「もくひょう かつどうていし… もくひょうへんこう 攻撃開始…」
コミックボンボンが送り出した、ほるまりん氏原作のRPG『メダロット』シリーズに登場するメダロットの一機。
本機体が登場するのはナンバーを冠さないGBAの外伝作品『メダロットnavi』。
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『メダロットnavi』とは? |
『メダロット』シリーズのゲームは2バージョン( カブト・ クワガタ)に分けられたナンバリング作品を発売した後、
外伝としてパーツ収集などの役割を果たす『パーツコレクション』というROMを発売するのが慣習化している。
ゼロスーサイドが登場する『navi』はそれらナンバリング作品とは別の完全新作で、
ナンバリングと「カードロボトル」というという本編の流れを汲む外伝しかなかった当時は非常に珍しい存在だった。
なんといっても本作は「キャラクター・機体デザインの変更」「ロボトルルールの変更」など、従来作とは大きく趣を異にする作風が特徴。
特に戦闘システムは、ナンバリング作に共通する所謂「シャトルラン式ロボトル」のルールを一新、
9×9マスのフィールドで5vs5でメダロットを操作して戦わせる「フロントミッション」などを想起させる戦略SLG形式のルールに変更された。
また、メカ・キャラデザインも原作者のほるまりん氏から『メダロッターりんたろう』等で知られる藤岡建機氏に交代しており、
ほるまデザインに見慣れたメダロッターを驚愕させた。
主役機のグランビートル・ソニックスタッグを始めとする機体群は今なお高い人気を誇る。
バグや設定ミスなどの不具合も多いが、従来のメダロットからの脱却を目指したゲーム性や機体デザインは評価されており
マイナーながらファンからは一定以上の人気を得ている。
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この機体は本編終盤に登場する中ボスであり、ラスボス手前の関門としてプレイヤーに立ち塞がる。
メダロッターの間では
ゴッドエンペラーに並ぶトラウマ製造機として知られている。
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ゼロスーサイド登場の経緯(※本編ネタバレ注意) |
『navi』のストーリーは、宇宙テーマパーク「クラスター」内で繰り広げられる。
オープン前一足先にクラスターへと招待された青空中学校1年B組の生徒だけを乗せたまま宇宙へと漂流を開始したクラスター内で、
主人公のカスミはある事情から臨時の学級委員長に任命され、各ブロックに散り散りになった生徒達をまとめる役割を押し付けられてしまう。
この役割に従って、各ブロックを回って生徒を集めることで初期のストーリーは進行する。
ゼロスーサイドが登場するのは最後半。クラスター漂流の黒幕と思われていた「スペースロボロボ団」を撃破した後に登場する。
実はクラスター漂流にはスペースロボロボ団だけではなく、真の黒幕として 木星人が一枚噛んでおり、
彼らはクラスターを木星まで誘き寄せ、 尖兵として木星メダロットをカスミ達に差し向ける。
ゼロスーサイドは今までに登場した木星メダロットを組み合わせて構成されたかのような外見をしており、恐らくは 四体合体した真の形態なのであろう。
このあたりは色々と複雑な事情が絡んでいるので、詳細を知りたい方は実際にプレイするか後述するプレイ動画で確認されたし。
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ちなみにスーサイドとは「自殺」という意味。合体前の4体の絶滅種モチーフから一転「もう二度と滅びない」という洒落たネーミングである。
間違えても「ゼロスー・サイド」と区切っちゃダメ。「ゼロ・スーサイド」だよ!
また、『メダロットnavi』のグラフィックでは
股間腰から垂直に長く伸びたユニットが見られ、歩けるのか怪しい姿であったが、
後年公開された設定画と『メダロットS』でリファインされたデザインにより、実際には
腰の後ろから斜め後方に伸びていたことが明確にされた。
恐らくこのユニットはスタビライザー、もしくは重力制御装置だと推測される。
多脚ながら地に足を着けず宙に浮いているが、後年に登場した類似要素を持つメダロットのように、重力制御を利用している可能性もある。
機体性能
この機体は、同じトラウマであるゴッドエンペラーのように圧倒的火力を持っているわけではなく、
メダフォース初期値MAXのようなズルをしているわけでもない。
ゼロスーサイドがトラウマ製造機たる所以は、ゲームバランスをガン無視した圧倒的な装甲と回避力、そして各パーツのイレギュラーな性能にある。
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パーツ性能 |
頭部パーツ「メイントライフ」 型式番号:KOL-01NF
装甲 |
成功 |
威力 |
回数 |
属性 |
行動 |
特性 |
射程 |
対象 |
100 |
1 |
15 |
5 |
回復 |
なおす |
レベルドレイン |
1~3 |
敵1体 |
ゼロスーサイドをトラウマ製造機たらしめている最たる理由であるパーツ。
レベルドレインとは「相手のレベルを吸収し、自分のレベルに変える」という非常に厄介な攻撃であり、
吸収したレベルはその戦闘に限り本来のレベルに上乗せされる。
そのため、レベルドレインを受けることで自機は弱体化し、相手は強化される。
従来作でも強力な行動だったのだが、機体の能力・行動範囲が大きくレベルに依存するNaviではレベルが下がる=行動が制限されるため一層厄介である。
具体的に言うと、
- 移動から攻撃など全ての行動に必要な「AP」の供給量。当然レベルが高いほど多い
- メダフォースの修得。レベルが奪われてMF修得前のレベルまで下がった場合、MFは使えなくなる
- 各種行動の熟練度や攻撃の回避率
…と多くのパラメータにレベルが関わっており、レベルが機体の強さの大部分を支えていることが分かるだろう。
さらに言えばゼロスーサイドと戦うフィールドと脚部の相性があっていないと、
移動にもAPが必要な本作では移動さえもままならなくなる。
ちなみにゼロスーサイドと戦う際のフィールドはその大部分が「砂漠」であり、大方の脚部と相性が悪い。
右腕パーツ「ライフフォース」 型式番号:KOL-02NF
装甲 |
成功 |
威力 |
AP |
属性 |
行動 |
特性 |
射程 |
対象 |
80 |
5 |
47+貫通 |
17 |
速度 |
なぐる |
ソード |
0~1 |
敵1体 |
最高クラスの攻撃力と貫通効果を持つなぐる攻撃。
その代わりに成功率が低い+消費APが高い+短射程という弱点を持つものの、
前述のレベルドレインによる妨害+強化によってそれらの弱点が無くなっている。
行動が「なぐる」のため、行動後の隙は「防御行動不能」のみ。つまり回避行動は可能。
後述する脚部の回避性能によって、攻撃後の隙がほぼゼロと化している。
左腕パーツ「ライフブラッド」 型式番号:KOL-03NF
装甲 |
成功 |
威力 |
AP |
属性 |
行動 |
特性 |
射程 |
対象 |
90 |
1 |
41 |
41 |
解除 |
とくしゅ |
反撃 |
0~0 |
味方1体 |
脚部パーツ「ライフレス」 型式番号:KOL-04NF
装甲 |
推進 |
機動 |
防御 |
近接 |
遠隔 |
属性 |
タイプ |
90 |
23 |
44 |
44 |
21 |
7 |
回復 |
多脚 |
このパーツも地味ながらチートの塊であり「重装甲」「高機動」という本来トレードオフになるべきパラメータを両立している。
機動力44という値は各種脚部パーツの中でも高めの数値で、
これを除けば飛行・潜水タイプの一部の脚部が実現しているくらいのもの。
レベル上昇による補正も相まって、並大抵の攻撃はヒョイヒョイ回避する。
ちなみにこれら全パーツの装甲を合わせると360という規格外の数値になる。
しかも先ほど解説したようにこの機体はその装甲に見合わない回避性能も持ち合わせている。
ゲームバランスを考えていない、ボス専用機故の特別措置と言えよう。
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戦術は「味方パーティ全員からレベルを奪って戦闘力を下げ、下げきった後に圧倒的な性能で暴れる」という至極単純なもの。
ただ、几帳面に味方パーティ全員からレベルを奪っていく上後述する取り巻きも変形のために最初はメダフォースを溜めているため、
攻撃に転ずるまでに時間を要するという、一応の付け入るスキはある。
これらの性能に加え、取り巻きの宇宙メダロット「プーパビートル」「プーパスタッグ」も強力で、
変形前こそ装甲値以外の性能が「全て0」というネタとしか思えない性能だが、変形することで強力な攻撃役に変貌する。
プレイヤーの間では安定した攻略法として、
「レベルドレインを繰りだされる前に敵僚機のパーツを破壊して変形を阻止し、変形できなくなった僚機を袋叩きにしてタイムアップによる判定勝ちに持ち込む」
「索敵(命中率を上げる補助行動)を重ねがけし、攻撃が当たるようになった所で高火力でゴリ押し」
という戦法が知られている。
ゼロスーサイド攻略の様子
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合体前の木星メダ4体+部下&上司の出てくる動画
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「ピ…ピピ… ザザ…」
MUGENにおけるゼロスーサイド
氏曰く「なんとなく、色んな要素積め込んだ凶キャラ作ってみたかった」ということで、
部下や上司の援護攻撃(ストライカー)・ダメージ固定・蘇生など特殊な技の詰まった高性能キャラとなっている。
なお、原作のゼロスーサイドは
ニュートラルにすらアニメーションが存在しないのだが、
MUGEN入りにあたって動作が大幅に描き足されており、ニュートラルはもちろん各攻撃動作でもよく動く。
AIもデフォルトで搭載されている。
出場大会
最終更新:2023年11月21日 02:47