キノ








      「ボクは神様では

                ありませんから」

-世界は美しくなんかない、そしてそれ故に、美しい-

時雨沢恵一の小説『キノの旅-the Beautiful World-』の主人公。
キャストはアニメ版では女優の前田愛氏、それ以前に製作されたラジオドラマでは久川綾氏が担当。
外部出演作の『電撃学園RPG』では前者、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』では後者のキャスティングとなっている。
2016年にニコニコ生放送で配信された『多数決ドラマ』版では悠木碧氏がキノの声を勤めた。

プロフィール

エルメスと呼ばれる喋るモトラド(注:二輪車。空を飛ばないものだけを指す)に乗って世界を旅している少女。
(実の所、女性であるということは第1巻のネタばれだったりする)
やや食べ物にがめついためハラペコ属性もあるように思えるが、
これはいつ食料が尽きるか分からない旅人が生き残るために教わった知恵である。
ハンド・パースエイダー(注:パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)の四段の腕前を持つ達人である。
愛用の武器は44口径パーカッション・リヴォルバーの『カノン』、左手用22口径自動拳銃の『森の人』、
自動式ライフルの『フルート』の他に全身にナイフを隠し持っており、中には拳銃弾を発射できるナイフも持っている。
ホールドアップされて隠し持った武器をすべて捨てるように命令された時は相手が「ナイフ屋か!」と突っ込んだほど出てきた。
これらのナイフの扱いに長けている他、体術も使える。

実は設定というものがあまり多くなく、短くしようと思えば数行で紹介が済んでしまう。
『キノの旅』は主人公を描く小説ではなく、各話の筋書きそのものがメインとなっている。

綺麗事を言わず、とても人間らしいキャラクター。ピンチの際には容赦なく発砲し、必要とあれば殺害も躊躇しない。
ただで貰えるものは貰えるだけ貰う、食べられるときは食べられるだけ食べる、
突っ込み所満載の国に来ても激流に身を任せ同化するなど、基本的に自己の生存を優先し(例外はあるものの)
今日もどこかで旅を続けている。

基本的にはドライで無感情。自分とエルメスが無事に旅を続けること以外には、あまり興味を示さない。
前述の通り人を殺すことに対して悩むことはないが、だからと言って積極的に殺すことを楽しむ性格でもない。
とある国で「殺しもOKの闘技大会」に無理矢理参加せられた時は、殺しても構わない状況だったにも構わず、
途中の試合を全て殺さずに勝ち上がっている。
また、「助けられる人間を助ける」ことも躊躇したりしない。もちろん自分の命が最優先ではあるが、
自分が損をすることを甘受してとある子供たちの命を救ったことがあるなど、徹底して冷酷な性格というわけでもない。
この辺り、時折キノたちと異なる視点を提供する主人公である「敵でなければどんな人間でも救おうとする善人のシズ」
「自分たちの欲望が最優先で無抵抗の人間だろうが躊躇なく殺す師匠」「自身を虐待した相手にすらも労ろうとしたフォト」
らとは対比される。

冒頭の台詞は第6巻1話「彼女の旅-Chances-」から。
恋人を事故で亡くし、復讐のために知恵を巡らせて罪に嘆いている加害者の男を苦しませながら殺した女から
「あなたは止めようと思えば止められたのに、なぜ黙って見ていたのか」といった趣旨の質問をされた時の返答である。
自分には人を裁くこともできないし、生き死にを決める権利も義務もないという意味であると思われる。

ちなみに『キノ』の名は彼女を庇って死亡した男性の物で、彼女の本名は不明。
本名は「母国である大人の国の外に咲いていた、読み方を変えるととても嫌な悪口になる紅い花」の名前らしい。恐らくは架空の花。
男のような口調で一人称もボクであるのは、この男性の口調を真似しているため。
(念のため「僕」ではない。男性台詞でも「ボク」と表記されていた)
といっても、キノと名乗ることを決めてすぐはそれ以前のように年相応の女の子らしい口調であり、時々「私」と言ったりもしていた。
「ボク」という自称を使おうと思ったのは、その方がこの名前に合っていると思ったからだそうだ。
(作中は様々な文化の国が登場するため、おそらくは分からないために気にされないことが多いが、
 初代キノとこの少女の出身国付近では「キノ」という名前は男性名らしい)
また、 戦闘力の関係もあり 恰好が恰好だけに男性と間違われることもある。
本人も女性と思われているよりは身の危険が少ないのでわざわざ訂正はしない。
ちなみに彼女の出身国は作中時点で既に滅びている事が示されている。

現在の立場から当時を振り返ったキノの独白による話がたった一つだけ存在するが、地の文の一人称は「私」であった。
ある出来事がきっかけで急に今の口調が定着するが、これはともすれば気が触れたとも取れる描写である。
「今は……、ボクだ……。ボクがキノだ……」「二度も……、殺されて……、たまるか……」
これはその時のキノのセリフである。
+ 『キノの旅-the Beautiful World-』について

+ 学園キノ

+ 外部作品における活躍


格闘ゲームにおけるキノ

電撃文庫20周年記念企画の一つとして2014年3月に稼働開始した格闘ゲーム『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』にサポートキャラとして参戦。

サポートとしての性能は、素直な飛び道具を放つ遠距離タイプ。
電撃FCでは、サポートには二種類の攻撃を行わせることができ、
キノの場合は、銃を横に向かってまっすぐ撃つか、空中を狙って撃つか選ぶことができる。
前者は発生・弾速に優れており、飛び道具としてはかなり優秀。
後者は発生は遅れるものの、弾丸が画面内を数度バウンドする。発生の遅さから対空には頼りないものの、コンボパーツとして重宝する。
外してもその性質からある程度相手の空中における行動を抑制でき、ガード硬直の長さからリスクも少ない。

サポートの中でも扱いやすく飛び道具として優秀でコンボパーツにもなるという優秀さから、
初心者から上級者まで多くのプレイヤーが採用する万能サポートであり、事実稼働当初は多くのプレイヤーがキノをサポートとして採用していた。
ワンボタンで手軽に吐ける飛び道具として、飛び道具のないキャラや遠距離に隙があるキャラが弱点を補うために使用することが多い。
用途も牽制・コンボ中継・相手のサポートの撃退と多岐にわたり、 互いのキノが銃撃の応酬を繰り広げる 光景も珍しくなかった。
使用率ワーストをひた走る世界の敵の敵さんは泣いてもいいと思うよ。同じ電撃文庫初期の代表作なのにどうしてこんなに差がついたのか
しかし、性能の似たドクロちゃんの実装以降はドクロちゃんに若干お株を奪われている感があり、
加えてドクロちゃんに限らず、アップデートにより中~遠距離をカバーできるサポートキャラが多く追加されたため、
「困ったらキノサポート」という風潮は消滅しつつある。

次回作『IGNITION』にも継続参戦。
性能は相変わらずだが、無印末期同様サポートキャラの増加により競合相手が増え、採用率は下がった。
加えて、『IGNITION』からの追加アシストは全体的に高性能なキャラクターが多く、
このために性能自体は安定しているにも関わらず、『IGNITION』からの追加サポートに立ち位置を奪われてしまった。


MUGENにおけるキノ

minoo氏が製作した手描きのものが存在。
ドット絵は恐らくメルブラシエルを改変したものと思われる。ボイスはアニメ版より。
毎朝パースエイダーの整備と訓練を欠かさないという設定はMUGENでも生かされ、機動力と射程に優れるキャラに仕上がっている。
相手への到達が早い銃撃と素早いナイフ捌きで、隙を見せずに遠距離から近距離へと連続で攻撃できるため封殺できる事も多い。
が、単発火力と耐久力は低いため、相手のペースに押されると一気に逆転されることもある。
一部の超必殺技中でもゲージが溜まるなどかなりゲージ効率が良いが、同時に食らった相手のゲージ上昇量も大きいようだ。
(シャドウエッジがフルヒットすると、相手によるが2ゲージ近く溜まることも)この点も火力負けしやすい原因であると思われる。

AIはmarktwo氏のものが存在。
同封しているコンフィグに超必ゲージ回収とコンボ補正の有無のスイッチがある。
両方ともONにするとビックリするほど高火力な超必殺技を連発してくる。旅人は伊達じゃない。
公開当初はAIに対して批判するコメント→それに対する討論→キャラそのものやAIとキャラの制作者に対しても
酷評が多発という流れで公開停止。動画での使用も禁止していたが、行動パターンを再構築して再公開。
だがしかし、説明書の一部(警告文等)を消された状態でAIを無断転載されいる。
荒らし、格好悪い!無断転載、駄目、絶対!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1423915

「しあわせー」

出場大会

シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中

出演ストーリー



*1
ただしこの「三日間滞在」のルールは彼女自身が「より多くの国を」「適度に見て回る」為に定めている一種の自分ルールに過ぎない。
原作小説でも第18巻収録のエピソードで、モトラドでは到底移動が不可能になる豪雪の季節を越す為に、
冬ごもりと称して特定の国で仕事を請け負い、季節が巡るまでの数ヶ月を滞在している。
またその一方、(自らの能力でどうする事も出来ないような)命の危険が差し迫っている事が明らかな場合、滞在を早急に切り上げ出国した事もあった。