隙を見て圧倒的パワーのシンクロを召喚し攻撃に転ずるというスタンスのデッキとなっている。
しかし各種氷結界のシンクロは素材の制限がほぼ無かったため、現実は汎用性の高いシンクロモンスターだけ幅広く愛用、アクの強いその他はマイナーに。
「氷結界のエースカードはデッキを選ばない」というのは1デッキカテゴリとしてどうなんだと言う意見も見受けられたが
氷結界の設定が明らかとなり、シンクロ以外のエースカードも獲得した現在ではさほど違和感は感じさせない形に収まっていない事もない。
デュエルターミナルの新規テーマの中でも「効果がバラバラで統一する意味が無い上に弱い」と言う酷い扱いを受けているが

2011年3月に一部ルールが改定され、多くの効果モンスター(上記のブリューナクを含む)が実質弱体化するのだが、このトリシューラには全く影響が無く
時代がシンクロ召喚から「エクシーズ召喚」に移った後も、変わらず猛威を振るった。
それどころか、とあるエクシーズモンスターとブリューナクとインフェルニティを交える事でトリシューラを無限ループさせるコンボが発見された
制限によって勢いが収まったかと思ったら、次は別世界のカードと協力して世界を破壊するつもりのようである。
上記の通り鬼柳が使用したインフェルニティとのコンボというあたり妙な縁である。

だが、2012年3月の制限改訂により、遂に禁止カードに指定された氷結界の鏡「はぁ、はぁ、やっと…封印できたか…」
先述の通り既にヴェルズ・ウロボロスという後継者が生み出されているため、シナリオ通りの展開とも言える。
ヴェルズ化した方はというと、元となったこのカードに比べて効果が「1ターンに3つの内どれか1つ」とコンパクトになっており、
概ね弱体化と見ていいレベルに収まっていた。よくやったヴェルズ
…とはいえ汎用性の非常に高いカードであるため油断は禁物である。
とか言ってたら今度はよりにもよってウロボロスの方をその名の通り無限ループさせるコンボが発覚
文字通り始まりも終わりも無い、死と再生の狂宴の幕が開いてしまった…(シンクロエクシーズ蘇生ループ的な意味で)。
トリシューラが禁止なら、ウロボロスで満足するしかないじゃないか…

しかし、2013年9月の制限改訂より制限カード復帰
環境がエクシーズ召喚メインに移行している上、更なる壊れカードが5枚一度に最短禁止記録を塗り替え無制限から直接禁止入りしており、
それらと唯一の入れ替えである事を考えると代償としては充分…なのか?
さらに制限改訂の周期が早まる事が決まり、環境変化に振り回される状況はまだ続きそうである。

その後、環境やルールの変化を受け2019年7月に準制限カードになり、2019年10月には制限解除されついに無制限カードになった。
しかしその半年後の2020年4月、またも制限カードに指定された(同日からの新ルール「マスタールール(11期)」に合わせてだと思われる)。
登場から10年経ってもまだ環境の変化に振り回されている模様。
その後、2022年4月に準制限カードに緩和、2022年7月に制限解除され、現在は無制限。

ちなみに、意外にも魔法・罠カードのイラストでは不遇な扱いを受けている事が多い。

この超性能、そして1プレイ100円で入手できるカードは50数種類中1枚(≒1枚あたりの単価が通常パックの3倍)というDTの仕様の関係で、
シングル売り(メーカー公式のパック等ではなくカード専門店による中古品のバラ売り)の値段は高騰。
かつては1枚で8000円やら9000円やらの値段が平気で付けられており、よりレア度の高いシークレットレアの場合は1万円を普通に超えていた。
現在は再録され値段は落ち着いた感はある(2700円前後)が、再録でも封入率は低く、依然として入手は困難。
更に米版のゴールドレアとウルトラレアは再録された後にもかかわらずこれの何倍も高く、約2万円で取引されていた。
通常こういったバランスブレイカーなカードは嫌われる傾向があるが、
トリシューラの場合『OCG』世界と現実の環境での強さがシンクロ召喚なだけに見事にシンクロしたためか妙な人気を誇り、
禁止になった後もしばらくは高止まりしていたが、シークレットを除くバージョンは1000円を切る程度に落ち着いた。
だがこの復帰により、再びの高騰が予想された。

ちなみに「トリシューラ(Trishula/Trisula)」とは、ヒンドゥー教の神、シヴァ神が持つ三つ叉の槍の事である。
シヴァ神はこの槍で3つの悪魔の都市、「金で出来た都市」「銀で出来た都市」「鉄で出来た都市」を焼き尽くした。
三つ首のイラストや、手札・フィールド・墓地の3ヶ所に及ぶ効果はこれが元ネタと思われる。

+ アニメ・ゲームでの扱い
アニメ本編においては、チーム太陽の甚兵衛の回想シーンに登場した。
リーダーの太郎らの努力でDホイールをなんとか入手したはいいものの、田舎であるために低レベルの通常モンスターのカードしか手に入らず、
呆れて飛び出した甚兵衛が、たまたま出会った都会の青年の彼女から貰ったプレゼントとして登場した。
その際「希少なカード」として登場しており、やはりアニメの世界でも入手しにくいカードのようだ。
甚兵衛はトリシューラを見て「やっぱり都会の奴らってスゲェや…。最強のカードだって簡単に手に入れる事もできるんだ…」
と発言している。

実の所、アニメではトリシューラ以上の性能を持つカードが多く存在しており、強力ではあるものの最強ではないし、
上記の通り誰でも簡単に入手できるものではないものの、低レベルの通常モンスターのカードしかない田舎の現状からすると、
このような発言をするほどのレアカードであった事は間違いない。
事実カード1枚で数十万円~億クラスの値段が付く世界なので、トリシューラも現実よりかなり高額で取引されている事が予想される
(ちなみに貰ったその青年は元々デュエルはあまりしないらしく「趣味じゃない」という理由で投げ捨てるという勿体無い事をしている)。

PSPソフト『TAG FORCE』シリーズでは『OCG』とは処理が異なり、除外する3枚のカードを、墓地・フィールド・手札の順で選択する。
即ち相手の伏せカードを見た上で手札を除外するかどうかの判断が可能であり、ゲームの世界でも猛威を振るっている他、
イベント中の会話でも「トリシューラ」という名前のプリンが登場する。
このカードの登場したバージョンを意識してか「ターミナル・エイト」という場所で売られており、
高人気、高価格、高カロリーと三拍子揃ったウルトラレアスイーツだとか。

『TAG FORCE6』では、スペシャルパック以外全てのパックのカードを80%以上集めると出現するパックにブリューナクと共に封入されている。
当然入手までの道のりは容易ではなく、このカードの強さを物語る一片になっている。レンタルで簡単に入手できるけど
また、『OCG』でトリシューラが禁止カードとなった後に、ネット経由でトリシューラのダウンロードができるようになったため、
PSPでネットに接続する環境さえあれば最初から入手も可能になった。

DSソフト『WCS2011 OVER THE NEXUS』では、アニメにおいて主人公・不動遊星が新たなる切り札、
「シューティング・スター・ドラゴン」を授けられたのと同じような演出で、何故かゲーム版主人公にこのカードが授けられた。
エンディングを見ると没収されるが、入手したという記録は残るのでパスワードを入れれば再入手可能。

また、2011年1月1日から全国の店舗にて「特製クリアファイルプレゼントキャンペーン」と題し、
このカードをパッケージにしたクリアファイルが配布された事からもその人気が窺える。
なお、裏面は『遊☆戯☆王ZEXAL』の放送開始を告知するものになっている。

(以上、遊戯王カードWIKIより抜粋、改稿)


MUGENにおける氷結界の龍トリシューラ

仮面魔獣氏にるものが存在する。ドットはキングギドラの改変となっている。
name表示は「Trishula,Doragon of the Ice Barrier」。これは英語版のトリシューラの名前である。
下記動画のマイリストにあるホームページにて公開されている。

ハウザー並みの巨体を誇る上、自身の喰らい判定は非常に大きい。
またその巨体故か、他のキャラと比べ動きが全体的に緩慢である。
その代わりに常時アーマー持ちで投げ技が通用せず、時間経過で体力とゲージが回復するので防御面では申し分ない。

上位カラーほど回復量が増え、攻撃・防御能力が上昇する。
また「所有ゲージにより防御能力強化があるのでゲージMAXで使用する際には注意してください」との事であったが、
更新で下位カラーと中位カラーのみそれが無効になった。

攻撃手段は爪や尻尾の他、ゲージ技として氷の弾丸を飛ばす3wayの飛び道具である「氷冷弾」、
口から吐く太いビームで前方を攻撃する「アイスファイア」、翼で竜巻を発生させて相手を空中に巻き上げる技などを持っている。
中でも大寒波を起こす攻撃はゲージ消費量も大きいが全画面攻撃で、吹き荒れる吹雪とダイヤモンドダストが美しい強力な攻撃になっている。
その後の更新でストライカーとして上記の「氷結界の龍グングニール」と「氷結界の龍ブリューナク」が追加された。
ただし、これらはカラーによっては使用できず、画面中に各々1体しか存在できない。

カラーごとの性能の区分は、
  • 1~4P:下位カラー(強~凶)
  • 5~8Pが中位カラー(凶下~中位)
  • 9~11Pが高位カラー(狂中位)
  • 12Pが最高位カラー(狂上~最上位)
となっている。

AIは簡易的なものが搭載されている。
アーマー持ちでもあるため、強さの合った相手とは充分戦える戦闘能力に仕上がっている。
食らい判定の大きさとアーマー故に弾幕や多段攻撃に弱いが、投げ無効なので投げキャラには強い。
相性も少し出やすいが、カラーによって幅広い強さのランクに調整可能なので、今後の活躍に期待したい。

出場大会

削除済み

出演ストーリー



*1
恐らく「手札を1枚選んで除外する」というのが、ランダムに選ぶので対象を取る事ができないという事で、
残りの効果とまとめて対象を取らない効果となったのでは、と言われている。
もしそうだとすると前述の「手札を見て1枚選んで除外する」の方が幾分マシであったかもしれない。
そもそも『遊戯王OCG』において手札(もしくはデッキ)が効果範囲に及んでいる時点で、
それを確認するしないにかかわらず対象を取る効果ではなくなってしまうのは秘密だ

*2
アニメにおける切り札は「ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン」や「インフェルニティ・デス・ドラゴン」というそれぞれ別のドラゴン、
もしくは人型の「地縛神Ccapac Apu(コカパク・アプ)」であり、トリシューラは一部ゲームの隠しデッキくらいでしか使っていない。
ついでに補足しておくと、小野氏もデスドラ等をちゃんと使用している。

*3
禁止指定最速記録保持者だった ダーク・ダイブ・ボンバー 」(略称「DDB」。通称「れが・う見ても・っ壊れ」)と言うシンクロモンスターを指す。
「リリース(生贄)したモンスターのレベル×200ポイントのダメージを相手に与える」「1ターン中の効果使用回数制限がない」という狂った火力効率を持つ。
そして自身はレベル7・攻撃力2600のモンスターである。
つまりどういう事かというと「直接攻撃+自身射出」で4000ダメージを持っていかれる。初期ライフの実に半分である。
こいつの隣に「攻撃力+レベル×200=4000」に届くモンスターがいればデュエル終了、標準的なレベル4のアタッカーレベルでさえ軽く6000ダメージを越える。
当然上記のモンスターにDDB自身が含まれるため、こいつを2体並べられた時点で大抵詰みである。

これにシンクロの「高い展開力」と「優秀な除去効果」が加わり、並べる→除去→殴る→射出と流れ作業でいとも簡単にワンキルが成立する。
こいつを含めて合計40レベル分のモンスターさえ用意できればケリが付くので、先攻の攻撃できないデメリットすらあってないようなものである。
プレイヤーは相手がデッキをひたすらに回すのを観てるだけで自分のターンすら回って来ずに試合が終了している

メインデッキを圧迫せず、取り敢えず入れておけば好きなタイミングで出せるというシンクロの特徴故、
発売から290日で禁止指定(準制限、制限をすっ飛ばしている)。
あまりのワンキル率の高さにDDBが登場した場合、次のターンは回ってこないとさえ評された。そしてそれは概ね事実。
さらにワンキル始動の前に「大嵐」「ハリケーン」「大寒波」等の魔法、罠対策を成立させれば相手には悪足掻きさえ許されない。
ダイヤグラムを強制的に10:0(=対戦ゲームとして破綻している、あってはならない数値)にしているようなもの、と言えば伝わりやすいだろうか
(運用の例についてはここに書くには長過ぎるので遊戯王OCGのまとめwikiを参照。先に言うがDDBが絡んだコンボでまともなものは存在しない)。
なお、後にいきなり無制限に帰って来たが、その時にはエラッタされて「1ターンに1度しか使えない」「攻撃する前にしか使えない」という縛りが付けられた。
それだけで特に暴れたと言う話も聞かずに大人しくなったのだから、回数制限がどれだけ大切か分かるだろう……。


最終更新:2022年10月14日 07:57